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2008年4月

2008年4月30日 (水)

中高生の塾代、無利子で融資 低所得世帯に東京都

 東京都は今年8月以降、低所得世帯を対象に、高校や大学受験を控えた生徒の塾代を無利子で融資する全国初の制度を始める。都内では、中高生らの約8割が塾に通っている。この現状を受けて都は、親の経済力によって学力が左右されるのを防ぐ格差対策として、全国初の試みを実行することを決めた。

全国初、格差対策「チャンス与える」

 文部科学省の平成18年度「子どもの学習費調査」によると、学習費総額は、年収1200万円以上の世帯では公立中学校65万9000円、公立高校66万8000円。これに対し年収400万円未満の世帯の場合は公立中36万8000円、公立高43万4000円で、いずれも高所得世帯の約半分となり、年収による教育格差が顕著となっている。

 こうした現状を踏まえ、都は「両親の経済力に関係なく、教育を受けるチャンスが与えられる仕組みにしたい」と、低所得世帯への無利子融資制度の実施を決定した。

 無利子融資制度の対象となるのは、年間課税所得が60万円以下の世帯のうち、中学3年生、高校3年生の生徒を抱える低所得世帯。具体的には、3人家族の場合は親の年収が320万円以下、4人家族は380万円以下。中学3年生2600人、高校3年生2900人が該当する。

 融資額は、中学3年生は年間15万円、高校3年生は年間20万円。大学や専門学校の受験料も3校程度を上限に貸し付け、合格した場合は受験料返済の免除も検討している。

 都によると、無利子融資制度にかかわる今年度予算は5億5000万円で、中学3年生1600人、高校3年生900人分の融資が可能だという。

 無利子融資制度について石原慎太郎知事は「(公教育を担う)教育委員会は微妙だろう」としながらも、「今の学校では正当な教養を得にくくなっているから塾がはやっている。向学心のある子供に費用はかかる。都の財政に余裕がある限り(支援は)あってしかるべきだ」と話している。

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フィルタリングサービス:出会い系サイト、中高生被害続発

 警察庁によると、出会い系サイトに関係して警察が昨年、容疑者を逮捕、書類送検するなどした事件は1753件で、前年に比べ162件(8.5%)減少した。しかし、18歳未満の被害者は1100人と前年(1153人)並みで、96.5%は携帯電話で出会い系サイトにアクセスしていた。848人は小中高生で、小学生女児も2人含まれていた。

 事件の内訳は、児童買春・児童ポルノ規制法違反が760件(43.4%)で最多。強姦(ごうかん)43件、強制わいせつ15件、強盗21件などもあった。03〜06年に計11件も殺人事件が起きている。

 警察庁は「性犯罪などは被害を申告しにくいこともあり、被害の実態はもっと深刻なはず」と分析する。取り締まり強化に加え、フィルタリングの普及を呼びかけ、被害防止を図っていく方針だ。

 保護者や教師たちはどうみているのか。

 有害情報から子どもを守る活動に取り組む「ぐんま子どもセーフネット活動委員会」のメンバーで、前橋市に住む3児の母、小川真佐子さんは「フィルタリングをかければ安全というわけではない」と指摘する。現在提供されているフィルタリングでも、学校裏サイトなどにたどりつけるものがあるという。小川さんは「健全と認定されたサイトでも、子どもが加害者や被害者にならない保証はない」と危ぶむ。

 子どもの情報モラル教育に詳しい千葉県柏市立田中小の西田光昭教諭は、フィルタリングについて「本来は親もかかわったうえで、見てもよいサイトを個々に決められるシステムにすべきだ。まだ改善の余地がある」と指摘する。

 携帯電話は08年3月末現在、1億272万台が普及、このうち18歳未満は約750万台と推計されている。

フィルタリングサービス:出会い系サイト、中高生被害続発

 警察庁によると、出会い系サイトに関係して警察が昨年、容疑者を逮捕、書類送検するなどした事件は1753件で、前年に比べ162件(8.5%)減少した。しかし、18歳未満の被害者は1100人と前年(1153人)並みで、96.5%は携帯電話で出会い系サイトにアクセスしていた。848人は小中高生で、小学生女児も2人含まれていた。

 事件の内訳は、児童買春・児童ポルノ規制法違反が760件(43.4%)で最多。強姦(ごうかん)43件、強制わいせつ15件、強盗21件などもあった。03〜06年に計11件も殺人事件が起きている。

 警察庁は「性犯罪などは被害を申告しにくいこともあり、被害の実態はもっと深刻なはず」と分析する。取り締まり強化に加え、フィルタリングの普及を呼びかけ、被害防止を図っていく方針だ。

 保護者や教師たちはどうみているのか。

 有害情報から子どもを守る活動に取り組む「ぐんま子どもセーフネット活動委員会」のメンバーで、前橋市に住む3児の母、小川真佐子さんは「フィルタリングをかければ安全というわけではない」と指摘する。現在提供されているフィルタリングでも、学校裏サイトなどにたどりつけるものがあるという。小川さんは「健全と認定されたサイトでも、子どもが加害者や被害者にならない保証はない」と危ぶむ。

 子どもの情報モラル教育に詳しい千葉県柏市立田中小の西田光昭教諭は、フィルタリングについて「本来は親もかかわったうえで、見てもよいサイトを個々に決められるシステムにすべきだ。まだ改善の余地がある」と指摘する。

 携帯電話は08年3月末現在、1億272万台が普及、このうち18歳未満は約750万台と推計されている。

福沢諭吉たどり銀輪1200km「ツール・ド・慶応」

 福沢諭吉が創立した慶応義塾が今年で創立150年を迎えたことを記念し、自転車競技倶楽部(くらぶ)の学生らが30日、自転車で福沢の足跡をたどる旅に出る。中心になって企画を進めた前部長の吉田和夫さん(享年58、元慶応義塾常任理事)が直前に急逝したが、部員らは「企画を成功させることが追悼になる」と、約1200キロの行程に挑む。

 「ツール・ド・慶応1200キロ」と名付けられた旅は、福沢旧居がある大分県中津市から東京都港区の慶応大三田キャンパスまでを自転車でたどる。青春期に学んだ適塾がある大阪市といったゆかりの地を経由し、5月5日のゴールを目指す。大学・高校の部員チームとOBチームの各10人がリレー方式で走行。1日に290キロを走る日もある。

 企画は、150年記念事業にもかかわっていた吉田前部長が昨秋に提案した。吉田前部長は横浜市の自宅から三田キャンパスなどの職場までロードレーサーで通うほどの自転車好き。倶楽部の古市尚久総監督は「福沢先生のたどった道を、好きな自転車に乗って自分の目で見て確かめてみたいという思いがあったのでは」と話す。

 コースの設定やサポートする人員の配置に苦労しつつも準備が整いつつあった矢先、悲報が届いた。3月19日、吉田前部長が心不全で亡くなったという知らせ。部員らの間には動揺が広がった。「あまりに急だったので、私たちもどう対処すればいいか本当に悩んだ」と古市総監督。議論の末、予定通り進めることが遺志を実現することになるとの結論に至った。

 ツアーでは、誰よりも出発を楽しみにしていたという吉田前部長の遺影と愛用の自転車の前輪、ヘルメットを伴走車に乗せ、一緒にゴールを目指す。ロボット工学の教授だった吉田前部長の指導チームが静岡県沼津市であるロボカップに出場する時期と重なるため、5日朝には会場を訪れて激励する。

 第1区間を走る予定の池内直人実行委員長は「ぜひ成功させたい。この話をする時、吉田先生は本当にうれしそうだったので、シメっぽくならずに笑顔でゴールしたい」と話す。チームの走行状況はホームページ(http://tour−de−keio.globalaccess.co.jp)で確認できる。

車内温度:危ない!外気温23度でも車内50度 子供の熱中症、注意 GWの時期も

 社団法人・日本自動車連盟(JAF)の実験で、外気温23度でも車内温度は50度、ダッシュボードは70度にもなることが分かった。JAFは「春先から初夏は『車内が高温になることはない』との過信や誤解から事故が増える」として、大型連休中でも注意するよう呼びかけている。

 乳幼児が炎天下の車内に閉じ込められ脱水症状になる事故は毎年相次いでいる。今月14日にも、鹿児島県加治木町のパチンコ店駐車場で、乗用車に取り残されていた1歳7カ月の男児が熱中症とみられる症状で死亡した。

 JAFは昨年4月、車内温度の実証実験を実施。その結果、外気温23・3度で南向きに止めたミニバン(1800CC)では、車内温度は48・7度、ダッシュボードは70・8度まで上昇した。同条件で缶入り炭酸飲料が破裂したという。窓4枚をすべて4センチ程度開けたコンパクトカー(1000CC)でさえ、車内温度は38・9度、ダッシュボードは58・2度に達した。

 また、昨年の大型連休期間中(4月28日〜5月6日)の一般道路での救援依頼7万940件のうち、キーを付けたままドアを閉めてしまうなどの「キー閉じ込み」は1万2135件に上った。乳幼児らを車内に残したままキーを閉じ込めてしまうトラブルも多かった。

 吉村俊哉・事業推進課主事は「一歩間違えば取り返しがつかない。10分程度で熱中症や脱水症状で命を落とす恐れもあり、絶対に子供を車内に残していかないで」と話している。

東大とNPOが体験研修

「失敗実験」に安全意識学ぶ

 大学での実験や研究の際の事故を防止しようと、東京大とNPO法人「失敗学会」(会長=畑村洋太郎・工学院大教授)が今月15日、東京・文京区の東大本郷キャンパスで初の「失敗体験研修」を開いた。

 ハシゴからの転落や電源コンセントの発火といった18種類の「失敗」を、安全が確保された状況の中で実際に体験。「ヒヤリ」とする感覚を通じて、安全意識を高めてもらうのが狙いだ。

 研修には、工学系研究科の大学院生や教職員計約30人が参加した。

 ハシゴで2メートルの高さから落ちて命綱にぶら下がる体験で冷や汗をかいたり、金属棒やヒモを回転機器に巻き込ませ、引き込まれる力の強さやスピードの速さを実感したりした。漏電や感電など電気関係の事故を実演するコーナーでは、ホコリがたまった状態のコンセントが自然に発火する様子を間近に観察した。

 鈴木佐夜香さん(博士課程2年)は「研究室に戻ったら、さっそくコンセントにホコリがたまっていないかどうか調べます」と興奮した表情で話していた。

 東大では2005年7月、東京都八丈町の八丈島で試料採取で潜水作業中の研究者(当時30歳)が死亡する事故が発生。「安全確保は研究・教育の大前提」として、全学をあげて事故防止に取り組んでいる。

 一方の失敗学会は、大型ビルの回転ドアに男児が挟まれて死亡した事故や、飛行機事故、鉄道事故などの失敗事例を詳細に分析して、再発防止に生かす活動を展開している。両者の狙いが一致したため、共催による研修の開催が決まった。

 研修機材の提供と講師の派遣は、企業向けにこうした研修を実施している住金マネジメントが担当。同社によると、大学での研修は初めてという。

 東大では、今後も同様の研修を定期的に開催していく予定。

 失敗学会も、失敗体験研修を他の大学に対しても呼びかけていく考えで、畑村教授は「座学やビデオではなく、実際に自分で体感したり実感したりすることがすごく大切。大学では通常、このような研修は開かれていないが、事故が起きてからでは遅い」と訴えている。

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東大准教授、メールで漏えい…受験生にキーワード

 東京大大学院の入試漏えい問題で、同大は28日午後、2007年度の修士課程の入試問題を漏らしたとして、同大海洋研究所の浦川秀敏・准教授(37)を懲戒解雇処分にしたと発表した。

 浦川准教授は入試約1か月前、「ラムサール条約」「京都議定書」といった入試問題のキーワードをメールで伝えていた。東大は「漏えいによる影響は少ない」として合否判定は見直さない方針だが、小宮山宏学長が責任を取って給与1か月分の10%を自主返納する。東大で入試問題の漏えいが発覚するのは初。

 漏えいがあったのは、06年8月に実施された東大大学院新領域創成科学研究科の自然環境学専攻の入試。

 大学側の説明では、入試は「英語」「専門」「小論文」など4分野で行われ、出題委員だった浦川准教授は同年6月の出題委員会で「専門」の問題案を知り、同月下旬と翌7月上旬の2回にわたって複数の受験生に「試験について」と題したメールを送っていた。メールは「ラムサール条約や京都議定書について勉強しておくように」などの内容で、7問中6問について設問の一部を教えていた。

 実際の入試にも「ラムサール条約」などを300字程度で説明する問題が出題され、82人の受験生のうち56人が合格、46人が入学した。メールをもらった受験生は全員合格していた。

 浦川准教授は「深く反省している」などと話したという。

2ちゃんねるに創価学会爆破予告容疑 都立高職員を逮捕

 堺市の創価学会の施設を「爆破する」などとインターネットの掲示板に書き込んだとして、大阪府警は28日、東京都足立区西新井栄町3丁目、都立上野高校職員上川内幸(かみかわうち・みゆき)容疑者(43)を威力業務妨害容疑で逮捕した。上川内容疑者が使用したのと同じハンドルネーム(ネット上の通称)で、3月中旬以降、府立高校などに対して爆破予告がネット掲示板で数十件あり、府警が関連を調べている。

 捜査1課の調べでは、上川内容疑者は4月2日夜、足立区のインターネットカフェで、匿名掲示板「2ちゃんねる」に「4月4日に創価学会堺池田講堂を爆破する」などと書き込み、職員らを警備で巡回させるなどして業務を妨害した疑い。上川内容疑者は「爆破予告をすれば職員らがおびえると思い、困らせてやろうと思った」などと供述しているという。

 府警によると、上川内容疑者は高校の図書館で司書として勤務。出勤途中などにネットカフェに立ち寄り、爆破予告などの内容を繰り返し書き込んでいたとみられる。

 2ちゃんねるではほかに、同じハンドルネームで、府内の職業訓練校に対して「爆破する」などと書き込みがあったほか、北京五輪の聖火リレーの出発地を辞退した善光寺への爆破予告もあったという。

リスニング機不調「思いこみ」が多数

 大学入試センターは28日、今年1月の大学入試センター試験の英語・リスニングテストで、不具合の申し出があったICプレーヤー142台の検証結果を公表した。

 110台は受験者の使用方法が原因で、「受験者の不具合との思いこみ」(89台)、「再生ボタンの長押し失敗」(15台)などだった。

2008年4月29日 (火)

男子、厨房に入りたい 子のなりたい職業、料理人8位

 第一生命保険は28日、07年の「大人になったらなりたいもの」調査(小学生以下対象)の結果を発表した。男子で「料理人」が8位となり、初めてトップテン入りした。同社は「レストランを舞台にしたドラマ『バンビ〜ノ!』(日本テレビ系)の影響ではないか」としている。

 男子の1位は4年連続「野球選手」(11.8%)。米メジャーリーグの松井秀喜選手らの活躍などを受け、根強い人気を見せつけた。一方、前年まで3年間2位につけていた「サッカー選手」は3位に順位を下げ、「学者・博士」が2位に浮上した。

 女子の1位は「食べ物屋さん」(13.9%)が11年連続。「看護師さん」や「保育園・幼稚園の先生」が2位、3位を占め、安定した人気を集めた。

 昨年7〜8月、全国の小学生以下の子どもから22万人の調査票を集め、993人を抽出して集計した。

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福沢精神を実践 慶応大が文明塾開設

 創立150年を迎える慶応大は26日、建学時の原点に立ち返って福沢諭吉の精神を実践していこうと、東京都港区の三田キャンパスに「福沢諭吉記念文明塾」を開設した。在校生や社会人を対象に国際的なリーダーを養成するのが狙いで、7月までに計12回の講座を先行的に開催。秋にも同様の講座を開き、来年度以降、活動を本格化させる。

 初回のテーマは「福沢論」。諭吉の曾孫の福沢武三菱地所相談役らが、起源となる蘭学塾の逸話をユーモラスに紹介。新分野を開拓する「自我作古」、先に学んだ者が後進を育てる「半学半教」といった建学の精神を解説した。安西祐一郎塾長は「当時とは情報伝達のスピードが圧倒的に違う。知識と技術を身に付け、総合的な見方を学んでほしい」と訴え、参加者約40人が熱心に耳を傾けた。

 文明塾は今後の講座で、北城恪太郎日本IBM会長や小林陽太郎富士ゼロックス相談役ら各界で活躍する卒業生を講師に迎える。先駆的なテーマの研究や政策提言などを行う研究拠点の機能も担っていくという。

 一方、慶応大は文明塾の一環として5月11日、三田キャンパスで「地球環境 夢プロジェクト」と題したシンポジウムを開催。同大教授らが環境問題を分かりやすく解説する。入場無料。申し込みは記念サイト(http://keio150.jp/events/2008/20080511.html)で5月10日まで。定員800人に達し次第、締め切る。

夏野剛氏:ドコモの「iモード」創設者、慶応大教授に

 NTTドコモの携帯電話のインターネット接続サービス「i(アイ)モード」の創設者の1人として知られる夏野剛・執行役員(43)が今月末でドコモを退社し、5月1日から慶応大学大学院政策・メディア研究科の特別招聘教授として教べんを執ることになった。

 ケータイとネットを融合させたiモードは、開発責任者を務めた榎啓一氏(現NTTドコモ東海社長)、リクルート出身の松永真理氏(現バンダイ取締役)らと夏野氏が立ち上げた。

 iモードのヒットに続き、夏野氏は電子マネーやクレジットカードなどの決済機能を携帯電話に持たせる「おサイフケータイ」なども実用化。東京ガス、インターネットベンチャー企業の副社長を経て、97年にドコモに入社した夏野氏は、アイデアマンとしてケータイ文化の発展を担った。

「ドリフト族」の高校教諭、高速ターンで逮捕 大阪

 大阪市住之江区の南港で転回禁止の交差点で車を転回させたとして、住之江署は27日、八尾市に住む、府立藤井寺工科高校の男性教諭(26)を道路交通法違反(転回禁止)容疑で現行犯逮捕したと発表した。教諭は高速で車を横滑りさせて転回するドリフト走行をしていたといい、「ドリフトが楽しかった。以前にも何度か来た」などと容疑を認め、同日釈放された。

 調べでは、教諭は27日午前1時ごろ、同区南港東7丁目の転回禁止の交差点で、自分の運転する乗用車を転回させた疑い。現場はふ頭近くの広い道路で、この日は約10台がドリフト走行しており、他にアルバイト少年(18)が道路運送車両法違反容疑で逮捕された。

子供たちの「挑戦する心」はぐくむイベント開催

 子供たちが自らチャレンジする目標を定め、その目標に向かって努力することで「挑戦する心」「あきらめない力」をはぐくもうというイベント「チャレンジカップ2008」のグランプリ決定戦が27日、都内で行われた。グランプリには、東京・板橋区の小学4〜6年生で構成される「J町田チャレンジャーズ」の14人が輝いた。

 昨年の秋に約4,000人の小中高・専門学校生が参加して始まった本イベント。思い思いに設定した自らの挑戦に約4か月立ち向かい、「どれだけ頑張れるか」「どれだけ成長できるか」を競い合ってきた。

 グランプリ決定戦に残ったのは、老人ホームでのボランティア、あいさつを1,000回する、地球温暖化防止の植林活動、ベトナムに学校を建てるための募金活動など、根気と継続が必要なチャレンジを見事に成し遂げた8チーム。

 その中から、審査員と参加者の投票により、地域のごみ拾いとバザーの売上をカンボジアに寄付する活動に取り組んだ「J町田チャレンジャーズ」が大賞に選ばれた。影響の輪を広げるためのアイデアをみんなで出し合い、学校や駅前などで呼びかけるなどの活動を協力して行った点などが評価された。

 最終選考会での各チームのプレゼンテーションはどれも熱気に包まれ、4か月間の苦しかったことや仲間への熱い思いなどが報告された。「ここまで頑張れたのは、応援してくれたみんなのおかげ」「励ましあうことで、あきらめない力が身についた」「これからも仲間を大切にしていきたい」など、たくましさを増した子供たちの元気な声が会場に響き渡った。

◆主催=FCエデュケーション

給食費滞納10万人…事前申込書・給料差し押さえも

 千葉や長崎の公立高校で入学金の未納が問題になったが、公立の小中学校では給食費の滞納に頭を悩ませている。払おうとしない保護者が少しずつ増えているからだ。申込書の提出を求めたり、法的手段に訴えたりと「断固たる態度」で臨む教育委員会が相次いでいる。

 子どもたちが大好きな給食の時間。給食費の滞納が増えると、食材の質を落とすことになりかねない=千葉県市川市内の小学校、小沢写す

■未提出なら「弁当持参を」

 江戸川を挟んで東京都に隣接する千葉県市川市。市教委は今年度、市立小中、特別支援学校の計56校で、保護者に「学校給食申込書」の提出を求める仕組みを導入した。

 未収額は06年度、必要額の0.22%にあたる250万円。千葉県全体だと0.7%(県教委の05年度調査)なので決して多くはないが、年々増え続けている。それに歯止めをかけるのが目的だ。

 ある小学校の場合、市教委からの手紙と、1年間の給食を署名押印して申し込む書式を2月に配った。手紙には「未払い額が大きくなると正常な運営に支障をきたすことにもなりかねません」、提出しなかったり払わなかったりした時は「弁当の持参をお願いする」とも書かれていた。

 校長は「食の安全を守るという意味もあります」と話す。市川市の給食は、カレールーもギョーザも手作りなのが自慢だ。だが、学校単位で集金して校内で作る方式のため、未収分が食材の質に直結しやすい。

 この学校では申込書は順調に集まったが、市教委には市民から反発の声があった。「子どもに罪はないのだから、不足分を補填(ほてん)できないのか」「きちんと払ってきたのに、『申し込み』させるとは失礼だ」……。「申込書は出さないが給食費は支払う」という保護者もいた。

 市PTA連絡協議会の佐藤博彰会長は「ついにここまで来たか、というのが正直な気持ち。ただ、レストランでお金を払わなければ犯罪になるのだから、仕方がないと受け止めています」と話す。

 市教委には、全国30以上の自治体から問い合わせが来ている。

■全国10万人、22億円余

 滞納は全国に広がる。文部科学省が07年1月に発表した全国調査では、給食がある小中学校の4割を超える1万3907校で滞納があった。児童生徒の約1%にあたる10万人近くで、総額22億円余にのぼる。

 各地の市町村教委が最近打ち出した対策は、(1)あらかじめ警告し(2)滞納が続いたら法的措置に踏み切る――の2段階に分類できる。

 宇都宮市は07年度から保護者に支払いの「確約書」を求めており、保証人を書く欄もある。実際に請求した例はないが、1月現在の滞納は約244万円と前年に比べ6割減った。

 水戸市も今年から申込書の提出を求めている。払わない状態が続いた場合、「給食の提供を中止することについて異議ありません」との文言も入れた。

 栃木県足利市も1月にまとめた対策に、事前申込制を盛り込んだ。いわば前払いで、応じなければ提供をやめられる。担当者は「督促し、誓約書を書いてもらい、裁判でも払ってもらえない場合の方法として考えた」と説明する。

 広島県呉市は06年度、「払えるのに払わない」世帯に対しては簡易裁判所に支払い督促を申し立てることにした。06、07年度に各5〜6件。それでも支払う意思が見られない場合、保護者の勤務先から給料の一部を差し押さえるケースも出ている。

 各校は督促の家庭訪問を繰り返し、校長のポケットマネーなど学校で立て替えてきた。しかし、「どうにもならない」という校長からの声に押される形で、法的措置に踏み切ったという。

 06年度までの3年間で計約440万円の滞納があった島根県出雲市。市教委の調査では13.9%の世帯が「親の規範意識が欠け、支払う意思がない」で、中には高額な車を持っていた家庭もあった。督促申し立てなどを視野に入れた対策を打ち出すと、07年度は約330万円まで減った。

2008年4月28日 (月)

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

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関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

センター試験参加、4年制で最多639校

 文部科学省は25日、来年の大学入試センター試験を利用する大学・短大を公表した。4年制大学では過去最多の639校(国立全82、公立全73、私立484)、短大も最多の164校(公立18、私立146)が参加する。

 文科省は昨年12月に11校、今回さらに17校の新規参加を公表。一方、LEC東京リーガルマインド大と第一保育短大が参加を取りやめた。

 この日、新規参加が公表されたのは次の通り。

 【私立大】桐生大▽植草学園大▽国際武道大▽東京女学館大▽文化女子大▽北陸大▽佐久大▽修文大▽福岡女学院看護大▽保健医療経営大【公立短大】新潟女子短大【私立短大】群馬社会福祉大短期大学部▽中部学院大短期大学部▽滋賀文化短大▽山口芸術短大▽愛媛女子短大▽別府溝部学園短大

2008年4月27日 (日)

拓殖大が入試ミス 7人追加合格

 拓殖大(東京)は26日、2月6日に実施した「2月前期試験・特別奨学生試験」の世界史の問題と採点に誤りがあり、合否判定をやり直した結果、7人を追加合格にしたと発表した。2人が新たに入学したという。

 大学広報部によると、選択肢の中の年号を間違えた問題があったほか、コンピューターで採点時、正解を誤って設定した問題もあった。出版社からの指摘で判明したという。

急性アレルギー:教職員が「注射」可能 学校対応、初のガイドライン

 ◇文科省見解、医師法違反せず

 文部科学省は25日、学校がアレルギー疾患の児童・生徒にどう対応すべきかまとめた初のガイドラインを公表した。食べ物などが原因で起きる急性アレルギー反応「アナフィラキシーショック」に対処する自己注射を、本人に代わって教職員らが打つことは医師法に違反しないとする初めての見解を示した。

 ガイドラインは文科省が監修し、財団法人・日本学校保健会が作成した。アナフィラキシーショックの救命率は、アドレナリンを30分以内に投与できるかどうかで大きく異なるが、本人が意識を失った場合などに他人が注射することの是非について明確な見解は示されていなかった。文科省は法務、厚生労働の両省とも協議したうえで、「救命の現場に居合わせた教職員が注射しても医師法違反にならず、刑事・民事責任も問われないと考えられる」と明記した。

 文科省の調査(04年現在)によると、全国の小中・高校生のアナフィラキシー患者は約1万8000人。

 一方、ガイドラインは▽気管支ぜんそく▽アトピー性皮膚炎▽アレルギー性結膜炎▽アレルギー性鼻炎−−について、症状の特徴や避けるべき学校活動、発作時の対応などを示した。今月末に全国の幼稚園や小中高校、教育委員会などに送付し、教職員や保護者への周知を図る。

 医師がアレルギーに関する所見などを記入し、保護者が学校に提出する「学校生活管理指導表」も初めて作成した。

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関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

拓殖大の入試で出題ミス

 拓殖大学(東京都文京区)は26日、2月6日に行われた入学試験(2月前期試験・特別奨学生試験)の選択科目だった世界史で2カ所の出題ミスがあった、と発表した。公表した正解が間違っていたものと選択肢が不適切だったものが、出版社からの指摘で15日に判明。7人を追加合格にした。ミスが見つかった世界史は158人が受験した。

小学授業、週1コマ増 理数強化を来年度から

中学は「総合学習」削減

 文部科学省は24日、先月末に改定した新しい学習指導要領の移行措置を公表した。

 小中学校とも算数・数学と理科の実施時期を前倒しして来年度からとし、この2教科の授業時間と学習内容を大幅に増やす。中学は総合学習などを削減するので総授業時間は現在のまま。小学校は全学年で週1コマ授業が増える。移行期間中は新たな検定教科書がないため、同省では補助教材を作成して配布する予定だが、現場に行き渡るのは実施直前になる見込み。準備期間が不足したまま新しい授業が始まることを不安視する声も出ている。

 「ゆとり教育」からの脱却を打ち出した新指導要領は、約40年ぶりの授業時間増や学習内容の復活などが柱。小学校では2011年度から、中学では12年度から全面実施されるが、昨年末に公表された国際学力調査で理数系の学力の落ち込みが目立ったことなどを受け、同省は、理数系教育の強化を予定より早く進めるべきだと判断した。ほぼ10年ごとに改定される指導要領の移行期間中に授業時間が増えるのは初めて。

 新指導要領では小学校の算数は1年が週4コマ(1コマ45分)、2〜6年が週5コマとなり、6年間で142コマ増える。理科も4〜6年は週3コマになるなど計55コマの増。中学は数学が1年と3年が週4コマ(1コマ50分)になるなど計70コマ増え、理科も2〜3年が週4コマになるなどで計95コマ増える。

 移行措置によって小学校の場合、算数と理科は来年度から授業時間、内容とも新指導要領と同水準になり、算数は2年の「時刻の読み方」が1年に、6年の「立方体、直方体」は4年に、理科は「電磁石の強さ」が6年から5年に早まる。

 教科ごとに担任が違う中学は理数の教員だけに負担が偏るのを避けるため、授業時間は11年度までに段階的に増やすこととし、来年度は数学が1年で年35コマ増、理科は3年で年25コマ増にとどめる。

 内容も数学の「球の表面積と体積」や理科の「イオン」など最低限の増加にした。

 教科書会社は全面実施時期に合わせて検定教科書を作成しているため、同省は現在の教科書にない分を補助教材にまとめ年度内に全児童・生徒に配布する。

2008年4月26日 (土)

【教え育てる】学習院初等科長 中島平三氏

■伝統が教育を淘汰し、さらに洗練する

 「わたしたちは、今日から、学習院初等科の1年生です。よい子になります」

 今年も4月10日、正堂に新入生の元気な声が響きました。初等科では講堂のことを「正堂」と呼んでいます。学校は学びのための神聖な場所であり、入学式や卒業式などの学校行事が行われる正堂はその象徴。気持ちを引き締めて式に臨みましょうという意味も込めています。

 正堂に入るときばかりではなく、子供たちは、さまざまな学校生活の局面で、きちんと「けじめ」をつけることが大切だと考えています。

 例えば制服をきちんと着て登校すること自体が、家庭生活との間のけじめですし、通学路では他の人に迷惑をかけないように気をつける、知っている人に会ったらあいさつをするといったことも、けじめに通じるでしょう。

 もちろん、それが“よそ行き”の礼儀では意味がありません。初等科では、校内ですれ違ってもあいさつのできない児童には、教師の方から「おはようございます」と声をかけます。そうしたお手本を示すことで、一人一人の児童が自然にあいさつの習慣を身につけ、ひいては社会生活のマナーを身につけることができるようになることを、生活指導の基本にしています。

 私にもこんな経験があります。朝の通勤途中、込んだ電車に初等科の制服を着た4年生数人が乗ってきました。視線が合うと、ごく自然に「おはようございます」とあいさつをしてきました。「行儀がいいね」と車内の空気が一瞬なごんだような気がして、私も大変誇らしく思いました。

 学習院は昨年、京都から東京に移転して130年目を迎えました。その長い歴史の中で、初等科は伝統的に知育・情操教育・体育・徳育のバランスのとれた教育活動を展開してきました。なかでも徳育の中心になっているのが、第10代乃木希典院長の「質実剛健」や第18代安倍能成院長の「自重互恵」など、歴代院長がのこした“徳目”を、それぞれの時代の児童に分かる言葉で語り継ぐことです。

 一見クラシックな印象を抱かれるかもしれません。しかし、伝統は時間の流れのなかで、教育活動を淘汰(とうた)し、良きものをさらに洗練する働きをすると、私は考えています。そして、それが「学習院らしさ」の源泉でもあるのです。

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検定GO!:ご当地編 新潟清酒達人

 ◇日本で初めて造った酒は
 新潟県醸造試験場が日本で初めて造った酒は?(「銅の達人」例題より)

<1>あおい酒

<2>あかい酒

<3>きいろい酒

<4>くろい酒

==============

 《新潟清酒達人検定・銅の達人(3級相当)》

【目的】「新潟の宝」である新潟清酒の知識を深め、良さを発見、再発見することで、興味や愛着をはぐくむ。新潟の酒に関するうんちくを知って楽しむ。来年以降、銀の達人(2級相当)、金の達人(1級相当)を実施予定/出題形式・マークシート方式/受検料・銅の達人3150円/問い合わせ・新潟清酒達人検定協会事務局(新潟県酒造組合内)025・229・1218(解答は<2>)

09年度センター試験、新たに11大学が利用

 文部科学省は25日、09年度大学入試センター試験の大学の利用予定状況を発表した。新たに東京女学館大、北陸大、福岡女学院看護大など11私大が加わり、別の15私大は利用する学部を増やす。また、LEC東京リーガルマインド大は利用を取りやめる。

小中の理数強化…実施まで1年、現場に不安

「教職員増やして」「研修の暇がない」

 小学6年では算数が週0・7コマ、中学1年の数学は週1コマ――。文部科学省が24日公表した新学習指導要領の移行措置で、小中学校とも、それぞれ来年度から理数系の授業が大幅に増えることになった。

 「やっと十分な指導時間を確保できる」。学校現場からは歓迎の声があがる一方、実施までわずか1年足らずという突然の発表に「この状態で来年度に突入すれば混乱する」「ここまで教える内容が増えると思わなかった」と不安も広がっている。

 「学校現場に負担がないようしっかりと条件整備をしたうえで着実に実施したい」。東京・霞が関の文科省で24日、臨時に開かれた都道府県と政令市の教育長を集めた会議。今回の移行措置を説明した同省の金森越哉初等中等教育局長は力強く語った。

 しかし、本当に現場の負担は増えないのか、同省幹部は「現段階では何の保証もない」と打ち明ける。今回の移行措置に伴い、同省は来年度の教員の増員を予算要求に盛り込む方針だが、教師の多忙化などを理由に今年度求めた教員の7000人増員のうち、認められたのは1000人にとどまった。この日の会議でも仙台市の荒井崇教育長が「新学習指導要領が求める学力を身につけさせるには、きめ細かな指導が必要。教職員の一層の増加を」とクギをさす場面もあった。

 現場の教師たちも不安を隠せない。

 「学力を伸ばす努力は惜しまないが、授業が増えた分、準備に追われ、子供と向き合う時間が減ってしまう」。千葉県内の小学校の男性教諭(38)はそう語る。

 「ゆとり教育」を掲げた現行の学習指導要領は小中学校とも7年目に入った。その内容での授業しか経験がない若手教師が増えていることも懸念材料で、この教諭は「忙しくてどの教師も研修を受ける暇はない。このまま来年度に突入すれば混乱するのではないか」と指摘する。

 来年度からの理科の授業時間増を受け、教員向けに理科実験の研修を始めることを決めた東京都新宿区立戸塚二小。川越秋広校長は「無理に学習内容を減らした今の指導要領は教える側にとっても不都合が多く、先行実施はうれしい」と今回の措置を歓迎しながら、「教師が初めて教える内容もあり、急いで準備しないと間に合わない」と危機感を募らせる。山形県内の小学校の女性校長も「まさか来年からここまで内容が増えるとは思っていなかった。これまで以上に研修を増やさないと」と語った。

新学習指導要領:前倒し やる事は増えるのに… 現場から不満「人と金、手当てを」

 「ゆとり教育」から脱皮した学力重視の新学習指導要領の一部が来年度から、小中学校で先行実施される。文部科学省が24日公表した移行措置案。特に授業の総時間数が増える小学校では、授業時間や指導体制の確保が急務となるが、「やる事が増えるのに人もお金もない」と不満の声も漏れる。

 ■授業時間増

 小学校の授業時間は来年度から週1時間増える。山形県最上町立富沢小は、読み書きの力や計算力を上げるために全学年で週1回程度設けていた「ドリル学習」の時間を、増加分に充てる予定だ。笹原啓一校長は「ドリル学習は続けたかったが……」と漏らす。

 小中学校は現状でも授業時間が不足気味で、時間確保のため2学期制を導入する自治体も増えている。小学校全12校中5校で実施している埼玉県戸田市教委によると、始業式などの時間を削れるため、3学期制に比べて年15時間程度多く授業時間を確保できる。戸田市教委は「2学期制導入が広がる可能性がある」と話す。一方、3学期制の東京都文京区立窪町小の松野薫子教務主任は「新たに週1時間を確保するのは大変。インフルエンザで2日間学級閉鎖すれば、すぐ飛んでしまう」と気をもむ。

 ■どうする指導体制

 「定数増に努めてほしい」。移行措置案説明のため24日、各都道府県や政令市の教育長を集め、文科省で開かれた会議で、ある政令市の教育長は訴えた。今年度予算による人員増(教員定数1000人と非常勤講師7000人)に対し、「小中学校3校に1人しか増えない計算だ」と不満を突きつけた。

 授業時間が大幅に増える理科の担当教員。大阪府の公立小の男性教諭は「実験には多くの準備が必要。器具も少なく古い備品でやりくりする学校もある。人的、財政的な裏づけもすべきだ」と厳しい。埼玉県の公立小の教員も「実験を理科が専門ではない教員が行うのは大変」と話す。

「京都学」じっくり4年間学ぶ 立命館大が来春、新専攻

 立命館大学文学部(京都市北区)は24日、京都の歴史や文化、景観、美術、文学などを4年間で体系的に学ぶ「京都学プログラム」を来年度から新設すると発表した。4年間で修める専攻に相当し、定員60人を予定。京都学の授業が受けられる大学は多いが、本格的な専攻とする初のケースという。

 同大学はこれまで、京都学を文学部2、3年生の副専攻としていたが、4年制のプログラムに格上げ。京都をテーマとする科目数を8から23に増やす。建都1200年の歴史や伝統を探る「京都学概説」や、文化や芸能の起源や発展過程を考える「京都文化論」、景観保全や教育行政をテーマとする「京都地域論」などを学ぶ。京の街を生きた教材とするフィールドワークも行う予定。

 木村一信学部長は「4年間学べば、日本文化の根底を理解することにつながる。京都学を他の地域でも応用できる人材を育てたい」と話す。

2008年4月25日 (金)

京都府教委 学力向上の妙案に予算

学校間コンペで底上げ

 京都府教育委員会が、学力の向上策を府立高校から募り、優秀な提案をした高校だけに予算をつける「学力向上企画コンペ」に取り組んでいる。学校間の競争を通じ、新たな指導法の開発や全体のレベルアップを目指そうという試みだ。

 「毎朝、20分間学習を続け、すべての生徒の偏差値を上げます」

 京都府庁で先月中旬に開かれた企画提案発表会。府立高の校長や教務主任らが独自の学力アップ策を売り込むと、審査員の府教委幹部7人からは「テーマは立派だが、生徒に興味を持たせることが重要」「教諭自身はどう指導力を伸ばすのか」などと鋭い質問が相次いだ。

 コンペは2006年度から始まった。今年は35校が応募し、書類審査を経て23校が発表に臨んだ。審査のポイントは〈1〉現状と課題を踏まえた解決策か〈2〉学校全体で企画を進める共通理解があるか〈3〉現実的成果が期待できるか〈4〉他校への波及性があるか――の4点だ。

 初回から参加している亀岡高が提案したのは、教科と関連づけた「キャリア(生き方)教育」。「地域の幼稚園児や小学生に、高校生が教えることで主体性や社会性を身につけさせたい」。そんな説明には「具体性が見えにくい」という注文が付き、担当の山崎守教諭(46)は「企画の弱い部分を突っ込まれました」とたじたじだった。

 審査の結果、14校に教材購入費や研修費などとして計1200万円が配分された。3度目の正直で予算を獲得した高校がある一方、3回連続落選校もある。

 コンペに参加した教諭の一人は「優れた案を出した学校に予算がつくのは納得できる。他校の企画は参考になるし、自校にも生かせる」と語る。各校が綿密に企画を練るため、新たな取り組みを始める際、府教委が研究校に予算をつける従来方式より、生徒や保護者への説明力が高まる効果もある、という。

 府教委は「大学進学率のアップだけでなく、家庭学習の定着などに目を向ける高校も出てきた。コンペ参加を通して学校全体の活性化につなげてほしい」と期待を寄せている。

【Q&A】新指導要領前倒しで学校どうなる?

 新教育課程が完全実施されるまでの移行期間に現場はどう変わるのか。疑問点をまとめた。

 Q 授業はどうなるの?

 A 文科省では、内容を増やす理数教科については補充教材を今年度中に作成、配布する予定だ。冊子は学年、教科ごとになりそうだ。ただ、文科省の補充教材を学校で配るのか、それに基づいて教科書会社が新たに補充教材を作るのかは未定だ。削られる内容については、教科書に載っていても実際の授業では飛ばすことになる。

 Q 時間割は複雑になるの?

 A 特に中学生は学年が上がるに連れて理数系の授業時間が増え、選択教科が順次減っていく。生徒は新たな時間割に沿って勉強するだけだから特に混乱しないだろうが、学校の先生は時間割の編成や授業の進め方に苦労しそうだ。

 Q 小学校の体育も授業時間が増えた理由は?

 A 子供の体力低下に早期に歯止めをかけたいからだ。ただ、授業時間数を週1時間ずつ増やす調整に使われた側面もある。

 Q 新たに増える内容は高校入試の対象になるの?

 A 過去の例に従えば、出題されることになる。ただ、文科省はまだ対応策を決めておらず、教育委員会によって判断が割れるかもしれない。今のところ、東京都は現行の範囲に絞る方針だが、大阪府や秋田県は増加内容を順次出題する考えだ。私立校はさらにばらつきそうだ。結局は、増える内容も覚えることが肝心だろうね。

科学の芽賞:筑波大、概要発表

 筑波大(茨城県つくば市)は24日、小中高校生などを対象にしたコンクール、第3回「科学の芽」賞(毎日新聞社など後援)の概要を発表した。

 この賞は、同大前身の東京教育大学長を務めた朝永振一郎博士の生誕100年を記念して06年度に設けられた。募集内容は、自然現象の観察や実験リポート(A4判リポート用紙10枚以内)▽対象=小学3年生〜高校生、中等教育学校、特別支援学校の個人か団体▽応募受け付け=8月20日〜9月30日(消印有効)▽送付・問い合わせ先=〒112−0012東京都文京区大塚3の29の1 筑波大学付属学校教育局「科学の芽」賞実行委員会(電話03・3942・6804、Eメールkagakunome@sec.tsukuba.ac.jp)

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09年度から小学校で授業増 理数前倒し実施で

 文部科学省は24日、先月改訂された小中学校の新しい学習指導要領のうち、理科と算数・数学に関しては09年度から前倒しで始めたいと都道府県・指定市の教育長会議に提案した。

 文科省は今後、意見を公募したうえで、学校教育法の施行規則を改正し、提案を実施する。これにより11年春から全面実施の小学校では各学年で授業時間が週1コマ(45分が標準)増える計算になる。12年春から全面実施の中学校では選択教科が前倒しで廃止されることなどで、移行期間中は授業時間が変わらない。

 理科と算数・数学では現在の教科書に載っていない内容を教えることになるため、国の責任で補助教材を配布する予定。

 09年度からの前倒し実施はでは、このほか、(1)小学校低学年で体育が週0.4コマ増(2)「47都道府県の位置と名前」を小学校社会に追加(3)小学校高学年に導入される「外国語活動」は各校の判断で実施可能(4)「総合的な学習の時間」は小中学校とも削減する――が主な柱となる。

大学生が選ぶ新しい文学賞

 「大学生に読んでほしい本」を、大学の文芸サークルに所属する学生らが選ぶ「大学読書人大賞」が創設され、来月4日、公開討議で大賞を決定する。

 都内6大学の文芸サークルの有志で作る実行委員会と、出版文化産業振興財団の主催。全国25大学の30サークルが参加し、昨年11月末までの1年間に発刊された本(文庫も含む)から大賞を選ぶ。

 実行委員長の法政大学文学研究会の鈴本万有理さん(22)は「人気投票になるとベストセラーばかりが並び、賞の説得力がなくなる。既存の文学賞では選べないような本をすくいあげたい」と話す。討論会は午後2時半から、東京・上野の東京都美術館講堂。無料。

 候補作は次の通り。▽有川浩「塩の街」▽田中ロミオ「人類は衰退しました」▽桜庭一樹「青年のための読書クラブ」▽佐藤友哉「1000の小説とバックベアード」▽A・C・クラーク「幼年期の終わり」

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

2008年4月24日 (木)

根津医師も産み分け実施 遺伝性疾患避ける目的

 諏訪マタニティークリニック(長野県下諏訪町)院長の根津八紘医師が、男女産み分けを目的に受精卵診断を実施、女児を誕生させていたことが23日、分かった。

 同様の目的で受精卵診断を実施して日本産科婦人科学会から除名され、処分撤回などを求めた控訴審判決で同日敗訴した神戸市の大谷徹郎医師とともに東京都内で開いた記者会見で、根津医師が明らかにした。

 同医師によると実施は2年ほど前。男児にだけ発症する腎臓の遺伝性疾患を避けるため、女児を選んで出産につなげた。依頼者夫婦には同じ病気の男児が1人おり、女児を強く希望したという。

 大谷医師は「受精卵診断は病気や流産を避ける有効な方法。学会は診断を受けたい患者の権利を侵害している」と述べ、あらためて学会を批判した。

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高村外相:5年で学校1000校、アフリカに建設−−政府計画を発表

 横浜市で5月に開催される第4回アフリカ開発会議(TICAD4)を前に、高村正彦外相は23日、東京都内で講演し、今後5年間でアフリカに約1000校の学校を建設する政府計画を発表した。

 アフリカを含め途上国の理数系教師30万人を対象に教授法の指導をするほか、人材育成も強化する。

阪大、新設の研究棟を閉鎖 職員2人がシックハウスに

 大阪大は、大阪府豊中市の豊中キャンパスに新設した「文系総合研究棟」への立ち入りを25日から全面的に禁止する。棟内で働く職員2人がシックハウス症候群と診断されたほか、学生ら6人が体調不良を訴えたため。健康被害の原因になる恐れがあるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物の濃度は指針値を下回っているが、安全が確認できるまで当面閉鎖する。

 研究棟は7階建て延べ約6600平方メートルで1月末に完成した。工費は約12億円。高等司法研究科や保健センターなどが入り、文系学部の基礎教育にも使っていた。3月中旬から職員が働き始めたところ、女性職員2人が「部屋に入ると気分が悪くなる」などと訴え、今月11日にいずれもシックハウス症候群と診断された。

 阪大は、揮発性有機化合物の濃度の調査を実施。値が低かったので様子をみていると、研究棟に出入りした学生らも今月15日、「頭痛の回数や鼻水の出方が増えた」と訴えた。このため、立ち入りを控えるよう掲示板や電子メールで学生に呼びかけた。

 研究棟で予定されていた講義などは他の建物に振り分け、現在は物の移動などで一部職員が出入りしているだけという。今後、とりあえず換気を続ける。阪大安全衛生管理課は「学生や職員の安全を優先した。原因物質の究明と除去をしっかりやってから再び使うことにしたい」としている。

全国学力・学習状況調査、思考力や表現力を重視

 全国の小学6年生と中学3年生を対象に22日実施された「全国学力・学習状況調査」(全国学力テスト)。昨年に引き続き2回目となった今年も、約232万人が国語、算数・数学の2科目で「知識」(A)と「活用」(B)のそれぞれ2種類のテストに挑んだ。

 昨年と比較すると、思考力や表現力を試すため、子供に理由を考えて書かせる問題が数多く出題され、専門家からは「こうした試験に対応するには、少人数教育などの授業改革がより一層求められている」との声があがっている。

理由考え、書かせる問題が増える
 「活用」は、身近な生活に知識を生かす力を試すテスト。解答を選ばせる選択式は小学校の国語Bが12問中2問、算数Bでは13問中5問で、中学校でも国語Bが10問中6問、数学Bは15問中5問にとどまるなど、何らかの解答を考えて書かせる設問が多かった。

 「昨年よりも書かせる量が全体的に増えた。時間内に問題を終えられなかった子供も少なくないのでは」

 大手進学塾「栄光ゼミナール」もそう分析する。

 典型的だったのは、小学校の算数Bで出題された米の生産額を尋ねる問題。2種類のグラフを読ませたうえ、「米の割合が60%から40%に減っているから米の生産額も減っている」という考え方が正しいかどうかと、その理由を尋ねた。

 小学5年で学ぶ百分率などの「割合」はイメージがつかみにくく、算数でつまずく一因。米の生産額を導くには60%と40%を単純に比較するのではなく、全体の農業生産額にそれぞれ割合を掛けて計算しなくてはならない。

 「活用」では同じように理由を書かせる問題が、小中で計7問出題された。

 中学校の国語Bでも「全然」の使い方について「あとに打ち消しの否定表現がくる」という国語辞典の説明と、「『全然明るい』と言うことがある」という若者の回答が多数を占めた世論調査のグラフを見せたうえで、「全然明るい」という表現をしてもいいと思うかどうかを考えさせ、そう思う理由も答えさせた。

学力レベル向上へ、きめ細かい指導が大切

 これらの問題は経済協力開発機構(OECD)の国際学習到達度調査(PISA)が求める学力とも通じており、大手予備校の河合塾は「国際的に通用する学力をつけさせようとする国の意図がみえる。ただ、こうした学力を身につけさせるには、きめ細かい指導が大切で、教員の定数増や少人数学級などが必要になる」と指摘している。

みんなのニュース:子供のネット利用、親は知らず…7割が「ブログ・掲示板使ってない」

 ブログや掲示板など、コミュニケーション機能があるサイトを子供が使っていないと考えている親が7割に上ることが、フィルタリングやURLデータベース化事業をしているネットスター社(東京都渋谷区)の調査で分かった。昨年7月の同社の調査では、中3女子の6割が自分のプロフやブログ、掲示板を持っており、子供がネット利用を親が認識できていない実態が浮き彫りになった。

 調査は3月21日、22日の2日間、小中学生の子供を持つ親2000人にウェブアンケート方式で聞いた。回答したのは小学校1年〜3年、4年〜6年、中1、中2、中3の子供を持つ親が、それぞれ400人。40代が6割で、男女比は半々。居住地域は人口比率とほぼ同じ。昨年の調査はインターネットを利用する中学生に約500人を対象に実施した。

 6割を超える親が、子供がインターネット利用について「把握している」と回答。親が考える「子供が見ているサイト」は「ゲーム」「子供向けポータルサイト」「漫画、アニメ」などが多い。中3の親は、「YouTube」「大人向けポータルサイト」「着うた、着メロのダウンロードサイト」が上位だった。

 子供がコミュニケーション系サイトを「利用していないようだ」と考える親は全体で7割に上り、子供の学年別でも中2で56%、中3で45%が使っていないと考えている。しかし、子供を対象にした昨年の調査では、中3女子の6割、中2女子の5割が自分のプロフやブログ、掲示板を持っており、親の認識とはかけ離れていた。

 子供がコミュニケーションサイトを利用する時、親が重視するのは「不適切なサイトへのリンク」(54%)「誹謗中傷が目立つか」(50%)「サイト内の広告の内容が適切か」(47%)が上位だったが、「特に気にしている点はない」も19%で、男女別では父親が24%と母親(13%)より高い。

 また、携帯電話からのサイトへのアクセスを制限する「フィルタリング」について、「特にない」「知らない」は、合わせて5割に上った。「健全なサイトまで見られなくなる」とコンテンツ事業者らから懸念の声が上がっているにもかかわらず、「良いサイト・悪いサイトが決められている」という回答も31%。フィルタリングは、「政治」「掲示板」など一定の項目で分類されたサイトへのアクセスを遮断しているが、善悪で分類しているわけでなく、同社では「正確に理解されていないケースがある」と懸念する。

 親が携帯電話からインターネットを利用する時間は、「利用しない」も含め1日30分未満が9割に上った。携帯電話で主に使うのはメール機能だったが、「携帯メールも使わない」も2割いた。同社が昨年、子供を対象に実施した調査では、4割が携帯電話からインターネットを使っており、親子の使い方に差があることも分かった。

【教育】親子で読みたい 子供向け「論語」 「分かりやすい」素読本人気

 小学生が「論語」を素読するための本が昨年暮れから2冊相次いで刊行され、どちらも好調な売れ行きを見せている。著者らは実際に寺子屋風の塾で子供たちに素読を指導しており、実践から生まれた分かりやすさが特徴。「親子で一緒に読んでほしい」と呼びかけている。

 昨年12月に出版された「子供と声を出して読みたい『論語』百章」(致知出版社)は、神奈川県内で小学校校長などを務め、3年前に退職した岩越豊雄さんが執筆した。これまでに約1万2000部を販売しており、3月には増刷もされた。致知出版社の担当者は「増刷は予定外で、反響の大きさに驚いている」と話す。

 同書は論語の全499章から100章句を選び、その意味を子供たちの生活や学習に生かせるよう、分かりやすく解説した。例えば、「学びて時に之(これ)を習う、亦(また)説(よろこ)ばしからずや」では、自転車に初めて乗れたときの喜びを引き合いに出しながら、小さなことでも「わかった」「やり遂げた」という喜びを体験し、それを積み重ねていくことが大切だと説いている。

 岩越さんは校長退職後に小田原市で私塾を開き、10人前後の子供たちに論語の素読や書道などを指導してきた。「最近は子供が親を親と思わず、先生を先生と思わないことが教育の大きな問題になっている」と指摘し、「『孝』を説く論語は、規範意識の確立にもつながる」という。

 「戦前の教育勅語のように、人としてどう行動すべきかというよりどころが今の日本にはなくなっている。教育勅語の復活が現状では無理なら、日本の歴史で長い間、人としての規範とされてきた論語を見直してはどうか」と提案する。

 今年2月に出版された「親子で楽しむこども論語塾」(明治書院)は、漢学者の安岡正篤氏の孫の安岡定子さんが執筆し、「陶淵明集全釈」(共著)などの著作がある田部井文雄さんが監修した。

 論語の中から短くて分かりやすい20章句を取り上げ、絵本のように見開きで、書き下し文と解説文を配置した。小学校低学年でも理解できる内容だ。発行部数は2万部に迫り、明治書院の担当者は「幼稚園の卒園記念として、400部まとめて購入するケースもあった」と話す。

 安岡さんは3年前から、東京都文京区で「文(ふみ)の京(みやこ)こども論語塾」の講師を務めている。あとがきで安岡さんは「子供たちの生き生きとした表情、楽しそうな様子が、この本を作るきっかけとなりました」と書いている。

 岩越さんも「論語は簡潔で一流の文章。読ませると子供たちは本当に喜ぶ」と顔をほころばせる。「一番吸収力があるときに、“本物”を教えてあげることは非常に大事だ。親が子供にああしろ、こうしろと言うよりも、一緒に論語を素読することが、本当の意味で教育再生につながるのでは」と話している。

2008年4月23日 (水)

子ども「塾より大変だった」 学力調査、昨年より難しく

 小学6年と中学3年を対象として22日に行われた文部科学省の全国学力調査が、大きな混乱はなく終わった。各地の学校現場や研究者は「昨年より難しい」。子どもたちからも「塾のテストより大変だった」の声が聞かれた。

 文科省によると、4道県の計5校で、インフルエンザなどによる学級・学年閉鎖があり実施されなかったが、大きなトラブルはなかったという。修学旅行の日程の関係などで22日に実施しなかった学校もあるが、5月9日までに実施すれば採点対象となる。

 結果の発表は昨年度は10月にずれ込んだが、文科省は「今年は2学期からの指導に間に合うように早めたい」としている。

■校長ら、厳しい結果予想

 「答えの字数が塾のテストより多く、大変だった。答えが出る理由なんて聞かれたことがなかった」。名古屋市立明倫小の女子の感想だ。同市立昭和橋中の森希花梨(きらり)さんも話す。「範囲が決まっている学校の中間、期末テストより難しく感じた」

 各地の小中学校長も「厳しい結果が出るのでは」と話す。「特に活用を問うB問題は答えを導き出す工夫や知恵を身につけていないと、全く手が出ない」と北海道根室地方の小学校長。

 今回は、昨年の調査で成績のふるわなかった自治体を中心に、準備を重ねる動きが広まっていた。沖縄県沖縄市の市立小は、今回テストを受ける子どもに昨年の問題を解かせ、教師も解いて調査に臨んだ。16日からの家庭訪問の期間中も、担任以外の教師がその日家庭訪問のない6年生に、三角形の面積など基本問題の特別授業をしてきた。ある高知市立中も前日の21日、問題に慣れてもらおうと、昨年の数学と国語の問題の一部を解かせた。

 負担の重さを訴える声も上がる。都内の区立中学校長は「都や区のテストもあり、そのたびに授業改善案を求められて大変」と話す。

■不参加の愛知・犬山、普通に授業

 2年連続して全国の自治体で唯一調査に参加しなかった愛知県犬山市。22日、市立小中学校ではいつも通りの授業が行われ、瀬見井久教育長は「文科省の愚行だ」と、国の姿勢を改めて厳しく批判した。

 同市は石田芳弘・前市長の時代に「学びの学校づくり」を掲げた教育改革を開始。07年度の調査は「改革を否定し、子どもや教師、学校間の格差を生じさせる」として参加しなかった。続く今年度調査も2月に不参加を決めた。

 06年暮れに就任した田中志典(ゆきのり)市長は参加を求めていたが、3月、混乱を回避するとして不参加を受け入れた。

■実生活に関連づけ出題

 全国学力調査は、知識中心のA問題と、知識の活用を問うB問題に分かれている。問題を作成した国立教育政策研究所は「昨年と出題意図は変わっていない」と説明する。ただ、子どもが関心を持ったり教員が指導で活用したりしやすいよう、実生活に関連づけた形の問題を目指しているといい、A問題でも読解が必要な問題が増えている。

 昨年は、算数の平行四辺形の面積を問う問題で、底辺と高さだけが与えられたA問題と複数の条件を提示したB問題とで正答率に大きな差がつき「活用力が十分でない例」とされた。今年の出題でも、算数で割合、数学で一次関数がA、B問題ともに出題されており、知識と活用の正答率の差をさらに分析する。

 澤田利夫・東京理科大数学研究所長は「算数、数学のB問題は読み取らなければいけない量が多すぎて、なかなか解答にたどりつかないのではないか」と懸念する。中には、グラフと表が計九つも出てくる問題もあり「ふだんから担当の先生がやらせているかいないかで、学級間でも差がつくだろう」とみる。

 府川源一郎・横浜国立大教授は国語について「知識を問うはずのA問題に、活用の力を問うB問題のようなものが散見される」と指摘する。記述問題は「解答にあたっての指示がかなり多く、解答者は形式を整えることに力をさかれる」。昨年、記述問題の採点が混乱したことから「採点のしやすさを優先させているとしたら本末転倒」と話す。

来春の大卒求人1.7%増、95万人

 リクルートは22日、来春卒業予定の大学生・大学院生を対象にした就職求人倍率の推計を発表した。企業の求人総数は前年比1・7%増の94・8万人と、1987年の現行の調査開始以降で最多となった。

 学生1人当たりの求人総数を示す求人倍率は2・14倍と前年調査と同じで、学生の売り手市場が続く見通しだ。

 リクルートは「好調な企業収益と、団塊世代の大量退職により、採用予定が増えている」と説明している。

 規模別の求人倍率は、大企業(従業員1000人以上)が前年と同じ0・77倍、中小企業(1000人未満)が0・04ポイント増の4・26倍だった。

 業種別では、金融業が前年比0・04ポイント減の0・35倍となった。前年に大量採用した企業が多いため求人数が減った。ただ、就職希望者数は増えているといい、学生にとって狭き門となりそうだ。流通業は0・16ポイント減の7・15倍で、求人数は微減、就職希望者は微増となっている。

福沢諭吉の身長、富士五湖めぐり… 実生活での活用力クッキリ 学力テスト

 樋口一葉や福沢諭吉の身長、富士五湖めぐり、図書館だより…。小6と中3の児童生徒を対象に22日に行った全国学力テストでは、学力を実生活に活用する力を意識した出題傾向が強まった。昨年と出題の領域や分量に大きな変更はないとしたが、基本的知識を問う「A問題」で学校生活を題材にした出題が目立ち、PISA(OECDによる学習到達度調査)型の学力を求める姿勢が一層浮き彫りになった。

 小6算数のA問題では、約150平方センチの面積に当てはまるものについて、(1)切手(2)年賀はがき(3)教科書の表紙(4)教室の床−の選択肢から選ぶ四択問題を出題(正解は(2))。センチメートルという単位の大きさを、日常生活で肌身で理解しているかをたずねた。

 中3数学の「B問題」(活用)では、「明治期の文豪、樋口一葉の身長が140センチ台であることが判明した」との新聞記事を引き合いに、慶応義塾創設者の福沢諭吉の身長を出題。上腕骨の長さから身長を推定する公式を活用させつつ、日常生活に数学が生かされていることをPRした。

 別の問題では、富士山と富士五湖のイラストマップを提示。2つの湖を選ぶ際に全部で何通りあるかをたずねたりした。

 一方、昨年、誤答が多かった問題の類題も登場。昨年の調査では「底辺×高さ」の公式で算出される平行四辺形の面積について、斜辺の数値など不要な情報を加えて、別の長方形と面積を比較させると正答率が18%と低かった。今回も斜辺の数値を加えて出題。公式を正確に理解しているかを改めて調べた。

 国語では、中学のB問題で、誤用が多い表現「全然」の使い方に関するリポートを取り上げ、情報処理能力や文章表現力を調べた。小学のB問題では、図書館だよりのビラをもとに意見発表させる約100字の記述問題も登場した。

全国学力テスト:3万2500校、一斉に 私立の参加率低下


 小学6年と中学3年を対象とした全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)が22日午前、国公私立の約3万2500校で一斉に始まった。43年ぶりに実施された昨年に続き、国公立では、愛知県犬山市(14校)だけが不参加。私立は離脱が目立ち、参加率は53・49%(昨年61