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2008年10月

2008年10月31日 (金)

「学生信じてきたのに残念」慶応大が謝罪 大麻事件

 慶応義塾大学の学生2人が大麻取締法違反の疑いで神奈川県警に逮捕された事件で、同大の森征一常任理事(法学部教授)らが30日午後、東京都港区の三田キャンパスで会見を開き、「学生の自主性を尊重するのが建学の精神だった。学生を信じてきたので本当に残念」などと述べ、謝罪した。同大は今後、「危機管理委員会」を立ち上げて再発防止に努めるとしている。

 大学側は、ほかに事件にかかわった学生がいるかについては調査中とした。逮捕された2人の処分については、裁判の結果などを考慮した上で決めるという。

 同大によると、04年以降、大麻取締法違反容疑で学生5人が逮捕され、それぞれ退学などの処分を受けている。富田広士・学生総合センター長は「対応が遅れた。一歩踏み込んだ対策を考えたい」と話した。

      ◇

 この事件で横浜地検川崎支部は同日、同大2年の内田浩太郎容疑者(21)=横浜市青葉区=を大麻取締法違反の罪で起訴した。同法違反容疑で逮捕された同1年の中村友士郎容疑者(20)は今月22日、同罪で起訴され、その後保釈されている。

教委汚職元校長に有罪 大分地裁

 大分県の教員汚職事件で、長男(26)と長女(23)を教員採用試験で合格させるためにわいろを贈ったとして、贈賄罪に問われた元同県佐伯市立小校長・浅利幾美被告(53)の判決が30日、大分地裁であった。

 宮本孝文裁判長は懲役1年2月、執行猶予3年(求刑・懲役1年2月)の有罪判決を言い渡した。

 一連の事件では県教委ナンバー2の教育審議監・富松哲博被告(60)(収賄罪で起訴)をはじめ県教委幹部、元教頭ら8人が起訴され、5人が公判中だが、判決は初めて。

 判決によると、浅利被告は元義務教育課参事・江藤勝由被告(52)(収賄罪で公判中)に対し、2007年7〜9月に行われた08年度小学校教員採用試験で長男と長女の合格に便宜を図ってもらった謝礼などとして、商品券100万円分と現金300万円を贈った。

 9月22日の第2回公判での最終弁論で、弁護側は「事件は、県教委内部で当然のように繰り返された多数の不正行為の一つ」として、情状酌量を求めていた。

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橋下知事が帰国 早速学力テスト批判を大展開

 中国の上海や南京などを訪問していた大阪府の橋下徹知事は30日午後、3泊4日の日程を終え、帰国した。関西空港で会見した橋下知事は、鳥取県教委が全国学力テストの市町村別や学校別のデータを来年度以降、開示する方針を固めたことについて、「知事の判断を尊重しなければならない。知事は、役人根性丸出しのばかげた実施要領に縛られてはならない」と早速、持論を展開した。

 さらに橋下知事は、「都道府県にデータを渡さずに、文科省と市町村で勝手にすればいい。簡単にほころぶ制度を作ることはばかげている」と文科省を痛烈に批判した。

 また今回の海外出張で、地方分権を進めなければ国際的な都市間競争に日本も地方も打ち負かされてしまうという危機感を抱いたとして、「もし、実施要領を『ルールだ』という知事がいるなら、もう少し地方分権を勉強してほしい」と注文を付けた。

 橋下知事は今回の海外出張について「上海市や江蘇省の高官とフランクに話ができ、友好が深まったのではないか」と振り返った。

学力テスト:鳥取県、学校別開示へ 09年度分以降

 鳥取県教委は30日、文部科学省の全国学力テストの市町村別、学校別結果を、09年度分以降は原則開示する方針を決めた。学校別結果の開示を決めたのは全国で初めて。

 現行の県情報公開条例は県独自の学力調査を想定し、「11人以上の学級のものは開示」と規定している。県教委は、全国学力テストも開示対象として明記する一方、データが外部に流布しないよう使用を制限する条項を盛り込んだ条例改正案をまとめ、11月県議会に提出する意向。

 ただ、使用制限は表現の自由など憲法上の権利を侵害する恐れもあり、改正までには紆余(うよ)曲折も予想される。

 文科省教育水準向上プロジェクトチームの藤野公之・総括リーダーは「09年度の実施要領は検討段階なので、要領違反とは言えない。序列化や過度な競争につながらないような配慮がなされるのか、鳥取県に詳しく聞きたい」と話している。

鳥取県、学力調査結果開示へ 来年度以降

 鳥取県教育委員会は、来年度以降の全国学力調査の結果について、情報公開請求された場合に原則開示する方針を固めた。07、08年度分は非開示としてきたが、県情報公開条例に従うと開示せざるを得ないと判断した。今後、30日に開く県教育委員の協議会などで、市町村別の結果に限るか、学校別まで含めるかなどを詰める。

 開示する情報の範囲を教委で決め、それに沿って情報公開条例を改正し、教育現場に悪影響を及ぼさないよう開示情報の使用制限なども検討する。文部科学省の実施要領は都道府県教委が市町村名や学校名がわかる形で結果を公表することを禁じているが、同県教委は使用制限をかければ公表には当たらなくなると判断。あらかじめ開示が前提であると示せば、市町村教委や学校も了解するとみている。

 同県情報公開審議会は7月、07年度の市町村別と学校別の平均正答率を非開示とした県教委の07年11月の決定について、条例に照らして「開示すべきだ」と答申。しかし、県教委は「市町村教委や学校は非開示を前提に調査に参加した」などとして改めて非開示を決め、08年度分も非開示方針を決めた。

 だが、県情報公開条例には県独自の学力テストについて「児童・生徒数が11人以上の学級の結果は開示」とする条項もあり、平井伸治知事は「住民に開かれた行政をやってこそ住民の信頼を勝ちとれる」と発言。県議会も今月14日、県教委に開示を求める決議を可決していた。

鳥取県教委 学力テスト学校別開示

 鳥取県教委は30日、2009年度以降の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の結果について、情報公開請求があれば、原則として市町村別・学校別結果を、市町村名や学校名も含め開示することを決めた。

 ただし教育的配慮から、県情報公開条例を改正し、請求者がインターネットなどで学校名を不特定多数に公表しないよう2次利用を制限する。学力テストの結果を学校別で開示するのは都道府県で初めて。県は条例改正案を11月県議会に提案する。

 山田修平・県教育委員長は取材に対し、マスコミの報道については、「学校名を明らかにする報道はだめだと考えている」との考えを示した。

県立高校長、事実上の解任へ 服装チェック不合格

 神奈川県立神田高校(同県平塚市)が、合格点に達していた受験生22人を服装や態度を理由に不合格にしていた問題で、県教育委員会は29日、同校の淵野辰雄校長を11月1日付で県立総合教育センターの専任主幹へ異動させることを決めた。事実上の解任とみられる。

 後任には県教委高校教育課の久保田啓一課長代理が就任する。

 神田高校は平成17、18、20年度の入試で「まゆをそっている」「スカートが短い」といった公表されていない基準を合否判定に加味し、指導が困難と判断した場合に、合格圏内だった受験生を不合格にしていた。

 淵野校長は28日の会見で「教師の生徒指導に関する負担を軽減し、まじめな子をとりたかった」と話していた。

中学受験:「友達がするから」22.4% 都内公立小6年

 友達が受験するから私も−−。07年に中学受験すると答えた東京23区内の公立校の小学6年生の受験する理由は「友達が受験するから」が22.4%で、19年前の4倍に上ったことがベネッセコーポレーションの調査で分かった。自分で受験を言い出した割合は34.7%で9.4ポイント増えた。同社は、99年に公立中高一貫校の設置が始まってから選択肢が多様になったことが背景にあるとみている。

 同社は88年と07年、公立小の6年生約900人と保護者にアンケートを実施した。中学受験すると答えたのは両年とも約300人で、結果を比較した。

 受験を最初に言い出した人は、最も多いのは母親で88年が46.2%、07年が47.5%。「子ども自身」は88年は25.3%だったが、07年は34.7%に増えた。一方、父親は19.2%から13.1%と6.1ポイント減った。

 児童に受験理由を聞くと(複数回答)、最も変化が大きかったのは「友達が受験するから」で、88年は5.7%だったが07年は22.4%に増えた。上位は88年も07年も「とても行きたいと思う中学校がある」「高校受験をしなくてよい」で変わらず、いずれも7割前後。「お母さんに言われた」「近くの公立中学からでは、いい高校や大学に行けない」も横ばいで4割台だった。

 受験を決めた時期については、88年に27.7%を占めた「2年生より前」が07年は11.1%と大幅に減少。一方で「6年生になって」が15.1%から26.1%に増えた。

 調査結果の分析を担当した樋田大二郎・青山学院大教授(教育社会学)は「公立の中高一貫校が出てきて、比較的収入の少ない家庭でも受験する傾向が強まったり、何となく通った塾が受験塾だったりして、周りの友達が受験を決めると『私も』というふうに、気付いたら受験する流れになっていた、というケースが増えてきたのではないか」と話している。

大麻を大学内で売買、自宅に所持 慶大生2容疑者を逮捕

 慶応義塾大学の学生2人が、学内で大麻を売買したなどとして、大麻取締法違反(譲渡など)容疑で今月上旬、神奈川県警に逮捕されていたことが29日、県警幹部への取材でわかった。

 逮捕されたのは、慶応大2年、内田浩太郎容疑者(21)=横浜市青葉区=と、1年の男子学生(20)=東京都台東区、起訴後に保釈=の2人。2人は友人で、別々の文系学部に所属している。いずれも容疑を認めているという。

 県警幹部によると、内田容疑者は7月、横浜市港北区の日吉キャンパス内で、逮捕された1年の男子学生に乾燥大麻数グラムを約7千円で譲り渡した疑いがある。今月9日に逮捕された。1年の学生は、今月1日、自宅で大麻を所持していたとして、同法違反(所持)容疑で現行犯逮捕され、起訴後に保釈された。

 2人は県警の調べに、「同じ大学の何人かと一緒に吸ったことがある」「興味半分だった」などと供述しているという。県警は他の学生にも広がっている可能性もあるとみて調べている。

 慶応大学は朝日新聞の取材に、「逮捕について事実確認がとれない」としている。

 大学生の大麻事件は後を絶たず、関東学院大学ラグビー部の寮で大麻を栽培した部員2人が今年1月に有罪判決を受けた。今月初めにも法政大学の学生5人が所持容疑で逮捕されている。

ベルリンの名門校オーケストラ部来日

 約半月間にわたり、高校生らと合同演奏

 ベルリンの名門私立学校・カニジウス校のオーケストラ部が10月中旬に来日し、約半月間にわたって東京や岐阜、奈良を訪ね、地元の高校生らと合同演奏会などを開いて交流した。

 10〜19歳の約900人が学ぶ同校は、音楽学校ではないが、ベルリン・フィルをはじめとするオーケストラ所属の音楽家を親に持つ子供が比較的多く、音楽活動が盛んだという。「日本の学生オーケストラと交流したい」という同校の意向を知ったNPO法人・世界青年友の会(樺山卓司会長)が受け入れた。

 市民レベルの国際交流を推進する同会では、交流相手となる日本の学校を探すだけでなく、寄付などを集め、同校の滞在費約300万円も負担した。

 来日したのはオーケストラ部の生徒23人と、OB、教師の計31人。一行は、東京都立小山台高、国立音楽大付属高、岐阜県立加納高、奈良女子大などと交流し、メーンイベントとして17日、東京・代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで開かれた演奏会では、シューベルトやドボルザーク、武満徹らの曲を熱演した。

 バッハの「二つのバイオリンのための協奏曲」では、ソリストの一人を国立音大付属高3年の大月美緒さん(18)が務め、同高の3人の生徒もオーケストラに交じってバイオリンを奏でた。

 また、同高合唱部のメンバー24人もドイツ語で合唱を披露、約300人の観客で埋まった会場に美しい声を響かせた。

 大月さんは「カニジウスの生徒からは、音楽に対する自分の思いを、積極的に表現しようとする姿勢を学んだ」と話し、合唱部の清野花子部長(17)は「彼らは音楽を心から楽しんでいた。私たちはどうしても、こうしなくちゃ、ああしなくちゃと思ってしまう。もっと楽しんでいいんだ、と分かった」と笑顔だった。

 一方、カニジウス校のコンサートマスター、オマー・エルヤッハ・ホアングさん(18)も「日本人の生徒は、私たちの演奏にすぐ合わせてくれた。すごい適応能力」と驚いた様子だった。

2008年10月30日 (木)

ノロウイルスで小学校臨時休校 170人感染か 新座

 埼玉県新座市教育委員会は29日、市立石神小学校(長谷川裕校長、児童数479人)で、児童計約170人が嘔吐(おうと)や吐き気などノロウイルスによる感染性胃腸炎とみられる症状を訴えたと発表した。30、31の両日、臨時休校にする。

 児童2人からノロウイルスが検出された。重症者はいないという。

 市教委によると、28日午前9時ごろ、登校していた3年生の児童が嘔吐するなど、同日中に1〜5年生の計13人が体調不良を訴えた。翌29日には児童137人、教員1人が同様の症状を訴えて欠席、27人が早退したため、全員を下校させ臨時休校を決めた。

 この小学校は自校で給食をつくっており、全学年で同じものを食べているという。朝霞保健所は感染経路を調べている。

神奈川県立高:校長11月に異動 みなりで不合格

 神奈川県立神田高校(平塚市)が服装や態度を理由に受験生を不合格にしていた問題で、県教育委員会は29日、同校の渕野辰雄校長(55)を11月1日付で県立総合教育センター(同県藤沢市)の専任主幹に異動させることを明らかにした。

 県教委教職員課は「11月から来年度入試の準備が本格化する中、受験生や関係者に不安感を抱かせないため」と理由を説明。処分は別途検討するという。後任に県教委高校教育課の久保田啓一課長代理を起用する。

「見た目で不合格」問題、校長が異動へ 神奈川県教委

 神奈川県平塚市の県立神田高校の入学試験で、茶髪や眉そりなどの外見チェックによる不適正な合否判定があった問題に絡み、県教育委員会は29日、神田高校の渕野辰雄校長を11月1日付で総合教育センター専任主幹に異動させると発表した。

 後任には県教委高校教育課の久保田啓一課長代理が就任する。県教委は「合否判定問題に加え、新設校の入試準備も始まるため、体制を一新した」としている。

県立高校、試験点数は合格なのに身なりで不合格

 つめ長い まゆそっている 胸のボタン開いている

 神奈川県平塚市の県立神田高校(渕野辰雄校長)が2004、05、07年度に実施した入学試験で、学力テストなどの点数では合格圏内だったのに、服装や態度などから「生徒指導が困難」として、22人を不合格にしていたことがわかった。

 県教育委員会は、希望者を入学させるとし、他の県立高校についても調査する。

 県教委の発表によると、願書受付時や入試当日に、服装や髪形、態度を担当教員がメモにして提出。「つめが長い」「胸のボタンが開いている」「まゆをそっている」などの報告があった受験生の中から不合格者を決めていた。

 04年、05年度はいずれも6人、07年度は10人だった。07年度実施の前期試験では、内申書と面接の合計点が合格者57人中、16番だった受験生らが不合格となったという。

 同校は以前、中退者が年間100人を超えるなど、定員割れが続いていたが、04年度に近隣の高校と統合されることが発表されて以降、入試倍率が上昇。前任の校長が「新学校に生徒指導が難しい生徒を入学させたくない」と発案した。06年度にいったん中断したが、翌07年度に再開した。今年7月に県の内部通報窓口に情報提供があり、発覚した。

 記者会見した渕野校長は「先生方の生徒指導の負担軽減とまじめな子をとっていきたいという気持ちがあった。大変申し訳ない」と陳謝した。

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【教育】私学助成削減めぐり橋下知事、生徒に反論

 大阪府の橋下徹知事は、府が財政再建の一環で私学助成を削減したことに反対する府内の私立、公立の高校生グループと府庁内で意見交換した。橋下知事は「私学はあなたが選んだ」「日本は自己責任が原則」と厳しい態度で持論を展開。涙を見せる女子生徒もおり、約1時間半の大激論となった。

 23日に行われ、橋下知事は、男女12人の生徒を前に、冒頭から「僕も反論します」と本気モード。知事は「高校は誰でも入れる仕組みになっていない」などと畳み掛け、女子生徒数人が「そんな簡単に言わないで」などと泣きだす場面もあった。知事は「私学助成はゼロにしていない」などと理解も求めた。

神奈川県立高:服装、態度で22人不合格…平塚の神田高

 神奈川県教育委員会は28日、県立神田高(平塚市、渕野辰雄校長、生徒数347人)の05、06、08年度入試で、試験の成績が合格基準に達していながら、「つめが長い」「スカートが短い」など服装や態度を理由に計22人を不合格としていたと発表した。県教委は「不正な選考だった」とし、希望者に対して入学や編入などの対応を検討している。

 県教委によると、同校は05年度入試から、校長の指示で願書提出や受験時に「著しく目立つ点」がある受験生をチェック。特に問題点が多い受験生は「入学後の指導が困難」と判断し、05、06年度は各6人、08年度は10人を不合格にした。

 今年7月に県の内部通報制度で発覚し、県教委が8月から調査した。問題点の記入内容は「態度が悪い」「服装がだらしない」から「髪染めの跡」「ピアス」まであった。

 同県の県立高入試の選考基準では、調査票と学力検査などを点数化して合否を判定。いずれも服装や態度は対象にしていない。

 28日に記者会見した渕野校長は「基準を逸脱して大変申し訳ない」と陳謝。同校は中退者が年間100人以上の「課題校」とされ「教師の指示に従わない生徒が多く、まじめな子を取りたい思いだけだった」と釈明した。 県教委は「受験生や関係者に不安感を抱かせないため」として渕野校長を11月1日付で異動させ、関係者の処分も検討している。全県立高146校の過去5年の入試も調査する。

熊本大、「教授がアカハラ」2カ月停職 休学の学生も

 熊本大学(熊本市)は28日、50代の男性教授が04〜06年度、大学院生や准教授に威圧的な言動を繰り返して精神的苦痛を与えたとして、教授を27日から2カ月間の停職処分にしたと発表した。学内で教授が地位を背景に学生や配下の教員らに嫌がらせをする「アカデミック・ハラスメント」(アカハラ)とみられる。教授の氏名などは「被害学生のプライバシーへの配慮」を理由に公表していない。

 熊本大によると、教授は大学院の授業で、院生5人の発言や報告に対し「やる気がない」「授業に来なくてよい」などと発言。複数の院生が精神的ショックを受けたとして病院に通い、うち1人は昨年1月から1年間休学した。さらに、教授は同僚の40代の男性准教授に対しても学内の会議で何度も問いつめるなどしたという。教授は「そういう受け止め方があったとしたら非常に残念」と答え、学生らには謝罪していないという。

中高生が「数学バトル」

 思考や作問の力競う全国大会

 全国の数学自慢の中学、高校生チームが数学力や、創作した問題の優劣を競い合う第1回全国数学選手権大会「数学バトル」が先月、東京・有明で開かれた。

 大会は実用数学技能検定「数検」を実施している数検財団(本部・東京)が、「数検」の20周年記念事業として開催した。

 1チームは3〜5人で、全国から21校24チームが参加。3回の予選で様々な数学問題に挑戦した。ユニークなのは、難易度が高くなる2次、3次予選では、どんな数学の参考書を使っても良いことだ。これは数学の公式や解法をいくつ知っているかではなく、数学的なものの考え方ができるかどうかを見るため。問題は高校レベルの知識で解けるが、参考書を見るだけでは解答できない。

 決勝戦は、6チームが問題創作に取り組んだ。審査員が発想の美しさや問題や解答の合理性などを評価して、優勝校を決めた。

 課題は二つの円を使った問題を作ること。各チームは「円の大きさを変えよう」「空間を移動させると面白い」など、様々なアイデアをひねった。しかし、50分の制限時間内に問題を作り、正解まで出すのは難しく、解答を最後まで書ききれないチームもあった。

 優勝は、作問の良さが光った愛知県立時習館高校が選ばれた。同じ大きさの二つの円があり、一つの円を平面上の円に垂直に内接するように移動させた時、平面より下にできる立体の体積を求める問題を作った。答えは一見、半球に見えるが、実際には違うところがポイントだった。キャプテンの鈴川晋矢君は「他のチームも強かったが、みんなの力が集まって、奇跡が起きた」と喜びいっぱいだった。

 審査員の根上生也・横浜国立大教授は「素朴な設定だが、高校生の知識でぎりぎり解ける良い問題。正解が半球かどうかという疑問を誘発し、多くの人たちの興味を引いた」と評価した。

 一方、磯祐介・京都大教授からは「大学入試をアレンジしたような創作問題が多かったのは残念。もっと自由に考えてほしい。ものをよく考えて、他人が到達できない深い所に達するのが本当の独創性」と辛口の意見も出た。

 大会は来年8月にも開かれる予定だ。

2008年10月29日 (水)

「まじめな子とりたかった」 神田高校服装チェック

 「先生方の生徒指導の負担を軽減したかった。まじめな子をとりたかった」。神奈川県立神田高校の渕野辰雄校長はこう釈明する。

 県教委によると、神田高校は年間100人の退学者を出し、補導なども多いなどいわゆる「課題校」。平成16年度までは定員割れで、県教委の山本正人教育長も「いい学校をつくりたいとの思いからやったようだ」と説明した。

 神田高では入試で「髪を染めた跡がある」などの点を独自にチェックしていたが、教育評論家の尾木直樹氏は「地毛と染めをどう区別するのかなど、基準が明確じゃない。入試では点数が優先されるべきで人間性を判断したいなら面接で行うべきだ」と同校に批判的だ。

 一方、教育問題に詳しいジャーナリストの細川珠生氏は「学校側は学力より態度を重視したに過ぎず、学校の気持ちはわかる。そもそも志望校に行くのに身だしなみを整えるのは当然だ」とする。

 来年度には再編統合も控え、新校の将来の意気込みもチェックの背景にあったという。渕野校長は「大変申し訳なく思っている」と謝罪している。

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

11大学8大学院、来春開校を認可

 文部科学相の諮問機関「大学設置・学校法人審議会」は27日、来春開校予定の大学と大学院計19校の新設を認めた。

 今回は、資格取得につながる分野での開校が多く、特に看護師や保健師、理学療法士ら医療関係者を養成する学校が13校を占めた。

 また、今春19校開校した教職大学院は、新たに2校が開設されることになった。通信制大学院「文化政策・まちづくり大学院大学」は、「準備不足で継続的、安定的に大学院教育を提供できると認められない」として認可されなかった。

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

大学設置・学校法人審:過去最多、11校を保留 公私立11大学など開設答申

 大学設置・学校法人審議会(会長=八田英二・同志社大学長)は27日、公私立の11大学と4短大、8大学院などの09年度開設を認めるよう塩谷立文部科学相に答申した。一方、過去最多の11校を保留として12月に再審査することにした。文化政策・まちづくり大学院大学(京都市)については準備不足として「不可」と判定。4校は申請を取り下げた。

 08年度から設置が始まった教職大学院については私大2校から設置申請があり、聖徳大(千葉県松戸市)のみを「可」と判定、帝京大(東京都八王子市)は保留とした。国立大では3校から開設への「意見伺い」を受けていたが、山形大(山形市)のみを「可」とし、静岡大(静岡市)と福岡教育大(福岡県宗像市)は保留とした。

 設置が認められた大学などは次の通り(カッコ内は学部・学科・研究科、※は公立)。

 <大学>※千葉県立保健医療(健康科学)▽※新潟県立(国際地域、人間生活)▽※愛知県立(外国語、日本文化、教育福祉、看護、情報科学=以上学部=、国際文化、人間発達、看護、情報科学=以上大学院研究科)▽弘前医療福祉(保健)▽日本赤十字秋田看護(看護)▽東都医療(ヒューマンケア)▽こども教育宝仙(こども教育)▽東京有明医療(保健医療、看護)▽びわこ学院(教育福祉)▽大阪保健医療(保健医療)▽広島都市学園(健康科学)<短大>仙台青葉学院(看護、キャリアデザイン)▽有明教育芸術(子ども教育、芸術教養)▽貞静学園(保育)▽平成医療(看護、リハビリテーション)<大学院>※群馬県立県民健康科学(看護、診療放射線)▽※埼玉県立(保健医療福祉)▽※石川県立(生物資源環境)▽※香川県立保健医療(保健医療)▽群馬パース(保健科学)▽大阪女学院(21世紀国際共生)▽関西福祉(社会福祉)▽熊本保健科学(保健科学)

高校入試、茶髪・眉そりチェックし不合格 神奈川の県立

 神奈川県平塚市の県立神田高校(生徒数347人)が入学試験で選考基準になっていない茶髪や眉そりなどをチェックし、該当する受験生を不合格にしていたことが28日、わかった。県教育委員会の発表によると、本来の基準では合格圏内にいながら不合格にされた生徒は、過去3回の入試で計22人にのぼるという。

 県教委によると、この不正なチェックは05、06、08年度入試で校長の指示により行われた。対象項目は、髪の色やピアス跡、つめの長さ、眉そりやスカートの長さなど。こうした「裏基準」に基づき、教員が願書受付日や受験日に受験生をチェックした。

 県教委が公表している県立高の選考基準では、調査書と面接、学力検査を点数化し、合算した上位から合格を決めることになっており、身なりや態度は基準に含まれていない。今春不合格になった10人を含む計22人の不合格者について県教委は個別に事情を聴き、入学希望者がいれば受け入れる方針だ。

 県教委の説明では、同校には指導上の問題を抱える生徒が多く、教員の負担が大きかったという。山本正人教育長は「学校をよくしたいとの思いは否定しないが、ルールにのっとったやり方にするべきだった」と話した。

 県教委は内部通報に基づき、同校の過去5年間の入試に関係した教員ら33人から事情を聴いていた。身なりのチェックは05年当時の校長の発案とされ、教員の間でも異議は出なかったという。県教委は同様の不正がないか、すべての県立高校を調査する。

     ◇

 【合否判定に使われた主なチェック項目】 茶髪に染めた跡がある▽つめが長い▽願書受付日や受験日の態度が悪い▽願書提出時に軍手をつけたままで受け渡しをした▽胸ボタンを外している▽服装がだらしない▽ズボンを引きずっている▽スカートが短い▽まゆをそった跡がある▽化粧をしている

大学教育力評価セミナー

 21世紀大学経営協会の評価委員会は31日、大学教育力評価セミナーを、東京・内幸町の日本プレスセンターで開く。テーマは「卒業生による大学の教育力評価」。

 同協会による2回目の全国調査結果を西田一郎委員長が説明し、高知工科大単独の調査について佐久間健人学長が話した後、大学通信の安田賢治氏らが討論する。

 午後2時〜4時で、非会員は参加費3000円。申し込み、問い合わせは同協会(u-ma21@nifty.com、(電)03・5501・3446)へ。

2008年10月28日 (火)

【主張】読書週間 本好きの子供に育てよう

 きょうから読書週間である。読書離れがいわれる今日、多くの人が書に親しむきっかけとなればこれに如(し)くものはない。経済協力開発機構(OECD)の学習到達度調査(PISA)でも、読解力の低下が明らかになっている。若者の活字離れが進み、書かれた文章を読み取り、これを利用し、自分の頭で考える能力が急速に落ちてきている。

 かつては、通勤・通学の電車内で小説ばかりでなく難しい学術書に読みふける人々が珍しくなかった。それがいつの間にか漫画に変わり、今は音楽を聴くか携帯電話とにらめっこ、あるいは電子ゲームに興じる人が急増している。

 人は自らの日常から得る経験知はごくわずかだ。核家族化や仕事の都合で一家が顔を合わせる団欒(だんらん)の機会も減って、祖父母から父母へ、父母から子へと当然伝わるべき経験知も、すんなりと継承することが難しくなっている。

 こうした中、自らの経験知を補い、知識や知恵や感動体験などを学ぶことができるのは、何といっても読書が一番である。本は知を開き、情操を養い、徳性を育てる人生のこよなき師匠なのだ。

 普段、本から遠ざかっている子供に読書週間だからといきなり本を読むことを勧めてもあまりうまくいかないだろう。本好きに育てるには、知らない間に自らが本に手を出すように仕向けるのが最もよい。それには、まず親が本好きになることだ。中でも幼児期に親が本に親しむ姿を見せることが、子供が本への興味を持つきっかけとなる。

 残念ながら、今の小学校の漢字教育は、子供によい影響を与えていないのではないか。例えば芥川龍之介の「蜘蛛の糸」や「杜子春」も読めない。幼児期こそ漢字の吸収力が大きいことを究明し、実践した石井勲の石井式漢字教育の先例もある。幼児期に漢字に親しむための工夫をしよう。

 普段から読書習慣を持っている人には、読書週間といっても今更という思いがあろう。今年は源氏物語千年紀でもある。いつもの読書のジャンルとは別に、古典に目を向けてみるのも一法ではなかろうか。口調のよい古典を朗読してやることも、子供たちによい影響を与えるであろう。

 秋の夜長、一日でも二日でも携帯電話を閉じ、テレビを消して、ひたすら読書に時間を割いてみたらどうだろうか。

地上デジタル放送:小中高、対応TVわずか1% 文科省、整備費を半額補助へ

 全国の小中学校や高校に設置されているテレビ約62万台のうち、地上デジタル放送に対応しているのは約1%にすぎないことが、文部科学省の調査で分かった。未対応のテレビは、11年7月のデジタル放送完全移行後は視聴できなくなる。テレビは教育目的のほか、災害で避難所になった際にも必要となることから、文科省は来年度から整備費の半額を補助する方針を決めた。

 文科省によると、テレビの台数は▽小学校約38万台▽中学校約14万台▽高校(特別支援学校も含む)約10万台。今年2月、全国の小中高校2724校を抽出して調べたところ、デジタルテレビは約1%しかなかった。ほとんどすべての学校で、デジタルテレビへの買い替えか専用チューナー購入が必要になる。

 デジタルテレビは1台15万円前後(42インチ)で、専用チューナーは2万円前後。多額の費用がかかるため、どの自治体でも導入が進んでいない。そこで国は購入費や工事費の総額の半分を補助することを決め、9月、全国の自治体に対応を急ぐよう通知した。補助は11年度までの3年間で総額345億円を予定している。

 文科省は「パソコンやデジタルカメラと接続できるデジタルテレビを活用すれば、新たな授業もでき、学習効果も上がる」(生涯学習政策局)とデジタルテレビへの買い替えを勧めている。

 しかし、半額の補助があっても自治体の負担は大きく、台数を減らすことを検討している自治体も。高知市教委は「リアルタイムでテレビを見るケースは少ないので本当に必要な台数を検討したい」と話す。財政の厳しい自治体が多い中、デジタル放送への対応が国の計画通りに進む保証はないのが現状だ。

ブームの検定試験の質を評価するための指針策定…文科省

 文部科学省は、資格ブームなどの影響で増え続けている、検定試験の質を客観的に評価するためのガイドライン(指針)を策定した。

 全国規模で実施している検定を中心に、出題内容や財務状況など5項目について検定の実施者が自己評価し、その情報をパンフレットなどで公開するように促している。

 検定試験は、かつて文科省による審査を通れば「文科省認定技能審査」と認定されたが、規制緩和の一環として2006年にこの制度が廃止され、客観的な評価基準がなくなった。

 文科省は5月、学校関係者などによる「検定試験の評価の在り方に関する有識者会議」を設置して議論を重ねてきた。この結果、検定の評価対象の項目として、〈1〉検定を実施する組織や財務の状況〈2〉試験の目的や出題内容〈3〉試験の実施状況や結果公表の透明性〈4〉受検者の意見や活動状況の情報収集と公開〈5〉検定後の受検者への情報提供などの学習支援――の五つを決め、これらの項目に関する自己評価を検定の受検者に明示するように求めた。

 当面は、検定の実施者による「自己評価方式」を採用したが、いずれは、外部の第三者機関を設置して評価することを目指す。

21日の時点で早食い認識か 船橋のパン窒息死

 千葉県船橋市立峰台小学校の6年の男子児童(12)が給食のパンをのどに詰まらせ、窒息死した事故で、文部科学省の銭谷真美事務次官は27日の定例会見で、事故が発覚した21日の時点で、県教委は男子児童がパンの早食いをした可能性があったことを把握していたことを明らかにした。

 21日の県教委の報告では、事故の概要に続けて、「当該児童はパンの早食いをしていたと聞いている」とカッコ書きされていたという。

 学校側は当初、早食いの可能性を否定していたが、24日の保護者会で「早食いを誘発するような会話があった」と説明を変えた。

 銭谷事務次官は、こうした学校側の説明について「(事故が発覚した当時は)まだ不確定なことだったので、説明しなかったのではないか。事実を隠すことなく、保護者や地域に率直に伝えるべき」との見解を示した。

ケータイ小説:女子に浸透、高校では86%…学校読書調査

 ケータイ小説を読んだ経験のある生徒の割合は、中学女子の75%、高校女子の86%に上ることが、毎日新聞社が全国学校図書館協議会の協力を得てまとめた「第54回学校読書調査」で分かった。ケータイ小説本の売り上げは、出版界を席巻した昨年より沈静化してきたものの、女子生徒にはすっかり浸透しているようだ。男子では中学生の23%、高校生の46%が読んだことがあると答えた。

 ケータイ小説は、昨年の調査で女子中高生が5月の1カ月間に読んだ本でもトップ10の大半を占めたが、今回、高校生では各学年とも半数前後に落ち着いた。中学生では依然7〜9冊に上り、今年出版された新作も登場している。

 携帯電話で小説を読むことをどう思うか、七つの選択肢から選んでもらったところ、小学4年を除く全学年で「便利だ」がトップ。最も少なかったのは「かっこいい」で、利便性が評価されていた。

 また、小学生が1カ月間に読んだ本の平均冊数は、昨年より2.0冊多い11.4冊で過去最高。初めて10冊を超えた。

 調査は6月、全国の小中高109校を対象に実施し、小学4年生〜高校3年生1万477人から回答を得た。

大学11校など新設認可 大学設置・学校法人審議会答申

 文部科学省の大学設置・学校法人審議会は27日、公私立の大学11校と短大4校、大学院8校、専門職大学院4校の来春の開設を認める答申を出した。一方、京都市での開設を目指していた文化政策・まちづくり大学院大は「不可」と判定された。不可の判定が出るのは05年以来。

 京都大名誉教授の池上惇さんらが計画してきた文化政策・まちづくり大学院大は、通信教育の大学院大学として開設予定だった。しかし、教育課程や教員組織の不備が指摘され、「継続的・安定的に大学院教育を提供できるとは認められない」と判定された。

 今回はまた、認められれば44年ぶりの私立高専の開設となる予定だった群馬県の伊勢崎自動車高等専門学校など4校が、途中で申請を取り下げた。審査継続(保留)となったのは13校で、12月までに再審査が行われる。

 新設される専門職大学院4校のうち教職大学院は聖徳大学の1校。この日は、審議会に意見を求めていた国立の山形大にも教職大学院の開設を認める回答があり、08年度に19校でスタートした教職大学院は来春、2校が増えて21校となる見込みとなった。

 答申内容は次の通り。(かっこ内は所在地の都道府県)

 【大学の新設】《公立》千葉県立保健医療(千葉)▽新潟県立(新潟)▽愛知県立(愛知)=従来の県立大と県立看護大が統合《私立》弘前医療福祉(青森)▽日本赤十字秋田看護(秋田)▽東都医療(埼玉)▽こども教育宝仙(東京)▽東京有明医療(同)▽びわこ学院(滋賀)▽大阪保健医療(大阪)▽広島都市学園(広島)

 【短大の新設】《私立》仙台青葉学院(宮城)▽有明教育芸術(東京)▽貞静学園(同)▽平成医療(岐阜)

 【大学院の新設】《公立》群馬県立県民健康科学(群馬)▽埼玉県立(埼玉)▽石川県立(石川)▽香川県立保健医療(香川)《私立》群馬パース(群馬)▽大阪女学院(大阪)▽関西福祉(兵庫)▽熊本保健科学(熊本)

 【専門職大学院の新設】《公立》兵庫県立(兵庫)《私立》聖徳(千葉)▽熊本学園(熊本)▽関西大(大阪)

橋下知事「中山前大臣正しい」教職員のヤジに「応戦」

 大阪府の橋下徹知事と府教育委員らが教育行政について一般参加者と意見を交わす「大阪の教育を考える府民討論会」が26日、堺市の府立大学で開かれた。

 訪れた教職員の一部から再三ヤジを飛ばされて興奮した知事が「こういう教員が現場で暴れている」「(日教組批判などで国土交通相を辞任した)中山成彬前大臣の発言はまさに正しい。これが教育現場の本質」と述べる一幕があった。

 また、子どもの指導方法についても言及した知事は、「ちょっとしかって、頭をゴッツンしようものなら、やれ体罰と叫んでくる。これでは先生は教育が出来ない。口で言ってわからないものは、手を出さないとしょうがない」と、体罰容認とも受け取れる持論を展開した。

2008年10月27日 (月)

子供の教育費 世帯年収の34%に 昨年度より微増

 小学生以上の子どもがいる家庭が今年度に見込む教育費は平均で世帯年収の34・1%に上り、昨年度より0・5ポイント増加したことが26日、教育ローン利用者を対象にした日本政策金融公庫の調査で分かった。教育費の割合は収入が低い世帯ほど上昇し、家計を圧迫している実態が浮かんだ。

 調査では、公庫の教育ローンを利用する約2800人から回答を得た。子どもの数は1世帯平均2人で、世帯年収の平均は622万円と、22万円減少。

 授業料や通学費、塾の月謝など教育費(受験や入学費用を除く)の割合は「200万円以上、400万円未満」の世帯年収では55・6%を占めた。「400万円以上、600万円未満」は33・8%、「600万円以上、800万円未満」は27・3%だった。

 約6割の家庭が「教育費以外の支出を削っている」としている。

日本への留学試験 中国・韓国語でも出題へ

 文部科学省は25日、日本に留学を希望する外国人の学力を判定するために実施している「日本留学試験」について、新たに「中国語」と「韓国語」で出題する方針を固めた。

 受験者数の9割弱を占める中国と韓国に配慮することで、さらに両国から多くの留学生を呼び込み、留学生30万人計画を早期に実現するのが狙いだ。

 これまでの試験問題は、「日本語」と「英語」で出題していた。だが、2008年6月の試験では、受験した1万9206人のうち、中国人が74%、韓国人が14%と、両国で9割弱を占めた。文科省は、さらに両国の受験者を増加させると同時に、言葉の壁を超えた基礎学力を測るために両国語の導入を決めた。

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【古典個展】立命館大教授・加地伸行 「理数振興」 国語教育が近道

 行きつけの店なら、その店の名を覚えるのは当たり前。

 けれども、通りすがりの場合だと、店の名など、ほとんど覚えていない。

 それだけに、店の命名には苦心していることだろう。

 大阪には、そういう店がある。たとえば「盗作料理」−この看板を堂々と張り出している。

 近ごろ、芸術家気分で、創作料理などと気取っている手合いがいるが、たかが、めし屋ではないか。それならと、堂々の「盗作料理」。いいね。

 定食屋にもいいのがある。「宮本むなし」−いいなあ。

 めしや酒のパンチ力より、ことばのパンチ力のほうがはるかに人の心を捉(とら)える。

 と書いているところへニュース。なんと、ノーベル賞に3人と。翌日にはまた1人。御同慶の至りである。

 早速、メディアに論評が出た。その多くは、最近の子供の数学・理科離れが、このノーベル物理学賞・化学賞の受賞で歯止めがかかるのではないか、と。

 それ、大嘘(うそ)。よくもまあそんなこじつけが言えるものである。高度の物理学や化学が分かるのは、才能があるごく少数の者だけ。この真理は昔も今も変わらぬ。圧倒的大多数の理数ぼんくら(もちろん私も含めて)は、理数なんて端(はな)から興味なし。と言うよりも、分からないのである。

 受賞者の南部氏の「…破れの理論」とあると、破れなのだから、その対称として「…繕(つくろ)いの理論」もあるのかなあ、という程度。どうして理数振興となるのよ。

 ここ、ここが肝腎(かんじん)。理数といえども、義務教育程度のものなら、これはしっかりと理解できなくてはならない。もちろん、それすらも理解できない者はいるが、義務教育レベルなら、なんとか理解が可能である。

 ところが、それが学校教育できちんとなされていないので、理数離れが起きているのだ。ノーベル物理・化学賞の受賞者レベルとは、ほとんど関係のないところでの事情なのである。

 政府は、ノーベル賞受賞者を30人、いや50人に増やしたいと言っている。御苦労な話である。

 それも大切だが、義務教育内で、理数をしっかりと理解させることのほうが、もっと大切ではないのか。そういうしっかりした基盤がなくては、ノーベル賞級という天下の大秀才は現れない。

 さらに言えば、義務教育内の理数を理解させ、また、水準を上げようと思えば、実は国語力を高めることが第一なのである。

 義務教育のレベルの理数は、理数の才能がなくとも、国語力があればこなせる。小学校の算数の文章問題など、ほとんど国語問題ではないか。この国語力のない者は、理数が分からず、理数離れするのである。

 理数振興を図ろうとするならば、実は国語振興が近道なのである。ことばのパンチ力が理数を楽しく分からせるのだ。

 しかも、この国語教育は、単なる知識教育ではない。国語を通じて人格も高めるという最高の教科でもある。そういう人間教育を担う国語教育を疎(おろそ)かにしては、ノーベル賞もないものだ。『論語』に曰く「徳有る者は、必ず言(げん)(いい言葉)有り」(憲問篇)と。

橋下知事「手を出さないとしょうがない」 体罰容認発言

 大阪府の橋下徹知事は26日、堺市で開かれた「大阪の教育を考える府民討論会」(府、府教委主催)に出席、学力向上のための緊急対策に盛り込んだ反復学習の実施に理解を求めた。一方、「口で言って聞かないと手を出さないとしょうがない」と体罰を容認する発言をした。

 知事は「私は学力を必ず上げます」と断言、「子どもが社会に出て壁にぶつかったとき、乗り越えられる能力が絶対必要だ」と訴えた。一方で「子どもが走り回って授業にならない。ちょっとしかって頭でもコツンとしようものなら、やれ体罰だと叫んでくる。これで赤の他人の先生が教育をできるか」と話し、どこまでを教育と認めるか合意形成が必要だとした。

 また、質問に立った日教組の組合員という小学校職員が、「日教組の強いところは学力が低い」などと発言した中山前国土交通相を知事が擁護したことを批判。その後、知事を非難するヤジが続くと、知事は「中山発言正しいじゃないですか」「これが大阪の教育現場。こういう教師が現場で暴れ放題する」「9割の先生は一生懸命やってる。1割のどうしようもない先生を排除してください」と激しい口調で話した。

 討論会後、報道陣から体罰を容認するのかと聞かれた知事は「体罰という言葉にとらわれる必要はない」と答えた。これに対し、討論会に同席した生野照子・府教育委員長は「体罰に関する発言は間違っている」と話した。

新宿の「こども作文コンクール」に青ヶ島村の小学生が特別参加

 東京・新宿の小学生を対象に開かれる「こども作文コンクール」に、同じ東京でありながら日本で最も人口が少ない青ヶ島村の小学生15人全員が特別参加する。

 テーマは「働く人・地域の仕事・家族の仕事」。都心と島の子供が同じテーマで作文を書き、互いの作品を読んで交流しようと主催者側が村に呼びかけた。

 コンクールは、新宿の印刷・製本業者360社でつくる協議会が小学3〜6年生を対象に昨年から開催している。

 伊豆諸島の最南端にある青ヶ島は周囲約9キロ。東京都心から約360キロ離れ、村民は181人(今月1日現在)。応募する15人は村唯一の青ヶ島小の児童で、駐在所のお巡りさんや民宿の主人らを題材にした作品で応募するという。小野将和副校長は「子供たちは都会の暮らしを知らないので、共通のテーマで書かれた作文を読むのを楽しみにしています」と話す。

 フォークグループ「かぐや姫」メンバーだった山田パンダさん(63)=写真=も第1回から審査委員を務め、今回は「山田パンダ賞」を創設。「下手でもいいから型にはまらず自分を出している子にあげたい」と話している。

有力大の「ブランド力」魅力 近畿の私立中高説明会がスタート

 近畿の多くの私立中学・高校で25日、来春の入試に向けた学校説明会が始まった。各校がPRにしのぎを削る中、特に受験生や保護者の注目を集めているのが、「早稲田」「立命館」を冠した校名に改称、両大学への内部進学枠を設ける摂陵中学・高校(大阪府茨木市)と初芝堺中学・初芝高校(堺市東区)だ。業者テストでは、これらの学校の偏差値が10程度はね上がっているというデータも。有名大の「ブランド力」を追い風に、学校関係者は「説明会を機により多くの受験生に魅力をアピールしたい」と期待を込める。

■早稲田効果

 来春から早稲田大の系属校に移行し、「早稲田摂陵」と改称される摂陵中高。25日の高校の入試説明会には、午前、午後の両部合わせて、前年より3割以上多い約200人の保護者や受験生が参加を申し込んだ。

 入試部の担当者は「先週実施した中学の説明会も去年の2倍の参加者数だった。“早稲田効果”というほかない」。業者テストでの合格難易度も上昇しており、合格可能性80%以上と判定される偏差値が中学は約50(前年度約40)、高校で60〜65(同50〜60)に達した模擬試験もあるという。

 受験生にとっての魅力は1学年40人の早大推薦枠だ。近畿を中心に学習塾を展開する「第一ゼミナール」企画情報室の稲葉雅也課長は「摂陵受験者が集中する大阪北部は関東からの転勤族の寮も多い。早稲田の枠は関西の有名私大以上の魅力があるはずだ」とみる。

 この日の説明会には小関信行校長ら学校関係者のほか、早大教務部の担当者も出席、来年度からの新たな教育体制や入試に必要な対策について説明した。

■受験業界も注目

 初芝堺中学と初芝高校は、立命館大などを運営する学校法人立命館(京都市)との提携協定締結に伴い、来春から中高一貫の初芝立命館中学・高校となる。

 立命館大か立命館アジア太平洋大(大分県別府市)への推薦入学の資格が得られる「立命館コース」の定員は中学が1学年80人、高校は240人。人数枠を設ける摂陵のやり方とは異なり、「エスカレーター方式」に近いコース制を採用するのが特徴だ。

 高校の竹中宏文校長は「従来に比べ第一志望の受験生が増加するのではないか。志願者が例年多い堺市周辺に加え、今年は大阪市内の保護者らからの問い合わせも増えている」。

 受験業界も注目しており、10月2日にあった塾対象の説明会には前年の1・5倍の約300人が詰めかけた。生徒と保護者向けの入試説明会は、高校が25日午後と11月29日、中学は同23日に開催。竹中校長は「受験生にさらに関心を持ってもらう機会にしたい」と話している。

■志願動向に影響?

 私立中高が有名大との連携を模索する背景には、景気低迷などに伴う受験生の「私学離れ」がある。大阪私立中学校高等学校連合会のまとめによると、府内の私立高校の専願率は平成3年度入試の37・7%をピークに低下しており、20年度は過去最低の22・81%に落ち込んだ。

 内部進学枠設置はこうした状況への“即効薬”といえる。実際、20年度に関西大の併設校となった関西大北陽高(大阪市)では、専願率が前年度の20・04%から53・44%に急上昇した。さらに初芝中高の場合は、裏金問題をはじめとする学校運営法人の不祥事のイメージ払拭(ふつしよく)も狙いとみられる。

 相次ぐ大学との連携が従来の「受験勢力図」を塗り替えるという見方もあり、模試を実施している業者の幹部は「来春の入試では、摂陵、初芝と競合するエリアの私立学校の志願者が両校に流れる可能性がある」と予測している。

2008年10月26日 (日)

教委への成績一覧提出は違法、学校法人や都・区に賠償命令

 東京都立高校を受験しないのに、成績表を都教委などに提出され、精神的苦痛を受けたとして、私立早稲田中学校(東京都新宿区)に通っていた男子大学生(川崎市)が同中を運営する学校法人と都、新宿区に損害賠償を求めた訴訟の判決が24日、東京地裁であった。

 笠井勝彦裁判長は「都立高に出願しない生徒の成績が氏名とともに提出されるのは、プライバシー侵害にあたる」と述べ、被告側に計3万円の支払いを命じた。

 都教委は1950年ごろから都内全域で、受験しない生徒を含む中学3年生全員の成績一覧を提出させていたが、この方式が事実上違法と認定されたことになる。都教委は成績一覧を05年度入試から区教委だけに提出させ、区側が都立校からの問い合わせに答える仕組みに改めているという。都教委高校教育課は「主張が認められず極めて残念」としている。

 判決によると、区教委は04年度の都立高入試で、都教委の要綱に基づき、区内の公私立中に名前が記載された成績一覧などを提出するよう要請。同中はこれに応じ、早稲田高校に内部進学する原告を含む3年生全員の成績一覧を提出し、区教委を通じて都教委に保管された。

 都教委は裁判で、「学校内の成績分布を把握し、公平な入試を行うには全生徒の氏名入り成績一覧が必要。成績の改ざんを防ぐことにもつながる」と正当性を主張した。しかし判決は「成績の開示が許されるのは生徒の継続的な教育に役立てる時に限られる」と判断。「公平な入試を行うなら成績分布を示す書面などを受験生の在籍する中学から直接、高校に送付する方法もある」と述べた。

【教え育てる】早稲田実業学校初等部校長・多宇邦雄

 ■「専門領域」と「現場力」もつ教師に

 初・中・高等部を擁する早稲田実業学校では、教職員が日ごろの研究成果を発表する「早実研究紀要」が年に1回刊行されています。今年度で43号を数え、初等部の教員も活発に論文を書いています。

 目次を見ると、平成14年の開校以来、初等部の教員の執筆論文は21本。例えば、「自然発見と低学年道徳の実践を通して」とか、「子どもたちがとらえた玉川上水−4年社会科 地域に教材を見つけて」など、初等部の教育実践に関する論文が見られます。

 他校の先生方から、「早実の研究紀要はレベルが高いですね」と、お褒めの言葉を頂くこともあります。早実にはここを自らの生涯の教育活動の場とする熱意をもった教員が多く、「教員は自分の専門領域を持つべきだ」という考えは早実では一般的です。

 私は「よい教育を行うためには教員が自ら研鑽(けんさん)し、高めなければならない」と考えています。学校の魅力はそこでの教育内容の実践にあり、早実の教職員は日々全力で児童の教育に当たり、将来、世の中に出て汗をかける人材を育てていきます。

 私もこれまで、各地に建立された東国の古代寺院史を中心に研究を続けて論文を発表してきました。それと40年間の教員経験から得た私の結論は、第一に「教員は現場力をもつ」ということ。

 「現場力」とは、児童・生徒、保護者と誠実に正面から向き合い、きちんと説明できる力です。そして、もう1つが「専門領域をもつ」ことです。この2つを備えて、初めて教員はよい教育ができるものと考えています。

 早実初等部には高学年になると、「自学ノート」を持っている児童がいます。本校では児童の自発的な家庭学習を重視しており、宿題もかなりの量を出します。自学ノートは、その上さらに自分の関心のあるテーマについて自ら考え、調べた内容を深めてリポートを書くことで、自分の考えを相手に伝える能力を身につけていきます。

 かなりの時間を要しますが、知的な感動を味わい、中学・高校での発展的な学習とも関連して、自らの資質をしっかりと伸ばすことができます。何ページものリポートを提出する児童が相当数います。こうして自らのテーマを見つけ、自分から勉強する楽しさを知ることが、必ず将来、大きな成果となって現れると私たちは信じています。

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国立8大学:大学院生の採用時期、企業に見直しを要請

 大学院生の就職活動の早期化が教育や研究に悪影響を及ぼしているとして、東京大や京都大など国立8大学の工学部長が22日、企業に対し、採用時期の見直しを求める声明を発表し、日本経団連に声明文を提出した。

 声明によると、大学院修士課程の学生は1年目の夏ごろから就職活動が始まり、最長で翌年の5月ごろまで続くという。就職活動の開始時期について、早くても修士課程2年目の4月以降とすることを求めている。

 記者会見した大嶌幸一郎・京都大工学部長は「学生は必要な知識と研究経験を身につけないまま社会に出ることになる」と訴えた。

東京23区の37%、中学受験を予定 ベネッセ調査

 ベネッセ教育研究開発センターが小学6年の子どもをもつ保護者に調査したところ、中学受験を予定する人が全国で13.2%、東京23区では36.9%にのぼった。東京23区では、受験を予定する保護者の4割が公立の中高一貫校も候補に考えていた。

 調査は昨年12月に実施。全国調査は約1500人、東京23区は約850人から回答を得た。

 全国調査では、中学受験を予定する人の60.1%が私立、13.6%が国立、23.7%が公立中高一貫校を第1志望に挙げた。私立志望の半数は小学4、5年で受験を決めて7割超が2校以上受けるのに対し、公立中高一貫校志望の場合、小学6年で受験を決める人が4分の3で、9割は1校しか受けないという違いも表れた。

 一方、東京23区の保護者に受験を予定している学校を複数回答でたずねたところ、私立が67.3%、国立が10.2%、公立中高一貫校が42.3%だった。私立・国立中志望の4割強が週5回以上塾に通っており、2割強が「6回以上」と回答。公立中高一貫校志望の子では、週に1回と2回を合わせて5割強だった。月々の教育費は私・国立志望では「5万円以上」が4分の3で、「10万円以上」も2割余り。公立中高一貫校志望では、半数が「2万〜5万円」と回答した。

 東京23区で、中学受験を予定していないのは61%。受験しない子どもに理由をたずねたところ、76.1%が「近くの公立中に行きたい」と答えた。

社会人向け大学専門講座

 最新の看護技術など人気

 再就職やキャリアアップに役立つ勉強をしたいという社会人を対象にした「履修証明プログラム」が今年度、スタートした。秋にも千葉大看護学部で始まるなど国立では14大学が導入。人気も上々のようだ。

 学校教育法の改正により可能になった制度で、背景には、従来の公開講座などでは物足りなく、より高度な講座を求める社会人側の要望と、少子化時代に対応して新たな学生を集めたいという大学側の狙いがある。

 履修できるのは、大学入学資格のある社会人。看護や農業など専門分野を選び、知識や技術を習得する。120時間以上の講義や演習、実験を義務づけ、修了者には証明書が交付される。

 千葉大では看護学部に想定を超える受講希望者が集まった。元看護師ら64人の応募者の中から、書類審査で選ばれた23人が今月1日、最新の看護技術や知識を学び始めた。受講生は12月中旬までに計360時間、在宅ケアシステムやリハビリテーションに関する講習を受ける。病院などでの実習も予定。同大によると、受講者は出産などで離職中の人や結婚を機に看護師を辞めた人がほとんどという。

 プログラムを統括している吉本照子教授(看護学)は「充実した講師陣や病院などとのネットワークがある大学だからこそ、体系的に学べるカリキュラムを組むことができる。修了生たちは、再就職すればきっと戦力になるはず」と自信を見せる。

 各大学のプログラムは、おおむね数か月程度で修了。計14日間という短期のカリキュラムをつくった鹿児島大の林業生産専門技術者養成コースなどもあり、仕事を抱えた社会人でも、受講することができる。

 社会人教育に詳しいNPO法人「産学連携推進機構」(東京都千代田区)の妹尾(せのお)堅一郎理事長は、「大学に通うことが不可能な社会人に新たな扉を開いた。専門的に学習することができるし、看護など人手不足の分野では人材確保にもつながる」とメリットを強調。「潜在的なニーズはもっとあるはずなので、大学側は多様な講座を開設して、社会人に学び直しの機会を提供してほしい」と呼びかけている。

2008年10月25日 (土)

検定GO!:ご当地編 宮島

 ◇厳島神社の大鳥居の高さは

 大鳥居は厳島神社を代表する建造物の一つです。鳥居全体の重みだけで立っており、高さは奈良の大仏とほぼ同じです。約何メートルでしょうか。

<1>16メートル

<2>11メートル

<3>24メートル

<4>52メートル

 (第1回検定問題より)

==============

 《宮島検定》

 【目的】世界文化遺産の島「宮島」の歴史や自然、文化などを楽しく学んでもらう/出題形式・選択式/受検料・一般2800円、大学生など1000円、高校生以下700円/問い合わせ・廿日市商工会議所0829・20・0021(解答は<1>)

都立高に進学せぬ生徒の成績、収集は不要 東京地裁判決

 都立高校に進学しなかった私立中の元生徒が、東京都教育委員会などが無断で自分の成績表を収集したのはプライバシーの侵害だとして200万円の損害賠償を求めていた訴訟で、東京地裁(笠井勝彦裁判長)は24日、「成績表の開示は許容できない」と請求の一部を認め、学校側と東京都、新宿区に3万円を支払うよう命じた。

 訴えていたのは、04年3月まで早稲田中学(東京都新宿区)の生徒だった男子大学生。自分は都立高校に出願する意思がないのに、同中学が在学中の成績表を区と都教委に提出したのは違法だと主張。都側は「純粋なプライバシー情報ではない」などと反論していた。

 判決は、都立高校に進学しない生徒の分の成績表も都教委が集める必要はないと指摘。都側の「中学の担当教諭が(自分の生徒に)一律に高い成績を与えるなどの不正行為を防止するには、生徒全員の成績表と氏名が明らかにされる必要がある」とする主張を退けた。

 都教委はこれまで、都立高校の受験を実施するための資料として、都内の各中学から3年生の成績と氏名が記載された成績表を収集してきた。05年度以降、成績表は各中学に返すようにしたが、成績表には氏名が記載されたままだという。

 判決を受けて、都教委高等学校教育課は「今後、集める成績表に氏名が必要かどうか、判決をよく読んだうえで、検討する」としている。

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【教育動向】現状はお寒い!? 中学校理科の授業

 若者の理科離れが社会問題となっており、その解決のためにも小・中学校の教育に大きな役割が期待されていることは言うまでもありません。しかし肝心の中学校を見ると、先生に十分な授業準備の時間がない、実験のための予算がないなどの課題があることが、独立行政法人科学技術振興機構と国立教育政策研究所の共同調査で、このほどわかりました。

 調査は今年6〜7月、公立中学校の理科教員約570人の回答をまとめたものです。それによると、理科の授業に日頃から「力を入れて取り組みたい」と思っている先生は9割を占めているのに、実際に「力を入れて取り組んでいる」とする先生になると5割ほどに減ってしまっています。どちらも「やや」を加えれば 100%近くになるのですが、なかなか満足のいく授業ができていないというのが実態のようです。

 今の理科の授業では、保護者の方々が学んでいた時にも増して、観察や実験が重視されています。実際、観察や実験を「週に1〜2回程度」実施している先生は 5割、「月に1〜3回程度」も3割を占めています。「ほぼ毎時間」という先生も1割あり、時間数に限りがあるなかでも盛んに観察や実験を行おうとしている様子がうかがえます。

 しかし、その際の悩みを複数回答で尋ねると、7割が「準備や片付けの時間が不足」していることを挙げ、「設備備品の不足」も6割を占めています。「消耗品の不足」「授業時間の不足」もそれぞれ4割ありますので、なかなか悩みは尽きないようです。

 実際、理科の設備備品費を聞くと、平均で生徒一人当たり年間453円。消耗品費は341円にとどまっています。設備備品費が「ゼロ」という学校も、2割近くあります。予算がないために先生が黒板の前で実験をやって見せるのが精いっぱいで、生徒自身に実験させてみるだけの余裕がない学校が少なくない、という現状を表した数値と言えそうです。

 いま多くの公立学校では、地方自治体の財政が厳しいために、教材費にかける予算も減らされていることが頭痛の種となっています。理科教育の設備は国から2 分の1の補助金が支出されるのですが、それでも残り2分の1は自治体がねん出しなければなりません。調査を見ると、やはり現状では十分でないようです。

 さらに中学校の先生は、生徒指導や部活動の指導などもあって、ただでさえ忙しいと言われています。調査でも、物理や地学など、大学で学んだ専門分野以外を苦手とする先生が少なくありません。十分な研修を積んで、良い授業をしてもらわなければ、とても生徒を理科好きにすることはできないでしょう。

 調査は小学校教員にも実施しており、その結果は今後まとめる予定だといいます。小学校では文系出身の先生が多いため、その結果も気になります。どうやって理科教育を充実させるか、現状に基づいてしっかり対策を立ててほしいものです。

明治学院大:「緊急奨学金」 金融市場混乱でも学生守る

 明治学院大(東京都港区)は23日、米低所得者向け高金利住宅ローン(サブプライムローン)問題に伴う市場の混乱で保護者の収入が減り、学業継続が難しくなった学生向けに、緊急奨学金を出すと発表した。

 対象の保護者は、経営破綻(はたん)した大和(やまと)生命保険の関係者や、金融機関の貸し渋りで経営が厳しい製造業関係者などを想定。奨学金は無利子で給付し、1人最大50万円で、収入減の額に応じて支給額を決める。原資は4000万円で過去最大級だという。

長期体罰の子、脳が萎縮 熊本大准教授が共同研究

 子どものころ長期にわたり強い体罰を受けた人は、受けていない人より脳の前頭葉の一部が最大で約19%縮んでいるという研究結果を、熊本大大学院医学薬学研究部の友田明美准教授(小児発達社会学)が米ハーバード大医学部との共同研究でまとめた。体罰と脳の萎縮(いしゅく)の因果関係を実証した研究として、体罰のあり方に一石を投じることになりそうだ。

 友田准教授は筑波大(茨城県つくば市)で開かれている「都市化社会と脳の健全育成」を主題としたシンポジウムで25日、研究結果を発表する。11月に米ワシントンでも学会発表の予定。

 研究は米国で、4〜15歳のころに平手打ちされたり、むちで尻をたたかれたりするなどの体罰を年12回以上、3年以上にわたって受けた米国人の男女23人を対象に実施。磁気共鳴断層撮影装置(MRI)で脳の断面図を解析したところ、体罰を受けず育った同年代の22人に比べ、感情や意欲の動きにかかわる前頭前野内側部が平均19.1%、集中力や注意力にかかわる前帯状回が16.9%、認知機能にかかわる前頭前野背外側部が14.5%小さかった。

 小児期に過度の体罰を受けると行為障害や抑うつなどの精神症状を引き起こすことは知られているが、脳への影響は解明されていなかった。今回の研究で脳の萎縮がみられた人については、体罰でストレス下に置かれた脳が、前頭葉の発達を止めたと考えられるという。

 友田准教授は「研究結果は虐待の早期発見に生かせるのではないか」と話している。

■虐待発見に役立つ

 子どもの虐待に詳しい才村純・関西学院大学人間福祉学部教授(児童福祉・母子保健)の話 虐待が子どもに与える影響を客観的な証拠で示した画期的な研究だ。子どもが虐待の事実を言い出せず、親も隠したり認識がなかったりして見落とされる事例は多い。脳との因果関係を裏付けることができるなら、隠れた虐待の発見に役立つだろう。研究成果が今後、教育や福祉の分野で普遍化されていくことを期待する。

社会人向け大学専門講座

 最新の看護技術など人気

 再就職やキャリアアップに役立つ勉強をしたいという社会人を対象にした「履修証明プログラム」が今年度、スタートした。秋にも千葉大看護学部で始まるなど国立では14大学が導入。人気も上々のようだ。

 学校教育法の改正により可能になった制度で、背景には、従来の公開講座などでは物足りなく、より高度な講座を求める社会人側の要望と、少子化時代に対応して新たな学生を集めたいという大学側の狙いがある。

 履修できるのは、大学入学資格のある社会人。看護や農業など専門分野を選び、知識や技術を習得する。120時間以上の講義や演習、実験を義務づけ、修了者には証明書が交付される。

 千葉大では看護学部に想定を超える受講希望者が集まった。元看護師ら64人の応募者の中から、書類審査で選ばれた23人が今月1日、最新の看護技術や知識を学び始めた。受講生は12月中旬までに計360時間、在宅ケアシステムやリハビリテーションに関する講習を受ける。病院などでの実習も予定。同大によると、受講者は出産などで離職中の人や結婚を機に看護師を辞めた人がほとんどという。

 プログラムを統括している吉本照子教授(看護学)は「充実した講師陣や病院などとのネットワークがある大学だからこそ、体系的に学べるカリキュラムを組むことができる。修了生たちは、再就職すればきっと戦力になるはず」と自信を見せる。

 各大学のプログラムは、おおむね数か月程度で修了。計14日間という短期のカリキュラムをつくった鹿児島大の林業生産専門技術者養成コースなどもあり、仕事を抱えた社会人でも、受講することができる。

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2008年10月24日 (金)

六甲山頂の小学校で暖炉の火入れ式

 二十四節気のひとつ霜降(そうこう)にあたる23日、六甲山頂にある六甲山小学校(神戸市灘区)で暖炉に火を入れる恒例の「火入れ式」が行われ、一足早い冬支度となった。

 同校は標高約800メートルにあり、気温は市街地より低め。この日は午前7時で13度で、例年より暖かいものの、児童らの吐く息はほのかに白くなっていた。児童らは体育館で木の棒を板にこすって火起こしに挑戦。苦労して起こした火種をトーチに移し、玄関ホールの暖炉に点火した。火が燃え上がり周囲に香ばしいにおいが広がると、一斉に拍手と歓声がわきおこった。

 同小6年の小野和希君(12)は「冬は毎朝、登校すると真っ先に暖炉に駆け寄って、手をあっためる。暖炉のそばで宇宙の図鑑を読む時間が好き」と話していた。

国立8大学:大学院生の採用時期、企業に見直しを要請

 大学院生の就職活動の早期化が教育や研究に悪影響を及ぼしているとして、東京大や京都大など国立8大学の工学部長が22日、企業に対し、採用時期の見直しを求める声明を発表し、日本経団連に声明文を提出した。

 声明によると、大学院修士課程の学生は1年目の夏ごろから就職活動が始まり、最長で翌年の5月ごろまで続くという。就職活動の開始時期について、早くても修士課程2年目の4月以降とすることを求めている。

 記者会見した大嶌幸一郎・京都大工学部長は「学生は必要な知識と研究経験を身につけないまま社会に出ることになる」と訴えた。

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

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橋下知事、高校生と熱く議論 財政難訴え「皆で我慢を」

 大阪府の橋下徹知事は23日、府の財政再建策で私立学校への助成を削減したことなどについて、府内の高校生12人と意見交換をした。財政難を訴えて「みんなが我慢しないと借金はなくならない」と熱く語り、府職員が止めるのを制止して、20分の予定を1時間以上延長して「本気トーク」を繰り広げた。

 私学助成の削減案を知り、公立と私立の高校生らが4月に結成した「大阪の高校生に笑顔をくださいの会」が要望して実現した。まず、中学でいじめに遭って不登校になり私立に進んだ女子生徒や、母子家庭で家計を心配する私立の男子生徒らが「安心して勉強させて」と訴えた。すると、知事は「借金してばらまくのは簡単。でも5年後10年後を見据えてみんなで我慢する」「高校には全員がいく仕組みじゃない。(高校とは)別の選択肢もある」と応じた。

 高校生らが「公立は定員があって落ちる子もいる。見捨てるんですか」と詰め寄ると、知事は「義務教育までは平等に扱う。その先は定員があってずっと競争。それが世の中の仕組みだと自覚しないと」と答えた。

 また、無駄な道路整備などでなく教育に税金を回すべきだという女子生徒の話には、知事は腕を組んで聴き入り、「あなたが政治家になって変えればいい」。女子生徒が「それじゃ遅いんですよ」と涙をみせても、「必要か不必要かは最終的に政治判断」と返した。

 次の予定があるため議論を途中で打ち切ることになると、橋下知事は申し訳なさそうに、「次もまたやりましょう」と約束した。

それって芸術? 広島の空に「ピカッ」の文字

 広島市で21日、東京の芸術家集団が飛行機雲で「ピカッ」の文字を上空に描いていたことが22日、分かった。平和を訴える現代美術作品の素材にするため原爆を意味する言葉を表現、広島市現代美術館の学芸員も立ち会ったが、被爆者や市民から「いくら芸術のためでも不快だ」との声が上がっている。

 同美術館によると、企画したのは東京都在住の男女6人。自費でチャーターした軽飛行機で21日午前、広島市上空に片仮名で「ピカッ」の白い文字を5回にわたって描き、メンバーが平和記念公園などからビデオと写真で撮影した。文字は数分で消えた。

 11月に同美術館で開催される企画展に出展する作品の素材という。美術館は「彼らはまじめな気持ち。いろんな意見はあると思うが、まだ制作過程なので、出来上がった作品を見て判断してほしい」としている。

田中耕一さん:京大客員教授ひっそり退任 所属部局改組、仕事なくなり

 京都大がノーベル化学賞受賞者の田中耕一さん(49)=島津製作所フェロー、写真=との契約を更新せず、田中さんが今年3月末で客員教授を退任していたことが22日分かった。所属部局の改組に伴い、仕事がなくなってしまったのが理由。京大は「研究のお役に立てなくなったため」と説明している。

 京大はノーベル賞授賞式を控えた02年12月、田中さんに自由に研究してもらおうと、次世代産業基盤構築を目指す国際融合創造センター創造部門の非常勤客員教授に招いた。

 年度ごとに契約を更新していたが、田中さんは多忙で大学に来る時間がほとんど取れず、勤務も特別講義などに限られていた。

 更に07年7月、企業や国との共同研究などに力を入れるため、センターを産官学連携センターに改組。創造部門は廃止され、田中さんの07年度の勤務は一日もなかったという。産官学連携センターは「ご本人に事前に説明して納得してもらった」としている。

男児「自分ならもっと速い」とパン食べる 窒息死事故

 千葉県船橋市の市立峰台小学校で今月17日、6年生の男児が給食のパンをのどに詰まらせて窒息死した事故があり、この男児が友だちから「3秒で食べたことがある」と言われ、「自分ならもっと速く食べられる」とパンをほおばったことが23日わかった。男児の自宅を同日訪れた同小教頭らが説明した、と両親が明らかにした。

 男児のクラスでは5、6人の班に分かれて給食を食べているという。男児の父親(39)は、ほかの保護者から、児童同士が給食の時間に食べる早さを競うことがあったという話を聞き、「(児童が亡くなった)17日の給食の様子を知りたい」と学校側に求めていた。

 市教委は24日、同小で全校児童の保護者に事故の経緯を説明し、記者会見する。

子供の自殺で初の予防策

 文科省、教師らの分担示す

 児童・生徒の自殺を防ぐため、文部科学省は22日、現場の教師に向けた初めての自殺予防マニュアルの素案をまとめた。

 自殺の兆候を認めた時にどう対応するべきかを示し、校長や担任教師らの役割分担を明確にした。

 素案では、ひどい孤立感や周囲への強い怒りを抱くなど、危険な状態に陥っていく子供の心理状態を指摘。自殺の兆候として〈1〉関心のあったことに急に無関心になる〈2〉引きこもりがちになる〈3〉成績が落ちる――などを例示した。

 兆候をキャッチした際の対応としては、「安易に励まさない」「子供の置かれた状況を丁寧に理解する」などの原則を掲げ、「教師が1人で抱え込まない」「子供との継続的な信頼関係を築く」などの留意点を示した。また、専門機関への連絡は管理職、保護者との連携は学級担任、いじめの予防は生徒指導主任――など、校内の役割分担を明確化。保護者と協力関係を築くことや、日ごろから医療機関とこまめに連絡を取り合うことを求めている。学校で自殺が起きてしまった場合の対応として、精神的に不安定になった子供のケアを専門家に委ねるとした。

 同省は、自殺対策基本法の成立や子供の自殺が相次いだことで、教師向けの自殺予防マニュアルの作成に着手。今年度末までに完成させ、全国の小中高校など約4万校に配布する。

2008年10月23日 (木)

【教育】教員免許更新制へあと半年 予備講習の満足度にばらつき

 ■質向上に意見交換を予定

 教員の指導力向上を目的とした「教員免許更新制」のスタートまで、あと半年。試行期間として各地の大学で行われている予備講習では、「受講者のニーズに合わせた授業が難しい」などと試行錯誤の状態が続いている。大学の講習によって免許更新する新制度への抵抗感も教師側には根強いが、文部科学省は「講習の質を高めれば不満は解消する」として、大学側に改善を求める考えだ。

 「受講者が小学校の先生なのか、中学校の先生なのかを事前に確認していなかった」

 こう話すのは、新潟県の大学の予備講習担当者。同大では「算数指導の改善」をテーマにした複数の講習を開いたが、満足度が17〜48%と大きくばらつき、その反省点が「受講者を知らなさすぎた」。今後は事前アンケートの質問項目を増やし、改善する予定だ。

 「講義はよかったが、評価テストがかなりの負担」「内容が高度すぎて分からなかった。もっと学校現場に密着したものにして」

 鹿児島大学学長補佐の大坪治彦教授は、こうした受講者の声を紹介し、「大学人の指導が、現場の目の肥えた先生に響くかどうか、心して責任を果たさなければならない」と話す。

 予備講習を行う学校は現時点で大学など126校、1031講座あり、「なぜ人を殺してはいけないのか?」(山形大学)といったユニークな選択科目も。試行期間は自己負担の受講料(3万円)が無料とあって、一部の講座では申し込みが定員の10倍を超えることもあった。

 そもそも、免許更新の講習を大学で行う理由について文科省は、「教師の知識や技能を最新のものへブラッシュアップするため」(教職員課)と説明する。

 これに対し、私立狭山ヶ丘高校の小川義男校長は「現場経験を積んだ教員に対して、大学教授がその免許を更新すべきかどうかを判断できるわけがない」と一蹴(いっしゅう)し、「教員の不安を増すだけだ」と指摘。神奈川県内の男性教諭(43)は「大学で机上の話を聞いて免許を更新する意味が分からない。30時間も使うなら、その時間を部活や本来の教育活動に当てたい」と、職員室にくすぶる不満を代弁する。

 しかし、免許更新制度の来年度スタートは既定事項。「制度が決まったわけだから、それを生きたものにするため、いやいやの受講ではなく、少しでも役に立つ講習になるよう工夫したい」と大坪教授。文科省は今月28、31の両日に、予備講習を開設した学校の担当者を集め、講習の質向上に向けた意見交換を行う。

        ◇

 ■教員免許更新のための予備講習(選択領域)の一部

 大学名   講習名

 北海道大  先端的な学校教育改革

 岩手大   宮沢賢治と石川啄木の世界

 山形大   なぜ人を殺してはいけないのか?

 秋田大   学校における法律問題

 宇都宮大  理科実験スキルアップ

 埼玉大   レゴブロックで学ぶ身近な計測制御技術

 東邦大   ホタルの光をつくってみよう

 愛知大   「『老子』を読む」「『論語』を読む」

 京都大   理科大好き先生に変身する3日間

 京都教育大 人権教育の基礎知識

 愛媛大   PISA型読解力の育成

 琉球大   生徒の質問に答えるための英文法

        ◇

【用語解説】教員免許更新制

 教員免許法の改正によって、10年ごとに免許更新が必要とする制度。大学などでの30時間(5日間)以上の講習を義務付け、評価テストで60点未満の場合は不合格で、2年以内に再講習、再試験で合格しないと免許が失効する。来年度の対象教員は約10万人。

就職活動:国立8大学が採用時期見直し求める声明

 大学院生の就職活動の早期化が教育や研究に悪影響を及ぼしているとして、東京大や京都大など国立8大学の工学部長が22日、企業に対し、採用時期の見直しを求める声明を発表し、日本経団連に声明文を提出した。

 声明によると、大学院修士課程の学生は1年目の夏ごろから就職活動が始まり、最長で翌年の5月ごろまで続くという。就職活動の開始時期について、早くても修士課程2年目の4月以降とすることを求めている。

 記者会見した大嶌幸一郎・京都大工学部長は「学生は必要な知識と研究経験を身につけないまま社会に出ることになる。学生、大学、企業の3者にとって何のメリットもない」と訴えた。

秋田県教育委員会

 秋田県教育委員会は22日、2007年度と08年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の市町村別成績についての情報公開請求に対し、全25市町村の科目別平均正答率と平均正答数を、市町村名を伏せて開示した。

 文部科学省は、都道府県教委による市町村別成績の公表を認めていない。

 秋田県教委は25市町村教委に自主的な公表を求めたが、全市町村が否定的な態度を示したため、市町村名や児童生徒数を黒塗りにした部分開示を決めた。

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【教育】学力向上策にゲーム機活用 大阪府

 大阪府の橋下徹知事は、全国学力テストの結果が2年連続で低迷したことを受け、始業前の反復学習の導入や、携帯ゲーム機を活用した授業の調査研究を実施するなど今後3年間の緊急対策を発表した。

 府教育委員会は「3年間で学力を向上させ、全国1を目指したい」としている。

 反復学習は、10月から府教育委員に就任した立命館小副校長の陰山英男氏らが提唱。小中学校で始業前に「百マス計算」や漢字、音読などの基礎的な学習を繰り返す。小中学校50校を重点支援校とし、府教委からサポートチームを派遣する。

 携帯ゲーム機は、小中学校計20校を調査研究校に指定し、1校当たり40台を貸し出す。計算や漢字、英単語などの学習ソフトを授業の復習や家庭学習に活用し、効果を検証する。

 また30億円の教育振興基金を設立。これらの緊急対策を導入する市町村教委に交付金を支給する。

 民間出身の校長を3〜5年の任期付きで公募。教頭経験がなくても優秀な教員から校長を登用する。

学校選択制:都内28市区、入学率に格差 男女比にも偏り

 ◇新入生1ケタ、区部に7校/人気校は校区児童の3倍

 学区外の小中学校にも通える学校選択制度を巡り、毎日新聞が東京都内28市区の教育委員会を調査したところ、今春の各校の入学率(校区内で住民登録している就学者数に対する入学者数の割合)に、8・1〜326・7%と大きな格差があることが分かった。人気校と不人気校の固定化が進み、区部では新入生が1けたの学校が7校、10人以上20人未満が23校ある。男女の希望者数も偏り、男子が3割未満の中学も出ている。

 選択制は00年に「個性的な学校づくり」を目標に東京都品川区が取り入れてから都市部に広まり、東京では19区と9市が導入。全国で最も普及している東京の実情を調べた。

 入学率は、その学校が児童・生徒にどれほど選ばれたかを示す。各校の今春の数値を尋ねたところ、品川区では初の小中一貫校となった旧第二日野小が326・7%に達した一方、近隣の小学校は27・8%に落ち込んだ。江東区では、統廃合がうわさされた中学校の入学者が7人となり、わずか20・6%。小規模校を避ける動きは、どの地域にも共通している。

 文教地区にあってクラブ活動が盛んな学校には志願者が集まりやすい。一方、小規模校では廃部やチームを結成できない部も相次ぎ、他校に流れる子も少なくない。

 「荒れている」「いじめがある」のうわさで生徒が減る学校もあり、調査には「風評の影響を受けやすい」(武蔵村山市)との声も出た。

 選択制の課題については、小規模校化が助長される(多摩市)▽学校間の生徒数の格差の広がり(練馬区)−−など、生徒数の偏りを懸念する声が出た。一方、メリットとして「魅力があり開かれた学校づくりが進む」と学校の活性化をあげる教委が多かった。かつて新入生がゼロだった品川区の中学校が、学力強化策を掲げ小中一貫校となってスタートしたところ、今春の新入生は65人に回復した例もある。

 男女比をみると、野球部やサッカー部のない江東区の中学で、男子の割合が29%まで減る一方で、部活の盛んな他校で男子が57%になるなど、一部でアンバランスが生じている。

 選択制については前橋市が、生徒数の偏りなどを理由に、11年度から原則廃止を決めている。江東区も地域と学校の関係希薄化を理由に、小学校での選択は徒歩で通える範囲に限る見直しを行う。

 ◇「ひずみ」冷静に検討を

 学校選択制度のメリットは、学校が学力強化や生徒指導に工夫をこらすようになることだとされる。確かに導入した地域では、保護者や地域も巻き込んで体験重視型の教育を行ったり、進んで情報公開するなど、変化がみられる。

 一方で、選択制は著しいひずみも生んでいる。少人数の学校は「切磋琢磨(せっさたくま)が難しい」と避けられ、「問題児がいる」とうわさがたてば新入生は激減する。いったん生徒が減りだすと部活動も停滞し、人数の回復は難しくなる。校舎が新しいというだけで生徒が集まる学校もあり、「教育内容で選んでほしい」という教育委員会の思惑は空回りしがちだ。

 小規模の中学では、理科の教員が数学を教えたり、陸上の不得手な生徒が区の陸上大会に引っ張り出されるなどの事態も起きている。江東区や品川区は対策として、小規模校に特別の予算を組んでいる。こうした対策も大切だが、選択制の功罪を冷静にとらえ直す時期に来ているのではないか。

秋田県、学力調査結果を開示 市町村名は伏せる

 秋田県教育委員会は22日、07、08年度に実施された全国学力調査の県内の市町村別結果について、自治体名を伏せた数値を情報公開請求者に開示した。

 朝日新聞秋田総局も9月、市町村別の平均正答率などを情報公開請求し、一部が開示された。開示された文書は、県内25市町村と県立中学の科目別平均正答率と正答数の一覧。自治体名と児童・生徒数は黒塗りになっている。

 開示内容からは、2年連続で小6、中3ともに全国トップクラスだった秋田県内でも、市町村によってばらつきがあることがわかる。例えば中3で、知識が活用できるかをみる国語Bの平均正答率が、最も高い自治体が81.1%だったのに対し、最も低い自治体が61.6%と、19.5ポイントの差があった。

 県教委は、県内の全市町村や文部科学省が結果の公表に否定的なことなどを考慮し、自治体名を伏せた。開示方針を発表した8日以降、市町村教委などから不服申し立てがなかったため、決定通り開示した。

常用漢字 候補191字読み方案

「匂(にお)う」「妖(あや)しい」「貼(は)る」

 日常的に使う漢字の目安となる「常用漢字表」(1945字)の見直し作業を進めている文化審議会の漢字小委員会は、「匂(にお)う」など常用漢字候補の191字について音訓の読み方案をまとめた。

 同委員会では今年7月、常用漢字に「匂」「畏」「妖」「貼」など191字を追加する案を了承しており、今回は、これらの字についての読み方案を「匂(にお)う」「畏(おそ)れる」「妖(あや)しい」「貼(は)る」などと認めた。それぞれ「臭う」「恐れる」などとの使い分けが可能になる。

 このほか、同委員会は、「混」という字に「こむ」という訓読みを加えるなど、従来の常用漢字34字についても音訓の読み方を追加している。

学校選択制:大きな格差、男女比にも偏り…都内28市区

 学区外の小中学校にも通える学校選択制度を巡り、毎日新聞が東京都内28市区の教育委員会を調査したところ、今春の各校の入学率(校区内で住民登録している就学者数に対する入学者数の割合)に、8.1〜326.7%と大きな格差があることが分かった。人気校と不人気校の固定化が進み、区部では新入生が1けたの学校が7校、10人以上20人未満が23校ある。男女の希望者数も偏り、男子が3割未満の中学も出ている。

 選択制は00年に「個性的な学校づくり」を目標に東京都品川区が取り入れてから都市部に広まり、東京では19区と9市が導入。全国で最も普及している東京の実情を調べた。

 入学率は、その学校が児童・生徒にどれほど選ばれたかを示す。各校の今春の数値を尋ねたところ、品川区では初の小中一貫校となった旧第二日野小が326.7%に達した一方、近隣の小学校は27.8%に落ち込んだ。江東区では、統廃合がうわさされた中学校の入学者が7人となり、わずか20.6%。小規模校を避ける動きは、どの地域にも共通している。

 文教地区にあってクラブ活動が盛んな学校には志願者が集まりやすい。一方、小規模校では廃部やチームを結成できない部も相次ぎ、他校に流れる子も少なくない。

 「荒れている」「いじめがある」のうわさで生徒が減る学校もあり、調査には「風評の影響を受けやすい」(武蔵村山市)との声も出た。

 選択制の課題については、小規模校化が助長される(多摩市)▽学校間の生徒数の格差の広がり(練馬区)−−など、生徒数の偏りを懸念する声が出た。一方、メリットとして「魅力があり開かれた学校づくりが進む」と学校の活性化をあげる教委が多かった。かつて新入生がゼロだった品川区の中学校が、学力強化策を掲げ小中一貫校となってスタートしたところ、今春の新入生は65人に回復した例もある。

 男女比をみると、野球部やサッカー部のない江東区の中学で、男子の割合が29%まで減る一方で、部活の盛んな他校で男子が57%になるなど、一部でアンバランスが生じている。

 選択制については前橋市が、生徒数の偏りなどを理由に、11年度から原則廃止を決めている。江東区も地域と学校の関係希薄化を理由に、小学校での選択は徒歩で通える範囲に限る見直しを行う。

 ◇学校選択制度

 規制緩和のため、97年に旧文部省が通学区域の弾力的運用を認める通知を出し、03年の学校教育法施行規則改正で各教委が選択制を導入できるようになった。06年の文部科学省調査では、小学校で240自治体(14.2%)、中学校で185自治体(13.9%)が導入している。しかし、東京都内のように、行きたい学校を選べる自治体は金沢市や長崎市など少数派。山村の小規模校の活性化のため学区外から入学を認める限定的な選択制が多い。

 ◇解説…「ひずみ」冷静に検討を

 学校選択制度のメリットは、学校が学力強化や生徒指導に工夫をこらすようになることだとされる。確かに導入した地域では、保護者や地域も巻き込んで体験重視型の教育を行ったり、進んで情報公開するなど、変化がみられる。

 一方で、選択制は著しいひずみも生んでいる。少人数の学校は「切磋琢磨(せっさたくま)が難しい」と避けられ、「問題児がいる」とうわさがたてば新入生は激減する。いったん生徒が減りだすと部活動も停滞し、人数の回復は難しくなる。校舎が新しいというだけで生徒が集まる学校もあり、「教育内容で選んでほしい」という教育委員会の思惑は空回りしがちだ。

 小規模の中学では、理科の教員が数学を教えたり、陸上の不得手な生徒が区の陸上大会に引っ張り出されるなどの事態も起きている。江東区や品川区は対策として、小規模校に特別の予算を組んでいる。こうした対策も大切だが、選択制の功罪を冷静にとらえ直す時期に来ているのではないか。

2008年10月22日 (水)

考える力を育みながら整った字を書く書写の授業[こんな先生に教えてほしい]

 たくさんの授業を見て、その授業への想いを多くの先生方から聞きました。「NHKデジタル教材」という番組とWebを組み合わせた教材作りや、全国のとびきりの授業を伝える番組を制作するためです。そのなかで、「こんな先生に教えてほしい」と思った先生方のことを書かせていただきます。

 みなさんは、自分の字に自信がありますか? 「もっときれいに書きたい」と思ったことはありませんか?

 今回紹介するのは、考える力を育みながら、整った字を書けるようにする広島県の小学校のX先生の授業です。

 「考えて書けば、字は必ず変わる」とX先生は言います。

 そんな先生の書写の授業を見た私の第一印象は、「理にかなっている」でした。

 授業を受けるのは、4年生です。3年生から毛筆を習い始め、点や線、「はね」「はらい」など基本の筆遣いを習った段階です。

 授業は、「発見」「定着」「応用」の三つで構成されています。

1)「発見」

 今回の授業で取り上げたのは「昔話」という2文字です。まず、指を空中で動かし、筆順を確認したうえで、毛筆で書いてみます。あえて、お手本は配りません。「知恵を絞って書くように」という注意が出されます。

 書き上げてから、「口」と「日」の違いについて考えていきます。ポイントは、縦と横がどう接しているかです。

 まず、口からです。問題は、「口」の最終画の接し方はどうか。「横が出るか」「縦が出るか」「同じ長さか」の3択です。

 子どもたちへアンケートすると

・「横が出る」……1一人 ・「縦が出る」……6人 ・「同じ長さ」……9人

 次に「日」についてアンケートすると

・横が出る……4人 ・縦が出る……13人 ・「同じ長さ」……3人

 正解は、口は「横が出る」、日は「縦が出る」です。理由は、続き字にするとわかります。口、日。つまり、「横長の方形」は縦画を「斜め」の方向に書き、「日」などの「縦長の方形」は縦画を「垂直」の方向に書くのです。

 それぞれ例を挙げ、発見から定着へ移行する橋渡しをしていきます。

* 「横長の方形」の例:足、兄、石、古など。

* 「縦長の方形」の例:田、国、目など。

 ここまでで、子どもたちは、「口」の中に「点画」がある場合はすべて「縦」が出て接するという原則を発見することになります。

2)「定着」

 X先生は、この「横長の方形は斜め」という原則は、里、曲、四、中などの文字にも適用されることや、「縦長の方形は垂直」という原則は、首、顔、時、貝などにも適用されることを押さえます。

 そして、もう一度「昔話」の2文字を書かせるのです。

 今度は、発見した「画の接し方と方向」とすでに学んだ「左右の組み立て方」の原則を活用し、整えた字を目指します。

 でも、書き上がったものを見ると、まだまだです。

 そこで、お手本を見ての推理大会が始まるのです。子どもたちは、さまざまな発見をし、意見を交換し合います。

 「言(ごんべん)」の発見

* 横線の長さについて……上から長い、中ぐらい、短い

* 右を揃える

* 一番上の横線は、口より長くする

 「舌」の斜めの線についての発見

* 斜めにはらうところで、くっつかないようにする

* 横向きにはらう

 などなど、気付いたことは、すべてお手本に書き込みます。「定着」の授業の最後は、和紙に清書です。ゆっくり時間をかけて、自分の作品を書きます。手本に書き加えたメモが整えた字になるための道しるべです。

 そして、「まとめ書き」と最初に書いた「試し書き」を比較し、子どもたち自身が自分の成長と定着を実感できるようにしています。

3)「応用」

 「昔話」の課題から学習した「画の接し方と方向」の原則を他の文字に応用発展することで、さらなる定着と子どもたちの書写力が日常のなかでも発揮できるようにしていきます。

 X先生の話で一番驚いたのが、「手本に忠実に書くことを目指すのは意味がない」とう言葉です。

 書写の手本は、書道の大家が苦労して書いたもので、同じものを書けるわけがない。だから、続ければ続けるほど、「書けない」「書けない」の連続になってしまう。だからこそ、手本の中から原則を見つけ、文字を整えるコツを見つけて、自分の文字が固まっていくのを実感し、「できた」「できた」のプラスのほうが、自分に自信が持てることになるというのです。

 自分の力で解決し、発見し、うれしさや楽しさが残る。しかも、自分の文字まで身に付けることができる。これって、本当に良い授業だと思いませんか?

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塩谷文科相:道徳教育阻害「あった」 日教組を批判

 塩谷立文部科学相は21日、閣議後の記者会見で、日本教職員組合について「道徳教育を阻害したとか、いろいろと言われている。(過去の)一連の活動で、やはりそういうことはあったと感じている」と批判した。

 20日に自民党の森喜朗元首相が「親や子供を殺すようなことが珍しくない世の中になったのはなぜか。戦後の日教組教育の大きな過ちだ」と発言したことについても、塩谷文科相は「すべて日教組の影響があるとは思っていないが、一つの原因になったのかなあと感じる」と一定の同調を示した。

 日教組の現状については「組織率もだいぶ低下し、昔の活動とはだいぶ変わってきている」としながらも、「森元総理のおっしゃったこともしっかり勉強してみたい。過去の歴史をひもといて(日教組の)どういった点がこういう発言につながっていくのか把握したい」と述べた。

 自民党では、中山成彬衆院議員が同様の日教組批判などで失言し、国土交通相を辞任している。

「におい」、「臭い」も「匂い」もOK 常用漢字追加案

 文化審議会国語分科会の漢字小委員会は21日、常用漢字表に追加する予定の字種191字の音訓を定める案と、現行の常用漢字の一部に音訓を追加する案を承認した。「臭(にお)い」と「匂(にお)い」、「怪しい」と「妖(あや)しい」、「恐れる」と「畏(おそ)れる」など、複数の漢字が同じ訓をもつ異字同訓の用法が新たに認められ、常用漢字の表現力が少しだけ豊かになりそうだ。

 追加される字種には、「切る」に対して「斬(き)る」、「張る」に対して「貼(は)る」、「捕らえる」に対して「捉(とら)える」、「当てる」「充てる」に対して「宛(あ)てる」、「跡」に対して「痕(あと)」、「歌」に対して「唄(うた)」などがある。

 追加される音訓では、「込む」に対して「混(こ)む」という訓を認め、「負けが込む」「電車が混む」のような使い分けができるようにする。ただし「込(混)み合う」「人込(混)み」はどちらも使える。ほかにも、「延べる」に対して「伸(の)べる」、「作る」「造る」に対して「創(つく)る」、「早まる」に対して「速(はや)まる」などがある。

 このほかに追加する訓読みには、日常生活などで使う機会が多い「育(はぐく)む」「応(こた)える」「関(かか)わる」がある。「私」には現在の「わたくし」という訓に「わたし」が追加される。「要」も「かなめ」と読めるようになる。

 文化審議会は05年、文部科学相から「情報化時代に対応する漢字政策のあり方」を諮問され、常用漢字表の改定に取り組んでいる。漢字小委員会は次回から追加字種の字体の検討作業に入る。09年2月までに新常用漢字表(仮称)の試案を作り、文化庁のホームページなどで意見を募る。内閣が新常用漢字表を告示するのは10年秋の予定。

     ◇

【追加字種関連】(後の方が追加される字種)

●はる

 張る(氷が張る、張りのある声)

 貼る(ポスターを貼る、タイル貼りの壁)

●あやしい

 怪しい(挙動が怪しい、空模様が怪しい)

 妖しい(妖しい魅力、妖しく輝く瞳)

●とらえる

 捕らえる(犯人を捕らえる、獲物の捕らえ方)

 捉える(文書の要点を捉える、問題の捉え方が難しい)

●おそれる

 恐れる(死を恐れる)

 畏れる(師を畏れ敬う)

●におい・におう

 臭い・臭う(魚の腐った臭い、生ごみが臭う)

 匂い・匂う(梅の花の匂い、香水がほのかに匂う)

【追加音訓関連】(後の方が訓が追加される漢字)

●こむ

 込む(負けが込む、手の込んだ細工を施す)

 混む(電車が混む、人混みを避ける)

●のべる

 延べる(出発の期日を延べる、金の延べ棒)

 伸べる(手を伸べて助け起こす、救いの手を伸べる)

●はやまる

 早まる(出発時間が早まる、早まった行動)

 速まる(回転のスピードが速まる、脈拍が速まる)

【大人のなり方】「算数の問題」 対応で分かる3タイプ

 今回は、頭の体操から。初めに算数の問題を考えていただこう。制限時間は30秒。

 【問題】行きは時速60キロメートル、帰りは時速40キロメートルで同じ道を自動車で往復した。往復の平均速度は?

 さて、みなさんはどのように対応しただろうか。研修の枕で何回か試してみたところ、(1)迷いもなく瞬時に時速50キロメートルと答える人、(2)紙と鉛筆を取り出し計算を始める人、(3)端からあきらめる人、の3つのタイプに分かれる。一番多いのは(2)のタイプだが、制限時間内に正解にたどり着く人は少ない。

 この問題による診断を教えてくれたのは、防衛省に勤務する筆者の昔からの友人である。彼の話では、(1)のタイプは現場の指揮官向きという。瞬時の判断が必要な場合、悠長に考えている暇はない。当たらずといえども遠からずの一応の答えを出せば十分だからだ。それよりも、まずは行動が大切ということだろう。

 (2)のタイプは参謀役に向いているという。もちろん、制限時間内に正解を出すという条件つきだ。問題をきちんと解析し、論理的に詰めていけば間違いを起こすことは少ない。上司に判断の材料を提供する人である。

 (2)のタイプで制限時間内に解答できない人が一番多いということは、このタイプが平均ということだ。(3)はある意味で潔さを感じる。わからないことは初めから手を出さないという態度である。大物の素質ありといえようか。

 このように考えると、どのタイプも組織に必要な人材なのである。(問題の答えは時速48キロメートル)

文科省:保護者を「ネット指導員」に 3年で9千人養成

 携帯電話やインターネットを巡る子どもの事件やトラブルが深刻になっていることを受け、文部科学省は来年度から、父母ら保護者を「ネット指導員」として養成する事業を始めることを決めた。3年をかけ全国で約9000人を養成する。教職員や保護者を集めた「出前授業」をしてもらい、ネットの危険性や情報モラルなどの知識を持つ大人を増やすのが狙い。

 文科省によると、全国の都道府県と市区町村からモデル事業への参加を公募し、64自治体を選んで事業を委託する。養成する指導員は各自治体で年50人前後計約3000人を予定している。

 大学教授などの有識者が講師となり、ネット指導員となる保護者に対し、人気サイト上で行われている子どもたちのやり取りや掲示板への書き込みによるいじめ、サイトに流出しているわいせつ画像の実態などを教える。そのうえで、犯罪に巻き込まれたり、加害者になる危険性について、例示し、指導方法やトラブルが起きた時の対処法を伝える。

 指導員は、各地域で小中学生の保護者や教職員を集めて出前授業をする。携帯電話やネットの子どもたちへの普及スピードが速く、学校、家庭での指導が追いついていない現状を改善する目的がある。

 同様の取り組みは群馬、茨城、鳥取県など一部の自治体が数年前から独自に行っている。だが、財政難などから手付かずの自治体も多く、国の事業として年約2億円の予算で行うことにした。モデル事業に参加した64自治体の事例を集めた報告書を他の自治体に配布した、自治体の担当者らが情報交換できるサイトを開設することも検討している。

 文科省生涯学習政策局は「『知った人』から『知らない人』へネットに関する知識を広げていき、親の関心や監視力を高めたい」と話している。

ミニストップ、レジ袋有料化検討 三重大店で初の試み

 大手コンビニエンスストア「ミニストップ」(本社・東京)が来年4月、津市の三重大学構内で開店する新店舗でレジ袋の有料化を検討していることが14日、わかった。大手コンビニ各社などでつくる日本フランチャイズチェーン協会(JFA)は「(同店以外で)有料化を予定しているところはない」と話しており、大手コンビニでは全国初となる可能性が高い。

 三重大学は1月から、大学生協で環境対策の一環としてレジ袋の有料化を実施。「夜間でも開いている店を」という学生のコンビニ開店の要望を受け、9月、有料化などレジ袋削減につながる取り組みを条件に出店業者を募集した。今月の選考委員会で、応募した大手2業者からミニストップの出店が内定した。

 今後、営業時間など具体的な内容を詰め、年内にも正式に契約を結ぶ。同社はレジ袋有料化を検討している理由について「大学内(という環境)であることと、すでに学内でのレジ袋辞退率が高いこと」としている。

 三重県地球温暖化防止活動推進センター長も務める三重大の朴恵淑教授(環境地理学)は「大学内とはいえ、コンビニ業界で有料化が始まるのは大きな意味がある」と歓迎している。

小学5、6年生の教育費 中学受験「有無」で格差4倍

 私立中学などへの入学を目指す小学5、6年生の教育費は、受験しない小学生の約4倍−。こんな結果が通信教育大手のベネッセコーポレーション(岡山市)がまとめた「子育て生活基本調査」で明らかになった。9年前は、その差は約3.6倍。受験をしない家庭の教育費はほとんど変わらない一方、受験する家庭の負担は確実に増えており、両者の格差が開いている実態が浮き彫りになった。

 調査は、昨年9月、小中学生の子供をもつ首都圏の母親約6800人を対象に行われた。1998年12月、2002年9月に次いで3回目。今回対象となった母親のうち、小学5、6年生の子供がいる母親は約1000人で、このうち中学受験をさせる予定の母親は約240人、させない予定の母親は約580人。残りの母親が未定などと答えた。

 子供に中学受験をさせる予定の母親を対象に調べたところ、塾や通信教育など、学校以外にかける教育費の平均は月4万6931円。過去では98年調査が約4万2500円、02年調査が4万4079円と年々増えており、9年間で10.4%増加した。

 一方、受験を予定していない家庭の母親を対象とした調査では、今回の教育費の平均は月1万1698円。98年調査が1万1876円、02年調査が1万1357円で、3回の調査とも、ほぼ横ばいで推移していることが分かった。

 このデータから、受験予定の家庭の教育費が、受験しない家庭の何倍かかるかをみてみると、98年が約3.6倍、02年が約3.9倍、昨年が約4.0倍と、年々、両者の格差は拡大。とくに受験予定者は塾通いをしている割合が増えているとみられ、その費用が夏期講習だけでも10万円近くかかることなどが、教育費の平均値を押し上げたとみられる。

 一方、小学生全体の習い事などをみてみると、小1の場合、最も多いのは、「スイミングスクール」「スポーツクラブ・体操教室」などスポーツ系で52.1%。続いて、2位が「通信教育」「受験塾」「補習塾」など学習系で40.0%、3位が「音楽教室」「絵画や造形教室」など芸術系で23.9%と続いた。

 この順位は、低学年の間は変わらないが、小4ではスポーツ系50.2%、学習系49.3%と比率がほぼ同数となり、小5では1位が学習系(55.2%)、2位がスポーツ系(46.1%)と逆転。高学年になると、子供の勉学に力を入れる家庭が大幅に増えることが分かった。

習志野・淀川工科など10高校金賞 全日本吹奏楽コン

 第56回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟、朝日新聞社主催)高校の部が19日、東京都杉並区の普門館で開かれた。全国から選ばれた29校が競い、習志野高(千葉)、淀川工科高(大阪)など10校が金賞に選ばれた。

 自由曲では、「『惑星』より木星」「展覧会の絵」「スペイン狂詩曲」「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」など、クラシックの著名な曲の編曲が多く取り上げられた。

     ◇

 成績は次の通り。

 【金賞】習志野、市立柏(以上千葉)、淀川工科、明浄学院(以上大阪)、岡山学芸館、湯本(福島)、天理(奈良)、精華女子(福岡)、伊奈学園総合(埼玉)、東海大四(北海道)

 【銀賞】東海大菅生、八王子(以上東京)、春日部共栄(埼玉)、おかやま山陽(岡山)、光ケ丘女子、安城学園(以上愛知)、嘉穂(福岡)、高岡商(富山)、鹿児島情報、金沢市立工、出雲北陵(島根)

 【銅賞】秋田南、横浜創英中高、松伏(埼玉)、伊予、北条(以上愛媛)、札幌白石、長野、泉館山(宮城)

2008年10月21日 (火)

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

 むかしから学習は読み・書き・そろばん!
 近年見直されている作文添削で正しい日本語表現と基礎学力(読解力)の養成を!

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【教育動向】先生にも「残業代」? 仕事が大きく変わる可能性も

 文部科学省は、教員の給与制度を見直すよう、中央教育審議会に諮問することを決めました。教員については免許更新制などさまざまな改革が実施されていますが、給与制度は仕事の在り方や労働意欲などと直接的に関係してくるため、審議次第では教員に関する最大の改革になるかもしれません。

 文科省が教員給与の見直しを始めた理由は、財務省が財政再建のために一般公務員よりも高い教員給与の引き下げを求めたことです。文科省は適正なものであると反論しましたが、結局、政府は教員給与を2.76%削減する方針を決めました。財務省は本給を下げるよう求めていますが、文科省は、本給を引き下げると教員全体の意欲を低下させ、優秀な人材も集まらなくなるとして、手当などの見直しで対応しようとしています。それを中教審で検討することになったわけです。

 焦点となっているのが、「教職調整額」の扱いです。知らない人も多いかと思いますが、教員には時間外勤務手当(残業手当)がありません。その代わりに教職調整額として、本給の4%分が一律に支給されているのです。

 文科省は当初、教職調整額の一律支給をやめ、個人の勤務実態に応じて支給額にメリハリをつける方法を考えていました。しかし、政府内の法律の監視役である内閣法制局が、教員の職務全体に与えられる教職調整額にメリハリをつけることは法的に不可能との見解を示したため、断念しました。そうなると、残業手当を払うしか方法がありません。ただ、公立小・中学校教員の残業時間は月平均34時間にもなり、このすべてに残業手当を払うと、給与の引き下げどころか、逆に全体額がアップしてしまいます。もっとも、その場合には時間外勤務時間の上限が設定されたり、その認定が校長など管理職によって厳密に行われたりすることが必要になると考えられます。

 大きな問題は、それによって教員の仕事の性格自体が変わってくることです。現在、教員の時間外勤務は、教員個人の自発的な意思に基づく行為とされています。残業手当がつけられると、子どもの指導に必要だと思ってやっていることが、管理職に「勤務」と認定されないという事態も起こり得ます。そうなると教員の間に、残業手当がつかない時間外勤務はしない、という雰囲気が生まれてくることも心配されます。

 職務内容の精選も避けられないでしょう。中教審に先立って文科省の検討会議は、部活動の指導は「勤務時間内」で行うべきだと提言していますが、実質的には困難ですから、部活指導が教員の仕事ではなくなる可能性もあります。日本に比べて欧米の教員は、給与が安い代わりに授業以外の仕事をほんどしません。やがて日本の教員もそうなるのでしょうか。

 このように教員給与の引き下げは、実は日本の教員の在り方そのものにかかわってくる問題です。しかし、そもそも教員の給与を引き下げる必要が本当にあるのでしょうか。

新教育の森:「言論の自由」か「経営適正化」か 三鷹高校長VS都教委、場外も熱く

 東京都教育委員会が職員会議での挙手・採決を禁じた通知について、都立三鷹高校(三鷹市)の土肥信雄校長(59)が撤回を求め続けている。現職校長による異例の言動に都教委は対応を決めあぐねるが、市民の支持は広がりつつある。

 ■賛同の人あふれ

 「東京都の教育において言論の自由がどんどんなくなっていく恐怖を感じた。誰かが言わなければ、誰かがストップをかけなければ、恐ろしい社会になっていくから、立ち上がった」

 9月27日、東京都武蔵野市の武蔵野公会堂。土肥校長は昨年11月から校長会などで通知の撤回を訴え始めた経緯を語った。350人収容のホールは満員となり、通路にも人があふれた。集会は土肥校長に賛同した市民らの主催で、会場に入り切れないため帰った人たちが200人以上もいたという。

 土肥校長は1948年生まれの「団塊の世代」。都立新宿高(新宿区)から東京大農学部に進んだ。大手商社に就職したものの、企業風土になじめずに辞めた。「平和主義と基本的人権の尊重を伝えたい」と教諭に転身して政治経済を教え、02年に都立神津高(神津島村)の校長に就任。05年に三鷹高に移り、06年4月に都教委の通知が出た。

 ■「生徒知るのは現場」

 通知によってどんな影響が出たのか。土肥校長は「『結論ありき』で先生方が意見を言うのか。職員会議が討論する場ではなく、伝達の場になっている」と証言。具体的なデメリットとしては「特に困るのは、退学とか留年とか、生徒指導の問題。私は校長が常に正しいとは思わない。生徒のことを一番よく知っているのは先生方だから、生徒の問題については全体の意向を聞きたい」と付け加えた。

 校長は学校の管理運営の全般にわたって権限と責任を持っている。都教委の通知は校長が目指す学校づくりを後押しする狙いで出された。

 しかし、土肥校長は「すべての問題について、校長の責任と権限はほとんどない。校長は都教委の『ロボット』『コンビニの店長』のようなものだ」と言う。

 都立学校では、校長が卒業式や入学式の際に教職員に対し、君が代斉唱時に起立することなどの職務命令を出さなければならない。さらに、教職員の業績評価でも、都教委から厳しい指導を受ける。

 土肥校長は職員会議の挙手・採決の禁止を取っ掛かりに、都教委の教育行政のあり方全体を問いただしてもいる。

 ■公開討論は実現せず

 土肥校長は8月に公開討論の開催を都教委に申し入れたが、都教委は「組織内の職務は当事者間で対応すべきだ」と拒否した。逆に、都教委が校長に示した教員の業績評価制度に関する内部情報を報道各社に公表したことが地方公務員法上の守秘義務違反の疑いがあるとして、土肥校長から事情聴取した。

 また、教育委員が文書で意見を提出するよう指示したのに従い、土肥校長は9月に委員あての文書を出した。土肥校長の処分も想定されるだけに、今後の展開は予断を許さない。

 土肥校長に賛同して集会に参加した漫画家の石坂啓さんは、こう呼びかけた。「最悪のシナリオを考えると、土肥先生はいけにえになっちゃう気がする。私が都庁にいたら、どうやって狙い撃ちをしようか、やると思う。それを阻止するには、味方を増やして連携するしかない」

 ◇各道府県教委の対応、専門家意見も割れる

 職員会議はかつて「最高議決機関」とする説が強く主張され、「日の丸・君が代」問題などを巡って校長と教職員が激しく対立する舞台にもなった。校長の権限を強化しようと、旧文部省は00年に省令を改正し、職員会議を校長の職務を円滑化する「補助機関」と位置づけた。ただし、教職員の意向を確認する手段としての挙手・採決まで禁止したわけではない。文部科学省初等中等教育企画課は都教委の通知について「都教委の責任と権限で決めたことで、コメントをする立場にはない」と論評を控えている。

 各都道府県教委の姿勢には幅がある。毎日新聞が8月に実施したアンケートでは、挙手・採決を明文化して禁止している教委は都教委だけだった。校長に判断を委ねているのは18教委に上る。中でも埼玉県は「校長が必要と認める場合には、さまざまな方法により職員の意向を把握することはあり得る」、島根県は「必要であると校長が判断すれば『挙手』を求めることもあり得る」と回答した。

 一方、鳥取県が「『採決』等の方法は望ましくなく、行われていないのが実態」、広島県が「そもそも『採決』等により意思決定を行う場ではないため、通知文を出す必然性がない」とするなど、禁止を明文化せずとも挙手・採決は不適切との認識を示す教委もあった。

 専門家の見解も分かれている。教育法規に詳しい菱村幸彦・国立教育政策研究所名誉所員は「職員会議の多数決によって学校を運営するのは校長の職責の放棄だ。都教委の通知は自由な発言を禁止しているわけでもなく、『言論の自由の侵害』という主張もおかしい」と指摘。一方、藤田英典・国際基督教大教授(教育社会学)は「挙手・採決をしたからといって、校長の決定権が損なわれるわけでも何でもない。やり方次第で何ら問題がないことを、行政が抑圧すること自体が重大な問題だ」と通知を疑問視する。

 ◇「校長の意思決定、職員会議が拘束」 挙手・採決禁止通知の背景

 都立学校の職員会議を巡っては、都教委が06年1月に全校で経営上の自己点検を実施し、課題のあった22校に対しヒアリングをした。うち約7割で教職員の考えを挙手で確認していたことについて、校長の意思決定を拘束しかねない運営だと判断した。

 このため、都教委は同年4月13日、「学校経営の適正化について」と題する通知を各都立学校長に出した。「職員会議を中心とした学校運営から脱却することが不可欠」とし、「職員会議において『挙手』『採決』等の方法を用いて職員の意向を確認するような運営は不適切であり、行わないこと」と規定。校長ら管理職が主なメンバーになる企画調整会議を「学校経営の中枢機関」と強調した。

 ある都立高校長は職員会議について「最大のデメリットは時間がかかり過ぎることだ」と話す。少なくても2時間以上かかり、教員生活で最長は結婚した生徒の対応について話し合ったもので2日がかりだった。校長になってからは企画調整会議を中心に効率的な経営を進め、なるべく職員会議を開く前に方向付けを済ませている。この校長は「意見があれば、私や副校長のところに来ればいいし、担当者間や校内研修でも解決できる。挙手・採決は必要ない」と自信を見せるが、「自分の主義主張で動く教職員がいる学校は実に大変で、通知の存在によって助かっている学校もあると思う」と語る。

 都立高校長195人が加入する都公立高等学校長協会は、土肥校長がメディアを通じて通知の撤回を訴え始めた5月から各校の実態を調べた。会長を務める都立晴海総合高(中央区)の斉藤光一校長は「言論の自由がなくなるような変化は感じていない」と述べ、土肥校長の言動については「組織内で議論すべきことを外に出すやり方は遺憾だ」と不快感を示している。同協会の方針に反発した土肥校長は7月に退会した。

塾講師招き「正月特訓」 サピックスが東京・両国中で

 東京都墨田区立両国中学校は12月28日から1月3日までの元日を除く6日間、3年生を対象に、校内で民間の進学塾による受験対策講習を開くことを決めた。学校側は「だらけがちな年末年始だからこそ必死で勉強する体験をしてほしい」といい、この講習を「正月特訓」と呼んでいる。

 公立校での民間塾の学習指導は東京都杉並区立和田中学の「夜スペ」が話題になったが、学力向上に向けた保護者の希望が高まるなか、動きは一層加速している。

 両国中によると、「正月特訓」は希望者を対象とし、期間中は連日朝から夕方まで6時間程度実施。「都立5教科」「私立3教科」のコースに分けた上、習熟度別にもクラス分けする。講習が終わった翌4日には、学力の定着具合をみるテストも実施する。

 講師を派遣するのは「夜スペ」と同じ、首都圏で進学塾を展開する「サピックス」で、両国中側から話をもちかけて実現したという。料金は2万4千円、1コマ(90分)当たりでは1千円で、塾本体に比べれば「格安」だという。

 同中の進路指導担当の宮下みどり教諭は「友達と一緒に受験勉強をして、支え合う気持ちも育ってほしい」。小川崇校長は「学力向上のため民間の活力を生かすことも必要だ。教える中身については学校の教員と塾講師で協力して検討する。教員にも勉強になるだろう」と話す。

 「正月特訓」の実施について、同中は18日の進学説明会で公表した。保護者の中には「学校でやるのに、なぜ学校の先生ではないの?」と戸惑う人もいた。

【主張】問題教師 指導力不足の実態つかめ

 授業や生徒指導が満足にできず、指導力不足と認定された教師が文部科学省の調査で昨年度は371人だった。3年連続で減少したというが、教師の不祥事は絶えず、不信感はぬぐえない。

 指導力不足は、学校長から市町村の教育委員会を通じて報告され、都道府県・政令指定市教委が認定し、研修を行う。

 教師の資質が問われる事件や問題が相次ぐ中で、この制度を導入する教委が増え、認定数は平成12年度に65人だったのが、16年度には566人まで増加した。

 数字上は、これをピークに減少しており、文科省は認定前に学校や市町村教委段階で、問題教師への指導や研修を行うなど対応が進んでいるとしている。

 認定数は公立学校教員約90万人のごくわずかだ。「現場感覚では20人に1人はいる」と指摘する教頭もおり、学校や教委は問題教師の実態を本当に把握しているのか疑問である。

 教育界には身内をかばう体質があり、処分にあたるような明らかな不祥事も放置された例がある。教師側からの訴訟などをおそれ、学校側が指導力不足の報告に躊躇(ちゅうちょ)することもあるという。

 また指導力不足の定義などが教育委員会によってばらばらだ。文科省は今年2月に、定義を明確化するなど認定基準の指針をつくり公表している。問題教師、だめ教師は教壇に立たせない当然の措置を徹底してほしい。

 調査では指導力不足は40、50代のベテランが約8割を占めている。板書の誤りが多いなど基本知識に欠け、子供たちとコミュニケーションをとろうとしないなど、教師になったこと自体、首をひねるケースがある。

 教師は授業などを外から評価される機会が少なく、独りよがりや思いこみの指導法を続けがちだ。評価を嫌ってはならない。

 今回の調査では、新採用で試用期間後、正式採用にならなかった教師が301人と過去最高になった。採用増のほか、試用期間での勤務評価などを厳格化している教委が増えている影響という。

 保護者からの要望が多様化するなど教師をめぐる環境は厳しい。大学などの教師の養成課程を含め、資質向上へ採用方法や研修の工夫、見直しが必要だ。

 もちろん熱心な先生は多い。学校教育の信頼回復は教師の力にかかっている。

2008年10月20日 (月)

味覚教育:料理、五感で感じて フランス流、日本でも

 「味覚教育」と聞くと、甘い、しょっぱい、苦い、酸っぱいという基本の味を覚えるという印象がある。しかし、70年代から味覚教育に取り組んでいるフランスでは視覚、臭覚、聴覚、触覚、味覚の「五感」を活用する方法が盛んだ。日本でも始まりつつあるフランス流の取り組みを紹介する。

 ◇感性育て、表現力磨く

 千葉県佐倉市の市立志津中学校2年4組の家庭科の授業「イワシの調理」をのぞいた。指導にあたるのは同中の梶美華教諭(40)と、近くの市立上志津小学校の佐藤雅子教諭(41)。生徒の手元には「見た目」「におい」「手触り」など、加熱前後の変化を項目ごとに書き込むシートが配られていた。

 まず生のイワシを観察する。「ほかの人と同じである必要はありません。自分の感じた言葉で書きましょう」と佐藤教諭。生徒は「つるつる」「生臭い」「ぷにゅぷにゅ」などと書き込んでいく。続いてフライパンで焼く。梶教諭は「焼いたときの音を聞いて」「生の色との違いを観察してね」とアドバイスした。

 焼き始めた生徒に今度は佐藤教諭が声をかけた。「色が変わってきたね、においは?」。「いいにおい」と答えると、佐藤教諭は「どんないいにおい?」。漠然とした形容から、より具体的な表現へと導くように質問を重ねていく。加熱すると、イワシから脂がしみ出てきた。「イワシにはこんなに脂があるんだね。このブチブチっていう音、覚えておいてね」

 授業後、感想を聞くと、飯田麻友さん(13)は「色と音を気にしたら、いつもよりイワシがおいしく感じた」と話した。

 佐藤教諭は昨年度、千葉県の長期研修生として千葉大で味覚教育を学んだ。フランスにも渡り、味覚教育の第一人者、ジャック・ピュイゼ教授の研修にも参加した。佐藤教諭によると、フランスでは子供が感じたことを上手に表現できないという問題意識から、言語力、表現力を養うために味覚教育がスタートしたという。食べることにとどまらず、「感じることで人生を豊かにするのが目的」なのだそうだ。

 経験は授業の随所に生かされている。イワシの調理実習では、調理前に五感を高める訓練が行われた。同じヨーグルトに赤、黄、緑の色素と香料をつけて味をどう感じるか▽粉々のせんべいと元のせんべいの食べ比べ▽せんべいを食べる音を聞きながらヨーグルトを食べる−−などだ。佐藤教諭は「五感を刺激すると、調理への集中力が変わる。それを日常生活に生かすのが狙い」と説明する。

   *

 文部科学省学校健康教育課によると、日本の学習指導要領や食育基本法は味覚教育に特に触れていない。

 佐藤教諭が味覚教育に関心を持ったのは、東京ガスが教師向けに開いた食育研修会がきっかけだった。同社「食」情報センターの小西雅子さんは「『食育』というと農業体験、栄養教育など幅広いが、五感を育成することでおいしさが分かる感性を育てたい」と話す。同社はフランスの味覚教育なども研究していて、授業で使えるテキスト「炎の料理人ミスターGシェフと五感レッスンしようよ!」も作成している。詳しくは同社「食」情報センター(tgcook@tokyo-gas.co.jp)。

 ◇伊も「人間教育」として実践−−イタリアのNPO法人「スローフード協会」で学んだフードジャーナリストの柴田香織さん(41)の話

 イタリアも味覚教育を人間教育の一環としてとらえている。同協会は会員を学校などに派遣して授業を行っている。パルミジャーノ・レッジャーノチーズで有名なパルマの幼稚園(5歳児)で行った授業では、まずスパイスの香りをかがせたり、トラクターなど生活の中の音を聞かせて五感を刺激する。次に地元産チーズができる過程を描いた絵本を読み聞かせ、熟成期間が違うものを食べ比べた。「どっちが年をとったチーズだと思う?」と会員が尋ねると、「白くてきれいな方が若い」と、子供は競うように手を挙げた。チーズを割ったらすぐ鼻に持っていくなど本格的なテイスティング法も伝えていて、子供が考えながら自分なりの表現をしていた。

味覚教育:料理、五感で感じて フランス流、日本でも

 「味覚教育」と聞くと、甘い、しょっぱい、苦い、酸っぱいという基本の味を覚えるという印象がある。しかし、70年代から味覚教育に取り組んでいるフランスでは視覚、臭覚、聴覚、触覚、味覚の「五感」を活用する方法が盛んだ。日本でも始まりつつあるフランス流の取り組みを紹介する。

 ◇感性育て、表現力磨く

 千葉県佐倉市の市立志津中学校2年4組の家庭科の授業「イワシの調理」をのぞいた。指導にあたるのは同中の梶美華教諭(40)と、近くの市立上志津小学校の佐藤雅子教諭(41)。生徒の手元には「見た目」「におい」「手触り」など、加熱前後の変化を項目ごとに書き込むシートが配られていた。

 まず生のイワシを観察する。「ほかの人と同じである必要はありません。自分の感じた言葉で書きましょう」と佐藤教諭。生徒は「つるつる」「生臭い」「ぷにゅぷにゅ」などと書き込んでいく。続いてフライパンで焼く。梶教諭は「焼いたときの音を聞いて」「生の色との違いを観察してね」とアドバイスした。

 焼き始めた生徒に今度は佐藤教諭が声をかけた。「色が変わってきたね、においは?」。「いいにおい」と答えると、佐藤教諭は「どんないいにおい?」。漠然とした形容から、より具体的な表現へと導くように質問を重ねていく。加熱すると、イワシから脂がしみ出てきた。「イワシにはこんなに脂があるんだね。このブチブチっていう音、覚えておいてね」

 授業後、感想を聞くと、飯田麻友さん(13)は「色と音を気にしたら、いつもよりイワシがおいしく感じた」と話した。

 佐藤教諭は昨年度、千葉県の長期研修生として千葉大で味覚教育を学んだ。フランスにも渡り、味覚教育の第一人者、ジャック・ピュイゼ教授の研修にも参加した。佐藤教諭によると、フランスでは子供が感じたことを上手に表現できないという問題意識から、言語力、表現力を養うために味覚教育がスタートしたという。食べることにとどまらず、「感じることで人生を豊かにするのが目的」なのだそうだ。

 経験は授業の随所に生かされている。イワシの調理実習では、調理前に五感を高める訓練が行われた。同じヨーグルトに赤、黄、緑の色素と香料をつけて味をどう感じるか▽粉々のせんべいと元のせんべいの食べ比べ▽せんべいを食べる音を聞きながらヨーグルトを食べる−−などだ。佐藤教諭は「五感を刺激すると、調理への集中力が変わる。それを日常生活に生かすのが狙い」と説明する。

   *

 文部科学省学校健康教育課によると、日本の学習指導要領や食育基本法は味覚教育に特に触れていない。

 佐藤教諭が味覚教育に関心を持ったのは、東京ガスが教師向けに開いた食育研修会がきっかけだった。同社「食」情報センターの小西雅子さんは「『食育』というと農業体験、栄養教育など幅広いが、五感を育成することでおいしさが分かる感性を育てたい」と話す。同社はフランスの味覚教育なども研究していて、授業で使えるテキスト「炎の料理人ミスターGシェフと五感レッスンしようよ!」も作成している。詳しくは同社「食」情報センター(tgcook@tokyo-gas.co.jp)。

 ◇伊も「人間教育」として実践−−イタリアのNPO法人「スローフード協会」で学んだフードジャーナリストの柴田香織さん(41)の話

 イタリアも味覚教育を人間教育の一環としてとらえている。同協会は会員を学校などに派遣して授業を行っている。パルミジャーノ・レッジャーノチーズで有名なパルマの幼稚園(5歳児)で行った授業では、まずスパイスの香りをかがせたり、トラクターなど生活の中の音を聞かせて五感を刺激する。次に地元産チーズができる過程を描いた絵本を読み聞かせ、熟成期間が違うものを食べ比べた。「どっちが年をとったチーズだと思う?」と会員が尋ねると、「白くてきれいな方が若い」と、子供は競うように手を挙げた。チーズを割ったらすぐ鼻に持っていくなど本格的なテイスティング法も伝えていて、子供が考えながら自分なりの表現をしていた。

新人教員300人、教壇去る 5年で2.7倍、07年度

 採用されて教壇に立ったものの、1年のうちに学校を去った新人教員が301人に及ぶことが17日、文部科学省の07年度の調査でわかった。5年前の2.7倍に増えており、うち3人に1人が精神疾患を中心にした「病気」を理由にしていた。文科省は「教育現場を取り巻く環境が厳しくなっているのが一つの要因」としている。

 教員は最初は「条件付きの採用期間」で、1年後に正式に採用される。07年度の調査では、全採用者2万1734人のうち1.4%の計301人が依願退職などで1年のうちに学校を去った。5年前は111人(0.6%)で増加ぶりが目立つ。原因をみると「病気」という人が103人で、5年前の10人から10倍以上に急増。このほか、自己都合、理由不明などを合わせた「その他」が178人いた。

 文科省によると、病気で辞めた人の多くがストレスから来る神経症やうつなどの精神疾患だという。1年目から担任を持って対応しきれず追いつめられたケースや、親や社会のニーズが複雑化している中でうまく適応できないケースがあるという。

 一方、子どもたちと適切な関係が築けないなどとして都道府県や指定市の教育委員会から「指導が不適切」と認定された07年度の教員の数は371人。認定されると教壇を離れて研修を受けねばならないが、こちらはピークだった04年度(566人)から減少傾向にある。ただし、文科省は実際の人数が減ったとはみておらず「先手を打って市町村教委や学校が独自の研修などをすることが多くなった」と分析している。

法科大学院3校 新たに「不適合」と認定

 法科大学院の評価機関「日弁連法務研究財団」は17日、7校の評価結果を公表し、山梨学院、京都産業、東海の私立3校を、教育内容が基準を満たさないとして「不適合」と認定した。法科大学院74校のうち、今回を含めて31校が評価を終え、不適合は8校に上る。

 山梨学院大は、定期試験で合格点に達しなかった学生を、全く同じ出題による再試験で救済していた点などが「厳格な成績評価とは言えない」と見なされた。京産大と東海大は、司法試験で出題される法律基本科目に偏ったカリキュラムが問題とされ、特に東海大は「自主演習」という法律基本科目の補習を行っていたことが、「考える能力の養成を放棄させるもので大変問題だ」と指摘された。

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秘訣教えて…学力テスト最下位の沖縄県教委が秋田に交流打診

 トップの秘訣(ひけつ)、学ばせて−。全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で2年連続最下位だった沖縄県の教育委員会が、2年連続首位の秋田県教委に人事交流を持ち掛けている。「学校視察にとどまらず、1年を通して上位の県に学びたい」と沖縄県教委。一方、秋田県教委は「前向きに検討している」としつつ、「沖縄は遠いし、希望者がいるかどうか…」と当惑顔だ。

 人事交流は今年9月、秋田県を視察のため訪れた沖縄県教委側が提案した。沖縄県教委は従来、九州各県および広島県との間で人事交流を行っているが、「他県との2年単位の交流ではなく、秋田とは1年単位を3年間続け、できるだけ多くの教員を学ばせたい」と義務教育課の石川聡人事管理監。

 人数も「小学、中学校の教員を各1人以上、できれば複数を」と積極的だ。

 一方、秋田県教委も「他県で学ぶことは教員としての幅や力量を増やすことにつながる」(義務教育課)と交流に前向きな姿勢。

 だが、「既に交流している岩手などと同じ2年単位を想定していたが、沖縄の希望が1年単位なので、調整が必要」と担当者。また、「隣県と違って月に1度、秋田に帰ってくるわけにいかない。基本的には希望者がいなければ実現できないだろう」と話す。

 それでも、沖縄県教委の石川人事管理監は「伝統芸能など沖縄文化の勉強もでき、得るものが大きいはず」と秋田の教員にアピールする。

 全国学力テストは平成19年度から2年間、小学5年と中学2年を対象に国語と算数(数学)の2科目で実施。沖縄県は全科目で2年連続最下位で、秋田県は小5生が2年連続で全科目首位、中2生もすべて3位以内に入っている。

学校裏サイト:全公立2200校を監視−−都教委、来年度から

 いじめを誘発するとされるインターネットや携帯電話の「学校裏サイト」について、東京都教育委員会は来年度から、民間の専門業者と連携して監視を始める方針を決めた。監視対象は都内の全公立校約2200校に上り、都教委の担当者は「これだけ大掛かりな自治体の対策は全国初では」と話している。

 都教委が委託した業者が学校裏サイトなどを監視し「死ね」「殺す」などの悪質な書き込みを見つけたら各校に連絡。必要に応じてプロバイダーに削除を要請する。危険性が高いと判断すれば警察にも通報する。各校に関係するサイトの情報を分析した資料も定期的にまとめ、指導の参考にしてもらう。

 都教委が7月にネットと携帯電話の利用状況を調査したところ、小学生の11・9%、中学生の23・4%、高校生の29・2%がトラブルを経験していた。一方、教員の約4分の3は学校裏サイトについて「見たことがない」「よく知らない」と答えていた。

出産・妊婦健診無料化、前倒しの考え 舛添厚労相

 舛添厚生労働相は17日、少子化対策の目玉である妊婦健診と出産費用の全国一律無料化について、「27日の週にまとめる次の経済対策に入れようと思っている」と述べ、これまで来年度の実施予定としていた計画を前倒しする考えを示した。さいたま市で開かれた講演会で語った。

 厚労省は09年度予算概算要求で、妊婦健診の助成を現在の5回分から14回分に増やす、健康保険から支払われる出産育児一時金(35万円)も地域の実情に合わせて増額する――を盛り込んでいる。麻生首相が16日に新しい経済対策の策定を指示したことを受け、舛添氏は少子化対策の実施を急ぐ必要があると判断した。

「指導力不足」教員371人…文科省まとめ

 40〜50歳代が8割、 一方的な授業 乱雑な板書

 授業や学級運営ができず、各地の教育委員会から昨年度中に「指導力不足」と認定された公立学校の教員が371人いたことが17日、文部科学省のまとめで分かった。教員としての適性に疑問符のついたケースが目立ち、8割を40〜50歳代が占めた。

 文科省によると、371人の7割は男性で、40歳代が46%、50歳代が37%だった。85人は依願退職したという。

 指導力不足と認定された理由は「生徒の反応を確かめずに一方的に授業を進めていた」「板書が乱雑で筆順の間違いが多い」――など適性を疑われるものが目立った。ベテランが多い理由について、同省は「詰め込み式の授業で何とかしのいできた教員が、考えさせる授業への転換といった環境の変化に対応できなくなっている表れでは」と分析している。

 認定者数は2004年度の566人をピークに減少しており、昨年度は前年度比で79人減となった。しかし、首都圏のある公立小学校長は「問題教員とのトラブルを避けるため、認定手続きを行わずに別の学校への異動を待つ校長もいる。問題教員は潜在的にはまだまだいる」と話している。

2008年10月19日 (日)

大阪府の学テ開示「好ましくない」と苦言 塩谷文科相

 大阪府が学力テストの市町村別結果を一部開示したことについて、塩谷立文部科学相は17日の閣議後会見で、「あくまでも(公表は市町村の判断に委ねるとした)実施要領に基づくことが大前提であり、決して好ましいということではない」と苦言を呈した。

 一方、「情報開示請求を受けて行ったという点では多少は理解はできる」とも述べており、今後、他の自治体の動向にも影響を与えそうだ。

 塩谷文科相は、大阪府ではすでに非公表を決めていた自治体については開示されなかったことを挙げ、「公表する予定だからいいというわけではない。もう一度(府教委から)事情を聴いて、今後どうするかを検討したい」とした。

 また、大阪府の橋下徹知事が府教委から受けとった情報を開示したことについても、「本来なら問題があると思う」と指摘。その上で「今後は知事の約束も取り付けなくては、と思うところもある」と述べた。

公立校:希望降任教員106人 過去最多、半数が「健康上の問題」−−07年度

 ◇「指導力不足」371人、3年連続減

 07年度に自ら望んで教頭などから降任した公立学校の教員は、過去最多の106人(前年度比22人増)に上ったことが、文部科学省の調査で分かった。一方、生徒と信頼関係が築けないなどとして「指導力不足」と認定された教員は3年連続で減少し、371人(同79人減)だった。

 47都道府県と17政令市の64教育委員会を調べた。希望降任制度があるのは59教委。降任の内訳は、教頭から教諭が70人と最多で、校長から教頭が1人、校長から教諭が4人、その他(主幹教諭から教諭など)が31人だった。39教委しか制度を設けていなかった03年度は計66人で、制度の普及もあり4年間で約1・6倍に増えた。

 理由は「健康上の問題(精神疾患含む)」が53%、「職務上の問題」が27%など。文科省は「主幹教諭に業務が集中するなど、割り振りがうまくいっていないケースがある」としている。

 指導力不足教員は小学校193人、中学校88人、高校62人など。在職20年以上のベテランが228人と61%を占めた。06年度からの継続認定が241人で、07年度に新たに認定されたのは130人(前年度比82人減)。文科省は減少の理由に、学校で予防的研修を行うなど早期対応の取り組みが進んだことなどを挙げた。

 指導力不足教員のうち07年度に研修対象となったのは268人。うち87人が現場復帰したが、依願退職85人、免職5人、他職種への転任2人の計92人が現場を離れた。休職は16人。定年退職と育児休業が各1人で、71人が研修を継続している。

 また、試用期間(1年)の後で正式採用とならなかったのは過去最多の301人(前年度比6人増)。うち293人(同12人増)が依願退職し、103人(同19人増)は病気が理由。死亡した5人のうち1人は自殺だった。

==============

 ◆07年度の希望降任者数と指導力不足教員数◆

 ◇都道府県

    希望降任 指導力不足

北海道    −     7

青森     1     2

岩手     0     5

宮城     0    14

秋田     0     8

山形     0     1

福島     2     4

茨城     1     1

栃木     0     3

群馬     0     5

埼玉     3     6

千葉     2    11

東京    16    19

神奈川   13    11

新潟     0     2

富山     0     7

石川     1     7

福井     0     5

山梨     −     5

長野     0     6

岐阜     0     0

静岡     1     3

愛知     3     7

三重     1    11

滋賀     0     4

京都     1     0

大阪    11     7

兵庫     1     7

奈良     1    14

和歌山    0     4

鳥取     1     4

島根     1     4

岡山     0     6

広島     1     7

山口     3     5

徳島     0     4

香川     0    11

愛媛     0     8

高知     1     6

福岡     1    17

佐賀     0     5

長崎     2     8

熊本     0     3

大分     1     3

宮崎     4     7

鹿児島    −     3

沖縄     2     2

 ◇政令市
札幌     1     0

仙台     0     9

さいたま   2     4

千葉     0     3

川崎     0     1

横浜    12    10

新潟     0     0

静岡     0     2

浜松     0     0

名古屋    −     3

京都     9    10

大阪     4    12

堺      0     1

神戸     0     5

広島     −     4

北九州    1     8

福岡     2    10

合計   106   371

 ※−は希望降任制度なし

京産・東海・山梨学院、3法科大学院「不適合」評価

 法科大学院を評価する認証機関「日弁連法務研究財団」は17日、対象となった7校のうち京都産業大(京都市)、東海大(東京都渋谷区)、山梨学院大(甲府市)の三つの法科大学院が評価基準に適合しなかったと発表した。法科大学院が04年に開校して以来、「不適合」の判定を受けたのは計8校となった。

 評価結果によると、京都産業大では、理解が不十分な学生向けの「補講」などで授業時間が実質的に上限を超えていたほか、出欠をとらない授業もあった。東海大は、単位数に含まない「自主演習」の形で司法試験に出題される基礎科目を教えており、「基本的な制度設計に誤りがある」と指摘された。山梨学院大は、定期試験の不合格者が受ける再試験に全く同じ設問を出すなどの問題があった。

 財団側は「これだけ不適合が出たのは残念。ただし、全体として受験対策に偏った教育をしているという印象は持っていない」と話している。

 評価について、京都産業大は「今は指摘事項のほとんどは解消しているが、昨年度までは至らない点があったのも事実。一層の改善・充実を行っていく」などとしている。

 一方、山梨学院大と東海大は判定を「不本意」として、同財団に異議申し立てする方向だ。山梨学院大の荒牧重人・法務研究科長は「教員らが教育効果があると信じて実施していることをダメと言われても納得できない。評価自体が時期尚早ではないか」。東海大の亀山継夫・実務法学研究科長も「改善努力が評価されなかったのは残念。『自主演習』にしても、補習への学生の要望を受けてやっている」。初の評価だけに「不適合学校という評判が一人歩きしないか心配だ」と話した。

 文部科学省は「法科大学院の質の向上が求められる中、認証機関として厳しく評価した結果だろう」と話す。司法試験に出る科目に偏った事例があったことに関しては「結果を意識せざるを得ないのだろうが、試験対策ばかりでは法曹に本当に必要な力は養えない」と指摘した。

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小学校に「ことば科」開設

 兵庫県伊丹市「合作俳句」で力養う

 学力の基礎となる「言葉」に注目し、独自の指導に取り組む自治体が増えている。兵庫県伊丹市教育委員会は小学3年〜6年を対象に「ことば科」の授業を開設し、楽しみながらの国語力向上を目指している。

 「今日はドッキング俳句です。3人で一つの俳句を作りましょう」。市立稲野小5年1組の「ことば科」の授業で、伊賀崎公子教諭が児童約30人に呼びかけた。ドッキング俳句は、児童が別々に考えた上、中、下の句をランダムにくっつけるゲーム。児童は上中下の3グループに分かれ、それぞれの部分をひねり出す。

 「夕焼けが 季節感じる 秋の雲」。見事な“合作”が黒板に張り出されると、児童たちは「おおっ」。偶然に任せて、時に〈名句〉が出来上がることもあるという。「言葉の組み合わせの楽しさを感覚でつかんでほしい」。伊賀崎教諭は狙いを語る。

 「ことば科」開設は、2005年1月、業者に委託して実施した学力テストで、伊丹市の小学校国語の結果が他の自治体の平均を下回ったのがきっかけだった。特に「書く」の項目は7・9ポイント低く、「『腹が立つ』『不快だ』など、気持ちを言葉に表現できないことが不登校の一因になることもある」(市教委の太田洋子・学校教育室長)という。

 このため、市教委は、国の構造改革特区の認定を受けて「ことば科」を新設。06年度に4校で先行してスタートした。08年度からは市内全17小に広げ、各校には専任教諭1人が配置されている。

 小学3年生の「体の名前をおぼえよう」の授業では、全身が描かれたプリントに、児童が部位の名を書き込んでいく。教諭は、ひざや、かかと、ふくらはぎなど、場所によって呼び方が違うことを指導するほか、「目は口ほどに物を言う」といった体の部分を用いた慣用句も教える。

 言葉に着目した授業は、東京都世田谷区や大阪府門真市、広島市、静岡県沼津市などでも行われている。元国立国語研究所長で京都橘大の甲斐睦朗教授(日本語学)は「言語力を身につける学習は、算数や理科の理解にも重要との認識が教育現場で高まっている。核家族化や少子化で人と接する機会が少なくなったため、子どものコミュニケーション能力向上が課題になっており、言葉に焦点を当てた取り組みは今後も広がるだろう」としている。

2008年10月18日 (土)

平成21年度の学生の就職・採用活動について

 この度、文部科学省では、学生の就職・採用活動が公平・公正かつ秩序ある形で行われるよう、その趣旨を周知徹底するため、各大学等に対して、通知しましたので、お知らせいたします。(同時発表:経済団体記者会)

1.これまでの経緯
 学生の就職・採用活動においては、学生の就職機会均等の確保や学校教育を尊重した秩序ある形で行うという観点から、「就職協定」が廃止された平成9年度以降は、大学側(就職問題懇談会)が「大学、短期大学及び高等専門学校卒業予定者に係る就職について(申合せ)」(以下「申合せ」という。)を、企業側(日本経済団体連合会)が「大学卒業予定者・大学院修了予定者等の採用選考に関する企業の倫理憲章」(以下「倫理憲章」という。)をそれぞれ定め、相互に尊重して行うという方式が採られています。

2.検討経過
 平成21年度の学生の就職・採用活動については、本年6月から大学側と企業側の間で協議が進められ、10月2日開催された「就職採用情報交換連絡会議」にて「申合せ」「倫理憲章」それぞれの内容が確認され、10月14日の日本経済団体連合会理事会における「倫理憲章」の正式決定を待って、同日付けで公表することとなりました。

 文部科学省としても、両者の今回の合意を尊重し、学生の就職・採用活動が公平・公正かつ秩序ある形で行われるよう、その趣旨を周知徹底するため、各大学等に対し、通知しました。

【参考】(※準備中)
平成20年度学生の就職・採用活動に関する調査結果

(高等教育局学生支援課)

近畿の14大学などがコンソーシアム設立へ 科学技術立国・日本を支える人材育成目的に

 医学、工学の高度な知識・技術をもち、科学技術立国・日本を支える人材育成を目標に、大阪大学、関西大学など近畿地方の14の大学、研究・医療機関が、学部や学校の枠組みを超えた教育プログラムを提供する「臨床医工情報学コンソーシアム(連合体)関西」を、近く設立する。コンソーシアムでは手始めに、武庫川女子、関西、大阪電気通信など5大学が平成21年度に工・薬学部などの学部生を対象に始める共通講座を、支援する。

 現在、生命科学や医療の分野では、コンピューターによるシミュレーションなど工学系、情報科学系の知識・技術が不可欠。科学技術分野での日本の国際競争力を高める観点からも、分野をまたがった幅広い知識をもつ研究者が求められている。コンソーシアム代表に就任する大阪大臨床医工学融合研究教育センターの倉智嘉久センター長は「先端分野で働く人材を育てる新しいシステムにしたい」と意気込みを語る。

 コンソーシアムで行う共同教育の原点になったのは、大阪大が平成17年度から始めた「社会人再教育プログラム」。企業研究者や医師、大学院生を対象に、医療現場で必要とされる情報処理など工学系の知識や、反対に工学系研究者に求められる医学の知識を提供しており、毎年約500人が受講している。

 今回、同プログラムで培ったノウハウを、5大学に提供。学部生という、より早い段階から職業に直結する異分野の知識・技能を提供し、プロの研究者、職業人育成を目指す。共通講座は座学だけでなく、実習や演習も多く含み、5大学はそれぞれ、単位認定する。

 また、コンソーシアムでは、専門教育だけでなくすべての学問のバックボーンとなる「教養教育」や、女性人材の育成、高校など初等・中等教育機関との連携も視野に、活動の範囲を広げる。

 倉智センター長は「高度な知識・技能をもった職業人育成は、日本という国にとっても重要な課題であり、異分野に触れることで、学生の感覚も変わる。近畿の大学が連携する基盤としてコンソーシアムを発展させ、すべての意欲ある若者に最高最先端の教育を提供したい」と話している。

     ◇

 大学コンソーシアム 複数の大学が、情報交流や産学連携推進など共通の目的に向け設立する組織。全国大学コンソーシアム協議会には40組織が加盟。エリアごとに設置しているものがほとんどで、都道府県の枠を超えた大学コンソーシアムは少ない。

検定GO!:ご当地編 岡山文化観光

 国産ジーンズ発祥の地といわれる倉敷市児島は古くから繊維産業が盛んであった。児島地域で今も全国一の生産量を誇るものはどれか。

<1>タオル

<2>西陣織

<3>学生服

<4>絨毯(じゅうたん)

 (お試し問題準3級より)

==============

 《岡山文化観光検定》

 【目的】岡山固有の歴史や自然、文化などを楽しく学んでもらう/出題形式・選択式、記述式/受検料・2級3500円、3級3000円、準3級500円(高校生以下は2、3級1000円)/問い合わせ・岡山商工会議所業務課086・232・2264(解答は<3>)

東京歯科大、架空取引で研究費プール 学長らを処分

 東京歯科大学(千葉市美浜区)は16日、文部科学省や厚生労働省からの科学研究費や助成金を、金子譲学長らが不適切に使用していたと発表した。同大は同日、文科省などに報告書を提出し、すでに退職した教授をのぞく6人を減給などの処分にした。

 東京歯科大によると、研究費は年度内に使うのが原則にもかかわらず、金子学長と男性教授(62)は、業者と架空取引して支払いをしたように見せかけ、余った研究費を業者にプールさせて翌年度以降の研究費に充てていた。

 金子学長は02年度の研究費20万円、男性教授は01年度の研究費535万円を業者に預け、05年度までに金子学長が1回(5万円)、男性教授が計24回(448万円)にわたり、プールした研究費を薬品や実験器具の購入などに使っていたという。金子学長を減給10分の1(1カ月)、男性教授を同20分の1(同)の処分にした。

 これとは別に、研究費計約360万円を使って実験動物を購入したものの、実際には動物が納入されなかったなどとして、教授2人、講師1人、事務責任者1人を厳重注意処分にした。すでに退職した教授は処分対象外となった。

教員試験採点ミスで追加合格4人発表…神奈川県教委

 神奈川県教委は16日、2009年度の教員採用試験で採点ミスがあり、不合格とした4人を合格にしたと発表した。

 県教委によると、7月28〜9月1日に行われた2次試験で、受験者の約7%の183人で総合得点に誤りがあり、小学校の3人と高校英語の1人が合格点に達していたのに、不合格となった。パソコンソフトの計算式の誤入力が原因。

 神奈川県は、大分県の教職員採用を巡る汚職事件を受け、合格最低点の公開を始めた。受験者から今月9日までに49件の開示請求があり、確認作業で誤りが判明した。教職員課は「開示請求が昨年度に比べて増えた。大分の汚職事件が影響している」と話している。

2008年10月17日 (金)

山形大医学部:授業料3年分免除 産科医など選択で

 山形大医学部は16日、産科医や小児科などの専修コースを選んだ学生の授業料(年間約53万5800円)を3年間分全額免除する制度を始めると発表した。定員は10人。地域の医師不足と診療科偏在の解消が目的で、全国初の制度。早ければ09年度から実施する。

 3年生の時に、小児科▽産科▽救急医学▽外科のいずれかを選択し、医学部卒業後の臨床研修(2年)と専門医になるための研修(4〜6年)を山形県内で受けることを条件に、4〜6年生までの3年間の授業料を全額免除する。山形県外出身者を優先する。研修終了後の働き場所は自由だが、研修を受けた土地に根付く医師が多いという。

 ただし、医学部卒業後に、条件を守らなかった場合は、免除額に利息10%を加えて返還しなければならない。

 嘉山孝正医学部長は「現在の地域医療は崩壊しつつあり、医学部の定員増だけでは対応できない。医療界が抱える二つの問題を抜本的に解消する方法で、他の大学も追随していただきたい」と話している。

世帯年収の3分の1、教育費に 半分超える層も

 世帯年収の3分の1が教育費に消えている――。日本政策金融公庫(東京)が今年2月に国の教育ローンを利用した世帯を対象に行ったアンケートで、そんな実態が明らかになった。年収が低い世帯ほど在学費用の負担は重くなり、年収200万円以上400万円未満の世帯では年収の半分以上を占めていた。

 アンケートは7月に実施し、給与所得者がいる世帯からの回答2753件を集計した。

 世帯の年収に対する在学費用(小学校以上に在学中の子どもにかかる費用の合計)の割合は平均で34.1%。200万円以上400万円未満の世帯では55.6%に達した。一方、在学費用自体は年収が高い世帯ほど多く、900万円以上の世帯は平均で221万1千円。200万円以上400万円未満の世帯より57万円余り多かった。

 高校入学から大学卒業までにかかる費用は、受験費用、学校納付金などを合わせて子ども1人あたり1023万6千円だった。

 こうした教育費の捻出(ねんしゅつ)方法を尋ねると(三つまでの複数回答)、「教育費以外の支出を削っている」が61.4%と最も多く、「奨学金を受けている」が49.3%、「子ども(在学者本人)がアルバイトをしている」が42.1%で続いた。節約している支出は上位から旅行・レジャー費62.1%、食費(外食を除く)48.8%、衣類の購入費46%の順だった。

授業力アップへ、教師力セミナー

 名古屋

 「授業力アップへの道〜若手・中堅、管理職 何を学ぶ・どう育てる〜」をテーマに、「読売教師力セミナー2008」(読売新聞社主催)が25日、名古屋市昭和区の中京大学名古屋キャンパスで開かれる。定員は500人で、先着順に参加者を募集している。

 団塊の世代の大量退職時代を迎え、ものづくり企業と同様、教育現場でも子どもたちを教える技術(授業力)が新人・若手教員に十分に継承されず、大きな課題となっている。セミナーは、研究授業やベテラン教員の模擬授業を見ながら、若手、中堅、管理職、それぞれの立場から授業力アップのヒントをつかんでもらうのが狙いだ。

 まず、愛知県一宮市教委の長谷川濃里指導主事が「若手教師は研究授業から何を学ぶか」をテーマに、小学校算数の模擬授業を行う。

 続いて、愛知県小牧市立応時中学校の西尾友弘教諭が「ベテラン教師の授業から何を学ぶか」をテーマに、中学校社会の模擬授業を行う。いずれも、NPO法人「元気な学校を支援し創る会」の大西貞憲理事が解説を行う。

 また、「いかにして授業力をアップするか」をテーマに、志水廣・愛知教育大学教職大学院教授、長谷川指導主事、西尾教諭らがパネルディスカッションを行う。コーディネーターは大西理事が務める。

 セミナーは午後1時〜4時半で、受け付けの際、資料代500円が必要。愛知、岐阜、三重県と名古屋市の各教育委員会が後援。会場の中京大学名古屋キャンパス4号館431教室は、地下鉄鶴舞線・名城線八事駅5番出口すぐ。

 申し込みは、住所、氏名、電話番号を明記し、読売新聞中部支社社会部教師力セミナー係へ。はがき(〒460・8470、住所不要)、ファクス(052・211・1085)、Eメール(konwa21@yomiuri.com)のいずれかで。参加者には聴講券が送られる。

 問い合わせは同係((電)052・211・1812)へ。

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

 むかしから学習は読み・書き・そろばん!
 近年見直されている作文添削で正しい日本語表現と基礎学力(読解力)の養成を!

 ココロと言葉の作文教室 も・の・か・き・名・人

※中学受験・AO入試をお考えの保護者様は是非一度ご覧ください。

【言いたい】ノーベル賞受賞「科研費もっと増額を」94%

 最新ニュースについて、ご意見をネットで募集するコーナーです。10日の紙面で募集したテーマ「ノーベル賞受賞」について14日までに2498人(男性2164人、女性334人)から回答がありました。主な意見は次の通りです。

(1)科学研究費をもと増やすべきだと思いますか

YES→94% NO→6%

(2)日本の理工系の研究は国際的に高いレベルにあると思いますか

YES→60% NO→40%

(3)子供の理数教育を充実すべきですか

YES→96% NO→4%

 ■理系人材育成は国益

 島根・男性会社員(36)「日本は技術立国なので、理工系の優秀な人材を育てることは国益にかなう。真に優秀な人材を育成するには時間と資金がかかる。今の風潮では教育面に対しても市場経済の原理が導入され、効率と実益が重視されがちだ。そのため巨額の費用を科学研究だけに回すのは難しい。基礎科学の分野で優秀な頭脳が海外に流れる傾向は続くと思う」 

 愛媛・男性元大学教授(68)「科学研究費(科研費)は、ある特定のグループや特定の人が独占していることが問題だ。能力のある研究者にある程度の研究費が届くようにしないと、日本全体のレベルが上がらない」

 ■教育水準の底上げ必要

 山口・男性公務員(37)「今回の日本人ノーベル賞受賞者の功績は、あくまで数十年前の研究が対象だ。現在、高等教育機関にいる研究者が相対的に見て高水準の研究レベルにあるかどうかは疑問だ。日本の教育・研究水準レベルの底上げを真剣に考えるのであれば、高等教育のみならず教育全体にかかわる国の予算配分を見直し、教育関係の予算を大幅に増やす必要がある」

 東京・男性会社員(36)「数年前まで国立研究機関で助教職だった。研究費増も大切だが、バックアップする秘書職なども必要だ。教授が助教、准教授に雑用を回すというサイクルをなくさないと優秀な研究者はつぶされてしまう」

 ■理科の実験に時間を

 奈良・女性自営業(46)「今の子供は自然に触れる機会が少なく、疑問を持っても答えをせかされてゆっくり考える暇もない。理科の授業くらいはせめて3分の1は実験、観察に充て活発な意見交換ができるような環境が必要なのでは。バーチャルゲームで体験したような気になっていることは恐ろしい」

 アメリカ在住・男性団体職員(30)「アメリカは優秀な人材が高いレベルの教育を受け、さらに能力を発揮できるのに対し、日本は平均点は高いが本当に優秀な人材も平均値に埋もれてしまうシステムになっている。教育システムの是正が課題だ」

学力テスト:大阪府が一部開示…市町村の判断尊重

 大阪府の橋下徹知事は16日、全国学力テストの市町村別結果の開示を求める情報公開請求に対し、科目別平均正答率の公開を決定し、請求者に開示した。ただ、市町村としての自主判断で正答率に関する数値を非公表としたり、公表について態度を決めていない11の自治体については非開示とし、テストの参加主体である市町村側の判断を尊重した。都道府県知事が市町村別の結果を開示するのは全国で初めて。

 橋下知事が開示したのは、08年度に実施された学力テストの科目別正答率と児童・生徒の生活習慣に関するデータ。

 府内43市町村のうち、小、中学校ともに科目別の開示対象となったのは32市町。自治体側が科目別を公表している24市町に加え、設問別正答率しか明らかにしていない8市の数値も開示した。この理由について橋下知事は「設問別からは科目別を容易に算出することができ、非開示理由に当たる数値とはいえない」と説明。一方、自治体側は「一方的な公開は遺憾」(枚方市)、「特に影響はない」(泉大津市)などとしている。

 非開示となったのは、科目別と設問別の両方を非公表とした6市町と、態度未決定の2市町。「域内に1校しかない」との理由で中学校だけを非公表としている3町村については、自治体判断と同様、小学校分しか明らかにしなかった。

 また、生活習慣のデータは「就寝時間が遅い児童」などの割合を示す数値で、全市町村分を開示した。

 文部科学省は局長通知やテストの実施要領などで、都道府県教委に対し、学力テストの市町村別結果を公表しないよう求めている。市町村がテストに参加しなくなることや、「序列化や過度の競争」の要因になりかねないことが理由。一方で、各市町村が自主的に結果を公表することは容認している。

 大阪府は学力テストの結果が2年連続してすべての科目で全国平均を下回り、橋下知事の意向を受けた府教委が、市町村教委に対してテスト結果を自主的に公表するよう要請していた。学力テストの結果を巡っては、秋田県教委が自治体名を伏せたうえで市町村結果を開示することを決定。鳥取県南部町教委は学校別の平均正答率を情報公開請求した住民に開示している。

 ◇大阪府教委から事情聴く方針…文科省

 自主判断で非公表を決めている市町村の結果を非開示とした大阪府の対応について、文部科学省の担当者は「一定の配慮の跡は見える」と評価する一方、「府内の市町村がどう反応しているのかなど具体的に聞いておく必要がある」として、府教委から事情を聴く方針を示した。

 担当者は「最終的に知事の判断だったとしても、府教委とのすり合わせなどはあったはず」として、(1)過度の競争や序列化が生じるおそれについてどう判断したのか(2)市町村との信頼関係が揺らぐことはないのか−−などについて、「府教委から直接説明を受けたい」としている。

 また文科省の銭谷真美事務次官は16日の会見で、「現時点では詳細を承知していない」と断った上で、「市町村別結果の公表はあくまで市町村教委の判断に委ねられるべきだ。(府による市町村別結果公表は)実施要領では想定していない」と述べた。来年度の実施に向けては「公表のあり方を含め、専門家の意見も踏まえて十分検討したい」とした。

 ◇全国学力テスト

 正式名称は「全国学力・学習状況調査」。小学6年と中学3年を対象に、文部科学省が実施する。国語、算数(数学)それぞれにA(知識)、B(活用)の2科目があり、小、中あわせて8科目にわたる。科目別平均正答率は、市町村・学校など集団ごとの各科目の平均値。文科省は正答率や生活習慣と成績との相関関係を分析したデータなどを都道府県教委、市町村教委、各学校に提供する。

橋下知事、学力調査結果を開示 自主公表の市町村分

 大阪府の橋下徹知事は16日、今年4月に実施された全国学力調査の市町村ごとの科目別平均正答率を情報公開請求者らに開示した。ただ、開示対象は自主的に公表を決めている自治体に限定し、非公表を決定または方針が未定の自治体は非開示とした。文部科学省が定めた全国学力調査の実施要領は、公表するかどうかの判断は市町村教委に委ねるとしており、知事が開示するのは全国で初めてだ。

 開示するのは、府内43市町村のうち何らかの形で公表を決めている大阪、堺市など35市町村。うち太子、河南、千早赤阪の3町村は中学が1校しかないため、小学校のみの開示。非公表を決めている吹田、泉南、忠岡、熊取、田尻、岬の6市町と検討中の阪南、能勢の2市町は開示対象から外した。開示対象を限定したのは、非公表を決めた教委の頭越しに開示すれば、反発を招くなどして今後の教育施策の展開に支障がでるとの懸念があったとみられる。

 8月末に発表された全国学力調査の結果で、大阪府は2年連続で全国平均を大きく下回った。知事は低迷の主因は成績を公表しないなど閉鎖的な市町村教委の体質にあると主張。知事の意向を受けた府教委は9月10日、市町村教委に自主公表を要請した。

 一方で、府教委は市町村ごとの成績の開示を求める情報公開請求に対し9月16日、「文科省の実施要領に反して開示すれば、市町村教委との信頼関係を損ない、調査への協力を得られなくなる恐れがある」と非開示を決定。これを受け知事は翌日、「予算編成の参考にする」と府教委からデータを取り寄せ、府として開示するかどうかを検討してきた。「実施要領にとらわれず、府の情報公開条例の枠組みの中で判断する」と強調していた。

 その間、「序列化を招く」などとして前年度は非公表だった市町村教委の多くが、橋下知事が「予算に差をつける」「クソ教育委員会」などと圧力発言を連発するなか、次々に自主公表を決めた。

 全国学力調査の市町村別の結果をめぐっては、秋田県教委が今月8日、自治体名を伏せて開示する方針を発表した。鳥取県では県情報公開審議会が7月に開示すべきだと答申したが、県教委は「過度な競争が生じる恐れがある」と非開示を決定。市民団体が開示を求め提訴している。

バレエ団 中学校で公演

 吹奏楽部と共演、双方に刺激

 東京に本拠を置く松山バレエ団(清水哲太郎総代表)が9日、宮城県加美町の町立中新田(なかにいだ)中学校(鈴木俊郎校長)で訪問公演を行った。プロの迫力ある踊りに、約400人の生徒は感激。同校の吹奏楽部メンバーも共演し、舞台を通じた交流を深めた。

 公演は文化庁の「本物の舞台芸術体験事業」の一環で、地方の子供たちに本物のバレエを見てもらうのが目的。同バレエ団は9月末から今月15日の間に北海道、青森、秋田、宮城県で10校の小中学校を巡回した。

 計40人の団員やスタッフらは、公演前日から体育館で舞台や照明を設営し、限られた時間でリハーサルを重ねた。バレエ団演出補佐の朶(えだ)まゆみさんは「子供たちは純粋なので反応もはっきりしていて怖い。普段の公演より緊張する」と話す。

 本番では最初にクラシック・バレエの歴史や、基本的な動きなどを音楽に乗せて紹介。生徒4人が舞台に上がり、プロの手ほどきを受けた。その後、「新『白鳥の湖』」「ロミオとジュリエット」「くるみ割り人形」のハイライト場面が演じられた。

 中新田中では6月から受け入れ準備を進めてきた。公演の途中、全国大会出場の常連である吹奏楽部のメンバーが加わって生演奏を披露したが、トロンボーンを吹く1年の千葉圭菜(かな)さん(12)は「共演を楽しみにしていた。本番がうまくいって良かった」。顧問の木村憲良教諭(45)は、「練習時間が十分取れなかったので不安だったが、みんな速いテンポの曲によくついていってくれた」とほっとした様子だった。

 制約の多い中での公演だったが、手作りの舞台を通じた団員と生徒のふれあいは、舞台芸術の原点にある「見せること」の大変さと面白さを、双方に実感させるものだった。出演した団員の一人、久保阿紀さんは「学校ごとに舞台の大きさが違い、毎回初めてのつもりで取り組んだ。言葉を使わずに自分を表現する素晴らしさを、子供たちに伝えていきたい」と話した。

2008年10月16日 (木)

保育園の野菜畑 行政代執行で立ち退きへ 大阪・門真

 第二京阪道路(京都市伏見区−大阪府門真市)の建設予定地に位置する北巣本保育園(門真市)の菜園が、16日に大阪府が行う行政代執行によって撤去される。近くサツマイモが収穫時を迎え、園児らがイモ堀を楽しみにしていたといい、同園では「橋下知事は“子供が笑う大阪”と言っていた。なんとか子供の楽しみと食育の場を奪わないで欲しい」と懇願するが、府は「これ以上待てば、工事に差し支える」と強硬な姿勢を崩さない。

 野菜畑は同園理事の松本剛一さん(49)個人の土地だったが、20年ほど前から園児たちの菜園として提供。園児らは毎年、サツマイモやトマト、ピーマンなど四季の野菜を育て、近所の幼稚園児らとともに収穫、食べるのが恒例行事だった。

 松本さんは、平成15年に用地買収の交渉が始まっても「畑は園児たちにとって食べ物のありがたさや自然の雄大さを学んでもらう大切な場所」として用地売却を拒否していたが、今年3月に強制的な立ち退きが決定した。決定の取り消しを求めた大阪地裁での裁判でも「同園での食育活動は、他の代替地でも可能」などとして訴えは棄却され、現在も係争中だ。

 保育園では14日、保護者らとともに、府などに対し「高裁の判断も30日に出るし、あと2週間、芋掘りまで待ってほしい」という内容の要望書を郵便とファックスで送った。しかし府は「これ以上の延期すれば工事が間に合わない」と行政代執行を断行する構えだ。

 松本理事は「どうしてあとわずか2週間が待てないのでしょう。子供たちが育てた作物を奪う権利が、だれにあるのでしょうか。高速道路ができれば排気ガスなど園児への影響も心配です」と話している。

留学生補助金:早大が過大受給2200万円 対象外も申請

 受け入れている留学生の数に応じて私立大に支給される「日本私立学校振興・共済事業団」の補助金を巡り、早稲田大(東京都新宿区)が誤って対象外の留学生を含めて申請し、03〜04年度で約2200万円を過大に受給していたことが、会計検査院の調べで分かった。

 同事業団が交付する「私立大学等経常費補助金」は国の補助金が財源。07年度の交付総額は約3280億円で、早大は約93億円を受給している。

 補助金は、在籍する正規課程の留学生数に応じて増額される仕組み。一部の科目だけ履修する学生は対象外だが、早大は03〜04年度で延べ595人を誤って申請したという。早大広報室は「除外規定を見落とした。意図的ではない。返還するよう通知が来たら迅速に対応したい」と説明している。

オモシロ科学の先生養成

 NPO法人、体験型授業紹介

 実験などを通じて子供たちに理科や数学の面白さを伝えられる先生を育てようと、NPO法人「体験型科学教育研究所」が活動を始めた。

 目標とするのは、自分で疑問を見つけ、方法を考え、答えを出させる教育。先生たちに、子供の好奇心や積極性を引き出す指導法を身に着けてもらい、毎日の授業に生かすのが狙いだ。

 1回目の養成講座は8月4〜7日、学習院女子大(東京都新宿区)で開かれた。教員志望の学生からベテランの教諭まで46人が参加。ドライアイスを使った小学校高学年から中学生向けの実験を実際に体験した。

 ドライアイスは水に入れると、二酸化炭素の煙が出るが、せっけん水に入れると小さな泡がいくつも噴き出てくる。さらに、水を湯に換えると泡立ちの勢いは増し、「おおっ」と歓声がわき起こった。

 観察を踏まえ、参加者は6、7人の班に分かれ、アイデアを出し合った。例えば、「せっけん水に粉末クリームを混ぜると泡立ちは違うか」。実験を行うと、粉末クリーム入りでは泡が大きくなった。各班は「粘り気が出たから」など、実験結果について考察し、発表した。

 この実験には、身近なものにも不思議はあり、その謎を解く過程で科学の面白さを知ってほしい、という思いが込められている。

 小学校教諭の松原紘子さんは「児童たちに知りたいという気持ちを持たせる仕掛けは、参考になる」と興味を持った様子。東京学芸大4年の乾静佳さんは「子供によって知識量は違うが、自分なりの課題を見つけられる点がいい」と話した。

 講座の内容は、米カリフォルニア大が開発した指導方法が基本。NPO事務局長の古川和さんが渡米時に知り、導入した。古川さんは、企業で研修も行っているが、新たな企画を発案して挑戦しようとする社員が少ないのが気になっていた。受け身の原因を「子供のころに与えられた問題を解くばかりだったから」と考える。

 NPOの活動には、科学の普及に力を入れる東芝も協力。年に3、4回の養成講座を開き、一定の力量を持った先生たちを「リアルサイエンスマイスター」に認定していく計画だ。

 古川さんは「理科好きを作るのは、先生の腕次第。多くのマイスターを育てたい」と話す。

セクハラで岡山大教授1万円減給

 岡山大(岡山市)は15日、女子学生にセクハラ(性的嫌がらせ)発言などをしたとして、社会文化科学研究科の50代の男性教授を、賃金1日分の半額に当たる約1万円の減給処分にしたと発表した。

 大学によると、教授は昨年から今年にかけ、自分が指導する女子学生に交際を迫ったり、研究室の飲み会で「胸が大きい」と発言。また「ルールを守れないならば、ほかの研究室に行け」と飲み会への参加を強要するアカデミックハラスメントの行為もあったという。

 今年七月、女子学生からの相談で発覚。大学の調査の結果、体を触るなどの行為はなかった。女子学生は指導教授を変えた。

 教授は「悪いことをした。申し訳なかった」と話しているという。

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大分県教委の教員採用汚職:県教育長を処分

 一連の汚職事件に絡み、大分県教育委員会は14日の臨時会で、小矢文則・県教育長を減給2分の1(6カ月)の懲戒処分にした。教育委員5人も10〜12月の報酬の2分の1自主返納する。広瀬勝貞知事も同日、10〜12月の給料の10分の1減額を表明した。小矢教育長は「教育再生の道を歩んでいきたい」と、辞職しない意向を明らかにした。

 小矢教育長は08年度採用試験で合否の事前連絡を県議らにしていた。昇進人事に絡んで便宜を図り商品券20万円分を受け取ったとして収賄罪で起訴された県教委教育審議監、富松哲博被告(60)は「小矢教育長からも合格依頼を受けた」などと関係者に話している。

セクハラ・パワハラで中学校長停職 北九州市教委

 北九州市教委は15日、女性教諭に対するセクシュアルハラスメントや複数の教諭に対するパワーハラスメントを行い、反省の気持ちも薄いとして、若松区内の中学男性校長(57)を、停職6カ月の懲戒処分にした。市教委の懲戒処分は、今年度3件、3人目。

 市教委によると、校長は7月4日、職場の宴席の2次会でカラオケを歌っていた30代の女性教諭の左手をつかみ、自身の胸や股間にあてた。事情を聴いた女性教頭から促されて同月8日に謝罪したが、約5分と短く、謝罪後に教頭に対し「これでいいか」という趣旨の発言をするなど、心から反省していない様子だったという。

 その後も、女性教諭のいない場で、「あいつはつまらん」「来年飛ばす」と発言したり、教頭に対して「ばあさんになったなあ」と言ったりするなど日常的にセクハラ、パワハラを繰り返した。

 校長は宴席での行動について「場を盛り上げるためだった」と説明したが、処分内容に対して反省の言葉はないという。

 市教委は「年1回、セクハラ、パワハラについての研修を義務づけたが、校長自ら不適切な言動を日常的に繰り返しており、重い処分とした。市民に申し訳ない」と話している。

センター試験、出願52万人

 来年1月17、18日に行われる大学入試センター試験の願書提出が14日締め切られ、午後5時時点で、前年比5913人増の52万4478人が出願した。

 出願は14日の消印まで有効だが、今年は現役生が早めに願書を出す傾向が高く、11月下旬に公表される確定志願者数は前年をやや下回る見通し。

2008年10月15日 (水)

学力テスト開示求める決議 鳥取県議会が可決

 鳥取県教育委員会が県情報公開審議会の答申に反して、全国学力テスト結果の学校別、市町村別データを非開示としたことについて、県議会は9月定例会最終日の14日、「全国学力テストの開示を求める決議」を提出し、賛成多数で可決した。

 決議は「テスト結果を教育現場だけでなく、保護者や地域と共有することは、学力向上の課題を明らかにし、学校、家庭、地域が連携・協力して子供たちの健全な育成への取り組みを可能にする」などと、県教委が情報公開条例の趣旨を尊重して、開示するよう強く求めている。

 決議に対して、市谷知子議員(共産)が「子供たちを成績重視の競争に追い込む」などとして反対を表明。これに対し、内田博長議員(自由民主クラブ)は「県議会は、教委が下した情報公開条例違反の疑いのある判断に対し責任ある意思を示さなければならない。教育現場から一切の競争を排除したら、子供たちの好きなスポーツは成立しない」などと反論した。

大分教員汚職:県教委が教育長処分 6カ月減給2分の1

 大分県教委を舞台にした一連の汚職事件に絡み、大分県教育委員会は14日の臨時会で、小矢文則・県教育長を減給2分の1(6カ月)の懲戒処分にした。教育委員5人も10〜12月の報酬を2分の1自主返納する。広瀬勝貞知事も同日、10〜12月の給料の10分の1減額を表明した。

 小矢教育長は会見で「教育再生の道を歩んでいきたい」と、辞職しない意向を明らかにした。

 小矢教育長は08年度採用試験で合否の事前連絡を県議らにしていた。昇進人事に絡んで便宜を図り商品券20万円分を受け取ったとして収賄罪で起訴された県教委教育審議監、富松哲博被告(60)は「小矢教育長からも合格依頼を受けた」などと関係者に話している。

大学入試センター試験の出願

 来年1月に行われる09年度大学入試センター試験の出願が14日、締め切られた。大学入試センターによると、同日午後5時までに到着した願書は52万4478人で、昨年の最終日の同時点より5913人多い。内訳は現役の高校生が昨年より8508人多い42万6931人、高校既卒者らが2595人少ない9万7547人だった。出願は14日の消印まで有効。

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東京医科大学長に臼井正彦氏

 東京医科大(東京都新宿区)は14日、同日付で学長に同大の臼井正彦名誉教授(67)が就任したと発表した。任期は来年8月末まで。

 前任の伊東洋・現理事長が平成18年8月に任期満了で退任後、学長が不在で、文部科学省が「学長を置くよう規定した学校教育法に照らし不適切」と口頭で指導していた。臼井氏は東京医大教授や同大病院長などを経て、昨年4月から同大名誉教授。専門は眼科学。

みんなのニュース:「うちの子がネットいじめするかも」 親が心配 ネットスター調査

 高校生の子供を持つ親の17%が、自分の子が「ネットいじめ」をするかもしれない、と心配していることが、フィルタリングやURLデータベース化事業をしている「ネットスター社」(東京都渋谷区)の調査で分かった。一方、高校生は32%が「ネットでは面と向かって言えないことも書き込める」と、ネットでのコミュニケーションの特質を認識していた。

 調査は08年9月9、10日の2日間、高校生の男女計約1200人、高校生の子供を持つ男女計約1200人にウェブアンケート方式で聞いた。回答者の割合は学年、男女ともにそれぞれ均等。高校生のうち、インターネットへの接続方法は、パソコンからが6割で、パソコンと携帯電話が同じくらいが25%、携帯が多いのが10%だった。

 子供のネット利用について、保護者が心配しているのは「長時間利用」が一番多く49%だったが、「ネットいじめをする」(17%)、「知らない大人を誘う」(9%)、「知らない同年代の友達を募集する」(10%)など、加害者になる懸念も少なくないことが分かった。子供がネット上で知らない人と出会った経験があると思っている親も13%いた。

 しかし、子供の携帯電話の利用状況について、親が把握しているのは「料金」の94%が最多で、「サービス」は4割、「利用サイト」は2割に過ぎない。子供が作成しているブログやプロフにどんな個人情報を掲載しているか「全く知らない」「掲載している情報はない、またはサイトを作成していない」と思っている保護者が合わせて7割に上った。

 一方、中高生に人気の「モバゲータウン」は、高校生の56%が見たことがあるが、親は21%。ネット上の自己紹介サイト「前略プロフィール」や「ニコニコ動画モバイル」は4割近い高校生が見たことがあるのに対し、親は5%以下で、高校生がアクセスしているサイトを、親はほとんど見ていない。

 プロフやブログ更新などのため、携帯電話からネットを使っている高校生は42%。男女別では女子の割合が高く、58%に上る。高校生が自分のプロフで公開しているのは「性別」「年齢または学年」が7割以上、学校名29%、自分の顔写真21%、フルネームも11%いた。高校生が載せている個人情報の内容は、同じ参加型サイトでもプロフ、ブログ、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)、掲示板でそれぞれ違う。どの参加型サイトでも、性別や学年を掲載している割合が多いが、全体的にプロフへの掲載率が最も高い。逆に最も低いのが掲示板で、高校生が掲示板を警戒していることが読み取れる。

 また、プロフやブログを読んだり、書き込んだりする時、高校生の32%は「ネットでは面と向かって言えないことも書き込める」と感じていた。「いつもより強気に出てしまう」(16%)「みんなに注目されたい」(15%)など、ネットでのコミュニケーションの難しさをを認識していることが伺える。

「自治の蹂躙」吹田市長が橋下知事批判 学力公表めぐり

 市教委が全国学力調査の平均正答率を公表しないと決めた大阪府吹田市の阪口善雄市長は14日、橋下徹知事が情報公開請求を受けて近く市町村別の平均正答率を開示するかどうかを判断することについて、「吹田分を公表するなら地方自治の蹂躙(じゅうりん)だ。質問状を出すなどして抗議する」と記者会見で述べた。

 阪口市長は市町村教委に自主的な公表を強く求める知事に、「アホな騒ぎにつき合ってられない」と「宣戦布告」している。この日も「補助金に格差をつけるような発言をしている。非常に危険な考えだ」と改めて批判。もし非公表を理由に知事が吹田市の教育予算を削るなどした場合、「訴訟も選択肢としてある」と話した。

 吹田市教委は同日、学力調査の分析結果をホームページに掲載。科目別の平均正答率は伏せ、「いずれも全国平均を上回っている」と説明している。これについて、阪口市長は「点数こそないが現場で活用できる深い内容だ」と評価した。

「海賊版貸し出しは著作権侵害」大宅賞作家が図書館提訴

 著書の海賊版を納入し、貸し出しているのは著作権侵害にあたるとして、大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した経験もある作家、萩原遼さん(71)が東大など8大学と外務省所管の財団法人日韓文化交流基金を相手取り、近く損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こすことが13日、分かった。

 萩原さんは米国立公文書館に通い、朝鮮戦争当時に北朝鮮政府が作成した膨大な内部資料約160万ページを閲覧。そのうち重要な1500ページを複写して解説を加えた「北朝鮮の極秘文書」(夏の書房、全3巻)として、平成8年2月に出版した。

 その2年後に韓国・ソウルの出版社が「北韓解放直後極秘資料」(全6巻)を出版。韓国語だが、目次や解説の大部分、抜き出した資料が「北朝鮮の極秘文書」と酷似していると萩原さんは主張している。萩原さんは韓国・ソウル東部地検に告訴状を提出し、捜査が続いている。

 一方、12年ごろから「北韓解放直後極秘資料」が日本の多くの図書館に所蔵されていることが発覚。萩原さんは各大学に廃棄を求めたが、東大、東京学芸大、筑波大、専修大、青山学院大、大阪大、関西大、九州大の各図書館と日韓文化交流基金図書センターは応じなかったため、著作権法で禁じられた違反物の「公衆送信」にあたるとして提訴を決めた。

 東大付属図書館は「大学が海賊版と判断はできない。一方を海賊版と判断すれば、もう一方から訴えられる可能性もある。裁判の判決か当事者同士の合意があれば対応する」(総務課)と話している。

2008年10月14日 (火)

橋下知事「父親として」説明会出席 豊中市教委を批判

 全国学力調査の市町村ごとの結果公表を求めている大阪府の橋下徹知事は12日、豊中市教委の保護者説明会に父親の立場で出席したことを報道陣に明かし、「非公表ありきの、非常に危険な議論の場だった」と批判した。

 説明会は、豊中市教委が市内の公民館で11日に開いた。橋下知事は前触れもなく、地元に暮らす保護者として出席した。

 知事によると、市教委側は「公表すると数字が独り歩きする」と問題点を指摘。7人の子の父親でもある橋下知事は「保護者として」と前置きし、「ここは説明の場なのか、市教委の考え方を主張する政治の場なのか、はっきりさせてほしい」と発言した。

 「公表する市町村教委の数や、その理由の説明がないと保護者として判断できない」とも指摘したが、市教委側は「確認していない」として答えなかったという。

 橋下知事は12日、報道陣に「『数字が独り歩きする』というだけで判断するのは、非常に危険。市教委には保護者として不信感を抱いた」と述べた。これに対し、豊中市教委の山元行博教育長は「公表すべきではないという事務局のスタンスを示した方が、率直な意見をいただけると思った。会場の意見を非公表へ誘導する意図などまったくない」と話している。

 豊中市教委は15日までに計7カ所で小中学校の保護者向け説明会を開き、その場で出た意見を踏まえて、16日の教育委員会で結果の公表・非公表を判断することにしている。

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中高生の体力 持ち直す

 文部科学省は「体育の日」を前に12日、体力・運動能力調査で、中学生と高校生の体力が緩やかに向上しているとの分析結果を発表した。

 1985年度をピークに下降線をたどった中高生の体力は、98年度からの10年で回復基調に転じたという。小学生は依然、低水準のままだが、体力低下に危機感を抱く教育現場が体力向上に取り組んできた効果の表れとみられる。

13歳男子50メートル走 10年で0秒06速く

 調査は64年度から毎年実施しており、中高生約1万7000人、小学生は約1万3000人が対象になった。

 同省によると、体が発育段階にある小学生に大きな変化はみられなかった。しかし、中高生は98年度との比較で、13歳男子の50メートル走平均が8・00秒から7秒94になるなど、計8項目の総合点で向上を見せた。

 調査にかかわった順天堂大の青木純一郎名誉教授は「中高生はピーク時に比べるとまだ隔たりはあるが、回復基調にあることは確か」としている。

 ◆授業に「鬼ごっこ」 * 専門の家庭教師

 教育現場も親も危機感

 子供の体力低下に危機感を募らせる教育現場では、体育の授業に「鬼ごっこ」を取り入れるなど様々な取り組みを行う。また、経済的に余裕のある家庭では、体育の家庭教師がはやり始めたという。

 晴天に恵まれた今月7日、東京都中野区立江古田小学校。校庭では「やったー」「捕まえたぞ」と児童たちの歓声が響いた。3年生60人。ボールを抱えた男児が、腰に翻る旗に見立てたハンカチを取られまいと体をくねらせ、相手陣地を目指す。

 この鬼ごっこによく似たゲームは、「フラッグフットボール」。アメリカンフットボールを元に考案されたスポーツだ。ゲーム漬け、塾通いで外で駆け回ることをしなくなった子供たち。同小は体力低下に少しでも歯止めをかけようと、2006年度から体育の授業に取り入れた。運動の苦手な子供でも、息を切らせて必死に走り回るという。野呂文広校長は「遊び感覚で楽しめるところが効果的。空き地で鬼ごっこをしていたころは不要だったのでしょうが」と話す。

 日本フラッグフットボール協会(東京)によると、昨年度までに講習会に参加した学校関係者は4000人。今年改定された新学習指導要領の解説書にも、体育の「推奨種目」として盛り込まれた。

 「体力不足への危機感は、家庭にも広がっている」と語るのは、体育の家庭教師の派遣会社「スポーティーワン」(東京・千駄ヶ谷)役員、野村朋子さん(31)。同社に体育大の学生ら250人が登録されている。会社近くの競技場を借りて体育教室も開いており、01年の設立当初100人だった子供は現在1200人に増えたという。

 桜美林大の山口有次准教授(スポーツ健康学)は「子供の場合、すぐには体力向上につながらないが、長い目で見れば成果が出てくる。幼少期にはどんどん体を動かした方がいい」と推奨する。

 ただ、体力低下の原因としては、夜更かしや朝ごはんを食べないなど、生活の乱れがあるとも指摘されている。

 教育評論家の尾木直樹さんは「寝不足や空腹で体育の授業を受けても身につかない。運動すると同時に生活習慣の改善も促していかねば」と話している。

【新国語断想】塩原経央 他感作用 “我後”が道徳復興の要

 詩人の南川隆雄氏から新刊のエッセー集『他感作用』(花神社・2000円)を頂戴(ちょうだい)した。書名の「他感作用」は筆者には初めて目にする言葉で、大辞林で当たってみたが、そういう見出し語はなかった。

 しかし、この書名となったエッセーを読むと、素人にもそれとなく概念をつかむことができた。南川氏は東京都立大で長らく植物生化学の教鞭(きょうべん)を執り、定年退官後、ある私立大に移ったが、そちらも定年となり、今は詩やエッセーを書いて悠々と過ごしていらっしゃる。

 他感作用は、氏の学問では普通の、ごく身近な専門用語だった。

 氏はアロエ酒の味を覚え、鉢で育てていたものを、春先古株を抜いて、その根元についていた子株を3つ選び、大きめの鉢に程よく間を置いて植えた。

 3つとも順調に成長していると思っていたところ、1つ目は成長著しく、2つ目は成長は続けているが、その度合いが1つ目に比べて緩やか。そして、3つ目は緑の芽を出した後、成長が止まって力なく折れ曲がってしまった。

 この現象が他感作用によってもたらされたと氏は説くのである。「他感作用というのは、植物が土のなかの根から特有の物質を分泌して周りの他の植物になんらかの影響を及ぼすこと」だという。特有物質とはポリフェノール類、テルペノイド、アルカロイド、そして果実の成熟にかかわるエチレンなどだ。

 これによって異種を駆逐し、同種間でも繁茂しすぎて栄養や太陽光の不足を招かぬように、他感作用を働かすのである。元気な株がもしものときに代理できる2番目をそこそこに成長させ、最もひ弱な株は淘汰(とうた)してしまう。

 地上を動き回れぬ植物でも、目に見えない厳しい生存競争にさらされている。それが種の保存という本然の働きとはいえ、弱肉強食の原理は酷(むご)たらしいものだ。しかし、南川氏はこういう。「秋になれば、鉢の中の株がどのような成長を遂げようとお構いなく、葉はすべて切り取られて焼酎漬けになる運命にある」と。そう、最も酷いのは、やはり生存競争という自然の摂理を一瞬のうちに壊し得る人間という生き物なのである。

 そこで筆者はこう考えた。生物としてのヒトも生存競争の原理から免れ得ないが、だからこそ本能を抑制する謙虚さが必要だ、と。無制限な自由競争は時として生体自体、仕組み自体を損なってしまうのだ。投機資金の暴走が何をもたらしたか、世界はえりすぐりの英知を集めてよくよく考えてみるべきだ。

 いやいや、そんな大きな話でなくともいい。例えば、ラッシュ時に改札機を通過しようと、他人を押しのけ、我先に前へ出たがる者が増えた。それが植物の他感作用に似た本能の致すところなのだとしたら、あまりに情けない。

 数学者・岡潔は祖父から「自分を後にして他を先にせよ」との戒律を与えられたという。人間に本能を制御する能力があるなら、人間にとっての他感作用は、他を感じて(おもんぱかって)他に先を譲る、そのように作用するものでありたい。「我先」ならぬ「我後(われあと)」だ。道徳復興の要は実にこの心にある。

みんなのニュース:携帯アダルトサイト、小学生が疑似体験 情報モラル学ぶ

 東京都八王子市立元八王子東小学校で9日、教室内限定のネットワークに無線で接続する携帯電話を使って「情報モラル」を学ぶ授業が行われた。子供たちは、教材用の「アダルトサイト」「占いサイト」に接続し、情報流出や不正請求の危険があることを疑似体験した。

 6年生の総合的な学習の時間。1人1台ずつ配られた携帯電話を手に、子供たちは楽しそうだ。講師に招かれた岩手県教育センターの三田正巳・研修主事が「家に電話しようとした子がいたけど、使えるのはこの部屋だけだよ」と話すと、残念そうな声が上がった。

 「アダルトサイトと書いたQRコードを読み込んで」。三田主事が促すと、子供たちは「いいんだ」とうれしそうに接続したが、すぐに「お金がかかるって」「登録されちゃったよ。どうすんの」という声が上がる。サイトのトップページには、「18歳以上ですか?」という文言があり、「はい」「いいえ」のボタンがある。三田主事は「どっちを押しても、お金を請求するページに行くんだよ。あやしいと思ったら、ページ内のボタンは押さないで、ページを閉じて」と教えた。

 「占いサイト」では、子供たちが友だちとの相性を占って大騒ぎ。その後、三田先生は子供たちが書き込んだ内容をプロジェクターに表示し、「書いたことは全部分かるよ。電話番号やメールアドレスが書いてあったらどうなると思う? 楽しく遊んでいるつもりでも、自分から個人情報を明かしているかもしれない」と話した。子供たちは驚いた様子で、授業後に「本名書かれてるんだけど、今日のデータはちゃんと消してくれるかな」と心配する男児もいた。

 同小の佐藤智恵子副校長は「子供たちは、楽しんでやっていることが、実は大変なことにつながるかもしれないと実感していた。3年生以上には、学年の実態に合わせて同じような授業をしていこうと思う」と話した。

 岩手県教育センターは07年、チャットやアダルトサイトなど、ネット上のさまざまなサイトを疑似体験するパソコン用教材システムを開発。携帯電話向けに改良した。三田主事は今年5月、岩手県内の高校で初めて、生徒に1台ずつ携帯電話を持たせた授業を実施しており、元八王子東小が2回目。授業ではプリントのQRコードを読み込んで、擬似サイトに接続する。同校の事前アンケートでは、6年生の携帯電話所持率が4割だったため、三田主事は子供たちが授業時間内に接続できるか心配していたが、子供たちは見学の教員に聞いたり隣同士で教えあって、どんどん接続していた。

子どもの運動能力下げ止まり 中学男子に向上の兆しも

 低下傾向にあった子どもの運動能力が、この10年で下げ止まっていて、特に中学生男子は向上の兆しが見える――。文部科学省が12日付で発表した体力・運動能力調査でそんな結果が出た。

 今年の調査は07年5〜10月に全国で実施。6〜79歳の約7万人の結果を集計した。

 6〜19歳については、ピークだった85年ごろと比較して「走る(50メートル走)」「跳ぶ(立ち幅とび)」「投げる(ソフトボール投げ)」などの基礎的な運動能力が低下。たとえば11歳の50メートル走は、男子が85年の8.75秒から8.91秒に、女子が9.00秒から9.19秒になっていた。

 ただ、種目を増やして「新体力テスト」を導入した10年前と比べると、「50メートル走」「ハンドボール投げ」などは横ばいで、「上体起こし」などは向上しており、低下傾向に歯止めがかかっているという。

 特に、中学生の13歳でみると、男子は50メートル走が8.00秒から7.94秒、女子が8.82秒から8.79秒に短縮。ハンドボール投げでも、男子は21.89メートルから22.03メートル、女子は13.91メートルから14.10メートルに向上していた。

 調査に当たった順天堂大の青木純一郎名誉教授は「85年前後から低下し続けていた子どもの体力が下げ止まり、中学生男子では向上の傾向が表れている。指導者が効率良く指導している成果などが背景にあるのではないか」と話した。

関西4大学フォーラム

 関西大、関西学院大、同志社大、立命館大による「関西4大学学長フォーラム 私立大学の教育力〜関西4大学からの提言」が11日、名古屋市東区のテレピアホールで開かれ、約300人が熱心に耳を傾けた。

 同フォーラムは5回目で、名古屋では、2年ぶり2回目。

 作家の有栖川有栖氏が、「関西で学ぶ意義」をテーマに基調講演。この後、老川祥一・読売新聞東京本社社長の司会で、宅配サイト「出前館」の運営会社「夢の街創造委員会」の中村利江社長と4学長が討論した。

2008年10月13日 (月)

東大19位、京大は25位 世界大学ランキング

 英紙タイムズ系の教育専門紙、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション・サプリメント(THES)は11日までに、今年の「世界大学ランキング」を発表、日本では東京大が19位、京都大が25位など計10校が上位200位に入った。

 1位は米ハーバード大で、2004年の開始以来5年連続トップを維持。2位以下は米エール大、英ケンブリッジ大、英オックスフォード大、米カリフォルニア工科大の順だった。

 同ランキングは世界の大学関係者、企業の人事担当者の評価や、研究論文の引用回数など、教育力と研究力を総合的に分析して決められる。

 ほかにランク入りした日本の大学は、大阪大(44位)、東京工業大(61位)、東北大(112位)、名古屋大(120位)、九州大(158位)、北海道大(174位)、早稲田大(180位)、神戸大(199位)となっている。

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教員資格認定試験:幼稚園と小学校の1次試験で採点ミス

 文部科学省は9日、先月実施した幼稚園と小学校の教員資格認定試験の1次試験で採点ミスがあったと発表した。文科省は誤って不合格にしていた5人を合格にするとともに、事情を説明して陳謝した。2次試験は18、19日に予定通り行う。

 文科省によると、マークシート方式の解答用紙約1万5000枚のうち約300枚の幅が、正規の用紙より約2ミリ小さく、機械で読み取れないケースがあった。結果を疑問に思った受験者が先月30日に問い合わせ、幼稚園1人と小学校4人の計5人がミスで不合格とされていたことが判明した。

 教員資格認定試験は教職課程がない大学を卒業した人などに教員免許を与えるための試験。文科省が15大学に委託して実施し、解答用紙の作成は民間業者に委託していた。

不当減点22人特別試験…大分県

 大分県の2007年度小中学校教員採用試験で、合格圏内に入っていながら不当に減点され不合格となった23人のうち、受験を希望した22人の特別試験が11日午前、大分市の県公文書館で始まった。

 試験は論文と面接で、合否は21日に通知され、合格すれば、来年4月1日付で教諭として採用される。

 受験した22人のうち17人はすでに県内の小中学校で講師を務め、5人は民間企業に就職するなどしている。受験しなかった1人は県外で教諭になったことを理由に辞退した。会場に入る前、同県出身で東京在住の女性(26)は「以前から不正のうわさは聞いていたので、知らせを受けても驚かなかった」と硬い表情で語った。

癒やし効果期待 中学校BGMに有線放送

 有線音楽放送を校内BGMとして導入する中学校が増えている。朝の時間や休憩時間にゆったりとした音楽を流すもので、近畿ではこれまで大阪府や和歌山県など10校が導入、2学期からは新たに7校が試験的に取り入れている。授業に集中できない生徒が増える中、生徒の気持ちを落ち着かせる癒やしの効果を期待しているという。

 2学期から校内での有線音楽放送を試験的に導入した大阪府門真市の市立第三中学校。休み時間のチャイムが鳴り終わると、廊下にショパンのピアノ曲が流れはじめる。まるでどこかのホテルのロビーのようで、「音楽が鳴っていると楽しい気分になる」と生徒の評判も上々だ。

 あらかじめプログラムをセットすれば、休み時間や昼休みといった決まった時間に自動的に音楽が流れる仕組み。同校ではクラシックやジャズ、ヒーリングミュージックなど心地よさを感じさせる音楽が選ばれている。

 同校の国吉孝教頭は「どこの教育現場でも同じだが、生徒たちに落ち着きがなくなっている。音楽で心にゆとりを作って、勉強に集中してほしいと思い、試験的に導入した」と話す。

 学校での有線音楽放送を提案しているのは業界大手の「USEN」(大阪市中央区)。USENでは、景況の悪化でこれまで顧客としていた居酒屋やスナック、パチンコ店などの数が減少する中、新たなマーケットを模索。2年ほど前から、各地の教育委員会や中学校に校内BGMを打診していた。

 当初は「お金のかかることなので」と慎重な学校が多かったが、初めて導入した和歌山県和歌山市の市立紀ノ川中学校で「生徒の問題行動が収まった」との報告もあり、興味を示す学校が徐々に増加。これまでに10校が契約し、今年9月からは7校が試聴を始めた。

 導入には初期費用が6万3000円、月額6300円がかかるが、PTAが費用を負担するケースが多いという。9月から本格導入した寝屋川市の市立第一中学校の八野博校長も「生徒1人あたりにすると費用も少なく作業の負担もない。勉強、人間関係、家族、友達など、いろんなことで悩んでいる生徒たちの気分を、少しは和らげてくれているようだ」と効果を感じている。

 USEN西日本営業開発部の村上美文部長は「授業に集中できない生徒が増えるといわれる中、どんなことでもいいから試してみたいという先生方は多い。手法のひとつとして試してほしい」と話している。

2008年10月12日 (日)

大学研究費:不正流用防止のルール作り、11法人で不適切

 国の研究費の不正流用を防止するルール作りについて、91の国立大学法人と大学共同利用機関法人のうち11法人で適切に行われていないことが、国立大学法人評価委員会(野依良治委員長)の調査で分かった。同委員会は「早急な対応が求められる」としている。

 不正流用防止のガイドライン制定、監査体制作り、研究者の勤務時間管理などが行われているかについて、07年度の実態を調べた。適切な対策が取られていなかったのは▽北海道教育大▽小樽商科大▽お茶の水女子大▽総合研究大学院大▽北陸先端科学技術大学院大▽福井大▽静岡大▽大阪大▽鳴門教育大▽鹿屋体育大▽高エネルギー加速器研究機構。

 また「業務運営の改善・効率化」で7法人、「自己点検・評価及び情報提供」で6法人が「やや遅れている」と評価された。

学力調査、大阪の市町村8割公表 知事の意向効く?

 大阪府の橋下徹知事が全国学力調査の市町村ごとの平均正答率を公表するよう府内の各教育委員会に求めていた問題で、43市町村のうち8割の34が何らかの形で公表を決めたことが、朝日新聞のまとめでわかった。非公表を決定したのは6市町のみ。「予算に差をつける」「クソ教育委員会」と圧力をかけてきた知事の強い意向が、結果的にかなり反映された形だ。

 調査対象となった小6と中3の国語と算数・数学の平均正答率公表を決めたのは大阪、堺、高槻、東大阪、岸和田など24市町。自治体間の序列化を避けるなどとして、科目別の数値は伏せ設問別を公表するのが池田、枚方など7市。中学校が1校しかない太子、河南、千早赤阪の3町村は小学校のみ科目別を公表する。多くが昨年の調査結果は非公表だった自治体だ。

 大阪市教委は当初、「点数は学力の一部に過ぎず、公表のメリットはない」と非公表の方針だったが、平松邦夫市長が「教育施策を考えるうえで必要」と市教委に公表を要請。その後、公表を決めた。永井哲郎教育長は「2年連続で厳しい調査結果が出たのを厳しく受け止め、教育に力を入れる決意表明だ」と話す。

 公表を決めた多くの教委は「知事の意向に左右されたわけではない」と強調するが、ある市の担当課長は「知事発言をきっかけに政治的な問題になってしまった。できれば巻き込まれたくなかった」と取材に話した。

 一方、吹田、泉南、熊取、忠岡、田尻、岬の6市町は非公表を決めた。多くは学校数の少ない町で、「学校の結果が特定される」という理由。小中で54校ある吹田市は阪口善雄市長が9月、「公表の雪崩現象が起きている。アホな騒ぎにつき合ってられない」と、知事に「宣戦布告」していた。

 態度を決めていないのが3市町あり、うち豊中市教委は今月8〜15日に7カ所で保護者説明会を開き、反応を踏まえ判断する。10日夜の説明会で、教委の幹部は「公表すればランキングだけが独り歩きし始める。それが本来の目的である教育施策の改善に役立つのか」と述べた。市民からは「行政が集めた情報は基本的に公開の義務がある」「市教委の頭越しに公開しようとする知事に憤りを感じる」などの声が出ていた。

 府には、市町村別の結果を開示するよう複数の情報公開請求が出ており、橋下知事が期限の16日までに判断する。知事は公表に意欲的で、「公表していないところをどうするかが悩み。あくまで情報公開(条例)の枠組みの中で判断する」と話している。

沖縄と秋田 教員人事交流へ

 学力テスト 最下位と上位

 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)で、小中学校とも2年連続最下位だった沖縄県の県教委が、2年連続トップクラスだった秋田県の県教委に働きかけ、来年度から教員の人事交流を始める。

 全国学力テストは、小学校は国語と算数、中学校は国語と数学。秋田県は、2年連続で小学校はトップ、中学校は3位以内。交流は、9月に沖縄県側から打診。すでに北海道や周辺3県と交流している秋田県側は「各地の教育の特色を学べ、プラスになるはず」と応じた。毎年度、小中学校各1人以上を対象とする方向だ。

阪神なんば線開通控え、大学受験生争奪戦が激化

 平成21年3月に阪神なんば線(尼崎−近鉄難波)が開通し、阪神間と奈良のアクセスが向上することを受け、沿線の大学が新たな受験生獲得を目指したPR合戦を繰り広げている。少子化による大学間の受験生の獲得競争が激化するなか、通学圏の拡大は大学側にとっては大きなチャンス。受験会場を増設したり、鉄道広告を出すなどして受験生の取り込みを図ろうとしている。

 阪神なんば線は09年3月20日に開通。西大阪線(尼崎−西九条)を約3・4キロ延伸し、近鉄難波までの間に九条、ドーム前、桜川の3駅を運行する。阪神と近鉄が相互乗り入れを行い、三宮と奈良を結ぶ快速急行は両区間を約1時間20分で結ぶ予定だ。

 阪神鳴尾駅が最寄り駅の武庫川女子大(兵庫県西宮市)の担当者は「なんば線の開通で、特に奈良県に注目している」と力説する。

 武庫川女子大は来春の受験から、これまでの東京、名古屋、福岡などの受験会場に加えて、新たに奈良会場を設置する。さらに、全国各地で行う学校相談会のうち奈良会場での開催を2回に増加。大学職員による奈良県内の高校訪問の回数も増やし、奈良在住者にとっての通学の利便性を積極的に説明しているという。

 一方、大阪や奈良にある大学にとっては、阪神間が新たなターゲットに。08年度に入ってから、帝塚山大(奈良市)、奈良女子大、大阪樟蔭女子大(東大阪市)などの広告看板が阪神梅田、西宮、三宮などの各駅に設置された。

 平成21年3月に阪神なんば線(尼崎−近鉄難波)が開通し、阪神間と奈良のアクセスが向上することを受け、沿線の大学が新たな受験生獲得を目指したPR合戦を繰り広げている。少子化による大学間の受験生の獲得競争が激化するなか、通学圏の拡大は大学側にとっては大きなチャンス。受験会場を増設したり、鉄道広告を出すなどして受験生の取り込みを図ろうとしている。

 阪神なんば線は09年3月20日に開通。西大阪線(尼崎−西九条)を約3・4キロ延伸し、近鉄難波までの間に九条、ドーム前、桜川の3駅を運行する。阪神と近鉄が相互乗り入れを行い、三宮と奈良を結ぶ快速急行は両区間を約1時間20分で結ぶ予定だ。

 阪神鳴尾駅が最寄り駅の武庫川女子大(兵庫県西宮市)の担当者は「なんば線の開通で、特に奈良県に注目している」と力説する。

 武庫川女子大は来春の受験から、これまでの東京、名古屋、福岡などの受験会場に加えて、新たに奈良会場を設置する。さらに、全国各地で行う学校相談会のうち奈良会場での開催を2回に増加。大学職員による奈良県内の高校訪問の回数も増やし、奈良在住者にとっての通学の利便性を積極的に説明しているという。

 一方、大阪や奈良にある大学にとっては、阪神間が新たなターゲットに。08年度に入ってから、帝塚山大(奈良市)、奈良女子大、大阪樟蔭女子大(東大阪市)などの広告看板が阪神梅田、西宮、三宮などの各駅に設置された。

大分県教委の教員採用汚職:救済の特別試験、小中22人が受験

 大分県の教員採用汚職事件にからみ、不正のあおりで07年度試験に不合格とされた可能性がある受験者を対象とした特別試験が11日、大分市内で始まった。同日中に論文と面接が行われる。

 県教委によると対象者は23人で、既に他県で採用されている小学校教員1人を除く小学校10人、中学校12人が受験した。この日は午前9時半からの論文試験に向け、受け付けを済ませた受験者が会場に入っていった。県教委は基準に達していれば来年4月から採用する方針で、09年度試験と同じ21日に結果を通知する。

 県内の小学校で臨時講師をしている男性(20代)は「不正に対し腹立たしい気持ちもあるが、06年度以前の試験で不正に落とされた人に比べれば、自分はまだ運が良かった。採用されるように頑張りたい」と話した。

2008年10月11日 (土)

大分県教委が07年度救済試験 22人が受験

 大分県教育委員会は11日、07年度の教員採用試験で不正な得点操作のあおりで不合格になったとみられる人を救済するための特別試験(論文と面接)を行った。対象の23人のうち、希望しなかった1人を除く22人が受験。合格基準に達すれば来年4月1日付で採用する。合否通知は21日。

 県教委の三浦徹夫義務教育課長は試験の開始前に「今回の事件で教育行政への信頼が一瞬にして崩れた。責任の重さを感じています」と受験者に謝罪した。県内の中学校で臨時講師を務めているという受験者の女性(30)は「これまで何度も受験した。過去にも同じような不正が行われたのではないかという疑念がぬぐえない」と憤っていた。

 22人の内訳は、小学校10人、中学校12人。うち17人は臨時講師や非常勤講師として大分県内の小中学校に勤務している。08年度採用試験で不正合格者とされ、採用取り消しの対象になった人もいるという。受験を辞退した1人は、すでに他県の公立小学校で教員を務めている。

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理科教材 自費購入7割…公立中教員アンケ

 公費に限界

 実験や観察について、公立中理科教員の7割以上が自費で教材や備品を買った経験があることが、科学技術振興機構と国立教育政策研究所の調査でわかった。

 学校現場の資金繰りの厳しさを浮き彫りにいている。2012年度に全面実施される新学習指導要領では実験と観察を充実させるとしているが、十分な予算確保ができるかが今後の課題だ。

 調査は今年6〜7月に実施。全国の公立中から無作為に選んだ337校の理科教員572人が回答した。

 それによると、実験や観察を行う際、どんな支障があるかを複数回答で聞いたところ、「授業前後の準備や後片づけの時間が足りない」が70%でトップ。次いで顕微鏡や電流計など「設備や備品が不足している」が60%。これに「授業時間の不足」38%、薬品や種子、マッチ、試験管といった「消耗品の不足」37%――と続いた。

 1校当たりの消耗品の予算は年平均11万6000円。生徒一人につき341円との計算だ。試験管やビーカーは破損した際、買い替えが必要だが、予算が限られる中で教員が自費で賄わなければ授業ができない。ポケットマネーを使ったことがあるかを尋ねたところ、76%の教員が「ある」と回答した。観察キットなどをそろえる際、生徒から実費か一部負担を求めたことのある教員も24%に上った。

 新学習指導要領では、現在よりも実験や観察の時間を増やし、実験計画を作ったり、結果を分析したりする学習に重点を置くとしている。「ゆとり教育」からの一刻も早い転換を望む保護者の声に応え、教科内容の一部は来年度から先行実施される。中学の理科では、実験が不可欠な「イオン」の学習などが含まれる。

 さらに新学習指導要領では、学校に多様な実験機器を備えることを求めているが、教員らに学校にない機器を聞いたところ、放射線測定器90%、DNAモデル85%、月球儀75%、pH測定器38%――が不足していることがわかった。

 早稲田大学教育学部の安彦(あびこ)忠彦教授(カリキュラム学)は「理科教員の負担をこれ以上増やすわけにはいかない。公費で実験助手をつけたり、実験機器を購入したりしないと、新しい学習指導要領の内容をこなすのは難しくなる」と呼びかけている。

厳しい遺児の進学 奨学金、授業料免除の充実を

 父親を病気や自殺などで亡くした母子家庭の遺児の進学をめぐる窮状を訴えようと、遺児と母親らが今月5日、「遺児と母親の全国大会」を開いた。同大会の開催は17年ぶり。遺児を抱える母子家庭に対するアンケートでは、物価高により生活が苦しくなったと感じている母親が9割近くに上る。進学をあきらめざるを得ない状況に、奨学金制度や学費免除の拡充を訴えている。

 休日の華やぎをみせる東京・銀座。この日、大会を終えた遺児や母親の計400人余りがデモ行進を行った。手には、『教育は贅沢(ぜいたく)ですか!? 遺児にもチャンスを』などと書かれたのぼりがあった。

 徳島県から参加した会社員の女性(49)は8年前、自営業の夫が経営悪化を苦に自殺した。長男は大学進学を断念し就職。高校時に大学進学を希望した長女は、家計が苦しいと反対を受け自傷行為に走ったという。

 「娘は専門学校に進んだが、親として申し訳なかったと反省しています。高校1年の次男も進学を希望しているので、せめてこの子だけは何とかしたい」

 遺児家庭に奨学金を貸与する、あしなが育英会(玉井義臣会長)は9月、高校奨学生を持つ母親を対象にアンケートを実施した。有効回答617人の平均年齢は47・3歳で、8割以上が有職者。このうちパート、アルバイトなど非正規雇用は56・9%いる。8月の就労手取額は平均12万2200円だが、24・4%の人が減収を経験し、平均減収額は3万2600円。遺族年金などを含め同月の平均収入は20万6000円で、生活が苦しくなったと感じる人が88・7%に上った。

 関西学院大学経済学部の村田治教授(マクロ経済・財政理論)は「母子家庭全体で非正規就労が50%を超える。世界的な不況で非正規雇用者が切り捨てられていくと、母子の生活も悪化する」と指摘する。アンケートでは、見切り品で食料費を、受診をあきらめ医療費を削っても、経済の悪化が子供の教育に影響があると答えた母親は4割近い。

 夫と死別した母子には遺族年金が支給され、年額で国民年金加入者の場合は妻79万2100円、子供がいると第1、2子に各22万7900円、第3子以降は7万5900円が加わる。子供への加算は満18歳の年度末に打ち切られる。児童扶養手当は遺族年金支給者は対象外だが、こちらも高校卒業で終了される。

 札幌市で3人の子を育てる47歳の女性は、夫を肺がんで亡くし、自らもがん治療中だ。「子供の遺族年金がなくなるから、高1の長女が大学進学をやめて卒業後働こうかと言い出した。成人するまで子供の加算分を続けてほしい」と話す。

 文部科学省の調査では、平成19年度の大学入学者は、私立大(546校)で入学料、授業料、施設設備費を合わせ129万8726円かかった。国立大の入学金、授業料の標準額より約48万円多い。厚生労働省の19年国民生活基礎調査によると、母子家庭の平均所得額は236・7万円だ。

 東京大学は今年度から、世帯所得400万円以下という独自基準を新設し、学部学生への授業料免除を始めた。前期分の学費免除者は全学年で812人おり、うち634人が全額を、残りは半額免除を受けた。「親の所得であきらめるのではなく、多くの学生に門戸を開きたい」(担当者)。文科省によると、国公立大全体では応募者の1割程度が、授業料免除を受けられないという。

 筑波大学大学院の樽川典子准教授(家族社会学)は「子供が成長するに従い教育費が増大するなか、教育支援の充実は子を持つ家庭全体に恩恵がある。経済的困窮から抜け出すために教育が必要と頑張る母子家庭に、奨学金や授業料免除の拡充は必要だ」と話している。

検定GO!:ご当地編 松江観光文化

 水の都松江は、ヨーロッパの都市にたとえられている。どこか。

(ア)ベネチア

(イ)チューリッヒ

(ウ)ジュネーブ

(エ)パリ

 (第1回検定問題より)

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 《松江観光文化検定》

 【目的】市民のホスピタリティー向上や国内外の松江ファンを醸成する/出題形式・選択式/受検料・大人3000円、高校生以下1000円/問い合わせ・松江商工会議所0852・32・0501(解答はア)

ノーベル賞に沸くが…日本の大学、トップ10入りなし

 英タイムズ紙別冊高等教育版などは9日、08年世界トップ200大学を発表した。日本からは東京大の19位が最高で、100位以内には4校。ノーベル賞の4人受賞にわく日本だが、大学では米英に水をあけられているようだ。

 04年から始め、研究者による評価、論文の引用数など研究力を中心に、教育力、企業からの評価、留学生比率などで総合ランクを付けている。1位は米ハーバード、2位は米エール、3位は英ケンブリッジで、20位までに米国が13校、英国が4校入った。

 日本勢では東大のほか京都が25位、大阪が44位、東京工業が61位。トップ200入りは計10校で昨年より1校減った。先日発表された上海交通大学高等教育研究所のランキングでも、100位以内は東大、京大、阪大、東北大の4校だった。

 政府の教育再生会議は昨年6月の第2次報告で、10年以内に、国際ランキングで日本の大学が上位30校に5校は入ることを目指すとしている。

 ノーベル物理学賞受賞者の江崎玲於奈・茨城県科学技術振興財団理事長は「欧米の大学では研究者は実力で評価される。研究力の違いが、ランキングにも反映したのではないか」と話している。

■日本の大学の順位(英タイムズ紙別冊高等教育版などの「08年トップ200大学」から)

東京(19)、京都(25)、大阪(44)、東京工業(61)、東北(112)、名古屋(120)、九州(158)、北海道(174)、早稲田(180)、神戸(199)

教員資格1次試験、208人分採点ミス…5人を追加合格に

 文部科学省は9日、9月上旬に実施した今年度の小学校と幼稚園の教員資格認定試験の1次試験で208人分の採点ミスがあり、このうち5人を追加合格にしたと発表した。

 マークシートの解答用紙が数ミリ小さく、正解部分を機械が読み取っていなかったことが原因とみられる。

 同省によると、採点ミスは、5人のうち自己採点した1人から「不合格のはずがない」と申し出があり、発覚。解答用紙1万5000枚の中から規格外の解答用紙が約300枚見つかった。再度採点したところ、208人が本来より低く採点され、5人が合格ラインに達していた。5人は今月18〜19日に行われる2次試験を受験する。同省は、規格外の解答用紙が混入した経緯を調べている。

2008年10月10日 (金)

小中高の2割“携帯”トラブル 架空請求や個人攻撃メール

 東京都教育委員会は9日、児童・生徒の携帯電話メールやインターネット利用についての実態調査結果を公表し、約2割が架空請求や個人攻撃のメールを受信するなどのトラブルを経験していることがわかった。携帯サイトの1日当たりの平均利用時間は中学生で35分、高校生で1時間3分に達し、子供たちが携帯電話に依存している実態も浮き彫りとなった。

 調査は今年7月、都内の公立小中高校、特別支援学校計42校、1万1032人を対象に実施。携帯電話の保有率は小学生38%、中学生66%、高校生96%、特別支援学校54%で、中学1年、高校1年の進学時に保有率が急増している。

 携帯メールやネットでのトラブル経験は、小学生12%、中学生23%、高校生29%、特別支援学校21%で、全体で5人に1人がトラブルに遭っていた。

 トラブルの内訳は、「(他の人に転送を強要する)チェーンメールを流された」が約3割で最も多く、「メールで悪口、個人攻撃を受けた」「プロフィルサイトに悪口や画像が掲載された」などが続いた。

 このほか、ショッピングサイトでの架空請求や出会い系サイトに登録して振り込みを強要されるケース、普段付き合っていない友達からメールが届くなど、個人情報の流出とみられる被害もみられた。

 携帯サイトの平均利用時間は、高学年になるほど増加した一方で、通話時間は小学生が12分で最も長く、中高生は8〜10分だった。 また、教員に行った調査では、教員の約75%がいじめの温床といわれている「学校裏サイト」について十分理解しておらず、携帯サイトやメールを駆使する子供たちに追いついていない状況が明らかになった。

 さらに、有害サイトのアクセスを制限する「フィルタリング」率は31%にとどまっており、都教委は保護者にフィルタリングの徹底などを呼びかけている。

ノーベル賞:小林、下村氏を特別招へい教授に 名大要請へ

 名古屋大は8日、ノーベル物理学賞を受賞した同大OBの小林誠・高エネルギー加速器研究機構名誉教授(64)と、同化学賞の受賞が決まった下村脩・米ボストン大名誉教授(80)を名古屋大特別招へい教授就任を要請することを決めた。小林名誉教授と同時受賞した、益川敏英・京都産業大教授(68)は07年からすでに特別招へい教授。

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奨学金滞納者を通報へ 学生支援機構、金融機関側に

 大学生の約3割に奨学金を貸している日本学生支援機構が、全国の銀行などでつくる信用情報機関に滞納者情報を通報する滞納防止策に乗り出す。滞納額増加に悩んだ末の強硬策で、年内に信用情報機関に加盟する見通し。通報されると対象者は、銀行ローンを組めなくなったり、クレジットカードを作りづらくなったりする可能性がある。

 機構の奨学金には、無利子と有利子があり、07年度は約8250億円を貸し出している。大学の学部生でみると、同年度は約81万人、3.3人に1人が利用した。

 奨学金は貸与終了後、期間内に返すのが原則で、返済分が新たな奨学金に充てられる。病気や失業などで返済できない場合、手続きをすれば返済が猶予される。

 機構は長期滞納者に、法的措置に移るとの「予告」を積極的に行うなど対応を強めてきたが、奨学金を借りながら転居先不明などで、予告書が返送されるケースは3割(06年度)にのぼる。

 こうした状況から、督促は思うように進まず、延滞額や未返済額の増加に歯止めがかかっていない。貸し倒れの危険がある「リスク管理債権」に当たる3カ月以上の延滞債権額は07年度末で2253億円と、05年度末より389億円増えた。また07年度に返済されるべき3175億円のうち、未返済は2割を超える660億円あった。

 機構や文部科学省によると、新制度は、悪質な滞納者をなくすため、「一定期間滞納すると、信用情報機関に知らせる」ことを条件に貸していく。どの時点で通報するかは検討中だ。今のところ、10年度の新規貸与者から対象にする方針で、すでに利用している人にも適用できないか検討している。

 通報先となる信用情報機関は、大手銀行や全国の地銀など約1400の金融機関が会員となっている。滞納情報が通報されると、対象者は加盟金融機関でローンが組めないなど、日常生活にも影響が出るとみられる。

 奨学金貸与の際、機構側が信用情報機関の情報を利用することはないものの、所在が分からない滞納者の住所確認などについては提供を受けることも考えられている。

 文科省の担当者は「これまでの防止策より厳しく、効果はあるだろう」と話す。

 06年に6カ月以上の滞納者を対象に行った調査では、滞納の理由は、「低所得」の45.1%がトップで、次いで多かったのが「借入金の返済」の25.3%。借金の返済に追われ、奨学金返済がままならない状況が浮かび上がった。

 このため、機構がつくった有識者会議が今年6月、信用情報機関の活用を提言。滞納者に過剰な貸し付けをさせずに多重債務化を防ぐことは、「教育的観点から極めて有意義。また、返還能力の確保につながる」としていた。

     ◇

 日本学生支援機構 旧日本育英会、日本国際教育協会、内外学生センターなど五つの団体の事業を引き継いで04年4月に設立された独立行政法人。それぞれの団体が個別に行ってきた学生への奨学金貸与、留学生の交流などの学生支援事業を総合的に実施する機関。文部科学省の所管で、横浜市に本部がある。

オランダの教育改革に学ぶ

 日蘭共同教育改革シンポジウムが11月11日、東京都渋谷区の青山学院大総研ビルで開かれる。

 オランダ在住の教育研究家、リヒテルズ直子さんが制度と教育を紹介し、古荘純一・青学大教授が両国の子供たちの調査結果を報告。オランダの教育研究機関の所長や大学の教育学部教授が、特別支援教育や市民教育について話した後、討論がある。

 午後2〜6時で無料。同時通訳あり。問い合わせは平日午後2〜4時にオランダ大使館文化部((電)03・5776・5400)へ。

【教育】大学版学習評価 「工学」など希望 OECD調査分野

 中教審のワーキンググループは、大学などを対象に経済協力開発機構(OECD)が計画している「高等教育の学習成果評価」(AHELO)の試行調査に、日本からは「工学」を参加分野の優先希望第1位として報告することを決めた。

 2位以下の分野は、卒業生が企業でどの程度の成果を出しているかなどを測る「背景情報」、批判的思考力や問題解決能力などを含む「一般的技能」、「経済学」の順。

 OECDは本格実施に向け、各国の希望を調整し、2010年までに試行調査をする考え。各分野には4カ国前後から、大学など10機関程度の参加を想定している。

 文部科学省は日本の参加分野が決定した後、各大学などに参加を募る方針。

全国学力テスト:秋田県、一部結果公表へ 07、08年分正答率・数

 秋田県教育委員会は8日までに、07、08年度実施の全国学力テストの県内市町村別の正答率と正答数を公表することを決めた。全25市町村が公表に反対したことなどに配慮し、市町村名と児童・生徒数などは公表しない。県教委が独自に市町村別の結果を公表するのは全国初だが、市町村教委から不服申し立てがあれば、県情報公開審査会に諮問し、答申を得たうえで再度公開・非公開を決定する。

 公表されるのは、市町村別の国語・算数(数学)の4分類の正答率と正答数。県教委への情報公開請求に対するもので、市町村名、実施学校数、児童・生徒数の部分を黒塗りにして、請求者に対し22日に文書で交付する。

 寺田典城知事は9月に「各自治体が公表しない場合、知事の責任で公表する」と発言。県教委も市町村教委に自主的な公表を求めていたが、「市町村ごとの競争をあおる」などと反発され理解が得られなかった。また文部科学省が実施要領で「都道府県教委は市町村・学校名を明らかにした公表は行わないこと」と定めていることから、市町村名などは公表しないとしている。

 文科省の担当者は、市町村名などを伏せての公表について「実施要領に反しているとは言えない」と一定の理解を示した上で、「他の情報から市町村名が類推されるような開示方法であれば、適切ではない」と話した。

2008年10月 9日 (木)

中高生「たばこ千円なら吸わない」 厚労省研究班調査

 中高生はたばこが1箱千円以上になれば喫煙しないと考えていることが、8日公表された厚生労働省研究班の調査でわかった。未成年の「喫煙ゼロ」を達成するには、「千円以上に大幅な値上げが必要だ」と、研究代表者の大井田隆・日本大学医学部教授らは提言している。

 研究班は07年12月〜今年2月、全国の中学・高校から無作為抽出した計239校を対象に調査票を送付。9万人の生徒から回答を得た。

 調査結果によると、「たばこを吸っている人は1箱いくらならやめると思うか」という問いに、64.5%の生徒が「千円以上」とした。また、現在喫煙していると回答した4546人に「1箱千円になったらどうするか」を尋ねたところ、「同じ本数吸い続ける」は16.4%、「本数を減らす」は12.2%だったのに対し、41.9%が「たばこをやめる」と答えた。

 喫煙率は、中学男子2.3%、女子2.0%、高校男子9.7%、女子4.7%と、いずれも96年時の調査と比べて半分以下まで下がった。大井田教授は「校内を全面禁煙にするなど、社会の禁煙活動が浸透した結果ではないか」としている。

 与党内には、社会保障などの財源として、たばこ税を上げ価格を千円程度まで引きあげる案も出ており、今回の調査は、こうした議論を後押ししそうだ。

直感生かし「和算」楽しむ

 懸賞問題 児童、生徒らが挑戦

 和算の大家・関孝和の没後300年を記念して、日本数学協会が懸賞問題を出題して話題を集めた。多くの中、高校生らがユニークな解答を応募。

 直感を生かして数学的な考え方が楽しめると、和算への関心が高まっている。

 同協会は、数学の楽しさを伝えるのを目的にしている。8月の大会で、懸賞問題の解答の発表と表彰式が行われた。

 問題は数学愛好者向けと一般向けの2種類。愛好者向けは、関とスイスの数学者ベルヌーイが見つけた、自然数のn乗の和を求める多項式の係数(ベルヌーイ数)の公式に関する考察。30人が解答を寄せ、最優秀賞は石川恒男・大阪工大准教授(数学)が受賞した。専門家に交ざって富山県立砺波高校1年生の荒田実樹さんが優秀賞に選ばれて注目された。

 科学部に所属する荒田さんは「中学生の時から関心を持っていた問題だった。微分積分などを使わずに、多項式の展開で挑戦するアイデアを思いついた」と4か月近く問題と格闘、ノート1冊分の試行錯誤の末、エレガントな答えを導き出した。協会長の上野健爾・京都大教授も「正統的な答えだが、じっくり時間をかけて考察し、計算したことは感動もの」と評価する。

 一般向けは、大きさの異なる正方形の中にある小さな円の大きさが等しいことを証明する「異形同術」という問題。江戸時代に神社に額を奉納して問題を出題する「算額」として人気を集めた。

 小、中、高校生ら76人が応募。小学生は3人だけだったが、横浜市の松阪龍文君(精華小6年)は、対角線をうまく活用した明快な解答で小学生グランプリに輝いた。松阪君は「知り合いの人に勧められたが、面白かった」と話す。

 大会では、岐阜県立岐山高校の数学研究部、慶応義塾普通部の片山陸君が、それぞれ「和算の数理〜継子立て算」「算額と算木からみる和算」と題して発表するなど研究、学習の対象として、和算が若い世代にも広がりを見せていた。

 岡部恒治・埼玉大教授は「和算は直感的な思考法を重視し、現代数学と通じるものが多い。家族で楽しめるので和算に親しんでほしい」と話している。

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【教育】大阪の私立小中高 8割超が授業料アップ検討

 大阪府の橋下徹知事による財政再建策の一環で補助金が減額された府内の私立小中高のいずれも8割以上が、授業料の値上げを検討していることが府が実施したアンケート結果で分かった。

 府私学課によると、調査は府内の小中高校を対象に実施。いずれも8割以上の回答を得た。

 回答を寄せた小学校15校、中学校54校、高校83校のうち「授業料値上げを検討」「値上げを慎重に検討」を合わせた学校の割合は小学校87%、中学校91%、高校84%に上った。

 一方、6割以上の学校が経費削減策として「給与カットなど人件費の抑制に取り組む予定」と回答。苦しい経営事情もうかがわせた。

 府は8月から私立小中学校の補助金を25%、高校の補助金を10%削減した。

教育再生懇:現内閣も存続へ

 河村建夫官房長官は7日の記者会見で、福田内閣が設置した「教育再生懇談会」を麻生内閣でも存続させる方針を明らかにした。福田内閣と同様に、同懇談会担当の首相補佐官を任命する予定。

 同懇談会は安倍内閣の目玉だった「教育再生会議」を、福田内閣として引き継いだもの。麻生太郎首相や河村氏ら閣内に「文教族」が多いことも存続理由と言えそうだ。

橋下知事「文科相は論理むちゃくちゃ」 学力テスト公表

 全国学力調査の学校別平均正答率を開示した鳥取県南部町の教育委員会に対し、塩谷文部科学相が「公表はあってはならない」と批判したことについて、大阪府の橋下徹知事は8日朝、報道陣を前に「学校別を出そうが市町村別を出そうが、市町村が判断することは全然問題ない」と反発、「おかしいですよ。論理がむちゃくちゃ」と憤った。

 文科省が「序列化を招く」として学校別結果の公表を実施要領で禁じていることについては、「教員の評価につながるから、公表したら教員が大反対闘争を起こすので、(文科省は)いろんな理屈をつけて公表を抑え込んでいる」と指摘。「もう破綻(はたん)ですね。国が決めたルールが地方の実情に応じて変えられるいい例ができた」と語った。

大阪府 市町村別成績公開へ

 学力テスト 知事が方針

 大阪府の橋下徹知事は、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の市町村別成績を公開する方針を固めた。

 府への情報公開請求に対し、府情報公開条例に基づいて判断した。府は市町村名を示す考え。すべて公表されるのは都道府県で初めてとなる。「地域の序列化につながる」と公開に反対する文部科学省や、すでに市町村として非公開を決めた府内自治体の教委などの反発が起きそうだ。

 市町村別の科目別正答率のほか、成績と補習授業や早寝・早起きなどの関連の分析結果を公表する準備を進めている。

 市町村別成績について、文科省は各市町村教委が自ら公表することは禁じていないが、都道府県教委には通達で非公表を要請しており、府教委は9月16日、情報公開請求に対し、非公開を決定。橋下知事は翌17日、府教委から市町村別成績のデータ提供を受け、検討していた。橋下知事はこれまで、「結果が示されないから市町村教委は甘えている」として公表を主張。府内の一部自治体はすでに自主公表したが、「点数だけにこだわるのは教育の本質を忘れている」とする吹田市などが公表を見送っている。

 秋田県は市町村名伏せ開示

 秋田県教育委員会は8日、全国学力テストの市町村別平均正答率の情報公開請求に、市町村名を伏せて開示することを決定した。22日から公開する。

 公開されるのは、各科目別の平均正答率のみで、県内の市町村でどれだけ開きがあったかはわかるが、市町村は一切特定できない。一方、寺田典城知事は「自らの責任で、ルールを破ってでも公表したい」と述べており、独自の判断で市町村名を含めて明らかにする可能性もある。県内全25市町村は「序列化につながる」などとして公開には否定的見解を示している。秋田県は全国学力テストで、2年連続で好成績を収めた。

平成20年度「体育の日」中央記念行事/子どもの体力向上キャンペーン

 昭和39年に開催されたオリンピック東京大会を記念して、国民がスポーツに親しみ健康な心身を培う趣旨で国民の祝日に制定された「体育の日」に平成20年度「体育の日」中央記念行事/子どもの体力向上キャンペーン「元気アップ子どもスポーツフェスティバル」を実施しますので、お知らせいたします。

1.目的
 子どもたちに、仲間や家族とのふれあいの中で体を動かすことの楽しさを体験させ、日常生活の中で主体的に運動・スポーツに親しむ習慣を身に付けさせることの重要性を啓発するものです。

2.日時
平成20年度10月13日(月曜日:体育の日)9時〜15時

3.会場
国立スポーツ科学センター(東京都北区西が丘3-15-1)

4.主催
文部科学省、財団法人日本体育協会、財団法人日本レクリエーション協会
独立行政法人日本スポーツ振興センター

5.実施概要
(1)オープニング
 全国の子どもたちから募集した平成20年度子どもの体力向上キャンペーン「ポスター」「標語」の優秀作品の表彰を行います。

(2)トップアスリートとふれあう!遊ぶ!
 田中光さん(体操)、福原愛選手(卓球)、宮崎大輔選手(ハンドボール)などのトップアスリートが高度な技術を披露し、また、子どもたちと一緒にニュースポーツ(ドッヂビー)を楽しみます。

(3)元気アップステージ
NHK「からだであそぼ」deケインとあそぼ
 NHK教育テレビの「からだであそぼう」出演中のケイン・コスギさんやほかの出演者と子どもたちが一緒に楽しく体を動かしながら、運動あそびやダンス・エクササイズを体験します。

チャレンジ・ザ・ゲーム全国交流大会
 大縄跳びやボールの記録に挑戦する競技で全国から集まった小学生が対戦します。

(4)ジュニアキッズラン
 小学生や中学生たちが、オリンピックや世界選手権などで活躍する選手が普段練習をしているナショナルトレーニングセンターの陸上トレーニング場でランニングを行います。

(5)子どもスポーツクリニック
 各種目のトップアスリートたちが技術指導を行います。

a.. 参加講師(予定)※敬称略、順不同
a.. 競泳教室/北島康介、藤井拓郎、中村礼子、上田春佳
b.. サッカー教室/荒川恵理子、近賀ゆかり
c.. テニス教室/吉田友佳
d.. スポーツチャンバラ教室/永井将史
(6)ウォーキング教室
 社団法人日本ウォーキング協会の講師が正しい歩き方の基本を指導します。

(7)元気アップ科学体験コーナー
 トップアスリートが普段行っている科学的測定・トレーニングや動作映像撮影ができます。

(8)新体力テスト
 子どもたちと一緒に保護者や一般の方も対象に、新体力テスト(上体起こし、握力、長座体前屈、反復横とび、立ち幅とび、シャトルラン)を実施します。

(9)スポーツでふれあう!遊ぶ!ニュースポーツ体験コーナー
 ブーメラン、トランポリン、フライングディスク、お手玉など、日本や世界各地で生まれたおもしろスポーツや昔遊びなどを体験できます。

6.その他
 当日の取材を希望される場合は、10月10日(金曜日)までに財団法人日本レクリエーション協会(電話:03-3265-1856)までご連絡下さい。

[お問い合わせ先]
スポーツ・青少年局
参事官(体力つくり担当)補佐 松原 誠之
健康・体力つくり係長 渡邊 一史
電話:03-6734-2685(直通)、03-5253-4111(代表)(内線2685)

2008年10月 8日 (水)

成績表:親に通知当然!? 国立・有名私大で増えてます 「留年防止、説明責任」

 ◇子ども扱いの声も

 学生の成績表を父母らに送る大学が増えている。一部の私大では慣例化していたが、近年、早稲田大などの有名私大や国立大にも広がり、北海道大は今春入学の学生から通知を始めることにした。「成績を知ってもらうことで留年が防げる」「学資を出す人への説明責任がある」などが主な理由だが、大学内部には「学生を子ども扱いしていいのか」との懐疑的な意見もある。

 「12学部でアンケートを取ったが、表立った反対はなかった。『もう大人なのに』との異論はごく一部だった」。今春、全学部生の成績表を送付することを決めた北海道大の脇田稔副学長はそう話す。

 北大の場合、狙いは「学生のメンタルヘルス対策」という。欠席や留年を経て心身に不調をきたす学生もいることから、履修状況や成績を父母らに伝え、危機意識の共有を図るのだという。

 国立大では、東北大が06年度から工学部など3学部で通知を始め、04年度から一部で導入した横浜国立大は現在、3学部で実施している。埼玉大と滋賀大も昨年度から全学部で始めた。

 一部学部で通知する神戸大は「国立大学法人になり、保護者へのサービス向上に努める必要がある」と説明している。

 一方、私立では、慶応大が50年以上前から通知しているが、明治大(97年)や法政大(99年)のように近年、通知を決めた大学も少なくない。

 「わが子の成績を教えてほしい、という保護者の要望が増えてきた。大学と保護者が連絡を密にすることで、きめ細かい学生指導ができる」。4年前から成績送付を始めた早稲田大文学部の担当者は必要性を強調する。

 ただ「自学自習」をモットーに学生の自立を重んじる学風だけに、一部の教授からは「早稲田らしくない」と反対の声も上がったという。早稲田大では政治経済学部や理工学部も全学生の成績を通知し、人間科学部や法学部は成績不振の学生の親に送っている。

 ある私立大職員は「親に言われないと勉強しない学生もいる。履修科目の相談など学生がすべき問い合わせを親がしてくるケースもある。学生も保護者も以前とは変わった」と漏らした。

==========

 ◇主な大学の成績通知状況

北海道大  ○

東北大   △

宇都宮大  ○

筑波大   ×

埼玉大   ○

東京大   ×

一橋大   ×

千葉大   △

横浜国立大 △

名古屋大  ×

和歌山大  ○

京都大   ×

大阪大   ×

三重大   △

神戸大   △

九州大   検討中

早稲田大  △

慶応大   ○

法政大   ○

上智大   ○

(○は全学部、△は一部の学部で成績通知。×は実施していない大学)

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春の高校入試で出題ミス、1人が合格ラインへ 北海道

 北海道教育委員会が今年3月に行った公立高校入学試験の学力試験で、社会の問題に出題ミスがあったことが7日、わかった。道教委が採点を見直した結果、不合格とされた1人が合格ラインに達していたことが判明。道教委は受験生と保護者に謝罪するとともに、希望すれば入学できるよう対応する。

 出題ミスがあったのは「社会」で、日本の税金の仕組みについての出題2問のうちの1問。「わが国では、直接税のうち所得税や住民税は、所得がふえるにつれて税率が『(ア)高く、(イ)低く』なる」で、二つの選択肢から正解を選ばせるもの。

 採点では、「ア」を正解としたが、住民税については昨年6月の税制改革で累進課税から一律10%の定率制に変更されたため、正解はないことになる。ミスは外部からの指摘で判明したという。

 他の1問と合わせ2問で正解とし2点を与える採点法だったが、ミスの判明で1問だけの正解でも2点とした。道教委が、学力検査で合否判定した122校に照会した結果、受験生2万7736人のうち88校の495人が加点され、不合格者の中に合格ラインに達する受験者がいた。

 杉浦久弘教育次長は「受験生や保護者に迷惑をかけ大変申し訳ない。関係者には謝罪に出向いており、今後の対応についても受験生の不利益にならないようにしたい」と話している。

著作権を学ぼう ネット時代…小中学生も“必須” 講義依頼増加、国も積極的

 「著作権って何?」と聞かれて、すぐに返答できる小中学生は少ないだろう。それでも、せめて基礎知識は持ってもらおうと、子供向けの著作権教室がここ数年、増えている。背景にあるのは、デジタルコピーやインターネットの普及だ。映像や音楽など著作物の送受信が容易になり、「子供だから著作権には無縁」とはいえない時代になっている。

 ≪勝手に…は「×」≫

 人気ゲームソフト「サルゲッチュ」のプランナーがゲームのキャラクターづくりについて語り始めると、児童が身を乗り出した。

 「将来、ゲームのプランナーになろうと思っている人にアドバイスです。キャラクターのアイデアを出すのが苦しくなったからといって、他人のアイデアを勝手に借りようと思ったらダメ。いろんな経験を蓄えてそれを生かしてください」

 8月下旬、東京都港区のソニー・コンピュータエンタテインメント本社で開かれた「親と子の著作権教室」の1コマだ。「人気ゲームを題材に、子供たちに著作権の基礎知識を分かりやすく知ってもらおう」とコンピュータソフトウェア著作権協会(東京都文京区)が企画。小学4〜6年生とその親、あわせて26人が参加した。

 教室では、サルゲッチュのキャラクター、ピポサル君の絵が無断で書き換えられたという想定で寸劇も行われた。「こういうことを防ぐために著作権のルールがあるんです」と同協会の担当者。「勝手に作品を書き換えない」「勝手に他人の作品を発表しない」「勝手に作品をコピーしない」と大きな文字で書いた画用紙を掲げて、著作権の基本ルールを解説した。

 参加した子供たちは、著作権に少し明るくなった様子。千葉県の小学4年生、玉田健君(10)は「作品を勝手に書き換えたらいけないというのがよく分かった」と話した。

 ≪知らず知らずに…≫

 日本音楽著作権協会(JASRAC)も、依頼があれば随時、中高生や大学生などを対象に、著作権に関する講義や研修を実施している。依頼は10年ほど前は年に数件だったが、少しずつ増え続け、今年度はすでに116人に講義を行った。7年ほど前からは、中学・高校の修学旅行生にも講義を始めるようになった。

 国も積極的だ。文化庁は全国の一部の小中高を「著作権研究指定校」に選び、児童や生徒に著作権の基礎知識を学んでもらう試みを平成15年から始めた。

 同庁著作権課の大和(やまと)淳課長補佐は「インターネットの普及によって、誰もが著作権者にも、著作権侵害者にもなりえる時代になった」と説明する。例えば、ネット上のブログや特定の掲示板に人気歌手の曲を無断でアップロードすると著作権侵害になってしまう。

 今は小学生も携帯電話で簡単にネットにアクセスできるので、悪意はなくても知らず知らずのうちに加害者になる危険性もある。トラブルを避けるためにも、「早い段階で知的財産を尊重する気持ちを養ってもらいたい」(大和課長補佐)という考えだ。

 がんじがらめに権利を守ることだけが重んじられると窮屈に感じる向きもあるだろう。だが、著作権の基礎知識を学ぶことは、子供たちが、賢くなるだけでなく、著作権侵害のトラブルに巻き込まれない術(すべ)を身につける機会にもなる。

教育再生:麻生内閣でも懇談会存続へ

 河村建夫官房長官は7日の記者会見で、福田内閣が設置した「教育再生懇談会」を麻生内閣でも存続させる方針を明らかにした。福田内閣と同様に、同懇談会担当の首相補佐官を任命する予定。同懇談会は安倍内閣の目玉だった「教育再生会議」を、福田内閣として引き継いだもの。麻生太郎首相や河村氏ら閣内に「文教族」が多いことも存続理由と言えそうだ。

鳥取・南部町の学力調査結果開示 文科相「違反」と指摘

 鳥取県南部町の教育委員会が、全国学力調査の学校別平均正答率を情報公開請求した住民に開示した判断について、塩谷文部科学相は7日の閣議後会見で「開示請求に対して公表することはあってはならないこと」と述べたうえで、同省が定めた調査の実施要領との関係についても「違反といえば違反」と指摘した。

 実施要領では、学校が自校の結果を公表することは認めているが、市町村教委が学校別の結果を公表することは「序列化を招く」などとして禁じている。

2008年10月 7日 (火)

授業で新聞:3段階で表現方法習得

 「教科書と現実社会をつなぐ生きた教材」。高知市立江ノ口小の川口加代子教諭(54)は新聞をそう表現する。「新聞は教科書よりも情報が新鮮で、子どもがその時に興味を持っている題材が豊富にそろっている」と新聞を授業に取り入れる理由を挙げる。実際には「親しむ」「学ぶ」「発信する」の3段階で新聞を活用している。

 低学年には4コマ漫画に色を塗るなどの「親しむ」作業から始める。中学年では写真に合った俳句を作るなどの応用も。習ったばかりの文字を新聞の中から探したり、わからない語句や言い回しを辞書で調べるのは「学ぶ」。誤植を見つけて新聞社に指摘したこともある。

 「発信する」は、学級新聞「スマイルキッズ」作りがメーン。班ごとに持ち回りで作成する。児童は記事を書くこと以上に見出しを付けることに苦労するという。一つの見出しについてクラス全員で案を出し、最終的に投票で決めたこともある。新聞作りを通してわかりやすく伝えることの難しさに気づいてもらっている。

 児童の成長を実感する出来事もあった。今年3月、担任していた6年生に卒業式の2日前、「今の気持ちを新聞にしてみて」と提案。児童は卒業式前日の2時間で見事に新聞を完成させ、式当日に全員に配布することができた。クラス全員の顔で新聞の周りを囲んだり、先生や地域の人たちへの感謝の気持ちをつづる子もいた。「新聞作りという表現方法を子どもたちが身につけてくれた」と川口教諭は手応えを感じている。

成績不振654人の情報、職員持ち帰り紛失 大阪経済大

 大阪経済大(大阪市東淀川区)は6日、全学部の成績不振な学生計654人の個人情報を記録したUSBメモリーを、教学部職員が紛失したと発表した。指導に生かすため、昨夏の前期試験で成績がよくなかった学生の氏名、学年、組、修得単位数が保存されていた。流出による被害が出たとの情報はないという。

 大学によると、職員は5月初め、メモリーに入っていた写真を印刷するため自宅に持ち帰った。紛失に気づいて同月半ばに自分で警察に届け出たが、8月下旬まで上司に報告しなかった。連休明けの出勤途中で紛失した可能性が高い。大学の聞き取りに「申し訳ない気持ちが強く言い出せなかった」と話したという。

 教学部では、原則として個人情報は外付けの記録媒体に保存せず、持ち帰るときは上司の許可を得る運用をしていたという。同大学は職員の処分を検討している。教学部は「個人情報の管理に問題があり、紛失後の報告も遅れ、学生に大変申し訳ない」としている。

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教育委員問われる存在価値 橋下知事発言で注目

 「名誉職」とも揶揄(やゆ)される教育委員会の教育委員が、その存在価値を問われている。自治体の教育行政の最高機関でありながら、「事務局の追認が仕事」といわれ、大阪府の橋下徹知事は「委員はお飾りで、事務局が好き勝手に意見を言っている」と批判した。大分県の教員採用汚職事件でも、教育委員の形骸(けいがい)化が背景にあったと指摘されている。こうした状況を受け、府教委は改革案を相次いで発表、その動向に注目が集まっている。

 ■「委員はお飾り」

 「教育委員の方針で動く、本当の意味での教育委員会を実現させたい」。1日の教育委員任命式の後、橋下知事は、自らが起用した教育委員に熱っぽく語りかけた。

 「教育委員は『お飾り』になっている」「委員ではなく事務局が好き勝手に意見を言う。これは暴走だ。(旧日本軍の)関東軍と同じだ」…。8月末の全国学力テストの結果公表以降、橋下知事は事務局主導の教育委員会のあり方に繰り返し疑問を投げかけてきた。

 「教育委員会」とは厳密には教育委員の集まりを指し、自治体の教育行政の最高の意思決定機関と位置づけられている。その方針のもとで具体的な事務にあたるのが教育長をトップとする事務局。本来は委員の「手足」となるべき組織だ。

 ただ実際には、事務局を含めて教育委員会と呼ぶことが多く、「委員は名誉職」との見方も根強い。このため大分県の教員採用汚職事件では、教育委員が本来のチェック機能を果たしていないとの批判が起きた。大阪府の場合も、委員は事務局が示す議案や報告を追認することが事実上の仕事になっているという。

 ■知事に歩み寄り

 大阪府の“教育委員改革”の動きは急だ。

 これまで事務局内になかった教育委員の机を設置し、月1回だった定例委員会議の回数増加を検討。府教委のホームページに委員が意見を表明するコーナーも設ける。これらの改革案は、生野照子教育委員長(神戸女学院大名誉教授)が示したものだが、いずれも橋下知事の意向を色濃く反映している。

 例えばホームページでの意見表明は、知事の「教育委員ではなく教育長がホームページで意見を述べている他県の教委はおかしい」との苦言を踏まえたとみられる。

 「すべてこちらが出した案であり、知事に近寄るつもりはない」。生野委員長はこう話すが、「踏み出すことができたのはいろいろな『揺れ』があったから」とも述べ、知事の主張が“引き金”になったことを示唆している。

 「府教委から知事への白旗だ」。知事に歩み寄る形となった府教委を指し、ある市教委幹部は話した。

 ■「橋下色」鮮明に

 橋下知事が1日付で教育委員に任命したのは、陰山英男氏(立命館小副校長)と小河(おごう)勝氏(大阪樟蔭女子大講師)。この2人の考えは生野委員長ら他の委員とは異なり、知事の持論に近い。

 小河氏は「公立学校の最大の課題は(生徒・児童の)学力を守ってあげること」。陰山氏も「受験テクニックは現代社会を生きる力だ」。これに対し「大阪の教育は、学力面はともかく人間教育では信頼を得ている」というのが生野委員長の主張だ。

 橋下知事は、条例を改正し、委員定数を増員、懇意の教育行政学者を起用することも検討しており、さらに「橋下カラー」が鮮明になることも予想される。

 1日に知事室で行われた橋下知事と生野委員長、陰山氏、小河氏らの懇談。両氏の教育論を聞きながら押し黙ったままの生野委員長を横目に、橋下知事はこう語った。「お二人の力で、大阪の教育界にある『学力がすべてではない』という誤ったスローガンを改めてほしい。教育委員主導で号令をかけてほしい」

■教育委員会

 地方教育行政法によって設置されている合議制機関。原則5人の非常勤の委員で構成され、互選で決まった教育委員長が代表者となる。人数は都道府県と政令市は6人以上、町村は3人以上とすることも可能。戦前の教育への反省から政治的中立性を保つことになっており、知事や市町村長からは独立しているが、委員の任命は議会の同意を得て首長が行う。

新教育の森:携帯サイト運営者、監視強め認定取得

 ◇フィルタリング強化に対応…有害性排除アピール

 ケータイサイトの有害情報から子どもを守る有力な対策として、有害サイトへの接続を制限するフィルタリングサービスが注目されている。サイト運営業者も問題のある書き込みを24時間態勢で監視するが、どのくらい有効なのか。

 ◆接続制限の適用拡大

 携帯電話大手3社(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル)は9月12日、18歳未満の契約者については既存・新規を問わず来年1〜2月以降、保護者の同意がない限りフィルタリングサービスを全員に適用すると発表した。今年6月、有害サイト規制法が成立し、携帯各社にフィルタリングサービスの提供が義務付けられたためだ。

 有害サイトかどうかは、携帯各社が判断する。対象にはアダルトサイトや出会い系サイト、自殺サイトなどがあるが、日記やプロフィルを書き込んで誰とでも交流できるコミュニティーサイトも有害サイトに位置づけられている。最近、書き込み内容を巡る子どもの事件やトラブルが続出しているためだ。こうしたサイトの利用者は大半が10代のため、サイト運営業者にとって、フィルタリングの強化策は死活問題となっている。

 ◆お墨付きで生き残り

 しかし、有害サイトの対象から外れる道がある。民間団体「モバイルコンテンツ審査・運用監視機構(EMA)」から「認定サイト」のお墨付きをもらえばいいのだ。認定を受けるには、▽運営業者による常時監視▽青少年に配慮した広告掲載基準の策定▽利用者の年齢管理−−など22項目の基準をすべてクリアしなければいけない。

 9月16日、人気コミュニティーサイト「モバゲータウン(モバゲー)」が認定サイトになった。モバゲーは無料でゲームができたり、いろいろな人とメッセージ交換ができる。06年2月の開設からわずか2年半で会員数は1164万人に達し、うち8割は10代と20代が占める。EMAに認められた監視体制はどんなものなのか。モバゲーを運営する「ディー・エヌ・エー」(東京都渋谷区)の監視室をのぞかせてもらった。

 ◆24時間態勢で年8億円

 カチカチッ、カチカチッ。東京都心のオフィスビル。約260平方メートルのフロアに、ずらりと並んだ百数十台のノートパソコンのマウスをクリックする音だけが響く。24時間態勢で常時100人前後の監視員(アルバイトと契約社員)が目を光らせる。

 監視室は新潟県にもあり、東京と合わせ420人態勢。監視費用は年間約8億円に上り、ほとんどが人件費だ。同社広報担当者は「監視規模としては業界一」と胸を張る。

 監視員は、いじめを示唆するなどの不適切な表現がないか、サイト内の検索を繰り返す。問題と判断すれば削除したり、警告したりする。電話番号やメールアドレスなど、会員同士がサイト外で連絡を取ることにつながる内容も監視対象。トラブルにつながる恐れがあるためだ。

 ◆「隠語」ですり抜け

 書き込みは毎日400万件近くに上るため、自動検索で「危険度」が高いと判断された順に監視員が書き込みの内容を1件ずつ読んでチェックしていく。

 しかし、監視網からすり抜けようと隠語を使うケースも増えてきたので、いたちごっこだ。

 携帯電話の番号はそのまま数字で書くと削除される。そこで、090は「ぜくぜ」、080は「ぜはぜ」。メールアドレスの中に出てくる携帯電話会社名も「こども(ドコモ)」「やわらか銀行(ソフトバンク)」「英雄(au)」。「死ね」は「氏ね」−−。「常に『隠語』情報を更新していかなくてはいけない」(同社広報担当者)

 「死ね」「うざい」という言葉が多く使われていても、本気と冗談の見極めが難しいケースも少なくない。単に日常会話レベルの場合もある。前後のやり取りを注視しながら判断する。

 認定後もEMAの監視下に置かれ、22項目の認定基準に違反が見つかった場合は改善指導を受ける。

 ◇フィルタリングと監視、万能にあらず−−最後は「親の目」で選別を

 ようやく始まった業界の自主規制だが、疑問や不安の声も少なくない。

 「決してフィルタリングは万能ではない」と指摘するのは、群馬県で保護者向けに携帯電話やインターネットの現状や問題点についての出張授業を行っている「子どもセーフネットインストラクター」の一人、吉田茂幸さん(44)。自身も高校生と中学生の2人の子を持つ親だ。「フィルタリングがかかっている子ども用の携帯電話でも実際はアダルトサイトが見られてしまう。サイト運営者が行う監視も限界がある。安心はできない」と話す。

 EMAには今年7月の認定申請受け付け開始以来、二十数社のコミュニティーサイト運営業者から申し込みがあった。そのうちモバゲーなど七つのサイトが認定された。しかし、常時監視には多額の費用がかかる上、フィルタリングにも抜け穴があるとすれば、「逃げ得」業者が横行する可能性もある。

 来年1月以降、18歳未満に一斉にかけられるフィルタリングも対象はあくまで契約者だ。子どもの場合、契約者は親であるケースが多い。その場合は親から「フィルタリング必要」との申し出がない限りは閲覧制限はかからない。

 各社とも請求書にパンフレットなどを同封してフィルタリングサービスの周知を図っているが、どこまで浸透するかは不透明だ。

 群馬県だけでなく鳥取県などで、保護者をネットや携帯電話に精通したインストラクターに養成する取り組みを実践している群馬大の下田博次特任教授(情報メディア論)は「最後は親がどこまで関心を持って監視できるかが鍵になる。『人間フィルタリング』が必要です」と話している。

息子の通う中学校長に暴行容疑、市職員を逮捕 広島県警

 息子が通う中学校の校長に暴行し、けがを負わせたとして広島県警は6日、同県府中市栗柄町、同市職員の宮岡忍容疑者(57)を傷害容疑で逮捕した。容疑を一部否認しているという。

 県警によると、宮岡容疑者は9月25日午後9時過ぎ、自宅の居間で校長の男性(58)に対し、尻をけったり引きずり倒したりする暴行を加え、打撲などのけがを負わせた疑いがある。宮岡容疑者は「子どものことで頭にきた」と話す一方、「尻はけっていない」と話しているという。

 同市などによると、宮岡容疑者は7月中旬、息子が学校で他の生徒から暴言を吐かれたなどとし、それ以降、学校側に数回説明を求めていた。9月25日午後7時ごろ、校長と教頭ら4人が宮岡容疑者宅を訪れて2時間ほど事情を説明したところ、帰り際に暴行を受けたという。

2008年10月 6日 (月)

若者よ「選挙に行こう」 早大生ら“ショッカーデモ”

 衆院の解散風が吹く中、自分たちと同じ若い世代に政治参加を呼びかけようと、大学生が4、5の両日、若者のまち、東京・原宿で仮面ライダーの悪役「ショッカー」の怪人にふんして「選挙に行こう」と訴える。選挙を学び、自ら啓発活動に取り組む大学生もおり、無関心の代名詞だった若者世代も変わりつつある。

 デモ行進を行うのは早稲田大、法政大、文教大などの学生7人が中心になって先月初めに結成した選挙啓発グループ「CHANGEプロジェクトチーム」。ショッカー姿にふんしてJR原宿駅を午前11時、スタート。「選挙に行こう」「政治にかかわろう」などと書いたプラカードを手に、竹下通りから明治通りを練り歩く。ごみ拾いも行うという。

 発案者の早大スポーツ科学部4年、山田幸人さん(23)は学生を対象にした公益イベント団体を主宰し、これまでもホームレスとの交流会や、環境をテーマにしたキャンプなどの活動をしてきた。ただ、これまで「政治」のことはよく分からなかったという。しかし、「最近、首相や大臣がころころ変わったりする中、関心を持つようになった。目立つ格好で呼びかけることで社会の無関心を打倒したい」と話す。

 総務省統計によると、平成17年の前回衆院選の投票率は67%だったが、20〜24歳に限ると43%、25〜29歳は48%。19年の前回参院選に至っては全体の58%に対し20〜24歳は32%、25〜29歳は38%と低かった。

 投票を棄権した理由について財団法人「明るい選挙推進協会(明推協)」が前回衆院選直後に調査を行ったところ、「用があったから」(33%)、「選挙に関心がない」(23%)、「適当な候補も政党もない」(14%)など政治的無関心・無力感が上位を占めた。こうした傾向は若い世代ほど顕著という。

 山田さんらは「本当に僕たちの1票は無力なのか」と、実際に東京のある区を前回衆院選の投票数で試算したところ、棄権した20〜30歳代の7人に1人が仮に同じ候補に投票すると、実際の当選者と次点が入れ替わった。デモに参加する山田さんの同級生、菅沼卓真さん(21)は「無関心な若者が1度でも投票へ行けば、当事者意識が芽生え、社会に対して責任感が生まれるのではないか」と話す。

 神奈川県の明推協は昨年から、大学生に選挙事務に参加してもらう中で選挙について学ぶ「かながわ選挙カレッジ」を開校している。今年5月からの2期生は神奈川大、青山学院大、慶應義塾大、専修大、桐蔭横浜大、東海大、明治学院大の11人。県選管で研修を受けたほか、先月の座間市長・市議選では、街頭に立ち、ポケットティッシュを配って投票を呼びかけた。

 参加者の一人である桐蔭横浜大2年の矢木聖那(せいな)さん(20)は、次期衆院選が有権者になって初の国政選挙となる。「私たちの世代は決して政治に無関心なわけではない。20歳になると国民年金の納付書が届くし、年金制度などこのままで大丈夫だろうかと思っている。同世代には不満があるなら行動しよう、と呼びかけたい」と意気込む。

 このほか、前回衆院選では学生グループがインターネットを使って各政党のマニフェスト(政権公約)を比較するサイトを立ち上げたり、ネット上で同世代に投票を呼びかけるなどの動きも出てきた。学生インターン(実習生)として政党活動に参加する姿も定着してきた。

 若者の政治参加に詳しい龍谷大法学部の石田徹教授(比較政治経済学)は「若者は政治に無関心といわれるが、非正規雇用の拡大など社会格差が進行する中、生活と政治のつながりが徐々に認識されている。それが直ちに投票行動につながるかは分からないが、若者層の投票率が上がっていく基盤は生まれている」と指摘する。

センター試験、ICプレーヤー試作機テスト リスニング

 大学入試センターは5日、10年1月に実施するセンター試験の英語のリスニングテストで使用するICプレーヤーの試作機のテストを始めた。再生ボタンを長く押せるように、ボタンの形を変えるなどの改良を加えた。この日は、東北大学(仙台市)と長崎大学(長崎市)であり、今後、試験会場となる全国の大学などで12月まで実施される。

 センター試験のリスニングテストは、06年から導入された。「音声が途中で止まった」など、使われるICプレーヤーに不具合を訴える受験生が毎年出ている。今年1月の試験では、約150人が再テストを受けた。

 従来の機器と大きく変わったのは、使い捨てではなく再使用ができるようにしたこと。12月に実施するテストで再び使って、不具合が無いかチェックする。

 東北大では、宮城県内の高校2年生456人が参加。大学によると、再試験に該当するようなトラブルはなかったという。

 長崎大でも、近隣の高校生389人がテストに協力した。同大でも、音が途切れるなどのトラブルはなかったという。高校2年の女子生徒(17)は「聞き取りやすかったが、イヤホンが大きく、耳に入れるというより置くという感覚だった」。別の女子生徒(16)も「音はよかったが、イヤホンを手で押さえながら試験を受けなければならなかった」と話した。

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【教え育てる】慶応義塾幼稚舎長 加藤三明

 保護者の理解と教員の情熱が教育を支える

 幼稚舎教育の大きな特色である「6年間担任持ち上がり制」は、明治31年に始まっています。6年間クラス替えがなく、基本的に担任も替わらないこの制度に対しては、批判的な意見も多々あります。しかし、私たちは指摘されるような欠点を補って余りある長所が多いと考えて、この制度を採用しているのです。

 児童一人一人の成長と発達を6年間という長い目で見守ることは、担任にとって大変に責任の重い仕事です。決して手抜きは許されません。児童の成長の手助けを常に親身になって行わなければなりません。その結果、教師と児童の間には真の信頼関係が生まれ、児童同士もかけがえのない友情で結ばれます。

 ときに例外がないとは言いませんが、一般論としても教育にすべての人を満足させるオールマイティーな方法はありません。とりわけ私立学校は創立者の理念、建学の精神を教育目的に掲げています。幼稚舎のそれは福沢諭吉の唱えた「独立自尊」であり、6年間担任持ち上がり制はそれを実行する最良の方法だと私たちは考えています。

 とはいえ学校が目指す教育を成功させるためには、保護者の協力も不可欠です。たとえば幼稚舎で「うちの子の担任を替えてほしい」と言われても、システム上どうすることもできません。

 1クラス36人の児童は、担任を中心とするいわば“運命共同体”であり、保護者はクラス36人の児童をわが子のようにかわいがり、わが子のように見守る気持ちが必要です。そのことを保護者も理解してくださっていることが、この制度がここまで続いてきた大きな要因でもあります。

 もう一つ不可欠なものは、この“運命共同体”を6年間支え続ける担任の情熱です。幼稚舎の担任は教育内容についてかなりの自由度をもち、自身の創意と工夫で授業を展開することが求められています。

 自分が「面白い」と思うことを実行することが教師としての情熱の源泉であり、児童の自発的な学習意欲を奮い立たせると考えるからです。

 私も若い先生方に「教え方の技術書を読むなら、自分がやりたい分野の学術書を読んだほうがいいよ」ということがありますが、基本は児童に対する「一つでも興味のあるもの、得意なものを持とう」と同じ思想。慶応義塾幼稚舎はそういう学校なのです。

生活力:養成狙い 放課後の小学生向けに、体験型の教室続々−−塾、民間学童など

 ◇理科実験、まち探検、経済教育…

 子どもの放課後を変える試みが始まっている。狙いは「生活力」の養成。経済教育や理科実験、体験型の学びの場を、企業やNPOが提供する動きが目立っている。

 理科実験をカリキュラムに取り入れ、生物に触れるチャンスを作っているのは学習塾の「ファインズ・グループ」(東京都国分寺市)だ。

 きっかけは、代表の中野耕治さんが「魚や泥に触って遊んだ経験のない子がいる」と痛感したことだ。知り合いの子が動かなくなったカブトムシを見て「電池はどこ?」と言うのも耳にした。小3・小4で月に3回、小5と小6は月1回、てんびん作りやフナやカエルの解剖に挑戦する。

 東京都台東区にあるNPO「CANVAS」には、木曜日の放課後になると近所の小学生が集ってくる。江戸の下町情緒が残る「谷根千(やねせん)地域」(谷中、根津、千駄木)の商店などを取材して、ブログなどで発信するためだ。

 低学年も高学年も一緒に取材先への質問を考え、カメラやメモ帳を持って町を歩く。

 CANVASは地域で子どもが学び、育つことを目指し、港区から、古くからのコミュニティー意識が残る台東区池之端に本拠を移した。07年に「キッズ地域情報発信基地局」と名づけた取り組みを始め、07年度は延べ140人が参加した。参加費は各回500円。

 副理事長の石戸奈々子さんは「誰でも情報を発信できる時代なので、自分で素材を集め発信する力を身につけてほしい。地元を見直すことにもつながり、他人の写真をブログに載せる時は許可を取るなどのモラルも学べる」と話す。

 東京都板橋区にある民間の学童保育「キッズベースキャンプ本蓮沼」。キッズコーチが「好きなものを書いてね」と呼びかけた。小学校1、2年生12人が「カブトムシ」「プール」「(ニンテンドー)DS」と書き始めた。コーチは幼稚園教諭や保育士などの資格を持つ若者たちだ。

 「算数」に関係する仕事を考えた時は「時計屋さん」「先生」と元気に声が上がったが、続かない。コーチが「DSはどこで買ったの?」「プールにはどんな人がいた?」と声をかけ、ゲーム機を売る人、プールの監視員など、関連した仕事を思いつくよう促した。

 キッズベースキャンプ(東京都世田谷区)は今年6月、社会や経済の仕組みを身近に感じてもらうため、小学1・2年生向けの経済教育も始めた。流通の仕組みを紙芝居で学んだり、模擬店で売り買いを体験したりする1年間のプログラム。東京、神奈川の9カ所で実施している。

 本蓮沼店に小学3年生の娘(8)を通わせる板橋区内の母親(36)は「(好きなものから仕事へと)話が広がっていく。仕事について親の価値観だけではなく、コーチや友達の考えに触れる機会ができていい」と話す。

 放課後の子どもを預かる「学童保育」は月4万2000円(週5日)。「生きるための経験を積む遊び場が地域にない」という島根太郎社長の考えから始まった。ボランティアで町のごみ拾いをしたり、かしわ餅や月見団子など伝統行事にかかわる食べ物を作る、など多彩なプログラムを用意している。

女性研究者採用したら6百万円 文科省、増員狙い補助へ

 大学などの研究機関が女性研究者の採用を増やせば、その分の人件費を補助します――。主要国で最低の女性研究者の割合をなんとか増やそうと、文部科学省は来年度からこんな優遇策を始める方針を決めた。研究の多様性を高める狙いもあるという。

 日本の女性研究者の割合は、男女共同参画学協会連絡会によると12.4%。米国(34%)、フランス(28%)、英国(26%)に遠く及ばず、韓国(13%)よりも低い。

 このため、女性のための支援スタッフの配置や託児所の整備といった「環境づくり」中心のこれまでの施策では不十分と判断し、雇用に国費を直接つぎこむことにした。

 計画では、女性の割合が特に低い理・工・農学系を対象に、人件費の一部と初期の研究費として、女性研究者の新規採用1人あたり年600万円を3年間補助する。

 ただし、女性が働きやすい環境を整え、増員を確実に定着させる採用計画をつくった研究機関に限定する。当面は10機関ほどを選び、100人程度の増員をめざす。

 女性研究者を増やすため、第3期科学技術基本計画(06〜10年度)は採用の25%を女性にする目標を掲げた。しかし、文科省によると、06年度に大学が採用した研究者で女性が占める割合は農学系16.3%、理学系12.7%、工学系5.9%にとどまった。

2008年10月 5日 (日)

自閉症児の面前で就学断る 愛知・知多市の小学校校長

 愛知県知多市の市立旭北(きょくほく)小学校で、自閉症と診断された男児(6)と母親が来春の就学について相談に訪れた際、舟橋佳延校長が「うちの学校では無理」などと2人の面前で就学を断っていたことが3日、分かった。

 障害のある児童の就学については通常、市教育委員会が設ける「就学指導委員会」で保護者を交えて議論し、決定するといい、市教委は舟橋校長の対応が不適切だったとして同日までに口頭で指導した。

 市教委によると、男児と母親は9月25日、同校の特別支援学級などを見学。その際、舟橋校長が「小学校に来る状態ではない」「特別支援学校に行くべきだ」などと発言した。

 舟橋校長は市教委に対して「子どもの成長を第一に考えての発言だったが、十分に真意が伝わらなかった。申し訳ない」と釈明しているという。

学力テスト:07年度学校別成績を開示 鳥取・南部町教委

 鳥取県南部町教委が07年度の全国学力テストの学校別成績を開示していたことが分かった。町内の男性からの情報公開請求に応じた。文部科学省は、学校の序列化を招くとして学校別成績を公表しないよう市町村教委に求めており、同省学力調査室は「市町村教委が学校ごとの成績を一括開示した例は聞いたことがない」としている。

 開示したのは、児童数が少なく個人が特定されるおそれがある小学校1校を除く、小学校と中学校各2校の平均点。9月16日に男性が開示請求し、10月2日に開示した。

 永江多輝夫教育長らが男性と面談し、むやみにデータを公表しないことを確認。9月30日の定例教育委員会で「教育は地域とともに考えるべきだ」とし全会一致で開示を決めた。永江教育長は「町情報公開条例に沿って判断した。隠す情報ではない」としている。

 文科省の実施要領は学校が自校のデータを公表することは認めており、同県三朝町では対象児童が少ない1校を除き、小学校2校と中学校1校が学校便りで公開している。栃木県宇都宮市でもほぼ全小中学校が平均正答率を学校のホームページで公表。公表を基に住民が「学校ランキング」を作ることも可能だが、こうした公表をする自治体は少数派にとどまる。

 最近では大阪や秋田など一部の知事が、市町村教委に対して成績公表を迫る動きも出ているが、求めているのは各学校別ではなく市町村別の成績。南部町の公表は、かなり踏み込んだ対応といえる。

 鳥取県では、県情報公開審議会が7月、市町村別と学校別の成績を「開示すべきだ」と答申したが、県教委は非開示を決定。市民団体が決定の取り消しを求める行政訴訟を起こしている。

 ◇文部省は拡大懸念「実施に支障」

 南部町教委が全国学力テストの学校別成績を開示したことに「過度な競争を防ぐ」との立場から公表を禁じてきた文部科学省には動揺が広がった。他の自治体でも、情報公開条例に基づく請求があれば、同様に開示される可能性があるためだ。文科省は「今後のテスト実施に支障が出る可能性もある。他教委に広がるのは防ぎたい」と説明している。

 文科省は学力テストの実施要領や通知で、都道府県教委に市町村別・学校別の成績を公表しないことや、市町村教委に学校別成績を公表しないことを求めてきた。

 理由は(1)序列化や過度な競争が生じる恐れがある(2)市町村教委の協力や国民的理解が得られなくなり、参加校が減って全国的状況を把握できなくなる恐れがある−−の2点。教育関係者の間には、学校選択制を実施する地域で開示された場合「成績下位の学校への通学を回避する動きが出かねない」との懸念の声もある。

 しかし、情報公開の流れの中で、自治体にとっては文科省の挙げる理由が非開示の根拠になるとは言い切れない。大阪や岩手では自治体が独自に実施している学力テストの結果公表を求める訴訟も起きているが、司法判断は分かれている。個々の自治体の情報公開条例が、不開示判断の基準などをどう設定しているかも異なる。

 文科省は「南部町の対応は適切ではない。各教委には、実施要領に従うよう引き続き強く求めていく」と話しているが、法的拘束力はない。他の自治体に同様の動きが広がる可能性は残ったままだ。

「竹島は我が国固有の領土」の答弁書を閣議決定

 中学校の新学習指導要領の解説書に盛り込まれた竹島(韓国名・独島)問題の記載について、鈴木宗男衆院議員から出された「日本と韓国のどちらに属すると指しているのか」と問う質問主意書に対し、政府は3日、「記述によって竹島が北方領土と同様に我が国固有の領土であることは明確にされている」とする答弁書を閣議決定した。

 政府はこれまでも「竹島は日本の領土」としてきたが、文部科学省は今春改訂された指導要領の解説書については、韓国への配慮から直接的な表現を避けた経緯がある。

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企業実習 普通高で単位認定

 大阪府立布施北高校

 社会人としての体験を積むことで自らの進路を考えてもらおうと、大阪府立布施北高校(東大阪市)が、企業での実習を単位に認定する「デュアルシステム」に取り組んでいる。

 明確な目標を持たずにニートやフリーターになる生徒を少しでも減らそうと始めた。普通科高校では全国でも珍しい取り組みという。

 進路設定の参考に

 大阪市生野区の鏡製造業「クヌギザ」工場。同校2年の和田好赴(よしはや)さん(16)は、縦約90センチ、横約60センチの鏡を専用のカッターで、横幅5センチほどに手際よく裁断していった。和田さんは毎週火曜日、この工場に“出勤”し、午前8時半から午後4時まで鏡に向き合う。「バイトじゃ経験できない仕事。学校に行く方が楽だけど、初めての経験だし、結構面白い」と笑顔をみせた。

 学業と職業教育の両立を意味する「デュアルシステム」は、文部科学省がドイツの職業教育をモデルに、全国25校を研究指定校に選んで2004年度にスタートさせた。ほとんどは商業・工業などの学科で、普通科高校としてカリキュラムに盛り込んでいるのは布施北高校だけという。

 同校は選択科目の一つとして、2、3年生の希望者を対象に企業実習を行ってきた。生徒は介護施設や工務店、百貨店などから実習先を選び、週1回数時間、無給で働く。週2時間のマナー講座などの授業と合わせ、卒業単位として認定される仕組みで、今年度は52人が取り組んでいる。

 狙いは、生徒に働く姿を具体的にイメージしてもらうことだ。担当の中嶋義博教諭は「世の中にどのような仕事があり、自分に何が向いているのかを考えるきっかけになる」と話す。

 背景には、フリーターやニートの増加がある。内閣府の青少年白書によると、06年でフリーターは187万人、ニートと呼ばれる若年無業者は62万人にのぼる。卒業後3年以内の離職率は、中学卒が7割、高校卒が5割、大学卒が3割と高い水準で推移している。

 同校では、約3分の1の生徒が進学先も就職先も決めずに卒業していくが、07年度に実習を受けた生徒19人のうち進路未定者は4人、06年度は実習経験者11人のうち進路未定者は2人にとどまり、目に見える形で成果が出てきた。

 職業教育に詳しい仙崎武・日本キャリア教育学会名誉会長(臨床教育学)は「実習を通じて将来の目的がはっきりすれば、学ぶ意欲も向上する。ふだんの授業でも将来の職業を意識させることが大切だ」と話している。

2008年10月 4日 (土)

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

学力テスト結果を学校別開示 鳥取・南部町、全国初

 鳥取県の南部町教育委員会が、住民の請求を受けて昨年度の全国学力テストの学校別平均正答率を開示していたことが3日、分かった。文部科学省によると、市町村教委の判断で学校ごとの成績を開示するのは初めてとみられるという。

 鳥取県では学力テストをめぐる別の開示請求で、県教委が市町村別、学校別結果の非開示を決めていた。

 南部町教委によると、開示したのは、児童数が少ない小学校1校を除く小中学校それぞれ2校の計4校分。9月16日に町民が学校別データの開示を請求。永江多輝夫教育長らは請求者と面談、「得られた情報をどう活用するのか」などの理由を聞いた。

 その後、9月30日の定例委員会で「教育は地域とともに考えるべきだ」と全会一致で開示を決めた。

 永江教育長は「情報公開条例がある以上、原則公開。隠す情報ではないと判断した」と話している。

検定GO!:ご当地編 ナシ学(鳥取)

 ◇ナシ学(鳥取)

 ナシ果実に多く含まれるミネラルの一つK(カリウム)はある病気の予防に役立っている。どんな病気か。

<1>低血圧

<2>胃潰瘍(かいよう)

<3>大腸炎

<4>高血圧

 (第1回検定問題より)

==============

 《ナシ学検定》

 【目的】鳥取県の財産・宝物であるナシについての知識を広める/出題形式・選択式/受検料・一般1000円、高校生以下無料/問い合わせ・よなご知財活用支援センター0859・22・2541(解答は<4>)

学力調査、鳥取県南部町が学校別の結果開示 全国初

 鳥取県南部町は2日、昨年度の全国学力調査の学校別平均正答率を、情報開示請求した住民に開示した。文部科学省は市町村教委に、過度な序列化を招くとして学校別の結果は非開示とするよう事実上促す通知をしており、学校別の結果を開示したのは全国初という。

 南部町教育委員会は9月30日に開示を決定。今月2日、町内の小中学校各2校分を請求者に開示した。町内の残る小学校1校については、小規模校のため非開示とした。

 町教委の担当者は「町の情報公開条例の趣旨に照らし合わせて判断した。請求者にはむやみに数値を公表しないなど、児童・生徒に配慮することを確認した」としている。

 請求者の男性は「情報の公表が目的ではなく、自分の住む町が情報公開に対し、どんな姿勢でいるのか知りたかった」と話している。

 南部町は町の平均正答率については広報誌などで公表している。

不登校で講演会

 不登校の子供の親を対象にした講演会が26日、東京都渋谷区のSYDホールで開かれる。

 東京都八王子市教委の元教育相談室長の海野千細(ちかし)主幹が「『希望』をどう伝え、どう支えるか」と題して講演。「登校拒否の子どもたちの進路を考える研究会」の田中雄一副代表とともに、進路選択の前に知っておきたい基礎知識を小中高校別に解説する。個別相談(要予約)の時間もある。

 午後1時〜5時で参加費1000円。問い合わせは同研究会((電)03・3370・4078)へ。

2008年10月 3日 (金)

国内初の赤ちゃん専門研究機関を開設 同志社大

 乳幼児を専門に研究する国内初の機関として、同志社大学は1日、赤ちゃん学研究センターを学研都市キャンパス(京都府木津川市)に開設した。赤ちゃんの発達や行動のメカニズムを明らかにし、子供の健やかな発達に役立てる研究拠点として期待される。

 同センターは来年度に学科から昇格する心理学部の主要機関のひとつ。医理工系の研究施設が集積する同キャンパスに置かれ、発達心理学や小児科学に加え、脳科学や工学などの研究者も巻き込み、赤ちゃんの謎の解明に取り組む。

 研究成果は講義などで心理学部の学生たちにフィードバックする一方、親や保育関係者らを対象に公開講座も行う。保育施設を巡回して赤ちゃん学を応用したアドバイスを行い、臨床現場で乳幼児の発達的な問題の解決を目指す。近く地元住民を対象にした保育講座を行う予定で、来年度以降は関西の自治体と連携した連続講座を開設するなどの構想もあるという。

 センター長の小西行郎・日本赤ちゃん学会理事長は「臨床現場に橋渡しできるような施設にしなければならない。関西には研究者も多く、積極的に連携していきたい」と話している。

禁止農薬:水銀系使用で東大農場に立ち入り検査 農水省

 東京大大学院農学生命科学研究科付属農場(西東京市)で水銀系農薬が使用されていた問題で、農林水産省は2日、農薬取締法に基づき同農場を立ち入り検査した。

 使用された「酢酸フェニル水銀」が含まれる農薬は同法で試験研究目的以外での使用が禁じられ、違反した場合3年以下の懲役または100万円以下の罰金が科される。農水省は使用実態などを調べ、違反があれば警視庁に告発する方針。

 一方、東大は2日午後、農場内で住民説明会を開き、報道で事実を知って集まった約70人が不安や怒りをあらわにした。

 約1時間40分に及ぶ説明会の冒頭、大学院の生源寺(しょうげんじ)眞一・農学生命科学研究科長は「地域のみなさんに迷惑をかけ、大変申し訳なく思っている」と頭を下げて陳謝した。質疑では住民から「安全だと思って食べていたのに裏切られた」「健康被害は極めて考えにくいというが、不安だ」などの声が上がった。

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秋篠宮さま、東京農大客員教授に

 宮内庁は、秋篠宮さまが1日から東京農業大学(東京都世田谷区)の客員教授に就任したと発表した。期間は10年3月31日まで。

 秋篠宮さまはオックスフォード大学大学院動物学科で修学し、その後、皇族として初の理学博士号を取得。01年から東京農業大学で学生に直接指導し、06年度から「特別講義」の非常勤講師として人間動物関係学の講義を担当している。

大分教員採用試験、不正で不合格の18人に教諭の辞令

 大分県の2008年度教員採用試験で、不正な点数操作のあおりで不合格となった22人のうち18人が1日、教諭として採用され、辞令を受け取った。他の4人は別の仕事に就いているため、来年4月1日付で採用される。

 県教委によると、18人の配属先は小学校12人、中学校6人。17人は9月まで臨時講師や非常勤講師として小中学校に勤務しており、正規採用後も同じ学校で教壇に立つ。もう1人は職には就かず教諭を目指していた。

 辞令は県内6か所の教育事務所で交付された。7人が受け取った大分教育事務所(大分市)では、土崎谷夫所長が一人ひとりに辞令を手渡し、訓示で「皆さんは自分の力で合格した。試験の公正公平が損なわれていたことをおわびします」と謝罪。さらに「憤りや悔しさ、怒り、戸惑いで、今回の採用を素直に喜べない理由は理解できるが、心から歓迎したい」と述べた。

 県教委によると、08年度採用試験で元義務教育課参事・江藤勝由被告(52)(収賄罪で公判中)が点数を大幅に改ざんする際、合格圏内にいた2人の点数を減点したため、不合格となったのは不正合格者の21人より1人多くなった。

2008年10月 2日 (木)

【教育】催し シンポジウム「子供たちに伝えよう、日本の道徳」

 シンポジウム「子供たちに伝えよう、日本の道徳−『パイロット版 道徳教科書』の作成に向けて」 8日午後6時半、東京都港区の虎ノ門パストラルホテル新館。基調提言を上智大名誉教授の渡部昇一氏が行い、日本バレーボール協会名誉会長の松平康隆氏、服飾評論家の市田ひろみ氏、参院議員の義家弘介氏らが登壇する。参加費1000円。定員400人(先着順、要申し込み)。TEL03・3835・2435(道徳教育をすすめる有識者の会)。

入試センター試験:09年度の願書受け付け開始

 来年1月17、18の両日に実施する09年度大学入試センター試験の願書受け付けが1日、東京都目黒区の大学入試センターで始まった。センター試験を利用する大学は08年度より18校多い639校(国立82校、公立73校、私立484校)で、過去最多を更新。短大は08年度より8校多い164校(公立18校、私立146校)が参加する。願書の締め切りは14日(消印有効)。

 今年度の受験者は54万3385人で、うち現役生が42万8013人、浪人生が10万8666人だった。

学力向上へ橋下色、「百ます」陰山氏ら教育委員に 大阪

 大阪府の橋下徹知事は1日、府教育委員に立命館小学校副校長の陰山英男氏と元大阪市立中学校教諭の小河(おごう)勝氏を任命し辞令を交付した。橋下知事が選んだ教育委員の就任は初めてで、低迷する全国学力調査の成績向上をめざす橋下色が鮮明になった。

 6人いる教育委員をめぐり、橋下知事は「ビジョンがない」「お飾りだ」と批判、4年の任期が切れる2人を再任しなかった。「百ます計算」などで知られる陰山氏と小河氏の起用で基礎学力の定着を目指している。

 陰山氏は「緊急の対応が必要。三たび子どもたちに悪い成績を取らせるのか。受験テクニックもどんどん教えていい。学力は1年で必ず伸びる」と意気込んだ。一方で小河氏は「教職員と相互理解できればおのずと解決策が見えてくる。なぜこれほどの学力問題が起きたのか、先生たちとの合意形成に走り回りたい」と語った。

 記者会見で2氏は、つまずきの原因を探る実態調査や基礎学力のデータ収集にまずとりかかるとした。

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大学入試センター試験の願書受け付け始まる

 来年1月17、18日に行われる大学入試センター試験の願書の受け付けが1日、東京都目黒区の大学入試センターで始まった。出願期間は今月14日(消印有効)まで。

 20回目となる今回のセンター試験は、国立82校、公立73校、私立484校の計639の大学が利用。短大も164校が利用し、ともに過去最多となる。ただ、志願者数は、18歳人口の減少により、約60万人が受験した2003年以降は減少傾向にあり、前回の約54万3000人を下回る見通し。

 願書の受け付けは午前9時半から始まり、職員が開封して名前や住所の記載漏れがないかなどを、入念に確認していた。

【教育】大学院支援に47校66件採択 文科省

 文部科学省は大学院の優れた取り組みを支援する「大学院教育改革推進プログラム」に、吉備国際大(岡山県)など47校の66件を採択した。1件につき年間5000万円を上限に3年間支援する。

 内訳は国立大が25校の40件、公立大は4校4件、私立大は18校22件。プログラムは人社系(文系)、理工農系、医療系の3分野が対象で、今回は161大学が273件を申請した。

 吉備国際大は学生に米国の美術館で研修を受けてもらうなどして、文化財を修復できる人材を育成する。

中教審:「低迷」法科大学院の定員縮小求める提言公表

 中央教育審議会の法科大学院特別委員会は30日、司法試験の合格率低迷が続く大学院には自主的な定員見直しを求めることなどの提言を「中間まとめ」として公表した。法科大学院全体の規模を縮小し、修了者の合格率を上げることが優秀な志望者の入学につながるとの見解を示した。

京大紹介の漫画完成 絵は京都精華大生

 京都大(京都市左京区)を紹介する漫画冊子「MANGA Kyoto University」が完成し、同大学で披露された。約1万部を全国の中学校、高校などに送る。「敷居が高い」とされる京大を身近に感じてもらうのが狙い。ストーリーは京大生らが考え、京都精華大(同区)で漫画を専攻する学生らが絵を担当した。

 京大の尾池和夫総長(当時)が「大学の研究を多くの人に理解してもらいたい」と発案。精華大の島本浣(かん)学長が協力要請に応じた。両大学の25人の学生や大学院生らが6チームに分かれ、教員らに取材するなどして約2年がかりで完成させた。

 実在の名物教員らが登場し、総合博物館や万能細胞などの研究内容をわかりやすく説明する。霊長類研究所の章では、最初はチンパンジーに相手にされなかった大学院生が、松沢哲郎所長の指導によって次第に意思疎通できるようになる過程を描いた。参加した精華大4年の宮坂美緒さんは「いかに分かりやすく、正確に伝えるか苦労した」と振り返った。

 漫画家で精華大マンガ学部長の竹宮惠子さんが、冊子制作のいきさつを漫画で紹介したページも。尾池前総長は「予備校などへの配布も考えたい」と話した。両大学は今後も大学広報などに関して連携協力する基本協定も締結した。

理系ドラマを教授が監修

 「ガリレオ」など科学に関心高める狙い

 天才物理学者が難事件を解決する人気ドラマの陰に「女性ガリレオ」――。

 エンジニアの経歴を持つ作家、東野圭吾さんの原作で昨年放映された「ガリレオ」。不可解な超常現象に見える難事件を、帝都大理工学部の湯川学・准教授が物理学の知識を駆使して解決する内容だ。ドラマと今月公開される映画「容疑者Xの献身」で、東京大の大島まり教授(生体流体力学)は「若い人が物理学に興味を持つきっかけになれば」と、科学監修を担当した。研究現場を知る科学者の意見がリアルな「理系ドラマ」作りに大きく役立っている。

 監修の仕事は、ドラマの内容が科学的に矛盾がないか確認し、原作の不思議な現象が実現可能かどうか検証すること。

 映画とドラマを担当したフジテレビの鈴木吉弘プロデューサーは「原作者から、科学的な部分は間違いないようにと強い要望があり、映像表現を理解してくれる専門家が必要だった」と、大島さんに白羽の矢を立てた理由を説明する。

 大島さんは、実際にレーザーを使って髪の毛の燃焼実験を行ったり、大気の温度変化で光がどれだけ屈折するか計算したりした。

 ドラマでは、湯川准教授が事件解決のアイデアを思いつくと、所構わず数式を書き始めるシーンがあるが、大島さんは熱伝導率や光の屈折率、衝撃波などの数式をきちんと計算し、演技用の原案として渡した。大島さんは「物理を学ぶ高校生の数は減っている。科学の普及に、科学者を主人公にしたドラマの影響力は大きい」と期待する。

 一方、映画「容疑者Xの献身」は、主人公が天才数学者と対決する内容。数学の監修は、横浜国立大の根上生也教授が行った。コンピューターの巨大ネットワークの基礎になるグラフ理論の専門家で、天才数学者が取り組んでいる研究について、アドバイスした。

 根上さんは「数学者は世間から変人と思われがちだが、人間の営みとしての数学や数学者の日常をきちんと伝えてほしいと思い、協力した」と話す。

 他にも何人もの科学者がドラマや映画で紹介される実験などで協力している。本物の科学者の視点がどう反映されているか、注意して見るのも面白いかもしれない。

2008年10月 1日 (水)

50%超が授業料値上げへ 助成削減で大阪の私立小中高校

 大阪府は30日、橋下徹知事が打ち出した私立学校経常費助成削減の影響について、府内の全私立学校を対象に実施したアンケート結果を発表した。回答を寄せた小中高校の54・6%(83校)が「授業料の値上げを検討している」とし、値上げ時期のめどについては約8割の65校が「来年度」と答えた。

 人件費の抑制についても65・8%の小中高校が「実施予定」と回答。具体的な取り組み内容では、給料のカットや手当廃止、早期退職制度の導入などが挙がり、賞与の支給を行わないという学校もあった。

 一方、幼稚園の55・4%(209園)は「保育料を値上げしない」と回答。府私学課は「小中高に比べると保護者も若いため、負担を増やすことは難しい。やむをえずコスト削減でしのいでいる園も多いのではないか」と話している。

 アンケートは9月12日から29日にかけて、幼稚園432園と小学校16校、中学校61校、高校101校を対象に実施し、529園・校から回答があった(回収率86・7%)。

中教審:「低迷」法科大学院に定員縮小求める提言

 中央教育審議会の法科大学院特別委員会は30日、司法試験の合格率低迷が続く大学院には自主的な定員見直しを求めることなどの提言を「中間まとめ」として公表した。法科大学院全体の規模を縮小し、修了者の合格率を上げることが優秀な法曹志望者の入学につながるとの見解を示した。

 提言では「合格率が著しく低い状況が続く大学院は、定員調整などで現状改善を図る必要がある」と指摘。小規模な大学院や地方の大学院で教員確保が難しい場合などは、積極的に統合することも推奨した。各大学院には「ただちに(改善に)取り組むことを強く要望したい」とした。

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

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「日教組と連携続ける」塩谷文科相

 「単一民族」「ごね得」などの失言で辞任した中山成彬前国土交通相の「日教組をぶっ壊せ」などの発言をめぐり、塩谷立文部科学相は30日の閣議後の会見で、「(日教組は)お互いに努力、協力して教育をより高いレベルに持っていく関係であればよい。これからも連携をとる」と述べ、日教組と連携して教育行政を進める考えを強調した。塩谷文科相は、中山前国交相が文科相だった同時期の文科副大臣。

 塩谷文科相は、中山前国交相の「日教組の強いところは学力が低い」との発言について、「組合の組織率(加入率)の高いところが成績が低いことはない。当を得ていない」と批判した。ただ、組織率が高い地域に闘争色が薄くて教委に協力的な互助組合もあり、「日教組の強さと組織率は必ずしも関係がない」(文科省幹部)とされる。

 教員の組合活動をめぐっては、日教組傘下の北海道教職員組合が今年1月、違法ストを実施。約1万2000人の組合員が処分された。日教組は教育基本法改正にも反対活動を行ってきたが、塩谷文科相は「(日教組との連携を)やる必要がある。(改正教育基本法も成立後は)継続して反対していない」とした。さらに、「一回は話をしたい」として日教組委員長との会談に意欲を示した。

NIME:教員のIT活用力は向上するか メディア教育開発センターがフォーラム

 メディア教育開発センターは10月3日、同センターが開発した教員研修ウェブシステム「TRAIN」を使った教員研修について紹介するフォーラムを開催する。「TRAIN」は、教員がコンピューターやデジタル教材を授業で使えるようになるためのビデオ教材データベースで、今年1月に公開された。

 フォーラムでは、清水康敬・同センター理事長が講演するほか、小中学校教員、自治体の教育センターの指導主事が「TRAIN」を使った研修などについてパネルディスカッションを行う。

 教員のITを使った指導力は、文部科学省の「教員のIT活用・指導能力を測るチェックリスト」を使った実態調査が07年から実施されている。同省によると、平均値はわずかに上がっているものの、地域差が大きく、全分野で最下位の高知県で「授業中の指導」ができるのは46%で、トップの愛媛県と35ポイントだった。

パワハラで中学教師自殺、公務災害認定 千葉

 千葉市若葉区の市立中学の教師(当時50)が06年9月に市内の高架橋から飛び降り自殺したのは校長のパワーハラスメント(職権を背景とした嫌がらせ)が原因だとして、遺族が地方公務員災害補償基金(千葉県支部長・堂本暁子知事)に公務災害の認定を求め、このほど同基金がパワハラによる公務災害と認めた。遺族代理人の弁護士が29日、記者会見した。

 代理人らによると、06年8月下旬に教師は夏休み中の生徒の水難事故の対応に奔走。専念しようと同30日、教頭昇進試験の辞退を校長に告げると、「お前は昔から仕事がいい加減だった」などと約1時間、怒鳴られた。これまでも継続的にパワハラを受けていたこともあり、これを機に教師は深刻なうつ病に陥った。自殺は7日後だった。

 市教委は07年2月、「校長職の適性がない」と、この校長を一般教諭に降格させる分限処分に。校長は07年度末に退職している。

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