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2008年11月

2008年11月30日 (日)

大学入試:センター試験 志願倍率は最低の3倍

 大学入試センター(東京都目黒区)は28日、来年1月17、18日に実施される09年度大学入試センター試験の志願者数(確定値)を発表した。前年度に比べて594人(0・1%)多い54万3979人。うち現役生は43万1261人(前年度比3248人増)で、来春の高校卒業予定者に占める割合(現役志願率)が40・4%と初めて4割を超えた。志願者全体に占める現役生の割合は79・3%、女子の割合は42・3%で、いずれも過去最高。センター試験利用大学(短大含む)の入学定員合計に対する志願倍率は過去最低の3・0倍。

採用口利き「告発」50件 教育目安箱に教員らから

 大分県の教員採用をめぐる汚職事件を受け、政府の規制改革会議が設けた「教育目安箱」に、現職教員らから「自分の県にも口利きがある」などという告発が50件以上寄せられたことが分かった。

 目安箱は教育関係者から採用や人事面での不満や改善策を聞くため、8月13日から1カ月間設置。インターネットでの投稿か手紙で受け付けた。計238人から意見が寄せられ、このうち4割が教員や元教員から。意見は延べ357件で、口利きに関する54件も含めて採用の問題点を指摘する内容が3割を占めた。

 中には「就職氷河期には議員のコネのある人や、親が校長、教育委員会幹部の人が多数採用された」(愛知県の教員)、「県議から介入を受ける場合がある」(香川県の教員)など具体的な内容も。ただ規制改革会議は告発を受けた実態調査は行わず、今後の採用試験をめぐる提言の参考とする方針だ

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横浜市大の留学生2人、進級英語試験で替え玉

 横浜市立大(横浜市金沢区)で今年3月に実施された英語能力試験で、国際総合科学部2年の中国人の男性留学生2人が、それぞれ別の知人に依頼し、替え玉受験させていたことがわかった。

 横浜市大は、2人を停学2か月と戒告の処分とした。同学部では、500点以上取ることを2年から3年への進級条件としているが、昨年度は学年全体の2割にあたる約150人が留年し、学生から「厳しい」との声も出ていた。

 横浜市大によると、試験は、TOEFLの過去問題で構成し、団体内部の評価用に使われるITPテストで、3月29日に行われた。2人の得点が、普段の英語の成績と比べ、著しく高いため、不審に思った担当教授が2人に問いただしたところ、替え玉受験を認めた。試験では、試験官の教員が学生証の写真で本人確認をしていたが、別人であることを見抜けなかった。

 2人は面識はあるが、親しい関係ではなく、いずれも「替え玉を依頼した知人は学外で知り合った。得点を取る自信がなかった」と話しているといい、謝礼金の支払いは否定している。2人のうち、1人は以前に別の問題で停学処分を受けていた。今回の問題を受けて、同試験では試験官を2人から3人に増員した。

 TOEFLは、英語を母国語としない人々の英語力を測るテストとして、米国で開発された。国際総合科学部は、同テスト500点か英検準1級取得を進級条件としている。

【教え育てる】慶応義塾幼稚舎長・加藤三明

 ■「情報」 コンピューターの可能性学ぶ

 毎年3学期、4年生は一人一人、クラスメートとお母さん方が見守る前で、パソコンとスライドを使って「ぼくの/わたしの自慢料理」を発表します。夏休み中に自分の作った料理を写真に撮り、まとめたレシピをもとに、2学期に情報教室でプレゼンテーション用の資料を作成。その成果を見てもらうのです。

 資料作成にはパワーポイントというソフトを使いますが、児童たちはまたたく間に使い方を覚えてしまいます。

 幼稚舎では「情報」の授業を1年生から始めています。1、2年生は英語と交代で隔週1回ずつ、3年生以上は週1回の授業。まず1年生はパズルなどのゲームで、コンピューターに慣れ親しむことからスタートし、2年生からは1人1台のコンピューターを使って、徐々に水準を上げながら操作を勉強していきますが、児童たちはともかくコンピューターが大好き。

 5年生ではインターネットの検索についてエチケットに触れながら勉強し、6年生になると、自分たちがビデオカメラで撮影した映像を使って動画の編集を経験します。

 こうした授業を通して私たちが目指しているのは、児童にコンピューターのもつ可能性を感覚的に身につけてほしいということ。言い換えればコンピューターを使えばこんなことは簡単にできるけれど、半面、コンピューターには不得意なこともあるということも知ってほしいのです。

 今の小学生たちが大人になるころ、コンピューター社会は現在以上に進展していることでしょう。しかし、どんな時代になってもコンピューターはあくまでツールであり、コンピューターを使うこと自体を教育の目的にしてはならないと、私は考えています。

 幼稚舎の情報教室には、1クラス36人の児童の活動に十分なパソコンなどのIT機器が備えられています。この教室ができたころは、児童が昼休みなどに自由に使ってよいことにしていました。しかし、今はきちんとした理由がある場合だけ使用を認めています。外遊びをしないで、ゲームなどに一人で熱中する児童が出てきたからです。

 将来のために、今からコンピューターに慣れ親しんでおくことは大切だけれど、児童には、その前にもっと親しんでおいてもらいたいものがある。それは「友達」。私たちはそんな思いで情報教育に取り組んでいます。

検定GO!:ご当地編 四国観光

 次のうち、阿波踊りに関係ないものはどれか。

ア よしこの

イ 鳥追い姿

ウ 演舞場

エ 鳴子

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 《四国観光検定》

 【目的】四国全体の魅力を案内できる人材の育成と、観光客の受け入れ態勢の整備/出題形式・選択式/受検料・3150円/問い合わせ・四国観光検定運営事務局03・5434・8319(解答はエ)

「トッポで受験突破」 菓子メーカーが験担ぎ商品

 「トッポで受験をトッパ(突破)」「(ウ)カール(受かる)」――。菓子や食品のメーカーが、商品名をもじって験担(げんかつ)ぎをしたり縁起物の具材を入れたりした「受験生応援商品」にこの冬も力を入れる。パッケージや中身を少し変えるだけで販売促進が期待できる定番商法だが、消費が冷え込むなか、受験生の心に届くか。

 ロッテは来年1月6日、チョコレート菓子「トッポ」のパッケージを、受験突破の意味を込めた「トッパ」に変えて発売する。携帯電話でQRコードを読み取ると、携帯で遊べる「Toppaゲーム」がもらえるおまけつきだ。「コアラのマーチ」でも1月6日から、赤と白の2種類のパッケージを基調とした「紅白のだるまコアラ」を発売する。「コアラは寝てても木から落ちないから」(同社)という。

 明治製菓は、「カール」や「ハイレモン」をもじって、「ウカール」、「ハイレルモン(入れるもん)」の商品販売を準備中。江崎グリコは12月23日から、チョコレート菓子「ポッキー」で、ポッキーをおみくじに見立てて験担ぎする「『ポッキーでキッポー』おみくじ待ち受けキャンペーン」を展開する。内袋のQRコードを読み込むと、5パターンある待ち受け画面がダウンロードできる。

 エースコックも12月22日、山口県の学問の神様「防府天満宮」で合格祈願した焼きのりを加えた「合格!お祈り わかめラーメン ごま・しょうゆ」を新発売する予定だ。

10年度センター試験11校増

 文部科学省は28日、2010年度の大学入試から新たに大学入試センター試験を利用する大学と短大を公表した。

 4年制大学では私大6校が加わり、参加大学は645校(国立全82校、公立全73校、私立490校)と過去最多。私大の参加率は86.4%。短大も私立6校が加わるが、聖和大短期大学部が取りやめるため、参加校は5校増の169校(公立18校、私立151校)になる。

 新規参加校は次の通り。

 【私立大】群馬パース大▽鎌倉女子大▽成安造形大▽びわこ成蹊スポーツ大▽近大姫路大▽兵庫医科大

 【私立短大】帯広大谷短大▽札幌大女子短期大学部▽鎌倉女子大短期大学部▽和歌山信愛女子短大▽大分短大▽鹿児島純心女子短大

 大学入試センターは28日、来年1月のセンター試験の最終的な志願者は前年度より594人多い54万3979人になったと発表した。

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

2008年11月29日 (土)

高校生対象に奨学生を募集

 アフラック(アメリカンファミリー生命保険)と同社販売代理店組織で設立した「公益信託アフラックがん遺児奨学基金」は、がんで保護者を亡くし、経済的な理由で修学の機会が狭まってしまった高校生を対象に、奨学生120人を募集している。毎月2万5000円が高校卒業(最短修業年期)まで給付される。締め切りは平成21年2月28日(応募書類必着)。問い合わせは、同社広報部社会公共活動推進課(電)03・5908・6411。

東京都立日本橋高:入試得点を改ざん 退学2人、再受験で不合格

 東京都教育委員会は28日、06年度の入試で都立日本橋高校(中央区)が、暴力事件などを理由に同校を退学し、その後再受験した元生徒の男子2人(20歳と18歳)の合否判定資料を改ざんし、不合格にしていたと発表した。改ざんに関与した当時の校長と副校長を処分する方針で、公文書偽造容疑での刑事告訴も検討している。

 都教委によると、元生徒2人は05年4月に入学。校内で暴力事件を起こしたり、校外で補導されるなどした末、同12月に自主退学したが、06年2月の入試に再出願した。男子の入試には計62人が受験し、総合成績で2人は合格圏内に達していたが、当時の苗村深校長(現福生高校長)は武田富雄副校長(現足立西高副校長)に成績の改ざんを指示、60点だった2人の自己PRカード点を0点にし、調査書点をオール1にするなどして不合格とした。他の60人は合格した。

 苗村校長は「他の生徒への影響を考慮した」と釈明しているという。都教委は苗村校長と武田副校長を12月1日付で都教職員研修センターに異動させる。

入試点数を改ざん、2人不合格に 都立日本橋高校

 東京都教育委員会は28日、都立日本橋高校(中央区)が06年度入試で、当時の校長の指示で合格ラインに達した受験者2人の点数を低く改ざんし、不合格にした、と発表した。2人は05年、いずれも1年生の時に同校を自主退学し、再受験した男子生徒。都教委は27日、保護者に謝罪し、2人の入学については意向を踏まえて対応する。

 都教委によると、06年度入試は男子62人が受験。合格ラインは60位までで、2人は34位と59位だった。しかし、2人は退学前に校内で暴力行為などがあり、苗村深校長(当時、現福生高校長)は、再入学で生活指導上の問題が起きることを懸念。武田富雄副校長(同、現足立西高副校長)に指示して自己PRカードや調査書の点数を下げるなどさせ、2人を61位、62位にした。

 都教委は「断じてあってはならないことで、入試への信頼を損ねたことをおわびする。再発防止に取り組む」とし、当時の校長と副校長については処分を検討する。

評価点改ざんし、不合格に…都立日本橋高

 退学、再受験の2人

 東京都立日本橋高校(中央区)が2006年2月に実施した入学試験で、学力テストなどの結果が合格圏内だった男子生徒2人について、調査書の評価点などを低く改ざんし、不合格としていたことが、28日わかった。

 2人は05年に同校で暴力行為などを起こして退学し、再受験していた。不合格にしたのは、当時の校長らが「生活指導の問題が再発する」と判断したためだったが、都教育委員会は「入試制度の根幹にかかわる不正」として、2人の保護者に謝罪するとともに、関与した校長らを処分する。

 同日発表した都教委によると、不合格とされた生徒2人は05年4月に同校に入学、12月に自主退学した後、再び同校を受験した。入学試験では、男子62人が受験し、2人は男子の合格ラインに達していた。これを知った当時の苗村深校長(現・都立福生高校長)が当時の副校長に、2人の中学卒業時の調査書や自己PR書類の評価点を減点させる不正操作を指示した。

 入試では、学力テストを600点満点、調査書を400点満点、自己PR書類を100点満点として判定する仕組み。不合格となったのは、この2人だけだった。2人は現在、20歳と18歳で、都教委は今後の対応を検討する。今月7日に都立高入試で不正操作があったと情報提供があった。

 記者会見した大原正行教育長は「すべての受験生、保護者、都民におわびする」と謝罪した。

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センター試験志願者横ばい

 来年1月17、18の両日に行われる大学入試センター試験について、大学入試センターは28日、確定志願者数は前年度比で594人(0・1%)増の54万3979人になったと発表した。

 浪人生の減少やセンター試験を利用する大学・短大の増加から、志願者中で、現役の高校3年生の占める割合はセンター試験開始から20年間で最高となる79・3%。現役高校生の中でセンター試験に志願した割合を示す「現役志願率」も40・4%と過去最高となった。

 また、利用大学・短大数も過去最高の803大学。一方、募集人員総数が増えたことで、これに対する志願倍率は過去最低の3・0倍となった。

茨城大:入試で訂正4回 誤植などミス8カ所

 茨城大学(池田幸雄学長)は27日、22日に実施した人文学部社会科学科の推薦入試で、小論文の問題文と設問の計8カ所に誤植などが見つかり、1時間半の試験時間中、4回にわたって訂正を出す不手際があったと発表した。試験中に慌てて訂正したため訂正個所2カ所にも新たに誤りが発生した。ミスは「地域再生」を「都市再生」、「集結」を「終結」としたり、かぎかっこの位置を間違えたりした。佐々木寛司同学部長は「動揺を与えて申し訳ない」と謝罪した。

「遊びの先生」は小学生…大阪の幼稚園

 園児と交流、共に成長

 幼稚園児と一緒に遊ぶ小学生を募り、「遊びの先生」になってもらう取り組みを、大阪市住吉区の長居幼稚園(園児50人)が続けている。

 園児たちがお兄ちゃんやお姉ちゃん世代から遊びを学べるだけでなく、児童たちが年下から頼りにされることで自信を深める機会になっている。

 今月15日、同園で行われた「遊びの先生」の時間。園児の遊び相手になったのは、地元の小学生だった。サッカーやドッジボールを楽しむグループは園庭を駆け回り、別の子供たちは教室でカルタや折り紙に熱中。約2時間、園内には大きな歓声が響いた。

 遊びの輪になかなか加われない園児の手を取って誘い出す児童の姿も見られた。中島郁子園長は「園児への気遣いや接し方など、私たちが教わることも多い」とほほ笑んだ。

 子供たちが世代を超えて集う場になれば……。「遊びの先生」は2004年、そんな中島園長らの思いからスタートしたという。そもそも、卒園生の女児が在園当時の楽しい思い出を忘れられないと来園し、「覚えた手品を見せたい」と切り出したのがきっかけだった。女児は園児たちの前でハンカチを使った手品を披露し、大きな拍手に包まれた。

 その後、同園はチラシやホームページ、ミニコミ紙などを通じ、先生役の児童たちを広く募集。年3回のペースで実施してきた。

 見学に訪れる保護者らの評判も上々だ。少子化で一人っ子も多いだけに、ある園児の保護者は「お兄さん、お姉さんと一緒に遊ぶだけで、心も体もグンと成長したようだ」と喜ぶ。一方で、先生役を務めた児童の保護者も「自分に自信を持ち、考える力が育ってきた」と評価する。

 先生役は卒園生に限定してはいない。「学校に居場所がない」「同級生とコミュニケーションがうまくとれない」など、悩みを抱えた児童も積極的に受け入れている。

 同園は地域の人々や専門家らの意見を取り入れ、さらに充実させていく方針で、中島園長は「児童たちには、幼稚園で体験し、学んだことを学校や家庭に持ち帰り、友だちや家族への思いやりの心をはぐくんでほしい」と話している。

2008年11月28日 (金)

茨城大、推薦入試中に問題文10カ所訂正

 茨城大は27日、人文学部社会学科の推薦入試中に問題文の誤りが見つかり、4回にわたり、延べ10カ所を訂正する不手際があったと発表した。不十分な校閲が原因で、4回の訂正は「異例」という。

 発表によると、試験は22日、97人が受験した1時間半の小論文。「集結」を「終結」と間違うなど、試験直前からのチェックでミスが相次いで判明した。

 最初の訂正も試験開始に間に合わず、その後も10〜20分置きに訂正内容を板書。かぎかっこの位置で同じ部分を2度訂正したケースもあり、4回目は試験終了の30分前だった。

 同大のガイドラインは、試験日より前に出題主任の教授ら4人と点検委員2人が問題文を2回校閲すると規定しているが、主任は点検委員のチェックは必要ないと勘違いし、校閲も1回だったという。

職員会議:「挙手・採決の禁止」撤回主張 三鷹高校長に反省促す−−都教委方針

 東京都教育委員会は27日の定例会で、都立学校の職員会議で挙手・採決を禁止した通知の撤回を求めている都立三鷹高(三鷹市)の土肥信雄校長(59)について「組織に敵対的な行動をし、都教委全体に対して都民の信頼を損ないかねない」などとして、反省を促す措置を講じる方針を決めた。

 定例会では、教育委員の竹花豊・元副知事が、メディアに登場したり市民団体と集会を開いたりした土肥校長の行動について「校長の対応としては由々しきこと」と発言。さらに「言論の自由が奪われている」と主張している土肥校長が具体的根拠を示していないとして「少し反省を促す方法があるか検討してほしい」と提案。他の委員も同調した。

 これに対し、土肥校長は「私が間違っているかどうかは社会が決める問題だ。都教委はまず私と正々堂々と話し合うべきだ」と話している。

 通知を巡っては、都教委が三鷹高を除く都立学校260校321課程の校長・副校長を対象に調査を実施し、言論の自由について約95%が「影響ない」と回答した。都教委は「言論の自由を奪っている実態はない」と結論付けたが、土肥校長の主張に賛同する教育評論家の尾木直樹さんらは「管理職だけを対象にした調査は意味がない」と批判している。

東大の新総長に浜田純一・副学長

 東京大学は27日、小宮山宏総長の任期満了に伴う総長選挙を実施し、新しい総長に浜田純一理事・副学長(58)を選んだ。任期は来年4月1日から6年間。

 学内外の有識者からなる総長選考会議が候補者6人を選出。この日あった教員による投票で、4回目に浜田氏が有効投票数(1544)の過半数に達する875票を集めたことを受けて、同会議が次期総長に決めた。

 浜田氏は東大法学部卒で、専門は情報法。新聞研究所教授、社会情報研究所長、大学院情報学環長などをへて、05年4月から現職。01〜05年、朝日新聞社の「報道と人権委員会」委員を務めた。記者会見で「ボランティアや海外経験など、社会でもまれることで、もっとタフな東大生を育てていきたい」などと語った。

公表・非公表は委員間でも意見二分 学力テスト

 全国学力テストをめぐり、26日開催された文部科学省の有識者会議でも、公開、非公開をめぐって意見が二分し、委員がそれぞれの立場から熱い議論を繰り広げた。

 学力テストの実施要領では、「都道府県教委は個々の市町村名・学校名を明らかにした公表は行わない」と定めており、学校レベルでの公表は「それぞれの判断に委ねる」としている。

 県教委職員の委員は「自治体の説明責任という観点から言えば、市町村が認めるならば、県教委レベルでのデータ公表を認めるべきだ」と前向きの姿勢。大学准教授の委員も「子供の学力向上につながるならば、公表がいい。改善策を前面に出せば、数値の独り歩きは避けられる」と後押しした。

 一方、都内の小学校長を務める委員は「現場は、結果を受けて、各校ごとに長所短所を把握し、地道に改善に努めている。説明責任は十分に果たしている」と市町村別データの公表には懐疑的だ。別の大学准教授も「市町村の同意があればというが、すでに(県レベルと市町村で)微妙な温度差がある」と指摘。別の委員は「公表となると不参加を表明する自治体が出てくる不安もあり、慎重に考えるべきだ」と述べた。

 また、この日の会議で行われたヒアリング調査では、情報公開請求に対して市町村別データを一部開示している秋田県の根岸均教育長が「(市町村別データの)公表で教育実践はより充実する。子供の学力を保証する姿勢からも公開は不可欠」と述べ、「実施要領を少しでも緩めてほしい」と要望した。

全国学力テスト:文科省会議で教委側意見 「禁止表現やめて」/「公表前提ではダメ」

 全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)の分析・活用方法を議論する文部科学省の専門家検討会議は26日、教育委員会側からのヒアリングを実施した。秋田県教委の根岸均教育長は、都道府県教委に市町村別・学校別結果を公表しないよう求めている現行のテスト実施要領について、「禁止形の表現をやめてほしい。公表が悪いことのような雰囲気が広がるのは避けるべきだ」と見直しを求めた。

 根岸教育長は、市町村別データを開示した秋田県教委の対応について「公表自体が目的ではない。学力が向上すればよく、(公表は)そのための方法」と主張した。検討会議委員からは「学力向上の仕組みが担保されるのなら(データを)出していくのがいい。『数値の独り歩き』は文科省の対応で抑えられる」との意見も出た。

 一方、全国市町村教育委員会連合会の相上(あいあげ)興信事務局長は「公表を前提にすれば不参加の自治体・学校が出て実施の意味が薄れる」と主張。「離島やへき地などでは教育環境の格差が大きいのに、一律公表するのはいただけない」などと訴えた。

大阪の私立中高の半数超、授業料値上げ 府助成金削減で

 大阪府内の私立中学・高校154校のうち、半数を超す84校が来年度の新入生の授業料を値上げする。大阪私立中学校高等学校連合会が27日発表した。10〜30校の例年に比べ大幅に多い。大半が府による私学助成金の削減を理由に挙げているという。

 高校は、94校中50校が授業料を平均4万9900円値上げする。入学金と授業料を合わせた新入生納付金の平均額は77万800円(対前年度比2万6500円増)になる。授業料の値上げ幅が最も大きいのは来春から早稲田大の系属校となる早稲田摂陵(現・摂陵。大阪府茨木市)の16万円。

 中学は、60校中34校が授業料を平均5万8500円値上げする。新入生納付金の平均額は79万6600円(対前年度比2万9700円増)。中学、高校ともに値上げ幅は過去最大となる。

 大阪府の橋下徹知事は財政再建策の一環として、8月以降、私立学校の運営費への助成金を小学校と中学校で前年度比25%、高校で同10%、幼稚園で同2.5%削減。これにより歳出を約29億円抑えた。来年度も通年で約45億円の削減を予定している。

 同連合会が値上げする学校に理由を尋ねたところ、高校で9割、中学で全校が府の助成金削減を挙げたという。

正答率など学力テスト「公表」4割

 市区町村教委を調査

 全国学力テストの結果公表を巡る問題で、テストに参加した全国1839の市区町村教育委員会のうち、4割を超える745教委が調査結果をすでに公表していたり、公表する予定だったりすることが26日、文部科学省の全国調査で分かった。

 各市区町村の試験結果の公表の実態が明らかになるのは初めて。

 調査は今年10月〜11月、今年4月実施の全国学力テストに参加した全自治体を対象に行われ、全自治体が回答した。

 それによると、487教委が既に試験結果を公表しており、258教委が公表を予定していると回答した。このうち549教委は、教科ごとの平均正答率など、数値で公表していた。

 一方、全体の95%にあたる1748教委は、「市区町村名が分かる形で都道府県教委に成績を公表されることに反対」と回答した。ただ、調査対象全体の45%にあたる839教委は、小学校や中学校が2校以下しかない自治体で、市町村名の公表が学校別の成績の推測につながることから、反対派にはこうした教委が多数含まれるとみられる。

 学校名の分かる形での公表は、1787教委と97%が反対だった。

 都道府県に対する調査でも、市区町村名の分かる形での公表に前向きな回答は11教委にとどまった。

 文科省は、過度な競争を招くことを理由に、実施要領で都道府県に市区町村名の分かる形で公表しないよう求めているが、大阪府や秋田県で自治体別の結果を公表する動きが出ていた。

2008年11月27日 (木)

増田前総務相が東大公共政策大学院の客員教授に

 東京大は26日、平成21年4月から公共政策大学院の非常勤客員教授として前総務相の増田寛也氏を起用すると発表した。「資本市場と公共政策」の講座を担当する。

 増田氏は旧建設省職員を経て岩手県知事となり、改革派の旗手として活躍。安倍改造内閣で総務相として入閣、福田内閣でも再任された。東大は「国や地方の政策決定の実態について、経験を生かした講義をしてもらえると思う」としている。

手書きパソコン:学力は向上するか 千葉・柏市の小学校で学習効果を検証中

 千葉県柏市立手賀東小学校で26日、画面に手書きできる小型パソコンを使った授業が公開された。同校では9月から、児童が1人1台のパソコンを使って漢字や計算のドリル学習をした場合の学習効果の検証をしており、この日は中間発表が行われた。パソコンはインテルと内田洋行が貸与している。

 公開されたのは4年生の算数の授業で、児童16人がこの日学んだ「小数点の引き算」の計算問題に取り組んだ。パソコンは専用ワゴンに収納されている。「パソコンで問題を解いてみよう」という先生の掛け声で、子供たちは一斉に席を立ち、パソコンを取りに行った。横幅16センチの小型パソコンは子供には扱いやすそうだ。ソフトを立ち上げて次々と問題を解き始めた。手書きパソコン用のペンを使い、画面の余白で筆算をしながら、解答を書き込む。

 男児は「ノートの方が書きやすいけど、自動で丸をつけてくれるのがいい。(何問解いたかを示すバーが)100%に近づくとうれしい」と話した。担任の渡邉由美教諭は「子供たちは自分の苦手なところが分かっていて、自分のペースで取り組んでいる」と利点を挙げた。先に進むこともできるので、復習だけでなく発展的な学習にも利用できるのではないかと期待する。また、学習の履歴が残るため、教員は児童がどこでつまづいているか知ることができる。

 同校では、IT機器と図書の両方を活用して総合的な情報活用力を身につけさせたいとして、図書室とともにIT環境整備に力を入れる。今回の小型パソコンの利用についても、後藤一弥校長は「始めたからには、とことんやりたい」と意欲的だ。2社による実証実験は4、5年生が対象だが、来年度からは他の学年でも使いたいとする。

 インテルは来年1月、児童にはテスト、教員にアンケート調査などを行って成果を検証する予定。併せて、学校で使いやすいパソコンの条件なども聞き、端末メーカーに提案していきたいという。柏市教育委員会では、検証結果を、今後の学校のIT機器整備に役立てる。

全国学力調査の結果

 全国学力調査の結果を、都道府県教育委員会が市町村名を明らかにして公表することに、市町村教育委員会の95%が否定的であることが26日、文部科学省のアンケートで分かった。「事前に(市町村教委の)同意があれば公表できるようにすべきだ」と答えたのはわずか4%だった。

 学力調査について、文科省の実施要領は、都道府県教委が市町村名を出して公表することや、市町村教委が学校名を明らかにするような「公表は行わない」としている。だが、一部の府県の知事が情報公開請求に応じて部分的に開示し、議論が起きている。

 文科省は来年度の実施要領を検討中で、47都道府県教委と1839の市町村教委にアンケートし、26日、「専門家検討会」に示した。

 市町村教委のうち、「個々の市町村名を明らかにした公表を行わないとしたままでいい」という回答を選んだのは95.3%、「事前に同意を得れば、個々の市町村名を明らかにした公表をできるようにすべきだ」は3.9%、「同意を得なくても公表できるように」は0.8%だった。

 一方、47都道府県教委のうち、「市町村名を明らかにした公表は行わない」は34自治体(72.3%)、「事前に同意を得れば公表」は9(19.1%)、「同意を得なくても公表」は2(4.3%)、回答なしが2(4.3%)だった。個別の都道府県名は明らかにしていない。

高校生と数学者が熱い議論

 仏の高等科学研究所 50周年記念

 数学のノーベル賞と言われるフィールズ賞受賞者と日本の高校生が話し合う「高校生と数学者の出会い」が先月、東京大学駒場キャンパス(東京都目黒区)で開かれた。

 フランスの高等科学研究所(IHES)の創立50周年を記念して、日本学術振興会などが主催。国際数学オリンピックに出場した経験のある生徒ら約70人が、最先端の研究者らと熱い議論を交わした。

 最初に、仏のリヨン高等師範学校のE・ギス教授が「五つの円錐曲線に同時に接する図形はいくつ描けるか」をテーマに講演、研究の最前線の一端を紹介した。

 続いて、日本人で初めてIHESで研究、1970年にフィールズ賞を受賞した広中平祐・京都大学名誉教授と、98年の受賞者で、卓抜な発想力で量子物理学と数学の橋渡しを進めるM・コンセビッチ・IHES教授が壇上に登場。会場の高校生と質疑・応答を交えながら対話した。

 広中さんは、ピアニストへの道と選択に迷ったが、大学3年の時に数学者になると覚悟を決めたと強調。IHESでは、小さい時から数学を始めた優秀な数学者に囲まれ、大きな刺激になったと振り返り、「数学も継続が重要」と力説した。

 モスクワ生まれのコンセビッチさんは、10歳の時に兄と、問題を解く競争をきっかけに数学を志し、14歳で数学の英才教育を受ける学校に入学した。「毎週30時間以上数学、物理の授業を受けたことが今日の基礎になった」と話した。

 数学者の能力について、コンセビッチさんは「記憶力」と回答。広中さんは「天才的でなくてもインスピレーションがあればいい。通常の人の10倍粘り強く取り組むことで、精神の飛躍がある。私も3回あった」と自らの経験を披露した。

 スランプに陥った時の対処法について、コンセビッチさんは「同時に五つの数学のテーマを用意、気分転換を図った」と話したのに対して、広中さんは「あきらめてた」と笑わせた。

 最後に広中さんは「若い人は海外に出てショックを受け、新たな発想を生み出してほしい」と激励した。

 筑波大学付属駒場高校の石村脩さん(16)は「数学者の貴重な話は刺激になった。数学者を目指し、海外に留学したい」と話していた。

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関大支援は総額40億円 高槻市補正予算案

 JR高槻駅北側の再開発地区に平成22年春開校する関西大新キャンパスへの支援策として、高槻市は26日、市有地として取得し関大へ無償貸与するグラウンド部分(約6800平方メートル)を、28億5600万円で購入すると発表した。校舎建設費のうち市が12億円負担することも決まっており、支援総額は計40億5600万円となる。市は今後、再開発に関係する事業者から「まちづくり協力金」を募り、用地買収にかかる費用を圧縮する考えだ。

 土地単価は1平方メートル当たり42万円。地権者の「ジーエス・ユアサ・インターナショナル」(本社、東京都港区)から、購入用地であるグラウンドの周囲部分も約2000平方メートル無償譲渡を受けることも決まった。

 取得費のうち21億5000万円を、今年度補正予算案として12月定例議会に提案。残り7億600万円は平成24年度までの債務負担行為として提案し、事業者から協力金を募っていく。

 関大支援の根拠として、市は若者が増えることによる経済効果などを挙げ、約2400人の学生・教職員らがもたらす効果を年間約22億円と試算している。

 市民一人当たりの“関大負担額”は現時点で計約1万1000円となるが、市は「グラウンドは災害時に避難場所として活用も可能。校舎についても、生涯学習講座や図書館開放などの形で市民還元してもらう」と説明している。

 関大新キャンパスには小学校から大学院までが設けられ、防災などについて学ぶ「社会安全学部(仮称)」が開設される予定。

全国学力テスト:公開制約の条例、鳥取県知事が提案

 文部科学省の全国学力テストの市町村別・学校別データ開示に向け、鳥取県の平井伸治知事は26日、県情報公開条例改正案を県議会に追加提案した。開示請求者がデータを公表することについて「児童らの心情に配慮し、序列化や過度な競争が生じることがないよう使用しなければならない」と規定しており、県議からは「知る権利を制約する」と反対する声も上がっている。

 県教委は10月30日、学校や学級を識別できる方法でのデータ公表などを「制限できる」とした改正案を提示。県議会などから「表現の自由を保障する憲法に反する」などと批判が噴出し、内容を緩和した。

自由の学風ですが…京大、防犯カメラ大増設 盗難相次ぎ

 京都大(左京区)は25日、理学研究科(理学部)の防犯カメラを増設し、既設分を含めて全6館に計30台設置したと発表した。キャンパス内での犯罪増加に対応したもので、同研究科によると、全館に防犯カメラを設置したのは各研究科(学部)の中で初めて。

 同研究科はこれまで、パソコンを多く設置する1校舎に防犯カメラ4台を設置していただけだった。しかし、今年に入って置き引きなどの盗難被害などが10件ほど発生。6月には、過去10年分の理学部学生延べ約800人分の氏名や学生証番号、試験の点数などが入った教授のノートパソコンが研究室から盗まれた。

 こうした事態を受け、同研究科は教授会でカメラの増設を決定。職員組合や学生自治会などにも説明し、理解を得たという。

 カメラは夜間や休日を中心に稼働させ、事件などの際には責任者の立ち会いで再生し、警察などから提出要請があれば教授会で審議する。何もなければ、撮影データは約2週間で消去されるという。同研究科事務部は「カメラ増設による犯罪の抑止効果にも期待する」としている。

前橋工科大が「教育理念」を拝借

 岡山大から無断引用で謝罪

 前橋市立前橋工科大学(江守克彦学長)が2008年度の学生便覧に掲載した「教育理念」を、岡山大学の理念から無断でそのまま引用していたことが、わかった。

 前橋工科大は岡山大に謝罪し、ホームページで閲覧できない措置を取った。

 前橋工科大の「教育理念」は、岡山大の「自然と人間の共生を希求する」など3項目を順番を変え、ですます調にしただけだった。工学部の「育成のための教育理念」5項目もほぼそのまま使っていた。

 江守学長によると、学内から6月ごろ、酷似していると指摘があった。「理念」は複数の教官が作成にあたった。中心となった教官は06年度末に退職しており、ほかの担当教官らの話などから無断引用と確認した。理念を新たに作成中で、学生に経緯を説明する。

 江守学長は「(理念作成で)他大学の例を参考にすることがあるが、作成者が忙しさから引用してしまったと認識している。学生に申し訳ない」と話した。岡山大総務課の菅原康宏課長は「同じ文言は適当ではない。(前橋工科大が)適切に対処すると考えている」としている。前橋工科大は1997年開校で、前橋市立工業短期大が前身。

2008年11月26日 (水)

「常に上を目指せ」 元陸上の朝原さん「かがやき未来塾」で熱弁

 明日を担う子供たちにメッセージを送る第59回「かがやき未来塾」(産経新聞社・関西2100委員会主催)が25日、奈良市の市立三碓小学校(武野正校長)で開かれた。今年8月の北京五輪で銅メダルを獲得した元陸上選手の朝原宣治さん(36)が5、6年生約300人に、向上心を持ち続けることの大切さを語りかけた。

 朝原さんは北京五輪の男子四百メートルリレーで、日本男子トラック史上初めてのメダルを獲得。30歳が限界といわれる短距離界の常識を覆した。

 「向上心が人を育てる」と題した講演で朝原さんは、野球やサッカーをして遊んでいた小学生時代、ハンドボールをしていた中学生時代の体験などを披露。子供たちにも「いろいろな遊びを通して、何か熱中できるものを見つけて打ち込んでほしい」と呼びかけるとともに、「もっと上にいけないかと常に求めていくのが僕の姿勢。目標をとことん追いかけていくことが大切」と訴えた。

 講演終了後には、同校の運動場で児童らに腕の振り方や姿勢など実技指導を行い、自らも五十メートル走を披露。迫力満点のメダリストの走りに、児童たちは驚きの声をあげていた。

 実技指導では「体が前のめりになりすぎている」「肩の付け根から腕を振るともっとよくなる」と真剣な表情でアドバイス。指導者の顔をのぞかせた。

 将来の夢はプロ野球選手という5年生の野口耕平君(11)は「これからつまずくことがあっても、けがに負けなかった朝原さんのように頑張りたい」と話した。

橋下知事、討論会でまた教員批判 「教育には競争必要」

 大阪府の橋下徹知事や府教育委員らが直接、府民と意見を交わす府民討論会が24日、大阪市内で開かれた。テーマは「大阪の教育を考える 教育日本一をめざして」。参加者からは競争を強いることに疑問の意見も出されたが、全国学力調査の成績向上をめざす橋下知事は、子どもが将来の夢を実現するためには競争に耐える力をつけることが必要と持論を訴えた。

 討論会には約1700人が参加。抽選で選ばれた府民から「競争をあおるほど学ぶ意欲が育たない」「教育は競争や比較とは違う」との意見が出た。橋下知事は「社会に出たら全部競争。競争を否定して、競争の荒波に子どもたちを放り投げて後は知らん顔する。一部の教員の無責任な態度だ」「できる子には競争してもらう。だけどできない子は絶対に救います」と理解を求めた。

 これに対し、元大阪市立中学校教諭の小河(おごう)勝・府教育委員は「荒れている子は、人との競争でなく、自分がわからないことに苦しんでいる。だから学力が必要だ」と指摘。「教育は競争のためにあるんじゃない」と知事に忠告する場面もあった。

 10月に開かれた1回目の討論会は激しいヤジが続き会場が騒然とした。2回目の今回は参加者にヤジや横断幕の持ち込みが禁止され、入場時に手荷物検査があるなど物々しい雰囲気で始まったが、大きな混乱はなかった。

上海で「大学連携」シンポ…中大、留学生獲得へ一歩

 他大との競争に危機感

 少子化時代の大学の生き残り策として、中国人留学生の獲得競争が激化する中、中央大学(永井和之学長)は8日、上海の環球金融センターでシンポジウム「東アジアの時代と大学連携」(読売新聞社など後援)を開いた。

 中大が2010年に創立125周年を迎えるのを記念した催し。優秀な留学生の獲得など国際戦略の第一歩と位置づけた。

 シンポジウムでは、中国国務院発展研究センターや上海社会科学院、北京大、韓国・建国大などの専門家が東アジアの経済、文化交流における教育機関の役割などについて意見交換。地元学生ら約450人が会場を訪れた。

 この中で、中大が04年から受け入れている中国内陸部の大学教職員研修について、焦必方・復旦大経済学部教授が「経済後進地域の文化水準向上に有益」と評価。また、李善同・同センター研究員は「中国では法治社会建設のため多くの優秀な人材が必要」と、定評ある中大の法学教育との連携に期待を寄せた。

 実行委員長の松丸和夫・中大経済学部長は「中大は早稲田大など他大学に比べると国際性という点では地味。国際的なサバイバル競争の中で、積極的なメッセージを出していく必要があった」と狙いを語る。中大で学ぶ留学生約550人のうち中国人は300人超。昨年、出国した中国人留学生は前年比1万増の14・4万人だが、中大では減少傾向にある。02年ごろから中国進出を図った日本の他大学に比べ、取り組みの遅れに強い危機感が生まれている。

 ただ、今回の試みは「まだ実験段階」(松丸学部長)。参加した復旦大環境科学・エンジニア学部研究生の馬琳さん(22)は「日本の環境技術は素晴らしいが、学ぶなら教育環境の整っている欧米」と話した。日本の大学は、言語、奨学金などで欧米の大学に水をあけられており、その国際戦略の前途は厳しそうだ。

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伝統芸能に触れよう 能、狂言…小中学校へ“出張”

 能、狂言など日本の伝統芸能を小中学校などに出向いて公演し、児童生徒らに鑑賞してもらう取り組みを続けている団体がある。神奈川県鎌倉市の財団法人「鎌倉能舞台」は、自前の能楽堂を持つ傍ら、全国各地へ飛び出し、子供たちに能を披露している。文化庁の後押しで進められている試みで、子供たちが古典芸術への関心を大いにかき立てるきっかけ作りとなっている。

 今月中旬、川崎市の市立大戸小学校で行われた公演では、即席の舞台を体育館に設営。4〜6年生約370人が、鎌倉能舞台を主宰する能楽師の中森貫太さんらによる演目を鑑賞した。

 披露されたのは「安達原(あだちがはら)」。修行の山伏一行が一軒家に宿を借りた。家主の老女は親切にもてなし、やがて「寝室を見ないで」と念を押しつつ、薪を採りに山へ行く。不審に思った一行が寝室をのぞくと、中には人の死骸(がい)が積み重なり、火の玉が飛びかっていた。驚いた一行は「鬼のすみかだ」と逃げ出す。これを知った老女は鬼の姿を現して追いかけるが、最後は山伏に敗れ、消え去っていく…。

 体育館には、装束姿の能楽師らによる独特の発声や、鼓の音が響き渡った。目の前で次々に繰り広げられるシーンに、前のめりになって見入る児童の姿も。6年生の女児は「山伏が鬼を倒すところが面白かった。600年の歴史がある能の面白さが伝わってきた」。6年生の男児も「引きずるような独特の足運びを見て、普段から厳しい練習をしているんだなあと思った」と感想を話し、伝統芸能の奥深さに魅了された様子だった。

 鎌倉能舞台は、中森さんの父であり、同じ能楽師の晶三さんが創設した。「1人でも多くの人に能を知ってもらいたい」と、昭和30年代から主に首都圏の小中高校に出向き、公演してきた。ただ、1回の公演費用が約200万円とかさみ、学校側の負担が大きいことが悩みだった。

 出張公演の継続が難しくなり始めていたが、平成15年度から5年間、日本財団の助成を受けて学校負担を軽減できるようになり、全国で小中高生約5000人を対象に公演を実施。助成が打ち切られた後の20年度からは、文化庁の事業として認められ、静岡、愛知、岐阜、長野、神奈川の各県の計12小中学校で公演を実施。21年度も公演を続ける計画だ。

 中森さんは「感想文を送ってくれる学校があるなど、子供たちに関心を持ってもらえたという手応えがある。大人になってもう一度見てみたいという子供が出てくれれば、古典芸能ファンの裾野が広がるだろう」と期待を寄せている。

         ◇

 ■「心に潤いを」文化庁後押し

 心に潤いをもたらす芸術の良さを子供に伝え、文化を愛する心を育てることを目的に、文化庁は「本物の舞台芸術体験事業」を展開している。

 事業の公演種目は、能楽、歌舞伎、人形浄瑠璃、日本舞踊といった伝統芸能をはじめ、オーケストラ、演劇、ミュージカルなど幅広い。鎌倉能舞台のように、公演団体が小中学校に直接出向いて、体育館などを舞台として使い、子供たちに芸術を肌で知ってもらう手法を重視している。平成19年度は、全国800校以上で公演が行われた。

 公演団体の一つ、日本舞踊協会(東京都中央区)も事業に参加し、兵庫、香川の両県の小中学校などで義太夫を公演。踊り体験、お辞儀の仕方など礼儀、作法を教えるワークショップも好評だ。

 各学校から公演依頼の要望は多く寄せられているが、すべてには対応できない。財政が厳しくなる中で、予算の確保が難しくなっているという課題はあるものの、教育的意義から事業の継続を求める声は大きい。

自尊感情:「自分に満足」日本9.4%、米53.5% 都教委、指導法研究へ

 ◇子どもに自信持たせよう

 東京都教育委員会は来年度から、自分に自信の持てない子どもの自尊感情を高める指導方法について研究を始める方針を固めた。日本の子どもは最近の学力テストや国際調査で自己肯定感が低いことが分かっている。いじめや不登校など教育問題の根底にも子どもの自尊心が少ない点があるともみられ、向上策の開発に着手する。

 都教委の計画では、都教職員研修センター(文京区)と大学が共同研究を進める。脳科学などの専門家と連携し、子どもにどのような働きかけをすれば自尊感情が高まるかを探る。さらに小学校1校を研究協力校に指定し、児童の意識調査を行い、指導方法を実証する。事業費として400万円を要求している。

 日本青少年研究所が02年11月にまとめた中学生の国際調査によると、「私は自分に大体満足している」と答えたのは米国が53・5%、中国も24・3%に上ったのに対し、日本は9・4%にとどまっていた。また、07年度の国の学力テストでも「自分には、よいところがあると思いますか」との質問に対し、都内の小学6年生の29・4%、中学3年生の39・6%が否定的な回答をしていた。

 都教委の担当者は「子どもに自信が育つ核心の部分をできるだけ解明し、いろいろな手立てで働きかけられるようにしていきたい」と話している。

「地球儀、授業で使いなさい」 新指導要領で生産急増

 小学校で地球儀の需要が高まっている。今年3月に文部科学省が発表した新学習指導要領で、地球儀を社会科の授業で活用するよう指導しているからだ。

 埼玉県八潮市にある地球儀メーカーの三貴工業では、昨年に比べ、教材用の地球儀の生産量が2割増加した。児童がひとりずつ使える小型の地球儀を含め、3人の従業員がフル稼働で組み立て作業を続けている。教材を扱う各販売会社でも、新指導要領を受け、来年以降、さらに需要が増えると見込んでいる。

「教育再生懇」首相が廃止決定、教委改革一段落後に

 麻生首相は24日、政府の教育再生懇談会(安西祐一郎座長)の廃止を決めた。廃止時期は、懇談会が取り組んでいる教科書や教育委員会の改革などの議論がまとまった後とする方向だ。

 同懇談会廃止後の教育に関する有識者会議の在り方については、近く首相と塩谷文部科学相が会談し、調整に入る見通しだ。

 懇談会は、安倍内閣が2006年10月に設置した教育再生会議を今年2月に衣替えしてできた。5月には英語教育の強化などを盛り込んだ1次報告を福田首相(当時)に提出。来年1月までに2次報告で教科書の充実、3次報告で大学や教育委員会の改革などを答申する予定だが、福田政権下での9月22日の会合を最後に、麻生政権では1度も全体会議が開かれていない。

 同懇談会の議論は、文科相の諮問機関、中央教育審議会(中教審)との重複も多いと言われてきた。自民党文教族として影響力を持ってきた首相が、直属機関である同懇談会の廃止に踏み切る背景には、「首相は大方針を示し、具体論は各省に任せた方がいいという考えが、麻生首相にはある」(周辺)ためと見られる。

 ただ、同懇談会の前身である教育再生会議が、学力低下への不安に対し、政府として初めて「ゆとり教育の見直し」を提言したことへの評価もあり、官邸主導の教育行政の継続を求める声もある。一時は教育再生会議と衝突した文科省内にも、「有識者会議と連携できれば、世論喚起や予算獲得で利点がある」との声があり、今後の調整が注目される。

2008年11月25日 (火)

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

駒大、立正大…金融危機の波、有名私大を直撃 資産運用で損失

 世界的な金融危機は、国内の私立大にも大きな影響を及ぼしている。駒沢大学は、デリバティブ(金融派生商品)取引で約154億円の損失を出したことで、キャンパスの土地建物を担保に融資を受ける事態に陥っている。金融取引による資産運用をしている大学も少なくなく、その多くで含み損が発生しているとみられる。

 少子化や「大学全入時代」の到来で経営が厳しくなっていることに加え、低金利が続いたことが、各大学で金融取引での資産運用に拍車をかけていた。日本私立学校振興・共済事業団によると、全国の大学・短大約650校のうち、少なくとも75校がデリバティブ取引を行っているという。

 駒沢大は、デリバティブの「金利スワップ」「通貨スワップ」の2種を外資系金融機関と契約。今年3月期決算での評価損は約53億円だったが、金融危機で含み損が発生。追い証を求められたため、契約を解除した結果、損失額は約154億円にのぼった。

 含み損を発生させている大学は少なくない。立正大では、今月9月末時点で約148億円の含み損が判明。札幌大でも約20億円が含み損となっているとみられる。しかし、多くの大学は、長期保有を目的とした仕組み債で資産運用していることから、駒沢大のように、現時点で評価損を計上してはいない。

 私学の雄、慶応大の運用資産は平成20年3月期決算で約225億円の評価損を計上している。同大では「現時点での評価損は変わっていない」としている。

 もう一方の私学の雄、早稲田大も3月期決算では約5億円の評価損だった。同大は「デリバティブは購入していない。今、保有している有価証券を売却すれば損失が出るかもしれないが、長期保有が目的なので損失は計上していない」と説明する。

 こうした状況に、文部科学省では手の打ちようがないのが現状だ。同省では「大学の資産運用に規制はなく、自らの責任で運用するのが原則」と説明する。塩谷立(りゅう)文科相は「他にも事例が出てきた場合は、実態調査の必要がある」との見解を示し、資産運用の規制については「実態をみて考えなければならない」としている。

全国学力テスト:開示に「配慮」、知る権利を制約 鳥取県、報道規制視野に条例改正へ

 鳥取県が全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)に絡み、教育的配慮を理由に県情報公開条例を改正し、開示したデータの使用を制限する配慮義務規定を新設しようとしている。ネットや新聞が主な規制対象だ。これに対して県内外から「知る権利を制約する」として反対の声が上がっている。

 ●「妥協案として」

 県が情報公開条例を改正し、全国学力テストの市町村別、学校別の結果の開示に関係して、請求者に対して何らかの使用制限を付けることに言及したのは、10月3日の県議会。山田修平県教育委員長が「利用の仕方について制約条件のような形のものをつけられないかを検討している」と答弁した。

 鳥取県内には南部町のように情報公開請求に対し学校別成績を開示する自治体がある一方で、県が開示に踏み切った場合には、鳥取市のように不参加をにおわす自治体も出てきている。そもそも学力テストが結果公表を前提として行われなかったことが、情報公開請求に対する対応の混乱に拍車をかける形となった。

 県教委は10月下旬、情報開示を求める県情報公開審議会や県議会と、これに反対する市町村などの意見をにらみ「特定の学校または学級を識別できる方法による公表、提供をしてはならない」と制限付きで開示する条例改正案をまとめ、一般からの意見を募った。

 山田委員長は「知る権利と子供を守りたい人たちの視点とのバランスを考えた妥協案だ」と教育委員に説明した。平井伸治知事も今月6日の会見で、条例には適正な使用を求める規定があることを指摘し、改正案について「憲法上の論議を起こすまでに至らない」とした。

 ●一転、修正に

 鳥取県教委が公表した改正案には、表現の自由を保障する憲法21条が「検閲はしてはならない」と規定する「検閲」に当たる恐れがあるなどと批判が相次いだ。

 このため県教委は意見募集の締め切り(今月20日)を待たずに修正を迫られた。14日、使用制限を付した上で開示する条件付き規定を撤回。開示を受けた者は不特定多数の者に提供しないことを責務とする規定にした修正案を公表した。

 県教委がまとめた修正案は、開示を受けた者はその情報の取り扱いについて▽公表したり、不特定多数の者に提供しないなど児童の心情への配慮▽学校の序列化や過度の競争が生じないような配慮−−が求められる。

 当初案は、義務規定の色が濃かったが修正案は倫理・訓示規定に近い。条例改正し一定の期間が過ぎた後に必要性の有無を検討する見直し規定はない。

 「一番念頭にあるのはネットとか新聞紙面のように誰でも目に触れるものだ」。修正案が議論となった19日の県情報公開審議会の会合。県教育委員会事務局の福本慎一次長は、条例改正で念頭に置く規制対象についてそう語った。

 NPOの情報公開クリアリングハウスの三木由希子理事は「当初案は教育的配慮を理由に公表を禁止するなど違憲の可能性があった。しかし、修正案も萎縮(いしゅく)効果は大きく本質は変わりない。請求者に責任を委ね、事後的に関与しようとする分、より巧妙で悪質だ」と指摘する。

 これに対して、中永広樹教育長は14日の定例教育委員会後に「モラルに期待する修正案は、知る権利に抵触しないと考える」と言い切る。

 ●県の判断で中止要請も

 三木理事が指摘するように条例運用上、修正案を根拠に県の事後的な関与は可能だ。条例の「解釈・運用指針」は、不適正に使用されたり、その恐れがあると県が認めた場合は「中止を要請する」ことができると規定している。条例を所管する県民室によると、要請する前に事情を聴くことになるといい、調査権もあるという解釈だ。

 県教委などによると、不動産業者が宅地や建物などの物件販売に当たって、優秀な学校がある区域に立地していることを売り込み材料として利用することは配慮規定に違反する。一方、学校や地域の保護者らが学力向上のために開く会合での配布は、児童の心情を損なっていないという。

 報道との関係ではどうか。例えば、学力低位校の教職員が成績向上のために体罰を振るうような不祥事が発覚したとする。その背景を探ったり、再発防止のための裏付けとして情報を利用して報道した場合、森脇光洋県民室長は「微妙だ」とし、抵触する可能性を示唆する。

 地域による学力差を分析する研究会での情報交換も制約を受ける恐れがある。配慮規定は、「教育的配慮」を目的とし、学術研究や報道といった公益的な利用を念頭に置いていないためだ。

 白井靖二・小中学校課長は取材に対し「過度な競争や学校の序列化には、報道で公になることによる影響もある。学術研究も個別の学校名を出さなくてもいいのではないか」と説明する。

 県民室は、修正案は児童が心情を損ねられたとして請求者に損害賠償や、使用差し止めを求められるような新たな権利を与えるものではないと説明。ただし、裁判官の心証に影響を与える基準になるとみている。

 ●不透明な審議の行方

 14日の定例の教育委員会でも修正案に対して強い批判が出た。中島諒人委員は「抑止的な効果は否定できない。知る権利を後退させる」と反対を表明。情報開示を求める県議会決議の起草者の一人、福本竜平県議も「県が不適正な使用と判断したケースごとに争えば十分で、一般規定は不要だ。報道機関が萎縮を感じること自体が不自然で、他県への影響も考えられる」と指摘する。

 また、19日の情報公開審議会では河本充弘会長が「情報公開条例は知る権利を最大限尊重するもので、責務規定でも萎縮を生む。他の情報開示についても同じような制限、責務が広がる。認めるべきではない」と述べ、審議会は全員一致で反対することを決めた。

 一方、県教委は22日、「成長段階にある児童等の心情に配慮し、特定の学校または学級が識別されることにより学校の序列化、過度の競争等が生じることのないように使用しなければならない」と、配慮義務に再修正した改正案を賛成多数で決めた。

 配慮義務規定と同様、罰則を伴わないものの、表現の自由を制約する法律は複数ある。放送法は政治的公平などを放送事業者に求める規定があり、少年法は少年の実名報道を禁じる。これらの規定は、行政機関による指導や勧告の根拠として運用されてきた。

 服部孝章・立教大教授(メディア法)は「この種の規定を根拠に行政機関は報道機関への関与を深めてきた。今回の規定もこの延長線上にある。メディアの倫理を行政が規定すること自体、おかしい」と指摘する。

 改正案は26日に県議会に提出されるが、審議の行方は不透明だ。

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 ■条例改正までの経緯■

 今年7月、鳥取県情報公開審議会が「10人以下の学級のもの以外は開示」と規定する県情報公開条例の規定に沿い、全国学力テストの市町村別と学校別データを開示すべきだと県教委に答申した。県は片山善博前知事時代から「開かれた県政」を標ぼう。学力テストに関する規定は片山知事時代の03年、県独自の学力調査の実施に伴い試験結果の取り扱いを議論する中で生まれた。

 ところが県教委は8月、開示に反対する市町村教委などの反発に押し流される形で答申を覆し、非開示を決定した。条例上の根拠は示されず、「教育的配慮」などが理由に挙げられた。

 非開示決定に対し、市民オンブズ鳥取が10月、条例違反として決定の取り消しを求めて鳥取地裁に提訴。条例を作った県議会も同月「条例の趣旨に反する」として開示を求める決議案を採択した。

 こうした反発に県教委は動揺。同月、09年度分以降のデータを開示すると方針転換した。ただし、開示に反対する市町村教委や学校の反発を和らげるため使用制限規定を盛り込んだ。この規定が憲法に抵触するとの批判が巻き起こり、県教委は改正案を修正。「配慮」という義務規定が生まれた。

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ホームレスも同じ人間 「偏見なくせ」 きょう授業セミナー

 中高生らによるホームレス襲撃事件が相次ぐ中、ホームレスへの偏見や差別をなくそうと、中学教諭や支援者らが学校の授業でホームレスの問題を取り上げる運動を進めている。24日には東京都豊島区の区立生活産業プラザで、授業の実践を紹介する初めてのセミナーを開く。

 主催は「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」。都内や関西で授業を実践してきた教諭やジャーナリストらが今年3月に結成した。セミナー当日は、全国ネットの教諭らが講師を務め、教材や授業の進め方の実例を紹介するほか、路上生活の経験者3人が体験を話す。

 そのうちの1人、松下弘さん(72)は静岡県出身。理髪店を営んでいたが、事情があって店を手放した上に交通事故が重なり、失意のまま上京。日雇いの土木作業員をしてきたが、還暦を過ぎて仕事がなくなり、ついに池袋や新宿の公園で野宿生活をするようになった。

 「路上生活者(ホームレス)の中には全然働く気がない人もいるけど、大半は仕事がなくて困ったあげくです」

 野宿しながら荷物の積み降ろしなど日雇い仕事があれば働いた。生活保護の道もあったが、自立して働きたかった。しかし、65歳を超え今は、生活保護で豊島区のアパートに暮らす。時々はボランティアでホームレスらの頭を刈る。

 松下さんは「路上生活者を汚い、怖い、ごみという中高生たちも、ボランティアなどで実際に接すると『印象が変わった』と言う。学校でも教えてくれたら、子供たちもきっと変わっていくと思う」と話す。

         ◇

 全国ネットの呼びかけ人の一人で都内の養護教諭、清野賢司さん(47)は「教え子が加害者になる前に、偏見や差別をなくすよう教えなければならない」と活動の目的を説明する。

 清野さんがホームレスの問題を初めて授業で取り上げたのは、中学の社会科教諭だった平成16年。その2年前に東村山市で55歳のホームレス男性が中高生に集団暴行され死亡した事件がきっかけだった。

 事件は、男性に図書館で騒いだことを注意された少年らが逆上した末の犯行。中学生の1人は「汚いので手でなく棒で殴った」と供述した。彼らが通っていたのは清野さんがかつて教えていた中学の隣接校だった。「社会科の教員として、明らかに差別があるのに生徒に教えていなかった」

 2年の総合学習の時間を使い、路上生活者を描いたドキュメンタリー映画を見せた。路上生活の経験者を招いて話し合った。

 生徒はこんな感想文を寄せた。

 「ホームレスの人自身も本当は働きたいし、なりたくてなったわけでもないこともわかった」(女子)

 「1人の人間なんだと思った。『ホームレス』という言葉でまとめてしまうから、ホームレスは一番下だからなにをしても良いという考えが出てきてしまうのだと思う」(男子)

         ◇

 川崎市教委は平成7年からホームレスの問題を授業で扱うため教職員向けの冊子を配布。きっかけは同年、市内で起きた襲撃事件だった。人権教育として主に道徳や学級活動の時間に指導。夏休みや冬休みには、市教委の指導主事8人が二手に分かれて市内を巡回、ホームレスから聞き取りを行っている。その一人、金沢幸男さん(50)は「石を投げられたなどの被害があれば近隣の学校へ連絡して指導してもらっている」と話す。

 ただ、こうした取り組みを行う自治体は少ない。ホームレス襲撃事件などがあった地域に限られるのが実情だ。

         ◇

 ■全国に1万8564人

 厚生労働省が昨年1月に行った「ホームレスの実態に関する全国調査」によると、ホームレスは全国で1万8564人。うち東京23区が最多で4213人、大阪市4069人、川崎市 848人、横浜市 661人など。平均年齢は57.5歳で55〜59歳が26%、60〜64歳が21%を占める。期間は5年以上の人が41%、うち10年以上は15%。仕事をしている人は70.4%に上り、「ホームレスは怠け者」という社会通念には根拠がない。しかし、職種はアルミ缶や段ボールなどの廃品回収が75%を占め、平均月収は約4万円。収入が少ないため家賃を払えず、路上生活を続けざるを得ない実態が浮き彫りとなった。

新教育の森:「書評」書き討論、投稿で級友理解 新聞活用の実践例

 ◇日本NIE学会から

 日本NIE学会(影山清四郎会長)の第5回大会が15、16の両日、福岡県宗像市の福岡教育大で開かれた。学校教育の中で新聞を取り入れるNIE(Newspaper In Education)の実践例が多数報告された。

 学会で報告された事例の中からまず、新聞ならではの記事を生かした取り組みを二つ紹介したい。

 ◆問題見つけ文章力磨く

 広島県立呉三津田高では、1〜3年生まで系統的に総合学習でNIEに取り組んでおり、2年生で挑戦するのが「書評」書きだ。

 最初は新聞に掲載された書評を読むことから始める。夏休み中に毎週1本ずつ切り抜き、読んだ感想も書かせる。

 2学期に入ると、医学から経済、科学、福祉まで、さまざまなジャンルから計10冊程度の新書本を先生が指定し、生徒は読みたい1冊を選ぶ。同じ本を選んだ生徒同士で班を作り、各自が1000字の書評を書く。それを互いに読み合った後、今度はテーマを決めて議論する。

 例えば、「ウェブ社会をどう生きるか」(西垣通著、岩波新書)を選んだ班のテーマは「ネット上での匿名性やその他問題点について」。意見は記録紙にまとめ、その後、全員がそれぞれ2000字の小論文を書く。

 堤隆一郎教諭(55)=現広高=は「新聞と新書を両輪にしたこの学習は、問題を発見する力と論理的な文章を書く力がつく」と効果を強調した。

 ◆掲載で素直な内面知る

 高松市の市立光洋中の前野勝彦教諭(42)が紹介したのは、00年から続けている「新聞投稿」だった。「担任が気軽にできるもの」として思いついたという。

 道徳や学活の時間を利用して書かせているが、基本的にテーマは自由。ただ、注意点として、(1)素直な気持ちを書く(2)うそは書かない(3)原則実名(4)個人の中傷はしない−−の4点を挙げている。

 これまでの投稿総数は約3000。そのうち、新聞に掲載された投稿は約1100に上り、掲載率は実に約3割という高さだ。

 もともと感性や表現力、社会への関心度を高める狙いで始めたが、別の効果もあるという。前野教諭は「おとなしい生徒や問題を抱えた生徒の文章もかなり掲載される。表面にあまり出てこない内面が素直に表れた文章を読むと、周りの生徒の見る目も変わってきて、クラスの雰囲気も良くなる」と話した。教員の生徒理解にも役立つという。

 ◇算数、理科でも有効 壁新聞作りで考える「なぜ」「どうすれば」

 財団法人「日本新聞教育文化財団」が今年7月に発表したNIE実践校へのアンケート結果によると、活用した教科として最も多いのが社会(79・8%)で、次は国語(66・3%)だった。しかし、それ以外の理科(25・4%)や算数・数学(7・8%)は少数派だ。そこで、学会では、NIEを広めていく上で、社会や国語以外の教科でどう生かせるかというのがテーマになった。

 算数では、兵庫県宝塚市の市立すみれガ丘小の田中敬子教諭(50)が紹介した、グラフを使った壁新聞作りがひときわ参加者の目を引いた。

 「数的表現や数が生きていることを実感させるのに非常に役立つ」と田中教諭は話す。例えば4年生の授業で、けんかの原因についてアンケートを自分たちで実施し、その結果を「記事」に書く場合、見やすくするにはグラフをどうすればいいか。児童からはいろいろな意見が出る。原因を家、学校別に分けてみたり、割合の多い順に並べ替えてみたり−−。

 田中教諭は「算数を嫌いになるのは答えが一つしか出ないから。『学び』を自分のものにする機会が算数ではなかなかできないので、壁新聞作りは有効」と話した。

 理科でも、壁新聞を使った授業が福岡県宮若市の市立若宮中の花村幸次郎教諭(43)によって報告された。

 花村教諭によると、狙いは「学びの可視化」と「他者との共通理解」。例えば、光合成という言葉は知っていても、それを「記事」にしようとすると、自分の不明瞭(めいりょう)な部分が明らかになる。さらに、それを分かりやすく伝えるために生徒同士で話し合わせると、イラストを使った概念図などユニークな発想がみられるという。

 授業後の生徒の感想がいくつか紹介された。「大事なのは『答え』じゃなくて『なぜそう考えるのか』だと思った」「ただ聞くだけでなく、自分たちで考えられた」。花村教諭は「どの教科にしても、新聞を作る過程を授業の中で取り入れるのは有効だと思う」と話した。

 ◇メディアを知ろう、探究活動の資料に 新学習指導要領でも活用勧める

 11年度以降から順次、完全実施される小中学校の新学習指導要領やその解説書には、新聞の活用に関する文言が盛り込まれている。

 例えば、小学5年の社会。「放送、新聞などの中から一つを選択して取り上げ、そのメディアのもつ働き、国民生活とのかかわりについて具体的に調べられるようにする」とあり、新聞業界を知ることの大切さを説いている。

 中学校の国語では、新指導要領の中で教育内容に関する改善事項に位置づけられている「言語活動」の例として、「論説や報道などに盛り込まれた情報を比較して読むこと」(3年)、「新聞やインターネット、学校図書館等の施設などを活用して得た情報を比較する」(2年)などが挙げられている。

 中学校の総合学習では、問題解決や探究活動の過程として、「最新の図書や資料、新聞やパンフレットなどを各学年の学習内容に合わせて使いやすいように整理、展示したり……」とあり、新聞の活用を勧めている。

「いじめ、子どもから直接聞け」教員に義務付け 文科省

 学校のいじめをめぐり、文部科学省が「必ず子どもから直接状況を聞くように」と現場の教員に義務付ける初めての通知を各都道府県教委などに送っていたことがわかった。同省の調査では、07年度は全国で約10万1千件のいじめが確認されたが、なお表面化していないものの把握に努め、子どもに寄り添って解決に当たる手だてとして、直接話を聞くことを求めたという。

 通知は20日付で、「定期的に児童生徒から直接状況を聞く機会を必ず設けること」としている。いじめの把握を「教員の認識」にとどめることなく、子どもへの面談や家庭訪問、アンケートといった働きかけで積極的に調べてもらうことを想定している。

 文科省は毎年いじめの調査をしているが、学校の自己申告が原則で、集計結果は都道府県で著しく異なる。06年度の子ども1千人当たりの認知件数は最多の熊本(50.3)から最小の鳥取(2.1)まで約24倍の差があった。

 文科省は、翌07年度の調査にあたり、学校に配る調査票の「注」に、子どもから定期的に話を聞くよう求める一文を入れた。しかし、その調査でも、1千人当たりの認知件数は最多の岐阜(33.4)から最少の和歌山(1.2)まで28倍近い開きが出た。

 また調査では、いじめを認知した学校ほど、実態把握のためにアンケート、個別面談、家庭訪問をしていた割合が高いことが分かった。こうした結果を受け、文科省は「いじめはどの学校でも起こりえるという前提に立ち、よりきめ細かく実態をキャッチする努力をしてほしい」として、正式な通知の形で子どもから話を聞くことを義務づけることにした。

 文科省の担当者は「大人が分かりにくいネットのいじめが増えていることもあり、子どもからもっと話を聞くことが大切だ」と話す。

“奥羽越列藩同盟”がシンポ 戊辰戦争から140年「歴史を次世代の教訓に」

 戊辰戦争開始から140年を迎え、奥羽越列藩同盟が結ばれた宮城県白石市で23日、シンポジウムが開かれ、仙台、長岡、会津など6藩の“代表者”が、戊辰戦争から教訓をくみ取り次世代に生かそうと意見交換した。

 同盟は戊辰戦争の最中の1868年に、「朝敵」とされた会津藩などを救うため、東北の25藩と越後の6藩が結成した。

 冒頭の基調講演で作家、加来耕三氏が「(会津を救うという)感情論だけで戊辰戦争を戦ったことが同盟の一番の問題点」と指摘。一方、長岡藩を代表した河井継之助記念館(新潟県長岡市)の稲川明雄館長がパネル討論で「彼らは義を守るために戦った。今の時代にはそういったものが一番欠けている」と話した。

 会場には約600人の聴衆が訪れた。

2008年11月24日 (月)

大分県教委の教員採用汚職:二宮被告、有罪確定

 大分県の教員採用汚職事件で、収賄罪に問われ懲役1年6月、執行猶予4年の大分地裁判決(今月6日)を受けた二宮政人・元県教委教育審議監(62)について、検察、弁護側は控訴期限の20日までにともに控訴せず、有罪判決が確定した。

中学英語弁論60回大会、沖縄・下里君1位

 高円宮杯第60回全日本中学校英語弁論大会(読売新聞社など主催、コカ・コーラ協賛)の決勝大会が22日、大会名誉総裁の高円宮妃久子さまが出席されて東京のよみうりホールで行われ、予選を勝ち抜いた27人の中から沖縄県の南星中3年の下里豪志君(15)が1位に選ばれた。

 引き続き、皇太子さま、久子さま、次女の典子さまをお迎えし、ディビッド・ウォレン駐日英国大使や大会出場者ら約900人が出席して、帝国ホテルで記念レセプションが行われた。

 皇太子さまはスピーチで「英語を上手に話せることのほかに、祖国である日本国の歴史と文化をよく勉強し理解し、それを英語を通じて話すことができるようになることが重要」と経験を踏まえて指摘され、久子さまは「英語をコミュニケーションのツールとして大切にしていただきたい」とあいさつされた。

 2位以下の入賞者などは次の通り(敬称略)。

 ▽2位=大崎剛(宮崎・尚学館中2年)▽3位=松山希(同・祝吉中3年)▽4位=吉田伸吾(沖縄・鏡が丘養護学校2年)▽5位=疋田理佳(岡山・岡山大付属中3年)▽6位=安藤美友(同・清心中2年)▽7位=河原隆史(富山・大沢野中3年)▽コカ・コーラ環境・社会特別賞=太田奈歩(広島・広島女学院中3年)、宮崎大河(北海道・函館ラ・サール中3年)、上森星理亜(大阪・大阪教育大付属天王寺中3年)

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

 むかしから学習は読み・書き・そろばん!
 近年見直されている作文添削で正しい日本語表現と基礎学力(読解力)の養成を!

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※中学受験・AO入試をお考えの保護者様は是非一度ご覧ください。

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

【主張】小学生の暴力 家庭もしつけに責任持て

 文部科学省の「児童生徒の問題行動調査」によると、小学生の暴力行為が急増している。子供の「荒れ」は親にも責任がある。学校と連携したしつけと指導が重要だ。

 暴力には、同級生や教師を殴る、教室の物を壊す−などが含まれる。平成19年度の発生は、小・中・高校合わせ約5万3000件にのぼった。

 このうち小学校は約5200件と中・高に比べて少ないが、前年度比37%増と悪化が著しい。警察に補導されるなどした小学生は8割増と低年齢化が深刻だ。

 昭和50年代の校内暴力と異なるのは、普段おとなしそうな子が突然に暴力をふるうケースが目立つことだ。新しい「荒れ」として教師らは指導に悩んでいる。学校だけでは解決できない問題だ。

 文科省は増加の背景に、子供たちが自分の感情をコントロールできないことや規範意識が低下していることなどを挙げている。

 以前は、年齢が違う友達と外で遊び、けんかもしながら付き合い方やルールの大切さを自然と身につけた。家事を手伝うことで小さな成功や失敗の機会があった。テレビやゲームなど仮想世界だけでは育ちにくいものだろう。

 しつけや指導では、だめなことはだめとルールを決め、厳しく守らせることが大事だ。だが、親も教師もしかるのが下手だ。

 子供の顔色を気にしすぎて厳しく罰すべきときにしからない。社会に出て初めて叱責(しっせき)を受け、それが理由で会社を辞めてしまう若者の問題とも無縁ではない。

 子供の問題行動は、日常接する親と教師の責任が重い。「突然キレる」子供でも日ごろの変化があるはずだ。食事のときに子供の顔をちゃんとみていない親が多くはないか。子供と向き合う機会をもっと増やしてほしい。

 家庭と学校との連携が欠かせない。だが、授業で騒ぐ子を廊下に立たせただけで教師に文句をつける親もいる。親が率先して教師の悪口を言うようでは子供はますます教師を尊敬しない。もっとお互いに信頼し合わねば、学校でも毅然(きぜん)とした指導ができない。

 当たり前のことを当たり前にさせるのが家庭のしつけだ。専門家も、子供とは食卓を囲むよう心がけ、声をかけるなど「普通に育てればいい」と話す。この連休は、親が子と一緒の体験や話し合う時間を持ち、家庭の教育を見直してみる機会としてほしい。

大分県教委の教員採用汚職:富松審議監、無罪を主張

 大分県教委の昇進人事に絡み、元県教委参事、矢野哲郎被告(52)=贈賄罪で公判中=から商品券20万円分を受け取ったとして、収賄罪に問われた現職の県教委教育審議監、富松哲博被告(60)=起訴休職中=の初公判が21日、大分地裁(宮本孝文裁判長)であった。起訴事実の認否で、富松被告は「商品券をもらったことは確かだが、謝礼としてはもらっていないと認識している」とわいろ性を否定し、弁護側も無罪を主張した。一連の事件で、否認したのは初めて。

 検察側は冒頭陳述で、わいろ性について「商品券をもらうのは、参事任用への謝礼と、今後、目をかけてもらいたいというあいさつだと認識していた」と指摘した。

高校バスケ全国制覇…セネガル人留学生は年齢詐称 福岡

 04、05年に男子の高校バスケットボールで全国制覇を遂げた私立福岡第一高校(福岡市)に当時在籍したセネガル人留学生選手が、4年9カ月も若く年齢を偽り、出場資格がないのに試合に出ていたことが分かった。全国高校体育連盟が事実関係を改めて調査している。

 19日の衆議院文部科学委員会で市村浩一郎議員(民主)が問題を取り上げた。セネガル当局が日本の外務省の問い合わせに答えた資料によると、03年から福岡第一高校に留学したティエルノ・セイドゥ・ヌロ・ディアン選手は、82年1月4日生まれで当時21歳だったのに、86年10月4日生まれの16歳とするうその身分証を取得、これをもとに発行されたパスポートを手にしていた。

 全国高体連が管轄する大会にはその年度に19歳になる選手までしか出場できないが、ディアン選手は2メートル以上の長身を生かして、04年の全国高校総体と05年の全国高校選抜優勝大会で同校に初優勝をもたらした。05年には実際は23歳だったことになる。06年にはプロバスケット、bjリーグの高松ファイブアローズに所属。1年で退団し、今はモロッコのチームでプレーしているという。

 疑惑は当時も指摘されていたが、福岡第一高校や全国高体連バスケットボール専門部は、年齢確認はパスポートで行ったなどとして出場可能としていた。福岡第一高校ではもう1人、05年の全国高校選抜に出場した九州のほかの高校でも1人セネガル人留学生が出場しており、「セネガル旋風」と話題になっていた。

 全国高体連の梅村和伸専務理事は「福岡県高体連に調査結果を文書で報告するよう指示している。処分については事実関係を詰めた上で慎重に判断したい」と話した。福岡第一高校職員は「今は話せる者がいないので、コメントできない」としている。

 19日の文部科学委員会では塩谷文科相が「そうした不正は日本では許されるべきものではないことを明確にするためにも、厳正に指導したい」と答弁した。

立正大、148億円の評価損

 立正大学(東京都品川区)が資産運用を目的とする金融取引で、今年9月末時点で約148億円の評価損を抱えていることがわかった。

 同大の財務担当理事は「債券は長期保有を目的としており、ただちに学校経営に影響するものではない」と説明している。

 理事によると、同大は国内の証券会社を通じ、欧州の国債などを外貨建てで購入して運用しているが、円高や金融市場の混乱で、今年3月末時点で約96億円だった評価損が、約148億円に拡大したという。

 大学の金融取引を巡っては、駒沢大学が154億円の運用損を計上したことが判明。文部科学省が報告書の提出を求める事態になっている。

2008年11月23日 (日)

東京の小6、37%が中学受験 中高一貫校も人気

 東京23区の公立小学校6年生の37%が私立中学や中高一貫校の受験を希望していることが22日、ベネッセ教育研究開発センター(東京)の調査で分かった。

 調査は昨年12月、小6の保護者約850人を対象に実施。受験を希望する学校の種類(複数回答)では私立が67%、公立中高一貫校が42%、国立大付属が10%だった。

 公立一貫校を第一志望とする児童の83%が受験するのは「1校だけ」と回答。私立・国立中学が第一志望の場合は、その半数が「4校以上」受験すると答えた。受験を言いだしたのは母親が48%、子どもが35%、父親は13%だった。

 同センターは「公立中高一貫校は論文などが選考の中心で、ペーパー試験のある私立とは受験対策が異なり併願が難しい。私立は試験日が分散し、複数受験が増えているのでは」とみている。

全国学力テスト:鳥取県教委、配慮の「責務」除き条例改正案を決定

 鳥取県教委は22日、臨時教育委員会を開き、文部科学省の全国学力テストの市町村別、学校別データを開示する前提にしていた県情報公開条例改正案を決定した。前回示した改正案を一部修正し、開示請求者に対する「配慮の責務」を「児童らの心情に配慮し、学校や学級が識別されることにより序列化や過度な競争が生じることがないように情報を使用しなければならない」とした。平井伸治知事は26日、県議会(25日開会)に提出する予定。

 委員6人全員が出席。「開示された情報の制限ととられる規定は入れるべきでない。内容もあいまいだ」と1人が反対したが、5人の賛成で改正案を決定した。

 県教委は14日の定例教育委で「配慮の責務」を盛り込んだ修正案を提示。今回さらに修正し「責務」の文言を消したが、規定の内容はあいまいで県議会の理解を得られるかは不透明だ。

「平日に子と過ごす時間ない」父親4人に1人 内閣府

 小中学生の子どもを持つ父親の4人に1人は、平日に子どもと触れ合う時間がほとんどないことが、内閣府が21日発表した08年版青少年白書でわかった。6年前と比べて増えており、内閣府は労働時間が長くなっているのが要因だと指摘している。

 白書によると、9〜14歳の子どもを持つ父親のうち、平日に子どもと過ごす時間が「ほとんどない」と答えた割合が、00年の14.1%から06年は23.3%にまで増えた。また、06年の調査で、「子どもの悩みを知っている」という父親は31.4%で、母親の65.1%を大きく下回った。

 一方、子育て世代の30〜40代の男性の労働時間は、02年から07年にかけて月5時間ほど増加。午後7時までに帰宅する父親は01年は約4割いたが、07年には3割以下に減った。

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「先生の心の健康」対策不十分…文科省調査

 全国教委 7割認める

 全国の教育委員会で、教員のメンタルヘルス対策の効果が上がっていると感じている教委は約2割にとどまることが、文部科学省が業者に委託して行った調査でわかった。

 精神的な問題を抱えて休職する教師は増え続けており、専門家は精神的な変調が早めに発見できる環境作りが大切と訴えている。

 調査は06年11月から今年3月にかけて、全国の473市教委に対し、メンタルヘルスの方法や課題などを尋ねた。

 それによると、心の健康を維持するために特別な対策が必要かどうかについては、「必要」が79%、「まあ必要」が20%で、大半の教委が対策の重要性を認識していた。しかし、実際の取り組み状況については、「十分に取り組んでいる」はわずか1%、「まあ取り組んでいる」も18%しかなかった。これに対し、「不十分」は26%、「あまり十分とは言えない」が48%で、7割以上で有効な対策が講じられていない現状が浮き彫りになった。

 対策内容(複数回答)を聞くと、「定期健康診断における問診」37%、「ポスターなどによるPR」33%、「管理職に対するメンタルヘルス研修」25%――が上位に並んだ。こうした対策について、「効果があった」と回答したのは全体の23%しかなく、「どちらとも言えない」が36%、「効果がない」が32%を占めた。

 また、現状のまま推移した場合、うつ病などの精神的な問題を抱える教員数が将来、どう変化するかとの問いには、「大幅に増加」が11%、「やや増加」が60%に上った。さらに、子供たちへの悪影響についても98%の教委が「ある」と回答した。

 文科省によると、精神性疾患で休職している教師数は1997年には1609人だったが、その後増え続け、2006年度は4675人に上った。有効な対策を打つことは、都道府県教委にとって喫緊の課題になっている。

 慶応大の伊藤美奈子教授(臨床心理学)は「精神的な問題で長期休職者を出さないためには、深刻な状態になる前に、本人や周囲の人が気づいて対応することが最も大切。教師はまじめで弱音を吐かない傾向があるので、気軽に悩みを相談できる場を学校内外に作っていくことが効果的」と指摘している。

【教え育てる】早稲田実業学校初等部校長・多宇邦雄

 ■英語 国際理解の基礎は日本語と日本文化

 早実初等部では、児童の国際感覚を養うために外国人講師を招いて、アジア圏と英語圏の国々の文化や歴史に直接触れる「国際理解」の授業を、「総合的な学習の時間」を活用して行っています。

 「オーストラリアで盛んなのは、ラグビーではないんですか?」「最近はサッカーもずいぶんはやっていますよ」

 質問したのは6年生の男子児童。答えたのは早稲田大学大学院博士課程に在学中のオーストラリアからの留学生。

 この授業では、こんなやりとりが活発に繰り広げられます。「国際理解」は3年生から始まりますが、とりわけ早大大学院の留学生から、それぞれの国の文化などについて話を聞く5、6年生の授業は大人気。児童も知っている有名人や音楽などを例に、日本と中国の文化の接点や両国の架け橋といったテーマで授業が進められると、児童たちは目を輝かせて聞き入ります。

 校歌にも♪国と国との隔てなき(中略)世界をいつに結ぶべき…とあり、高等部では昭和46年から希望者を募って海外研修を実施。最初はハワイ、55年にはアメリカ西海岸での研修へと発展し、オーストラリアを経て、現在はカナダ研修を実施しています。

 平成23年度から小学校5、6年生に外国語活動が必修化されるのに伴い、早実初等部も中・高等部の英語科の先生方と連携しながら、対応策を協議しています。その議論の基本に私たちが置いているのが「日本語と日本文化をしっかりと身につけた子供たちを育てる」ということです。

 新学習指導要領にも英語教育導入は「国際理解教育の一環」とありますが、国際理解とは、異なった国や民族の文化・生活習慣などを理解することであり、そのためには、日本の文化を十分に理解し、誇りをもつことが大切だと私たちは考えています。将来、国際社会に生きる人間としての資質は、ただ英会話ができるようになるというレベルのことではないと思うのです。

 中・高等部では英語の基礎的な能力をしっかりと養成します。海外などさまざまな場で活躍している方が多い保護者からも、「英語ができるようになる前に、まずはしっかりとした日本語を使える子供に育ててほしい」という要望が多く寄せられています。

 私たちは、英語必修化には最善を尽くしますが、その前提としてこのような教育方針を堅持する考えです。

検定GO!:ご当地編 坂本龍馬(高知)

 龍馬は暗殺される直前何を食べようとしていたか。

<1>牛鍋

<2>シャモ鍋

<3>鴨(かも)鍋

 (初級問題より)

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 《坂本龍馬検定》

 【目的】これから日本を支えていく若者たちにより龍馬のことを知ってほしい/出題形式・選択式/受検料・初級無料、中級、上級1050円/問い合わせ・高知県立坂本龍馬記念館088・841・0001(同館HP http://ryoma.ymw.ne.jp/で実施)(解答は<2>)

学力テスト開示、鳥取県が条例案

 鳥取県教育委員会は22日、来年度以降の全国学力調査の市町村別と学校別の結果を情報公開請求に対して開示するための情報公開条例改正案をまとめた。開示データの取り扱いについて「学校の序列化、過度の競争等が生じることのないように使用」するという努力目標を盛り込んだ。26日に県議会に提出される見通し。

 改正案は、県独自の学力テストを学級別結果まで開示すると定めた部分を、全国学力調査にも適用できるようにする内容で、データ利用については2度修正された。

 「特定の学校または学級を識別できる方法による公表、提供をしてはならない」との「制限」を定めようとしたところ、委員から批判を受けて「配慮する責務」に緩和。それでも、開示データの使途に制約を加えるのはおかしいとの指摘があり、最終的に「使用に当たっての配慮」という努力目標に改めた。

 一方、県議会は先月、現行の条例のままで開示するよう求める決議を採択しており、改正案を修正、否決する可能性もある。

障害者雇用率、達成は4府県…厚労省調査

 障害者の法定雇用率を満たす都道府県教育委員会が、今年6月1日現在で4教委にとどまっていることが20日、厚生労働省の調査で分かった。

 障害者雇用促進法では、都道府県教委(2・0%)、民間企業(1・8%)、国や自治体(2・1%)などと、一定割合以上の障害者の雇用を義務づける。しかし厚労省によると、47都道府県教委のうち、割合を超えたのは、京都、大阪、奈良、和歌山の4府県教委だけで、実数ベースで愛知が210人足りなかったほか、埼玉、神奈川、千葉、北海道、福島で100人以上不足していた。

2008年11月22日 (土)

センター試験リスニングに備え予行演習  阪大

 来年1月の平成21年度大学入試センター試験で行われる英語リスニングテストに備え、試験監督にあたる大学の入試担当職員を対象にした予行演習が21日、大阪府吹田市の大阪大学で行われ、約40人の職員らが念入りに手順を確認した。

 英語リスニングテストは4回目。前回は、機械の不具合などによる再テスト対象者が過去2回に比べ大幅に減少。予行演習の徹底や機器の改良のほか、回を重ねて受験生や監督者が対応に慣れたためとみられる。

 予行演習では実際にICプレーヤー(小型音声再生機)が配られ、電源や音量調整などの操作をしたほか、トラブルがあった場合の対応方法などもマニュアルを元に確認された。

消費増税1%分「就学前の教育・保育無償に」 小渕大臣

 小渕少子化担当相は21日の閣議後の記者会見で、「小学校に上がる前の教育、保育については無償化するなど思い切った施策を打っていきたい」と述べた。自民党は昨夏の参院選挙で「幼児教育の無償化」を公約に盛り込んでいたが、少子化担当相が保育も含めた無償化にまで踏み込むのは初めて。

 小渕氏は消費税を引き上げた場合、1%分は少子化対策に充てるべきだとの考えを表明しており、今回はその具体的な使い道を示した形だ。

 小渕氏は「社会保障の充実というと高齢者医療や介護、年金に注目がいくが、少子化は日本の将来にとって大きな問題」と訴え、出産費用や子どもの医療費の大幅な軽減にも取り組みたいとした。

 政府の社会保障国民会議がまとめた最終報告は、少子化対策の拡充に消費税0.4〜0.6%が必要と明記。小渕氏には消費税率引き上げをめぐる議論の本格化前に、少子化対策に関する注目度を高めたいとの狙いがある。

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

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 近年見直されている作文添削で正しい日本語表現と基礎学力(読解力)の養成を!

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私立中高生、学費滞納は3400人

 経済的理由、退学迫られるケースも

 親の経済的な理由で学費を3か月以上滞納している私立学校の中高生が、3416人に上ることが全国私立学校教職員組合連合の調査で分かった。全国私教連は「学校による授業料の督促が厳しさを増している」として、滞納者が中途退学に追い込まれる事態を懸念している。

 アンケート調査の回答は265高校121中学からあり、9月末現在、学費滞納者は高校3208人、中学208人。生徒数に占める滞納者の割合は昨年比ではやや減っていた。

 福岡県内の学校からは「学費を滞納している生徒が高校から退学を迫られている」との情報も寄せられた。私学の場合、学費滞納者を学校が中退に追い込むケースがあるとみられる。

 調査は米国の金融危機に端を発する不況の前に行われており、私教連はこの影響で、所得が減り学費が納入できない家庭が増えると予想している。

立正大は含み損148億円 金融危機で拡大

 立正大学(東京都品川区)は21日、資産運用のための金融取引をめぐり、今月9月末時点で約148億円の含み損を抱えていることを明らかにした。大学側は「あくまでも含み損であり、ただちに学校運営に影響するものではない」と説明している。

 同大によると、国内の証券4社を通じ、国債や地方債、投資信託のほか、円で購入した豪ドルを組み込んだ仕組み債として資産を運用していた。含み損は、今年3月末時点では約96億円だったが、金融市場の混乱や円高の影響で、約148億円に拡大した。

 同大は「満期保有が基本の仕組み債で、最終的な損失額は確定していない」とし、現時点での評価損は計上していない。

 大学の金融取引をめぐっては、駒沢大学(東京都世田谷区)がデリバティブ(金融派生商品)取引で約154億円の損失を計上していることが判明している。

クローズアップ2008:小中高生、暴力行為最多 愛に飢え暴発 低い自己肯定感

 ◇さびしさと、むかつきと、もどかしさと−−親も「荒れた80年代」育ち

 小中高校生の暴力行為件数が過去最高の5万2000件超−−。20日文部科学省が発表した「問題行動」調査結果は、幅広い年代で暴力が深刻化している実態を浮き彫りにした。専門家らは「愛情を注がれずに育った自己肯定感のない子が突然、キレている」と指摘。新しい校内暴力の時代に、現場は苦悩している。

 ささいなきっかけから容赦ないパンチをいきなり見舞うのが、最近の暴力の特徴だ。

 「センコー、さっさとしろよ」。倉庫のカギ開けに手間取っていた東京都内の中学教員に、男子生徒がいらついた声を出した。「その口の利き方は何だ」。注意した教員は突然腹にパンチをくらい、肋骨(ろっこつ)にヒビが入った。

 横浜市内のある中学では年約30件、生徒同士の暴力でケガに至る事案が起きる。「うわさで悪口を言われたと思い込み、出会った瞬間、突然殴る。言い合いをして、つかみ合って……という過程がなくなった」。副校長は嘆く。

 一緒に塾に行かなかった、下敷きを見せてくれなかった−−。横浜市教育委員会に届く報告は、たわいない原因がほとんどだ。

 大阪府内の小学校の50代の女性教諭は「机を投げる子がいたが、相手がケガをするという発想がない。暴力の度が過ぎ、もどかしさを感じるとすぐに手が出る」という。

 校内の備品も壊される。「机を3階の窓から放り投げる、教室で教科書を燃やして騒ぐ。かつて中学であった校内暴力が小学校で起きている」。岐阜県内の小学校の校医を務める小児科医は言う。「荒れる子の親は、80年代に学校が大荒れした時代に中学校に通った。そんな親のもと、自己肯定感をはぐくみ損ね、価値観の不安定な子が暴れている」

 授業妨害を繰り返す従来のような校内暴力もある。福岡県田川郡の中学では、校長と教頭が心労で休・退職に追い込まれた。今年3月には校長室で茶わんを壊すなどした2生徒が逮捕された。授業中にキャッチボールをする子もいた。教諭の1人は「生徒の親は、非行の戦後第3のピークといわれた80年代に育った。善悪の区別や規範意識が十分しつけられていない」とみる。

 どんな子がキレるのか。子育てに熱心でなかったり、経済的に余裕のない親のもと、愛情を注がれていない子が暴発しやすいという見方が、教育現場で一般的だ。

 東京都大田区教委の内野雅晶・統括指導主事はいう。「愛されていない子は寂しく、自暴自棄になりがち。問題行動で注意され、怒りがあふれんばかりになって、教師の何気ない一言で『うぜー』『ぶっ殺す』と爆発する」

 「学級崩壊も再び目立ち、新しい校内暴力の時代に入った」と話すのは、埼玉県内で小学校教諭を務めた増田修治・白梅学園大准教授。「勉強できない子はダメ、という価値観の押しつけで、自己肯定感が低くなり日々のむかつきにつながっている」と分析する。

 ◇警察と連携、地域で見守り…

 現場はどう対応しているのか。

 京都府城陽市の小学校では昨年、一部児童が窓ガラスを割って教員にけがをさせる騒ぎを繰り返し、市教委は警察との連携を強化した。警察官を交えたサポートチームで話し合い、地元署員が問題児童や保護者の相談にのった。警察官OBが学校を見回る「スクールサポーター」は、40都道府県教委が導入している。

 指導力のある教員を「児童指導コーディネーター」として活用するのは横浜市。昨年度から小学校18校に配置し、トラブル防止に努めている。大田区も昨年度から、「生活指導支援員」として大学生らをニーズのある学校に派遣する。

 スクールソーシャルワーカーと連携し、地域や家庭への働きかけで教育環境を改善する動きも広がる。大阪府は05年から、寝屋川市の和光小に配置。問題を抱えた子に教職員が一丸となって背景や対応策を協議する。保護者の悩みを受け止め、子どものプラスになることを共に考えることで荒れは収まり、不登校もゼロになった。

 丸山涼子校長は「問題を起こす子は『困った子』ではなく『困っている子』だという認識を全教職員が持てるようになった」と、福祉の視点による支援を訴える。文科省は今年度から、大阪府や香川県など350地域でスクールソーシャルワーカーの活用を始め、全国での配置を目指している。

 ◇集団と折り合いつかず−−栃木県大田原市でスクールカウンセラーを務める中村恵子・東京学芸大非常勤講師の話

 かつての校内暴力では思春期の中学生が、がんじがらめにする大人や社会に反逆していたが、今は違う。原因は、集団と折り合いをつける力が育っていない子の増加にある。幼児の社会性は主に家ではぐくまれる。親の社会性が未熟だと子どもの発達も損なわれ、小学校入学後は、集団になじめず、ストレスを暴力として発散することが多い。

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 ◆学年・男女別加害児童生徒数(人)◆

小1男   185

  女    17

小2男   297

  女    18

小3男   430

  女    40

小4男   751

  女    83

小5男  1196

  女   113

小6男  1811

  女   170

中1男  9422

  女   899

中2男 12119

  女  1381

中3男 12900

  女  1302

高1男  6156

  女   600

高2男  3851

  女   307

高3男  2209

  女   167

はさみで背中刺す子も…突然の感情爆発、苦悩する学校

 その数、5万2756件。文部科学省の調査で過去最多を更新した「子どもの暴力」に学校が悩んでいる。ささいに見えることで感情を爆発させ、重い結果を招いてしまうことも。解決に向け、校外の機関や専門家と連携する動きも出ている。

 17日、香川県丸亀市の市立小学校で、6年生の男子児童が、同級生の男子に工作用のはさみ(刃渡り約10センチ)で背中を刺された。命に別条はなかったが、全治約1カ月の重傷を負った。

 きっかけは、担任が配ったA4判の1枚のプリントだった。日曜に自宅でテレビゲームをしないよう呼びかけたが、加害者の男子が「プリントの絵に似ている」と声が上がった。男子は冷やかされたと思い、机にあった自分のはさみで刺したという。

 「ちょっとした口論で顔を殴ってしまう」「いきなり顔を、なんて昔はあまりなかった」。東京都内のある中学校の養護教諭は言う。物にも当たる。突然石像を殴って手にけがをした子は「ここまで痛いと思わなかった」と言った。「勉強もできて、みんなの中心になっている子なんですが」

 首都圏の別の中学の養護教諭は「言葉でコミュニケーションをとる力が不足していて、すぐに手が出てしまうようだ」とみる。ふだん一緒に遊んでいる友だちとすれ違いざまに肩がぶつかり、互いにわざとだと思ってけんかになる。「ごめんね、とひと言あれば何でもないのに」

 千葉大の明石要一教授(教育社会学)は「かつては荒れているグループがはっきりしたが、今は一人ひとりの突発的な暴力が目立ち、対応が難しくなっている」と指摘する。昔は子ども同士の遊びなどで身につけたはずの社会性が乏しく「ルールなき学校社会」が現れているという。

 横浜市教委は07年度から、市内18小学校で「児童指導コーディネーター」という教員を置く。担任から外して授業の負担も減らし、生徒指導の対応を専門に担う。教委の担当者は「担任が1人で抱え込みがちなので、チームで対応できるようにした」と話す。

 いま、各地で注目されているのは「スクールソーシャルワーカー」。校外の機関と学校をつなぐコーディネーターのような役割だ。虐待や親の養育上の悩みなど、家庭の問題にもかかわる。

 香川県や大阪府などが先行し、今年度は文部科学省も約15億円の予算を計上。ほぼすべての都道府県で350ほどのモデル事業が動いている。

 九州のある小学校は昨年度、社会福祉士にスクールソーシャルワーカーとして月2回来てもらった。児童相談所、福祉事務所などの担当者と「ケース会議」と呼ばれる話し合いを設け、個々の子どもの問題点や改善計画を共有した。校長は「教育と福祉のはざまに問題がある。役割分担がはっきりし、学校にも余裕が生まれた」という。

小中高生暴力、5万3000件

「ネットいじめ」は2割増

 文部科学省は20日、全国の小中高生を対象とする「2007年度問題行動調査」の結果を発表した。

 それによると、暴力行為は前年度比8000件増の5万3000件に上り、過去最多を更新。一方、前回調査で12万件を超えたいじめは10万1000件に減った。ただ、インターネット掲示板などを使った「ネットいじめ」は、前年度比2割増の5900件に達した。

 文科省によると、暴力行為が過去最多になったのは、07年度調査から、〈1〉警察へ被害届を出さない〈2〉医師の診断書がない――などのケースについて、報告に加えるよう改めて都道府県教委に促したため。

 その結果、前年度の4万4621件から5万2756件に急増。このうち、児童生徒間の暴力が2万8396件と全体の半数を占めた。これに、物を壊す行為(1万5718件)、教職員への暴力(6959件)が続いた。

 世代別では、中学校が3万6803件、高校1万739件、小学校5214件。中でも、小学校は前年度から37%も増えており、子供の「キレる」傾向が一段と裏付けられた。

 いじめは前年の06年度調査で、認定範囲を「いじめを受けたと子供が感じたケース」に広げた結果、約6倍増の12万4898件に膨らんだ。ところが、今回の調査では約2万4000件減10万1127件にとどまった。これについて、文科省は「減少したものの依然、高水準」として警戒を緩めない。

 自殺した児童生徒も13人減の158人。このうち中学生1人、高校生4人の計5人は、いじめとの関連が指摘されている。都道府県別では、岐阜と熊本で、児童生徒1000人当たりの認知件数が30件を超えた。和歌山(1・2件)や鳥取(1・5件)とは約30倍の開きがあった。

 07年度では初めて、各学校で個人面談や家庭訪問がどの程度行われているかを調べたところ、多く実施している学校ほどいじめ認知件数が高いことが判明。同省は個人面談などが少ない学校では、いじめを把握しきれていないとみている。

 また、いじめの中の「ネットいじめ」は前年度比1016件増の5899件を数えた。「学校裏サイト」などのホームページや、ネット上の自己紹介サイト「プロフ」を使って、個人を中傷するケースが多いという。

2008年11月21日 (金)

橋下流で「問題行動減少」なるか? 大阪、暴力行為多発

 文部科学省が20日発表した問題行動調査結果で、大阪府の暴力行為の発生率が全国で4番目に高いというデータが示された。2年連続で最下位近くに低迷した全国学力テストに続き、その教育課題の深刻さが改めて示された格好だ。「基礎学力が身についていないから子供たちが自暴自棄になって荒れていく」。こう訴える橋下徹知事に呼応し、府教育委員会は、知事が打ち出した一連の学力向上策を問題行動の抑止にもつなげたい考えだ。

 調査結果によると、大阪府内の小中高校での児童生徒1000人あたりの暴力行為発生件数は7.2(全国平均3.7)で、香川、高知、奈良各県に次いで4番目。高校中退率は全国平均の2.1%に対し3.4%だった。

 府教委の担当者は「人間関係を築いたり、自分の感情をコントロールしたりすることが苦手な子供が近年増えている」。各市町村教委から寄せられた報告では、言い争いをしているわけでもないのに突然取っ組み合いを始めたり、制止しようとした教師を反射的に殴ったりといったケースが目立つという。

 また、インターネットが原因のトラブルも多く、女子中学生が自身のブログに悪口を書かれたと勘違いし、同級生を殴るなどの事例が報告されている。

 調査結果について綛山(かせやま)哲男教育長は「非常にゆゆしき結果で深刻に受け止めている」とし、「(橋下知事が主張しているように)勉強が分かるようになれば、ある程度は治まると考えられる。基礎的な学習を徹底していくことで、問題行動の数値を下げていきたい」と話した。

 このほか府教委は、問題を抱えた生徒が通う学校内の「適応指導教室」でのきめ細かい指導や、授業を持たない生徒指導専門の教員「子供支援コーディネーター」の配置によって、問題行動の減少を目指す方針だ。

学費滞納:私立高で減る 9月末現在

合言葉
 私立高校の学費を3カ月以上滞納している生徒の割合は9月末現在で1.47%、1校当たり12.1人に上ることが、全国私立学校教職員組合連合の調査で分かった。滞納率は06年(1.75%)や07年(1.54%)より減ったが、同連合は「学校の経営が苦しく、滞納者への取り立てや除籍などの措置を厳しくしているケースが増えているためではないか」と分析している。

 調査は組合員のいる私立中高計386校(在籍生徒数26万6183人)が対象。滞納は中学208人(滞納率0.44%)、高校3208人だった。

児童生徒の暴力最多、「ネットいじめ」21%増 文科省

 全国の学校が07年度に確認した児童生徒の暴力行為は5万2756件と前年度比で18%増え、小中高校のすべてで過去最多だったことが、文部科学省が20日付で発表した「問題行動調査」でわかった。感情をうまく抑制できずに急に暴力を振るうなど、学校現場が対応に苦しむケースが広がっているという。

 調査は文科省が都道府県教委を通じてまとめた。それによると、小学生の暴力行為は約5200件(前年度比37%増)、中学生が約3万6800件(20%増)、高校が約1万700件(5%増)。最も多いのは児童生徒間の暴力だった。

 暴力行為の調査では、前回06年度から、けがや診断書、警察への届けの有無に関係なく報告するよう求め、さらに今回は各校が書き込む調査票にも明記し、積極的な報告を促した。こうした方針が実数増の背景にあるが、文科省は子どもの変質ぶりも暴力増加の要因に挙げており「自分の感情がコントロールできない」「ルールを守る意識やコミュニケーション能力が低下している」などとみている。

 ただし、調査はあくまで各校の自己申告で、1千人あたりの発生件数では福島県の0.4件から香川県の10.1件と差が大きく、実情を正確に表しているかは不明だ。

 一方、07年度の「いじめ」は計約10万1千件で、過去最多の06年度からは約2割減に。校種別では小学校約4万9900件(20%減)、中学校約4万3500件(15%減)、高校約8400件(32%減)。前回調査では、いじめの定義から「一方的」「継続的」などの表現を削り、公立だけだった調査対象に国立と私立も加えたため、前年度比で6倍超になった。文科省の担当者は「なお深刻に考えている」と話す。

 携帯電話のサイトや学校裏サイトなどネット関連のいじめは約5900件。初調査の前年度より21%増えた。

小中高生の「暴力」2割増、初の5万件超 低年齢化に拍車

 平成19年度に全国の小中高校で発生した暴力行為は5万2756件で、前年度より18%増え、過去最高だったことが20日、文部科学省の「児童生徒の問題行動調査」で分かった。小学校で37%増加するなど低年齢化が進み、高校では校内暴力があった学校が初めて半数を超えた。いじめの認知件数は10万1127件で2万件以上減少したが、文科省は「認知できていないだけの可能性もある」と慎重な見方を示している。

 暴力行為が増加した理由について、文科省は都道府県教委の分析として、児童生徒が自分の感情をコントロールできない▽規範意識の低下▽コミュニケーション能力の不足−を挙げている。

 暴力行為の内訳は、生徒同士が2万8396件で最も多く、器物損壊1万5718件、対教師6959件など。警察の補導など関係機関の措置を受けた小学生は80%増の182人、中学生が8%増の3872人、高校生が14%減の648人だった。

 校内暴力が発生した学校は高校で53.6%(前年度比5.6ポイント増)に及び、比較可能な9年度以降の統計で初めて半数を超えた。

 いじめでは、認知件数の減少とともに、いじめを「認知した」とする学校数も46.9%(同8.1ポイント減)と半数を割った。しかし、調査で「認知しなかった」とする学校は、認知した学校よりアンケート調査の実施といったいじめの実態把握に消極的とする結果も出ており、文科省は「油断できない状況」として、学校側に一層の対策を求める方針。

 携帯電話などネットを利用したいじめは5.8%で、同1.9ポイント増加した。

 自殺者は158人。背景に「いじめの問題があった」とされたのは中学生1人、高校生4人の計5人(同6人)だった。

暴力行為:過去最多の5万2756件 昨年度・小中高校生

 全国の小中高校生による暴力行為の発生件数が07年度、過去最多の5万2756件(前年度比18.2%増)に上ったことが、「問題行動」に関する文部科学省の調査で分かった。小中高すべてが過去最多で、特に小学校は前年度に比べ37.1%も増えた。いじめの認知件数は前年度より減少したが依然10万件を超え、携帯電話のインターネットサイトなどが関係した「ネットいじめ」など新しい形態も目立っている。

 暴力行為は全小中高校計3万9025校を対象に調査し、小学校は5214件、中学校は3万6803件(同20.4%増)、高校は1万739件(同4.7%増)に達した。状況別では生徒間が2万8396件で最も多く、器物損壊1万5718件、対教師6959件、見知らぬ人への暴力1683件だった。

 校内での暴力は4万7935件で、全体の21%にあたる8204校で発生した。文科省は「同じ学校で繰り返し発生し、同じ児童生徒が複数回起こしている」と分析。教育委員会への聞き取りでは、暴力行為増加の原因について、感情をコントロールできない子や規範意識が低い子の増加が指摘された。

 学校が他機関と連携し、加害児童生徒に対応した際の相手も初めて調査した。警察など刑事司法機関が5161人と最多で、児童相談所など福祉機関は1646人だった。

 いじめについては、特別支援学校を含む計4万38校を調べた。認知件数は10万1127件(同19.0%減)で、▽小学校4万8896件(同19.7%減)▽中学校4万3505件(同15.2%減)▽高校8385件(同31.9%減)▽特別支援学校341件(同11.2%減)。文科省は「減少したとはいえ(10万件を超え)依然深刻だ」とする。

 自殺した児童生徒158人のうち、いじめが一因だった可能性があるケースは5人(同1人減)だった。

 ◇ネットいじめ深刻、文科省が対応マニュアル配布へ

 文部科学省が20日公表した07年度の児童生徒「問題行動」調査結果は、いじめが依然深刻な問題となっていることを示した。新たな問題として「ネットいじめ」も浮上。自殺にいじめが関係している可能性がある5件のうち、神戸市の私立高校3年の男子生徒(当時18歳)のケースでは悪質なネットいじめが確認されており、対策が急務だ。

 男子生徒は07年7月に自殺。生徒の名前を冠したサイトが勝手に作られ、住所や電話番号、メールアドレスが書き込まれた上に、裸の写真まで掲載されていた。

 加害生徒は「うそ1回につき罰金1万円」というルールを作り、メールで現金を要求していた。要求額は計50万円近くに上り、被害生徒は学校に隠れてアルバイトをしていた。

 ネットいじめは本人が知らないところで中傷されるのが特徴で学校側が把握しにくい。このケースで学校は発覚直後の会見で「登下校も一緒で仲良しに見えた」と説明した。

 最近のネットいじめは、携帯電話のサイト上で相手を中傷する書き込みが主流。書き込み内容を巡るトラブルも目立ち、殺人、傷害事件にまで発展するケースも少なくない。

 このため、ネットの正しい使い方などを教える情報モラル教育に取り組む学校も増えている。文科省も教員向けのネットいじめ対応マニュアルを約8万部作成、来月中に全国の国公私立の全小中高校に2部ずつ配布する。

 過去最高となった暴力行為件数。発生率は都道府県間で大きく異なった。

 香川県は、暴力行為の1000人あたりの発生が10.1件と全国ワースト1。不名誉な記録について、県教委義務教育課は「現実をしっかり受け止めた結果だ」と述べる。小学校で152件ある器物損壊は「トイレットペーパーを便器に投げ込む」「ロッカーをける」行為も含み、細かく現状把握した結果との説明だ。

 ワースト2位の高知県。県教委は、高い離婚率や困窮家庭の増加が背景にあるとみている。

 一方、1000人あたりの発生が0.4件と3年連続で全国最少の福島県。県教委は「小中学校で少人数教育が進み、小さな変化に教師の目が届いている」と胸を張る。全国に先駆けて02年度から、小1と中1を30人学級とした。05年度には全学年に広げ、その年から暴力発生率が全国最低となった。ある小学校教員は今年、男子同士が「体育館裏でけんかする」と別の児童から教えられ、未然に防いだ。「少人数教育が奏功した」(県教委)という。

 香川、高知と隣接する徳島県は、発生率0.5件と全国で2番目に少ない。県教委は、県警や児童相談所などがいじめや暴力対応を話し合う「サポートチーム」の連携が機能していると説明している。

 ただし、調査が実情を反映していない可能性もある。文部科学省の基準はあるものの、どこまで報告するかは現場に委ねられているためだ。

町挙げて「脱携帯宣言」、子どもの所持ダメ 福岡・芦屋

 ネット上の有害情報やいじめ、犯罪などから子どもを守ろうと、福岡県芦屋町と町教委は来年1月にも、携帯電話を子どもに持たせないことを盛り込んだ「脱携帯宣言」を出す。町教委は「携帯の必要性や使い方のルールを親子で話し合うきっかけにしてほしい」と話している。

 昨年から町教委や教員、住民が集まり、子どもに携帯が必要かを議論。情報化時代に子どもから携帯を取り上げるデメリットや、ネットの有害情報に子どもが接する弊害などについて意見が相次いだ。

 携帯に夢中になることで親子や子ども同士のコミュニケーションが不足しがちになるなど、携帯が子どもに悪影響を与えているケースがある、と町教委は判断。小中学生を対象に「携帯を持たない」「親は子どもに携帯を持たせない」ことをうたった脱携帯宣言を出すことを決めた。

 町内では小学生は2割弱、中学生では半数以上が携帯を持っているとみられる。宣言に強制力はないが、通学や通塾などの必要性からすでに携帯を持っている場合でも、使い方のルールを親子で話し合って決めるよう呼びかける。

小学生の暴力事件急増 我慢覚えず「口より手」にとまどう現場

 体当たりをしてくる、黒板消しを投げつける−。文部科学省が20日公表した児童生徒の問題行動調査で、小学生による暴力行為の深刻さが浮かび上がった。歯止めがきかない子。口より先に手が出る子。暴力の矛先は子供同士だけでなく、教師にも向いている。「この20年で子供の質がすっかり変わってしまった」とベテラン教師は嘆く。一体、教育現場で何が起きているのか。

 「うるせえ。くそばばあ」。愛知県内の小学校に勤めるベテラン女性教諭は数年前、小5の男子児童の授業態度を注意した途端、逆に食ってかかられた。「受け入れたくない人はすべて嫌いと思っている。ガードが堅く、心が見えない。10〜20年前はこんなことなかったのに」とこのベテラン教諭。

 手加減なく体当たりする子。気にいらないことがあると机を投げる子。いきなり隣席の子をたたくなど授業を妨害するケースも少なくない。目を離すと、すぐにけんかになる。おちおち職員室で休憩も取れない。「言葉よりも先に手や足が出る。自分の考えを伝えることが下手になった」

 暴力をふるう小学生は上級生になるほど増えてくる。暴力をふるった児童数計5111人のうち、5、6年の2学年だけで計3290人で全体の6割を占める。

 こうした状況について、千葉大教育学部の明石要一教授(教育社会学)は「3〜4年生の遊びのスタイルの変わってきたことが大きい」と要因を挙げる。

 この年代は、仲間うちで空き地で秘密基地を作るなど集団行動を覚え、他者とのコミュニケーションを学ぶ時期だという。明石教授は「しかし今は、その年代の子供から塾に行くなど忙しく、友達と遊ぶ時間も遊ぶ場もない。だから、自分をうまくコントロールできないのでは」と指摘する。

 また、子供の暴力は歯止めがきかないケースが多い。ある50歳代の男性教諭は、はさみを持って、教室で暴れる小3男児を羽交い締めしようとして、振り回されて骨折した。別の女性教諭は、授業中に席を立って騒ぐ子を抑えようとして足をけられたという。

 「今の先生は『子供たちが何を考えているのか分からず、怖い』と不安がっている」と東京成徳大子ども学部長の深谷昌志教授。その一方、「普通に育てればいい。一緒にご飯を食べ、一緒に風呂に入り、声をかけてやること。大人が環境を整えれば、子供の心は開かれるはず」と話す。

全国学力テスト:開示受けた側に「配慮責務不要」−−鳥取情報公開審

 鳥取県情報公開審議会(会長・河本充弘弁護士)は19日、全国学力テストの市町村別と学校別データの開示の前提とされた県情報公開条例の改正について、開示を受けた者に「配慮の責務」を課す条項を不要とする意見をまとめた。県教委は22日の臨時教育委で結論を出す方針。

 県教委が14日に示した改正案は「不特定多数に提供しないなど児童らの心情に配慮」「序列化や過度の競争が生じないような配慮」を責務としている。

 審議会では出席した委員4人から「(責務は)知る権利を萎縮(いしゅく)させる」などの意見が出され、全員が改正案に反対。欠席の1人も反対意見を出している。

大麻栽培の早大学生を退学処分

 早稲田大学は20日、大麻を栽培して執行猶予付きの有罪判決を受けた商学部3年の男子学生(21)について、19日付で退学処分にしたと明らかにした。同日に開催した学部運営委員会で、大学の秩序を乱し、学生としての本分に著しく反したと判断した。

2008年11月20日 (木)

秦永珍さんは山形の高橋定子さんと判明 中国残留孤児

 厚生労働省は19日、肉親捜しのため一時帰国している中国残留孤児で、黒竜江省の秦永珍さんについて対面調査の結果、本籍が山形県の高橋定子さん(73)と判明したと発表した。訪日調査した孤児で個人が特定されたのは2年連続で、684人目となる。

 高橋さんは19日午後、父方のいとこに当たる北海道在住の3姉妹と対面。このうち次女の女性(73)が、高橋さんが満州に渡る前に同じ小学校に通い、一緒に遊んだ記憶があった。さらに▽家の状況▽高橋さんの顔が、3姉妹の母親と似ていた▽離別地点、年齢、家族構成が一致した−ことから本人と判明した。

 高橋さんは終戦時に避難する途中、銃撃されたショックで多くの記憶を失ったが、日本の家に海と線路があったことや満州の家に「高橋」と表札があったことを記憶していた。厚労省が保管する資料で避難経路が一致する開拓団を発見し、高橋さん一家とみられる名簿も確認したため、親戚の3姉妹に対面調査を呼びかけた。

 対面調査の後、記者会見した高橋さんは「記憶はよみがえらず、親族という実感は沸かなかったが、うれしくて、とても温かい気持ちになった」と笑顔を見せ、「日本に定住したい気持ちはあるが6人の子供と一緒に帰国したい」と語った。

児童生徒のトイレ掃除復活へ 横浜市立の全小中高

 横浜市立の小中高の全500校で、10年度から児童・生徒によるトイレ掃除が復活する。横浜教育改革会議(座長・安西祐一郎慶応義塾長)の答申を受け、横浜市教育委員会はモデル校10校を選定し、小学3年生以上を対象に12月から実施。09年度を試行期間とし、10年度には特別支援学校を除く全市立学校に広げる考えだ。

 対象となる横浜市内の市立学校は、小学校が346、中学校が145、高校が9の計500校。

 市によると、改革会議は06年3月、公共心・規範意識など豊かな心を育む方策として「学校でのトイレ掃除」を提案。これを受け、市教委は、今年度の方針の一つとして、児童・生徒によるトイレ掃除の実施に踏み切る。

 トイレ掃除について、市教委は「自ら主体的に社会を良くしていこうとする子どもの公共心を育む」とし、社会生活に欠かせない法律やルールを守ることの大切さを理解させたいとしている。

 12月からトイレ掃除を復活させる10校のモデル校のうち8校(小学校4校、中学校4校)を、市教委はすでに選び、保護者の理解を得た上で、実施していく方針だ。

 横浜の市立校で、児童・生徒のトイレ掃除が最終的になくなったのは90年代半ばとされる。市教委によると、校舎の建て替えに伴い、タイル張りのトイレが消えていった。そのため、トイレの床掃除に水ではなく薬品を使うようになり、児童・生徒のトイレ掃除がなくなったという。

 今回の方針に対し、現場の教員たちのなかには疑問の声もある。

 ある小学校教諭は「家庭で子どもにトイレ掃除をさせるのが一般的な時代ならともかく、子どもが家でやっていないことを学校で、というのはどうか」と首をかしげる。

 横浜市教職員組合の柳井健一委員長は「教育委員会が掃除場所まで指定して、一斉にトップダウンでやらせるのはどうかと思う。トイレ掃除について良い悪いと議論はあると思うが、掃除場所ぐらい現場に任せるべきだ」と話していた。

新型インフルで学ぶ理科…立命館宇治中高

 知識を生活に生かす

 近い将来に大流行が懸念される新型インフルエンザを正しく知ってもらおうと、立命館宇治中学校・高等学校(京都府)の松岡咲織教諭(39)が、中学生を対象に理科の特別授業を行っている。

 「私はみんなの命を守りにきた正義の味方です」

 松岡教諭が先月、2年1組の教室で自作のプリントを配りながら授業を始めると、35人の生徒たちがどっと沸いた。

 でも、「かぜと同じように甘く見ちゃだめ」「クラスの4分の1が死ぬかもしれない」「若くて、元気な人ほど死にやすい」と、説明が続くにしたがって、表情は真剣になってきた。

 プリントはA3判の裏表1枚。新型インフルエンザが鳥インフルエンザから変異することから始まり、免疫力が強い10歳代から30歳代の死亡率が高いこと、食料やマスクを自宅に備えて外出を控えるのが大切なことなどを図や表も使って説明している。

 「インフルエンザのウイルスは、どうやって感染する?」などのクイズも織り交ぜて、関心が途切れないように工夫されている。

 松岡教諭がこうした授業に取り組むのは、「理科の勉強が日常生活に密接に関係していることを知って、興味を持ってもらいたい」と思うからだ。

 同中学では、2年生で人の体の仕組みを学習する。1組の生徒も免疫を学んだばかりで、理解も進んだ。

 松岡教諭の「新型インフルエンザの仕組みを正しく知って、準備すれば大丈夫。一人も死なずに生き残れる」という言葉にホッとした様子だった。

 「新型インフルエンザは怖いけど、ちょっと安心した」と玉村佑太君(14)。加藤鈴さん(13)は「家で親にも説明して、食べ物やマスクを買って備えたい」と話していた。

 松岡教諭は、中学2年生以外にも、高校1年生の生物の最初の授業でも、新型インフルエンザについて教えている。また、教職員にもプリントを配って、全校的な対策を呼びかけている。

 プリントは同校のホームページ(http://www.ujc.ritsumei.ac.jp/ujc/)でも公開している。松岡教諭は「自由に授業などに活用してほしい」と話している。

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通信教育予備校の受講者ら指導受けられず 全国教育振興会が破綻状態

 高校卒業程度認定試験(旧大検)や資格試験のための通信教育予備校を運営している全国教育振興会(東京、松田洋一社長)が破たん状態になっていることが19日、分かった。

 10月末に1回目の不渡りを出し事業を停止しているという。受講料を支払ったのに指導を受けられない受講者が出ているとみられる。

 東京商工リサーチによると、昭和63年7月設立で資本金2600万円。「朝日高等学院」「東京商科アカデミー」などの名称で通信教育の予備校を運営。平成18年6月期は約34億6000万円を売り上げたが、今年6月期は19億7000万円に減少している。

埼玉県教委:公立高入学誓約書 10年度入試から見直し 私学進学も可能に

 埼玉県教委が公立高校の前期試験合格者に入学を辞退させない趣旨の誓約書(確認書)を書かせていた問題で、県教委は2010年度の入試から、入学辞退届を出せば私立高にも進学できるように制度を見直すことを決めた。18日に開かれた私学関係者らとの会合で明らかにした。

 県教委は94年度から全公立校で一般入試と推薦入試を実施してきたが、05年に推薦を廃止し、前・後期試験を導入。このうち前期合格者には「指示に従い入学手続きを進めます」と記した「入学手続きに関する確認書」を提出させており、提出後の入学辞退は事実上できない状況だった。

 県教委によると、見直しは入試要項に記載されている「確認書の提出後の入学辞退は原則認めない」との記述を削除する。また「保護者の転勤等やむを得ない事情」と限定してきた辞退を認める理由も「やむを得ない事情」との記述にとどめる。「やむを得ない事情」には進路変更も含まれ、10年度からは確認書提出後も辞退届を出せば、私学に進学できる。

 誓約書を巡っては、「提出したために私学進学をあきらめた」などの苦情が、私学と公立双方に合格した受験生から出ていた。

駒大、資産運用損失154億円 キャンパス担保で穴埋め

 駒沢大学(東京都世田谷区)が資産運用で始めたデリバティブ取引で、150億円を超える損失を出していたことが18日分かった。損失穴埋めのため今月、キャンパスの土地建物やグラウンドを担保に多額の銀行融資も受けている。大学側は事態を重く見て、17日付で調査委員会を設置。文部科学省も報告書の提出を求めた。

 世界を覆う金融危機の影響が、大学経営にまで広がった。大学の説明によると、問題のデリバティブ取引は、主に金利などを交換する「金利スワップ」と「通貨スワップ」の2種で、昨年度、外資系金融機関2社と契約したという。契約額は、日本円で約100億円だった。少子化で学費などの収入減が見込まれるため、「実のある資産運用をするべきだ」と始めたという。経理担当者が窓口となり、大学理事会も了承した。

 ところが、昨年後半以来の金融危機などで時価が一気に値下がり。今年3月末の昨年度決算時点で、評価損は53億円を超えた。その後も含み損は増え続けたため、結局、先月で取引を解約、損切りすることに決めたという。確定した損失額は約154億円。

 穴埋めのため、大学は今月2日の臨時理事会で、みずほ銀行から110億円の融資を受けることを決定。不動産登記簿によると、大学本部にほど近い深沢キャンパスのほか、世田谷区内にある野球部グラウンドなど複数の土地建物を共同担保に、4日付で120億円の根抵当権が設定されている。

 さらに、17日の臨時理事会で、経理担当者の責任が議論されたが、まず、契約のいきさつや商品の詳しい内容などを調べるため、調査委員会を設置。「損失額があまりに大きく、説明責任がある」と判断したという。委員長には、外部の弁護士が就く予定だ。

 昨年度末での同大の資産総額は約940億円。うち土地建物などの基本財産は580億円、現金預金は127億円だった。文科省には、今月中旬に報告した。大学の資産運用は、各大学の独自の判断で行われるが、文科省は「運用はリスクを十分検討したうえで、安定性を重視すべきだ」と話している。

 同大の関係者は「資産規模に対し投資額が多すぎた。大学の経営陣には金融商品に詳しい知識を持った人がおらず、認識の甘さがあった面は否めない」と話している。

 少子化などで大学経営が厳しくなる中、投機性の高い資産運用を始める大学は増えているといい、専門家は「損失が明らかになるのは、氷山の一角だ」と警鐘を鳴らす。

 日本私立学校振興・共済事業団によると、05年度の集計では、全国約650の大学・短期大学のうち、少なくとも75大学がデリバティブ取引を行っていた。

中高生で学べる「工学」

 経済産業省は23日、「工学っておもしろい! 中高生で学べること」と題した催しを東京都江東区の日本科学未来館で開く。ロボットメーカー、ヴイストンの大和信夫社長の講演、東芝、日産自動車、IHIの若手技術者の座談会、中等教育段階からの工学人材育成をテーマにした討論などがある。

 午前11時〜午後4時15分で無料。申し込み先着順。問い合わせは事務局の三菱総合研究所((電)03・3277・5997、kogaku-info@mri.co.jp)へ。

2008年11月19日 (水)

ラップCDで九九覚えよう がんで退職の元教諭が制作

 がんの後遺症で早期退職した福岡県中間市の元小学校教諭、友村忠さん(56)が「今までお世話になった教え子たちへの恩返しに」と、ラップのリズムで掛け算の九九を楽しく覚えられるCD教材「しゃぼてんクック」を制作した。

 九九を歌った陽気なリズムの曲を、集中力が続くよう約4分半にまとめ、つまずきやすい6の段以降に入る前に一呼吸置く間奏を入れる工夫も。英語版も挿入し「学校や家庭で楽しみながら勉強してほしい」という。

 友村さんは平成18年4月に大腸がんの手術を受け、ことし3月末、定年まで五年を残して退職。再発の不安を感じつつ、手術前に励ましてくれた児童たちを思い出し「残りの人生も教育にささげよう」と、九九のCD制作を思い立ったという。自ら制作会社と交渉して完成にこぎ着けた。

中2女子、飲酒注意に逆ギレ 教師殴られ鼻骨折 栃木

 栃木県小山市内の市立中学2年の女子生徒(14)が屋外で酒を飲み、駆けつけた男性教諭を殴って鼻の骨を折るなどのけがを負わせていたことが18日、分かった。教諭は小山署に被害届を提出、同署は容疑が固まり次第、女子生徒を傷害容疑で書類送検する方針という。

 同署によると、女子生徒は11日午後5時ごろ、同市内のスーパー付近で同級生(13)と缶酎ハイ1本を飲酒、店員の連絡で駆けつけた近くの中学校教諭3人のうち女性教諭(25)の左肩を殴り軽いけがを負わせたという。さらに、女子生徒は同級生や他の友人と近くの公園に移動、後を追って来た男性教諭(44)の顔をいきなり横から殴り、鼻の骨を折る重傷を負わせた疑いがある。女子生徒らは3人の教諭とは別の学校に通っているという。

学力向上で民間人中学校長を初募集 大阪府教委

 大阪府教育委員会は18日、寝屋川市の市立中学校で民間人校長1人を募集すると発表した。採用されれば、府内の公立小中学校で初となる。任期は来年4月から3年間。

 橋下徹知事が力を入れる学力向上策の一環。府教委は当初平成22年春からの実施を予定していたが、1年前倒しした。

 民間企業や研究機関で管理職などの経験がある人が対象で、書類選考や討論、面接などで合格者を決める。

 今回は先行事例のため募集は1人だけだが、市町村教委の意向を踏まえて2人目以降の登用も今後、検討する。

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学力テスト:好成績の秋田に学べ…沖縄県教委が覚書交わす

 2度の全国学力テストで好成績だった秋田県の取り組みに学ぼうと、沖縄県教委は18日、秋田県教委と教員の相互交流をする覚書を交わした。

 両県教委は09年4月から双方の小中学校の教員を年間に原則として1人ずつ、計3年間相互派遣する。沖縄県教委は指導力を向上するため、秋田の授業での取り組みを学びたいと呼びかけた。さらに詳細を詰めたうえで協定書に調印する。

 07、08年に実施された全国学力テストで、秋田県は小学生の国語、算数の4分類すべてが2年連続全国一。中学生も好成績だった。一方、沖縄県は小中学生とも2年連続最下位だった。

 覚書を交わした後、沖縄の仲村守和県教育長は秋田市立桜小学校(鶴田悦子校長)を訪れ、教員と情報交換、授業を視察した。複数教員による指導や習熟度別学習の模様などを見て「子供たちが活発に意見を述べたり、互いに教え合うことが可能な授業を展開しており素晴らしい。先生同士で助け合う仕組みも参考になる」と話した。

高校生ら大麻所持容疑 校内トイレで売買も、計7人逮捕

 乾燥大麻を所持していたとして、北海道警旭川東署は18日、道立旭川商業高校定時制に通う男子生徒2人を含む16〜23歳の男7人を大麻取締法違反の疑いで逮捕した、と発表した。7人の自宅から乾燥大麻計1.5キロを押収した。生徒らは「大麻はかっこいい」などと供述しているという。

 逮捕された7人は、いずれも旭川市在住で、アルバイト谷脇慎太朗被告(20)、無職清水恭兵被告(21)のほか、同校4年の生徒(20)、同校1年の生徒(16)ら。うち5人は同法違反の罪で起訴され、2人は有罪判決(ともに執行猶予)を受けている。

 同署の調べでは、谷脇、清水両被告は10月14日、自宅に乾燥大麻計615グラムを営利目的で所持していた疑い。ほかの5人は10〜11月、乾燥大麻約50〜300グラムを自宅で所持していた疑い。使用する目的だったという。5人は谷脇被告らと顔見知りで、旭川市近郊などで野生大麻を採ったり、乾燥大麻を買ったりしたという。同校4年の生徒は「(同校1年の生徒に)校内のトイレで売った」と供述しているという。

 旭川商業高校では、日ごろから薬物乱用防止の授業を実施していたという。津田雅彰校長は取材に「大麻の吸引はうわさにも聞かなかった。非常に残念で大変、驚いている。知らなかったではすまされない。再発防止のため校内での啓発活動にさらに取り組む」と話した。同校では今年度、たばこ吸引の非行も確認されていないという。

目指せ脱最下位!沖縄と秋田が教員人事交流

 全国学力テストの小学6年と中学3年の全教科で2年連続全国最下位だった沖縄県と、好成績をおさめた秋田県の教育委員会が小中学校の教員の人事交流を図ることになり、沖縄県の仲村守和教育長と秋田県の根岸均教育長が18日、秋田県庁で覚書を交わした。

 交流は来年4月からで、1年単位で3年間行う予定。両県の小中学校の教員が1人ずつ交流先の学校で教壇に立つとともに、指導方法などを学ぶ。両県とも希望者の中から選ぶ予定。

 今年9月、沖縄県教委の職員2人が秋田市内の小中学校を視察した際、人事交流の希望を伝えた。秋田県はこれまで北海道、青森県、岩手県などと人事交流を行っているという。

 秋田県は小学6年は2年続けて全教科で1位。中学3年も1〜3位と好成績をおさめており、全国から視察が相次いでいる。

国歌:斉唱時「起立、国として指導」 塩谷文科相が必要性強調

 入学・卒業式の国歌斉唱時に起立せず、神奈川県内の教職員らが氏名など個人情報の消去などを求めて横浜地裁に提訴したことに関連し、塩谷立文部科学相は18日の閣議後会見で「国歌斉唱時に起立するのは国際的にも常識。それが理解されていないのなら、国として何らかの指導をする必要がある」と述べた。新学習指導要領では、起立についての規定はなく、波紋を呼びそうだ。

 また、塩谷文科相は「(教職員が起立するかしないか)バラバラな対応があるのならば把握しなければならない」として、全国的な調査の必要性を訴えた。指導は、教職員と児童生徒の両方を対象とすべきだとした上で、「『起立して(歌うよう指導する)』と書かなければならないのかなとも思う。どこにも書かれていない」と述べ、指導要領改定も示唆した。

保護者とのトラブル、都教委が専門「解決隊」新設へ

 子どもをめぐるトラブルで保護者と学校の関係がこじれるケースが増えるなか、東京都教育委員会は来年度から、問題をいったん学校から離し、解決に当たる専門部署を新たに設ける方向で検討を始めた。弁護士ら専門家の助言を受けながら解決策を示したいといい、学校の支援につなげたい考えだ。

 都教委の調査では、昨年度、保護者とのトラブルに対応しきれなかった都内の公立校は234あり、回答した学校の1割に達した。校長や教師が繰り返し理不尽な要求をされて脅されたり、暴言を吐かれたりしたケースが数多く報告された。一方で、学校の初期対応の問題や、家庭の環境など学校だけでは解決できない事例もあったという。

 現場の教員からは、弁護士や子どもの心身に詳しい医師らの派遣を求める声が上がった。都教委が直接に解決に乗り出すことを求める声も強かったという。

 こうした要望を受け、都教委は都教育相談センターに「学校問題解決サポートセンター(仮称)」を新設する方針を決め、来年度に向けて教職員向けの研修や対応マニュアルの作成費用も含め、3300万円の予算を要求している。弁護士ら専門家の助言を受けながら、保護者と学校の双方により良い案を示して解決を図りたいとしている。

2008年11月18日 (火)

新教育の森:幸福度調査1位、オランダの提言 「自分は孤独」2.9%

 ◇日本は最多29.8%

 07年発表の国際調査で「孤独」だと感じている子どもの割合が最も高かったのは日本だった。最低だったのはオランダ。今月、オランダから教育研究家が来日し、教育のあり方を提言した。

 ◆自己肯定感にも差

 「なぜ、モノが豊かな日本で、こんなに多くの子が孤独を感じているのでしょうか」。今月11日に青山学院大(東京都渋谷区)で開かれた「日蘭共同教育改革シンポジウム」(オランダ大使館主催)で、オランダ在住の教育研究家、リヒテルズ直子さんは、日本の教育関係者ら約300人の参加者に問いかけた。

 壇上のスクリーンに映し出されたデータに参加者はくぎ付けになった。07年に国連児童基金(ユニセフ)が発表した、経済協力開発機構(OECD)加盟国を対象に実施した子どもの「幸福度」に関する調査結果だ。

 「自分は孤独だと感じるか」という質問(対象は15歳)に「はい」と答えた割合は、日本が29・8%で、回答のあった24カ国中トップ。ほぼ3人に1人が感じていることになる。次いで多かったアイスランドでも10・3%。一方、オランダは2・9%で最低だった。

 実はこの調査では、「自己肯定感」にも顕著な差が出ている。「自分は不器用だと思う」と答えた割合も日本が18・1%で最も高かったのに対し、オランダは6・9%。40項目の結果から、オランダは「幸福度」で総合1位を獲得した。

 ◆一人一人に耳傾けて

 なぜこんな差が出るのか。「一因として学校教育の違いがあると思う」。オランダ人の夫との間に2人の子を持つリヒテルズさんは96年からオランダで暮らし、子どもたちの学校生活を通して日本・オランダ両国の教育現場を見つめてきた。

 まず、オランダで重視しているのは自立学習と共同学習を柱にした「個別教育」。小学校の教室では、5人程度のグループに分かれ、それぞれが違う課題をこなしている光景がよくみられるという。統一の教科書はなく、習熟度に応じて先生が適切な教材を与える。「各自のサイズに合わせた教育と言い換えることができるかもしれない」とリヒテルズさんは言う。

 かつてはオランダでも、日本のように1人の先生が同じ内容を全員に講義する形の授業が主流だったが、不登校や学力格差などが問題化した60〜70年代にかけて方針転換した。その後、今年6月16日朝刊「新教育の森」で紹介した「イエナプラン教育」をはじめ多様な教育方法に基づく学校が次々に誕生し、受け入れられている。

 日本ではここ数年、国際的な学習到達度調査(PISA)の結果に端を発した教育改革が盛んに論じられている。リヒテルズさんは講演で「学力に偏重した改革ではなく、人間としての総合的な発達を目指してほしい」と注文をつけ、「オランダの教育が最善だとは思わないが、幸福度調査の結果は少なくとも一人一人の子どもに耳を傾ける大切さを示していると思う」と締めくくった。

 ◇個別教育重視の一方で「シティズンシップ教育」義務化−−異なる意見も尊重できるように

 個人主義が行き過ぎると、自己中心主義に陥り、社会性を失わせる恐れもある。そこでオランダでは「シティズンシップ(市民性)教育」にも力を入れ、05年からは日本の小中高に相当する初等・中等教育で義務づけられている。シティズンシップ教育に詳しいオランダ・ユトレヒト大のミシャ・デ・ウィンター教授(社会教育学)はシンポジウムの中で、いくつかの事例を紹介した。

 ◆社会参加の下地作り

 ある学校では、4歳のクラスから週1〜2回、ディスカッションの時間を設け、8歳で死刑制度の是非について話し合う。別の学校では、低学年の子ども同士がけんかをしていると、上級生が仲裁者として間に入り、一緒に話し合いながら解決方法を探るといったことが教育活動の一環として行われている。

 自分と異なる意見を尊重する態度を身につけさせるのが狙いで、「既成の価値観に対する同化を求める道徳教育に比べ、価値観の多様化した現代社会を意識している」(リヒテルズさん)のが特長だ。デ・ウィンター教授は「未来の社会づくりは、子どもが積極的に社会参加できる市民になれるかどうかにかかっている」と意義を強調した。

 ◇授業に「市民科」、日本でも

 シティズンシップ教育は日本でも最近、一部の自治体や私立校で取り入れられつつある。

 東京都品川区は06年度から独自に「市民科」という科目を設けた。小中一貫教育の特区を利用し、小学1年から中学3年までの9年間を通し、系統的に学べるよう独自にカリキュラムを組み、教科書も作った。

 リヒテルズさんやデ・ウィンター教授は13日、品川区立小中一貫校「日野学園」を訪れ、小4の市民科の授業を見学した。

 この日の課題は「心のわかれ道」。日常の場面で自分がどういう行動を取ったか、その理由を振り返った上で、正しい判断基準を学ぶという内容だ。例えば、電車の中で座っていた時に高齢者が乗ってきた場合。児童からは「『どうぞ』と言って譲る」という「模範解答」から「優先席じゃないから譲らない」「譲りたいけど恥ずかしくて譲れない」「シカト(無視)する」まで、いろんな意見が出た。

 教師は最後に、判断する時のポイントとして、(1)命や安全にかかわっているか(2)困っていないか(3)迷惑かどうか(4)相手の気持ち−−の4点を黒板に書いて授業を終えた。

 ◆日蘭でもっと交流を

 「いい授業だった」。リヒテルズさんもデ・ウィンター教授も口をそろえたが、授業後の意見交換会で、同区のある女性教員は指導上の悩みを打ち明けた。「子どもたちは頭の中では何が良くて悪いかある程度分かっている。でも、実際に行動に移せない。どうすれば実践できるまでに持っていけるかが難しい」。デ・ウィンター教授は「オランダでも同じ課題があるが、子どもたちには、実際にやってみることで学ぶことを教えなければ身につかない」とアドバイスした。

 リヒテルズさんは「今回のように、教育に関してこれから両国間でもっともっと交流を深めていって共通の問題を見いだし、いい面を互いに補い合って解決していければと思う」と話している。

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【教育動向】AO入試が私大入学者の1割に 一般入試の割合はさらに低下

 文部科学省はこのほど、2008(平成20)年度の国公私立大学入試状況調査の結果をまとめました。それによると、今春の私立大学入学者のうち、一般入試で入学した者の割合が2年連続で5割を切ったことがわかりました。アドミッションオフィス(AO)入試による入学者は、国公私立大学全体で8.0%、私立大学のみでは9.6%と約1割になっています。

 今春の大学入学志願者は延べ360万7,585人で、志願倍率は6.4倍(国立4.3倍、公立5.4倍、私立6.9倍)。大学入学者の総数は、59万 6,348人でした。入試方法別に見ると、学力試験による一般入試の入学者は33万3,416人で、入学者全体の55.9%となっています。また、AO入試による入学者は4万7,781人で8.0%、推薦入試による入学者は21万1,045人で35.4%を占めており、残りは帰国子女や社会人などの特別選抜による入学者です。

 大学入学者のうち一般入試による入学者の割合は、2003(平成15)年度入試では60.2%でしたが、04(同16)年度が59.4%、05(同17)年度が58.7%、06(同18)年度が57.7%、07(同19)年度が56.7%、08(同20)年度が55.9%と、低下を続けています。私立大学だけを見ると、2007(平成19)年度に49.6%と初めて5割を切り、08(同20)年度は48.6%とさらに低くなっています。つまり、私立大学では入学者の半数以上が、学力試験による一般入試を受けないで入学しているということです。

 一般入試の代わりに増加しているのが、時間をかけて学生の意欲や適性を総合的に判定するAO入試です。入学者全体に占める割合は、2005(平成17)年度が5.6%、06(同18)年度が6.0%、07(同19)年度が6.9%、08(同20)年度が8.0%と、着実に増えています。ただ、2008(平成20)年度は国立大学が2.5%、公立大学が1.7%、私立大学が9.6%と国公私立で差があり、特に私立大学で増加していることがわかります。現在の私立大学入学者はおおよそ、一般入試が5割、推薦入試が4割、AO入試が1割という割合になっていますが、これからも一般入試による入学者の割合が減少し続けることはほぼ確実でしょう。

 原則として学力試験が必要ないのはAO入試も推薦入試も同じですが、時間をかけて丁寧に選抜するという趣旨から、AO入試には、推薦入試のような入試実施時期の制限がありません。このため、ほかよりも早く学生を確保したいという大学側と、早く確実に大学合格を決めておきたいという受験生側の双方の利害が一致したため、急速に広がりつつある入試方法であるといえます。

 ただ、文科省の中央教育審議会は、AO入試が実質的な「学力不問入試」となり、大学生の質の低下を招いている、と批判し、AO入試でも受験者の学力をきちんと把握するよう求めています。

 いずれにしても、現在の大学入試は保護者の受験時代と比べて、大きく様変わりしていることは間違いありません。

刺殺事件被害者への傷害容疑、京都大学職員を逮捕

 京都府宇治市の路上で10月、無職伊達悟さん(当時57)が刺殺された事件で、府警宇治署捜査本部は17日、事件の3日前に伊達さんにけがを負わせたとして、京都大学職員の岩手利之容疑者(50)=同市五ケ庄芝ノ東=を傷害容疑で逮捕した。同本部が発表した。岩手容疑者は「覚えていない」などと容疑を否認しているという。今後、伊達さん殺害事件との関連も調べる。

 捜査本部によると、岩手容疑者は10月22日午前1時50分ごろ、宇治市五ケ庄三番割(さんばんわり)の路上で、伊達さんに暴行し、顔に軽傷を負わせた疑いがもたれている。その後、伊達さんは携帯電話で110番通報。駆けつけた宇治署員らに「車をけった男ともみ合いになった」などと話した。同日、血の付いた携帯型ライトとメガネが現場近くで見つかり、同容疑者の血液と一致したという。

 伊達さんは10月25日、現場そばの側溝で遺体で見つかった。司法解剖の結果、胸や腹、背中を刺されていた。凶器は見つかっていない。

 同容疑者は10月初めから11月初めまで病気を理由に職場を休んでいたという。岩手容疑者の逮捕について、勤務先の京都大は大西珠枝副学長名で「捜査の推移を見守り、事実であれば厳正に対処したい」とのコメントを出した。

国歌不起立:教諭の氏名収集、情報消去求め提訴へ−−横浜地裁

 入学・卒業式の国歌斉唱時に起立せず、神奈川県教育委員会に氏名などの個人情報を収集・記録された県立高校教職員ら18人が17日午後、「思想・信条に関する情報の収集は県条例に反し違法」として、県に情報の消去や1人100万円の慰謝料を求めて横浜地裁に提訴する。県教委は県個人情報保護審査会答申を受けて一部の情報を消去した後も氏名収集自体は続けており、是非が法廷で争われる。

 訴状によると、県教委は06年3月の05年度卒業式から、起立しない教職員の氏名と指導内容を校長に報告させて収集・記録した。一部教職員が県個人情報保護条例に基づき消去を求め、県審査会は07年10月「条例が取り扱いを禁じた思想・信条に関する個人情報に当たる」として消去を答申し、県教委は同年12月、07年度入学式までの情報を消去した。

 しかし氏名収集が継続されたことから、教職員らは「不起立は内心を示す情報であり、答申を無視して収集し今も保管し続けているのは条例違反」と主張。県教委が「情報利用不停止決定」を出し、情報の消去を拒んでいるのに対し、決定の取り消しなどを求めている。

 県教委は「提訴の内容を聞くまでコメントできない」と話している。

2008年11月17日 (月)

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

中学受験、東京は地方の3倍

 東京は地方よりも教育熱心? 中学受験をさせようと考えている保護者の割合が、東京23区では全国平均の約3倍にのぼることが、通信教育最大手のベネッセコーポレーション(岡山市)の調査で分かった。中学受験への意識が高い分、教育費の出費も高くなる傾向があり、東京では子供以上に親にも厳しい受験の実態が浮かび上がった。

 ベネッセのシンクタンクが昨年12月、全国の公立小学校に通う6年生と保護者約1500組を対象に調査。その結果、中学受験をさせると回答した保護者の割合は、東京23区が36・9%。全国平均は13・2%だった。

 このうち、23区内の家庭の45・7%が、子供1人にかかる教育費を「月平均5万〜10万円」と回答。一方、全国調査では「月平均1万〜2万円」と答えた家庭が34・5%で最も多く、地方と都心との顕著な差が明らかになった。

 23区内で同様の調査を行った昭和63年と比較した場合、当時は教育費が「月平均1万〜2万円」と回答した家庭が45・9%と最も多く、都心ではこの約20年間で教育費が5倍近くにふくれ上がった格好だ。

 私立中学校の受験を希望する保護者は全国平均、23区ともに約6割。公立の中高一貫校は23区で42・3%が希望したのに対し、全国平均では29・7%にとどまった。

 ベネッセは「都心には有名中学も多く、中高一貫校も増えている。受験に対する保護者の選択肢が多いため、意識も高まっているのではないか」としている。

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関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

新聞活用実践教室:横浜で教諭ら60人参加

 NIE(教育に新聞を)実践例を学ぶ08年度第9回「新聞活用実践教室」(毎日新聞社など主催)が15日、横浜市の日本新聞博物館であり、小中高校教諭ら約60人が参加。

 東京都千代田区立九段中等教育学校の安川礼子教諭は、環境に関する記事を使い「スクラップ新聞」を作る授業について報告した。毎日新聞社・水と緑の地球環境本部の川口裕之本部長は、さまざまな環境への取り組みを紹介。「My Mai Treeキャンペーンでは子供たちも植樹しており、『心に木を植える』という教育的な意味もある」と述べた。また、独立行政法人教員研修センターの阪内宏一理事が「教師の学び」について講演した。次回は12月27日、千代田区の毎日ホールで。

2008年11月16日 (日)

【主張】検定基準見直し 勉強好きになる教科書に

 文部科学省は検定審議会に教科書検定基準を改定する原案を示した。

 検定基準は教科書編集の指針となるものだ。今年度中に改定される。教科書が変わるのは小学校は平成23年度、中学は24年度からだ。高校も順次改定される。新しい検定基準を生かし、学力向上のため、脱ゆとりを進めてほしい。

 検定基準原案は、学習指導要領の範囲外の「発展的な学習内容」の記載分量の制限をなくすほか、公共心や愛国心などを重視した教育基本法改正を踏まえ、教科書が質量とも充実するよう促している。ゆとり教育でページが薄い教科書では考える力は育たず、検定基準見直し方針を評価したい。

 教科書への批判はこれまでもあった。小学校教科書について文科省の専門家会議のアンケートで文学作品が少ないと感じている教員が半数に上り、漫画やイラストが多すぎるなどの意見もあった。

 同会議は詩や古典などの朗読・暗唱教材充実や練習問題を増やすことなどを提言した。政府の教育再生懇談会も諸外国に比べ、薄い日本の教科書の現状を指摘し、国語や理科、英語のページ数の倍増などを提案した。

 現行の学習指導要領は昭和40、50年代のピーク時に比べて学習内容が半減した。新指導要領は、ゆとり教育の反省から基礎・基本を着実にこなすとともに読解力、思考力を育てるねらいだ。

 見直しの具体策は、小中学校で教科書の1割程度、高校で2割程度と歯止めがある発展的学習の記述の制限をなくすなどだ。復習や自宅学習などにも配慮した教科書づくりに有効である。

 また、教育基本法に盛り込まれた伝統文化の尊重、国と郷土を愛する態度などの教育目標に沿った教科書の記述が分かるよう検定申請時に資料を求める。

 このほか公正、中立でバランスのとれた記述を確保するとし、社会科では一面的な見解を取り上げないことなどを明確化するとしている。教科書会社、執筆者は徹底すべきである。

 歴史教科書では南京事件の犠牲者数で誇大な数字を挙げるなど信憑(しんぴょう)性の薄い記述が依然として多く、是正しなければならない。

 世代を超えて語り継ぐ人物の歴史や物語が教科書から消えている。それでは古典や歴史が好きな子供は育たない。教科書に工夫をこらしてほしい。

相次ぐ大麻容疑 早稲田大生3人、東京理科大生1人逮捕

 早稲田大学の男子学生3人と東京理科大学の男子学生の計4人が、大麻を栽培したり、密輸しようとしたりしたとして、関東信越厚生局麻薬取締部や千葉県警に大麻取締法違反容疑で逮捕されていたことが分かった。

 同麻薬取締部に栽培容疑で8月に現行犯逮捕されたのは早大商学部3年の男子学生(21)。インターネットの密売サイトの管理者で無職落合光太郎容疑者(34)も栽培の幇助(ほうじょ)容疑などで逮捕した。

 同麻薬取締部によると、男子学生は8月18日、東京都豊島区のマンション自室で、大麻草4本を栽培していた。密売サイトを通じて種子10粒を1万1500円で購入していた。

 大麻を密輸しようとしたとして、千葉県警に6、7月に逮捕されていたのは、早大国際教養学部でマレーシア国籍の男子学生(22)と同学部の男子学生(20)。県警は別の早大生1人も関与しているとみて行方を追っている。

 東京理科大工学部第2部の男子学生(27)も関与したとして逮捕されたが、容疑を否認している。

【教え育てる】青山学院初等部長・飛田浩昭

 ■英語 12年一貫の新カリキュラム導入

 青山学院初等部は今年4月から、昨年度まで2年生からだった英語の授業を1年生から始めることにしました。青山学院独自の、初等部から高等部まで12年間一貫の英語教育カリキュラムができあがり、それに基づいて、まず初等部1年生と5年生に新たな教材が導入されたのです。

 このカリキュラムでは、コミュニケーション能力の育成を目指し、児童・生徒の発達段階に合わせて、12年間を第1期(初等部1年生〜4年生)、第2期(同5年生〜中等部2年生)、第3期(同3年生〜高等部3年生)とする「4−4−4制」の理論を構築。今年度から4年かけて、12学年全部の教材を完成予定です。

 初等部ではネーティブと日本人の先生が2人ずつで授業を担当します。5月連休明けからの1年生の授業は、歌あり、ダンスありで楽しさいっぱい。これを手始めに3年生までは「聞く」「話す」を中心に自然に英語の音を体得。

 4年生からはコンピューターを利用したCALL教室で「読む」「書く」の基礎を学ばせ、6年生では集大成として「イングリッシュ・デイ」を実施し、授業だけではなく児童がこの日のために準備した劇やスピーチなど、すべてが英語だけになります。

 こうして「英語の青山」の伝統が、さらに進化・発展することを目指しているのですが、戦後60年余、初等部の英語教育はさまざまな教育効果を上げてきたと、私たちは自負しています。

 こんな話があります。04年9月、初等部アマチュア無線クラブの児童たちが、国際宇宙ステーションの飛行士との英語の交信に成功しました。このとき見守る学院関係者を驚かせたのが、児童のアシスタント役を務めた初等部OB(当時高等部3年)のT君の流暢(りゅうちょう)な英語。飛行士からも「素晴らしい発音だね」とほめられたT君の英語は青山学院での勉強が中心で、留学経験などなかったのです。

 初等部はオーストラリアの私立小学校と国際交流をしており、夏休みに6年生の希望者が20数人、現地の児童の家庭にホームステイし2週間を過ごします。その準備の一環として、児童自身が受け入れ家庭の保護者と4月からEメールのやりとりをしますが、これがホームステイを円滑に進める上で役に立つのです。

 ちなみに『SEED』と名付けた新教材は、広く一般にも提供しています。

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ベネッセ調査:「子供は勉強すべき」「テストあった方がよい」 

 「子供は勉強すべき」と考える東京の小学生が19年前の45%から64%に増えたことがベネッセコーポレーションの調査でわかった。「テストはあったほうがよい」と考える子の割合も増えており、同社では、大人の考えを理解してその場にあった態度をとれる「良い子」が増えているとみている。

 調査は1988年と2007年、東京23区の公立小学校6年生とその保護者を対象に質問紙に記入する方式で実施。88年は小6約870人、保護者は約820人。07年は小6、保護者とも約850人。小6の男女比は概ね半々で、保護者はほとんど母親が回答した。

 「子供は勉強しなくてはならない」と考える小学生の割合は88年から18ポイント増え、07年には64%になった。また、「テストは自分の成績が分かるのであったほうがよい」も60%から74%に増えている。

 同社の木村治生・教育調査室長は、88年より子供らしい「やんちゃさ」が抑えられ、「まじめ」な子供が増えているとして、「学力低下論議が起きて以降、家庭が子供の教育にかけるパワーが高まっているが、保護者の働きかけが多すぎると、子供の自立を妨げる」と懸念する。また、友達同士で切磋琢磨する機会や、地域の働きかけが減り、「家庭が子供に与える影響が大きくなっている」と分析する。調査では「人に負けるのが嫌い」な子は67%で、88年から8ポイント下がっている。

 親が子供の進学に期待する割合も高まっている。07年調査で「子供を四年制大学・大学院に進学させたい」親は73%で、88年の47%と比べ26ポイント増。「実力より学歴を重んじる」と考える親は84%から67%に減っているものの、「わが子には受験戦争を勝ち抜いてほしい」は69%でほぼ変化がなく、「子供には受験の苦しみを味わわせたくない」が56%から35%に減るなど、学歴に対する意識はまだ高いことが伺える。

 木村室長は「88年ごろに比べて、受験の厳しさが和らいでいることと、受験の苦労をすることも大切だという親の意識があるのではないか」と推測。中学受験をする子供たちの中では、受験で「人間として大きく成長する」と考える子が63%から76%に増えていることにも、親の考えが影響しているのではないかとみる。

福島県立高の教諭が盗撮 進路指導室で約10人に

 福島県いわき市の県立高校の40代の男性教諭が、進路指導室で延べ約10人の女子生徒を盗撮していたことがわかった。県教育委員会が15日発表した。県教委の調査に教諭は「衝動を抑えられなかった」と話し、盗撮を認めているという。

 県教委は「教員としてあるまじき行い」として懲戒処分する方針。撮影画像は「その日のうちに見て、すぐ消去した」と話しているというが、刑事告発も検討するという。

 県教委によると、教諭は9月上旬から今月上旬にかけて10回ほど、放課後に進路の相談にやって来た女子生徒のスカートの中を、携帯電話のカメラで盗撮したという。自分は座ってひざの上に携帯電話を置き、話をするため前に立った生徒を撮影していた。

 シャッター音に気付いた女子生徒が後日、別の教諭に相談して発覚した。

中学校舎に耐震不足が発覚

 厚木、14学級の使用を中止

 神奈川県厚木市は14日、市立南毛利中学校(同市恩名)の校舎の一部で使われていたコンクリートに著しい圧縮強度不足が見つかり、地震による倒壊の恐れがあるために使用を中止し、建て替えを決めたと発表した。

 問題が見つかったのは、3棟ある校舎のうち、1972年に建てられた4階建ての「北棟」。2階の壁のコンクリートの圧縮強度は建築基準法の基準(1平方ミリ当たり13・5ニュートン)を下回る10・7ニュートンで、地震に対する「構造耐震指標(Is値)」は、震度5強程度の地震で倒壊の恐れもある0・22だった。

 厚木市は建築基準法の改正で耐震基準が強化された1981年以前に建てられた校舎の耐震診断を行っており、南毛利中は当初、国の耐震基準をわずかに下回る程度と診断された。

 補強工事のため各階の壁のコンクリートの一部をくりぬくコア抜き検査を実施したところ、北棟の2階部分で、コンクリートの材料が十分に混ざっていないなど施工ミスが判明した。

 校舎は、厚木市内の建設会社が施工したが、すでに倒産しており、事情が聞けないという。

 北棟には1、2年生など計14学級が入っており、来週以降、ほかの棟にある図書館や音楽室などを使って授業を継続する。新校舎は、2011年3月までに建設する方針。

2008年11月15日 (土)

「小中生に携帯持たせないで」新潟県妙高市の教育関係者が提言へ

 新潟県妙高市の教育委員会や校長会、PTA代表らでつくる委員会は14日までに、市内の小中学生に原則として携帯を持たせないよう提言する方針を固めた。

 架空請求や匿名掲示板を通じた中傷騒ぎが相次いでおり、こうしたトラブルを防ぐのが目的。保護者らと細部を調整し、12月下旬にも提言する予定。

 市教委によると、家庭の事情や通学時の安全確保など特殊な事情がある場合を除き、原則として携帯電話を所持させないよう保護者に求める。しかし、当面は校則などで禁止する予定はなく「拘束力はないが、アピールが必要と判断した」としている。

 市教委が9月に行った調査では、市内の保護者の88%が「小中学生に携帯は不要」と回答した。

全国学力テスト:成績、第三者提供を禁止せず 学校別開示を決定−−鳥取県教委

 鳥取県教委の定例教育委員会が14日開かれ、情報公開請求があった場合、文部科学省の全国学力テストを全国で初めて学校別まで開示することを正式に決めた。当初、学校が特定できる形でのデータ公表や第三者への提供を禁止する予定だったが、「表現の自由」に違反し、情報公開条例の理念に沿わないという批判があるため、この日は配慮義務にとどめる県情報公開条例改正案を提示。開示は条例改正が前提となる。

 県教委はこの日、「10人以下の学級のデータを除いて開示」とする現条例の規定を学テにも適用し、09年度から開示と決めた。改正案は情報開示を受けた者の「責務」として、学校や学級を識別できる方法で公表し、または不特定多数の者に提供しないなど、児童らの心情への配慮▽序列化や過度の競争が生じないような配慮、を掲げた。

 県教委は条例改正について、22日の臨時教育委員会で決める。改正案は25日開会の県議会に提案される。

 ◇参加ためらう動きも 「最下位校分かる」−−市町村不安視

 14日示された全国学力テストの市町村別と学校別データを開示する鳥取県教委の県条例改正案について、県内の市町村教委からは教育現場への影響を不安視する声が出ており、09年度のテスト参加にためらいを見せる教委も出始めている。

 県教委は先月30日、学校別まで公開する一方で、情報請求者に対してデータの公開や第三者への提供を禁じる案を教育委員に示したが、罰則がないため、「規定に実効性があるのか」と不安の声が上がっていた。

 改正案は禁止事項を配慮義務に後退させた内容で、鳥取市教委の中川俊隆教育長は「データが流出したら、どの学校が最下位かという話になる恐れがある。そんな恐れがある以上は開示には反対」と話す。

 県内19市町村教委の大半は、09年度の全国学力テストの参加・不参加は「県議会での審議を見守った後に判断したい」としているが、全国学力テストそのものの意義を再考したうえで参加を決めるという市町村教委も。智頭町の藤原一彦教育長は「条件付きの開示で現場が混乱しないか」と懸念しながらも「県の動きに振り回されずに、テストに効果があるのかを考えたい」と話している。

 ◇「公表抑制求める議論はおかしい」−−堀部政男・一橋大名誉教授(情報法)の話

 情報公開制度で開示された情報を請求者がどう使うかは自由で、公表を控えるよう求める議論はおかしい。全国学力テストの開示については、教育に悪影響を及ぼすという意見と、情報を積極的に生かすべきだという意見がある。鳥取県は後者と判断したのだから、むしろ大いに報道などで公表すべきではないか。

名古屋名物、高くて給食出せんがや エビフライ年1回に

 物価の高騰のあおりを受け、名古屋市の学校給食の献立からひつまぶしなどの名古屋名物が消えている。

 子どもに人気のエビフライは月1回出されていたが、今年度から年1回になった。天むすに似た「名古屋風手巻き寿司(ずし)」やひつまぶしは献立からはずされた。1週間に約3回出ていたチョコレートケーキなどのデザートも2週間に約3回に減った。

 市によると、00年以来、小学校では1食あたり約209円、月3500円で献立を作っているが、パンやめんなどの主食や牛乳が11.4%値上がりしているため、おかずにしわ寄せがきているという。

 市教育委員会学校保健課の清水正吉課長は「みそ煮込みうどんやみそおでんなどの名古屋名物は献立に残る。給食は学校生活の楽しみなので、できるだけバラエティーに富んだ献立を作っていきたい」と話している。

企業の知恵を子供の教育に

 理科教育の充実と企業の協力について話し合う研究発表会「企業とひらく小学校理科教育の未来」が14日、都内で開催され、教育関係者や企業の社会貢献活動担当者らが出席した。

 経済産業省の推進する「平成20年度社会人講師活用型教育支援プロジェクト」の一環として行われたもので、基調講演、事例紹介、パネルディスカッションなど盛りだくさんのプログラムの中、企業の出前授業の活用方法などについて熱心な討論がかわされた。

 企業は積極的に教育活動を

 学校現場の視点から「サイエンスを重視したものづくり・体験学習で育てる、好奇心と探究心」と題して基調講演を行った立命館小学校(京都府)の荒木貴之教頭は、さまざまな企業と連携しながら進めている理科実験の事例を紹介した上で、初等教育の理科授業における「本物から学ぶ」ことの重要性を強調した。

 「教師の指導や書物を読めば知識はいくらでも学べるが、大切なのは実際に探求的、独創的な研究や開発活動を行っている企業の生の声。企業としての研究活動あり方、どのように社会貢献していくのかといった知恵を明確に子どもへ伝えてもらうことが、次世代の子どもたちへの最高の贈りもの」と話し、企業活動を自社の利益に終わらせず、積極的に教育活動へ結び付けてほしいと訴えた。

 あきらめない心の大切さを伝えたい

 理科の教育支援活動を行う企業による事例紹介では、取り組みの内容、社内体制、人材の組織化などが紹介され、「いかに分かりやすく子どもに伝えるかが悩み」「企業と学校を結ぶコーディネーターの存在が重要」といった苦労話やプロジェクトへの意見が披露された。

 リサイクル用マグネットなどを生産する植松電機(北海道)の植松努専務は、自社で取り組むロケット開発におけるエピソードを披露。「常に失敗の連続だが、あきらめない心と問題を解決する能力を身につけることができる。既にあるものの暗記は誰でも教えられるが、未来を切り開く能力の重要性こそ、自分たちが子どもに伝えられる一番大切なもの」と熱く語った。

 また東京電力の田中丈夫・環境交流グループマネージャーは、1953年にエネルギー啓発活動として開始した電気教室から、出前講座、現在の環境自然学校にいたる歴史を紹介。さらに、教師向けプログラムの開発、OBなどを募っての組織作り、エネルギー関連企業の連携による新講座の創設など、教育CSR(企業の社会的責任)に長く取り組んでいる企業ならではの新企画を詳しく紹介し、参加者は熱心に耳を傾けていた。

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「お茶」 インフルエンザを予防 効果的な「うがい」 化粧水や風呂にも◎

 冬到来で心配なインフルエンザ感染。抗ウイルス作用もあるカテキンを多く含むお茶でうがいをすれば、予防効果があるという。さらに、お茶化粧水やお茶風呂は肌を乾燥などから守る。おかかなどとあえればおかずの1品になり、虫歯や口臭の予防にも。いずれも1煎(せん)目をおいしく飲んだ後の茶がらを再利用。イライラ解消効果もあるなど、改めてお茶に注目したい季節になった。

 ≪吸着性と抗酸化≫

 「カテキンは植物ポリフェノールを代表するフラボノイドの一種。渋味として主に茶葉に含まれ、日本の茶葉で13〜15%、インド・アッサム種の2巡目に摘んだ2番茶で15〜25%に上る」

 大妻女子大の第3食品学研究室、大森正司教授(66)は「カテキンの2大特性は吸着性と抗酸化作用」と説明する。大森教授はお茶の研究で知られ、『飲むだけじゃもったいないお茶クッキング』などの著書がある。

 吸着性は「さまざまな細菌やウイルスにくっついて死滅させたり感染を防いだりし、解毒作用もある。におい物質にもくっついて揮発させなくするので、口臭や体臭の防止効果もあるんです」。ニンニクを食べて水と緑茶でうがいをする実験では「緑茶の方が確実ににおいが薄まる」という。

 抗酸化作用は「発がん性や動脈硬化などが指摘される過酸化脂質を生成する活性酸素を除去する」。また、「脂肪分は胆汁で乳化され消化しやすくなるが、カテキンはこの乳化物を腸で再び水と油に分離するので、中性脂肪の消化も抑制できる」。脂肪分を多く与えたマウスに水と緑茶を飲ませる実験では、緑茶を飲んだマウスの糞(ふん)に大量の脂肪分が含まれるという。

 ≪1煎目は飲んで≫

 飲用以外の緑茶利用について、大森教授は「いずれも1煎目はおいしく飲みましょう。カテキンは1煎目で6割しか溶け出さず、4割は茶葉に残る」と前置き。

 うがい用には「2煎目の茶葉を煮出す。つまり急須に熱湯を入れて5〜10分置けば、残るカテキンを抽出できる。冷ましてペットボトルなどに入れておく。冷蔵庫なら1週間はもつ」。飲用時に「ぬるく入れてゴクンの“ゴ”の段階で止めるようにして飲むだけでも、十分のどの消毒になる」。インフルエンザウイルスには、複数のカテキンが結合した紅茶が、緑茶以上に効くという研究報告もあるという。

 お茶化粧水は、同様に煮出した緑茶を濾(こ)して、「市販のグリセリンを1〜5%加えるだけ」。カテキンの殺菌、抗アレルギー作用やビタミンCの効果などで「学生たちも『肌がしっとりすべすべになる』『さっぱりして気持ちいい』と使っている」。さらに、「お茶化粧水に市販のアルコールを多くて10%ほど加えれば、お茶ボディーローションになる」という。

 ≪茶がらはおかず≫

 茶がらはおかずに。「植物タンパクやビタミンA、Eは水に溶けないので残っており、食物繊維も豊富。急須から最後の1滴を振り出した状態で、おかか、じゃこ、ゴマをかけ、醤油(しょうゆ)をたらせばおいしい一品。学生に出すと抵抗感で『えーっ』と言うが、食べてみるとおいしさに驚いて『えーっ』といいます」

 「2煎目の茶葉ならカテキンが残っているので、虫歯予防になります」と話すのは、大森教授に指導を受けている大学院1年の谷崎亜寿香さん(23)。「茶がらを5分間かみ続けると、30分後でもカテキンが口中に残る。それに歯磨き以上にすっきりします」。谷崎さん自身は「家族でお茶をよく飲むので虫歯は1本もありません」とか。


 「家族でお茶をよく飲むと、処理に困るほど茶がらが出るので、古ストッキングなどに入れて入浴時に体を軽くたたけば肌が整い、防臭にもなる」と大森教授。

 1〜2%含まれるアミノ酸のテアニンは、不安やイライラを鎮め、ストレスを解消する効果が分かっており、現代人の“癒やしの一服”としての期待も高い。

 「『朝茶は7里帰っても飲め』というように、日本人は昔から経験的にお茶の効能を知っていた。現代でも日本型食事、規則正しい生活、そしてお茶をよく飲むことが健康には大切」と大森教授は話している。

検定GO!:ご当地編 小豆島オリーブビギナー(香川)

 オリーブオイルの国内自給を進めるきっかけとなった戦争は。

<1>西南戦争

<2>日清戦争

<3>日露戦争

<4>第一次世界大戦

 (08年度検定問題より)

==============

 《小豆島オリーブビギナー検定》

 【目的】オリーブに興味を持ち、知識を深めてもらう/出題形式・選択式/受検料・2000円/問い合わせ・オリーブ植栽100周年記念事業実行委員会事務局0879・82・7018(解答は<3>)

国立大の9割「法人化以降に格差拡大」 学長アンケート

 全国の国立大学長に朝日新聞がアンケートしたところ、9割以上が04年度の法人化以降、大学間の格差が「広がった」と感じていることが分かった。東京大、京都大などの有力大とそれ以外の大学の間で、特に財政面の格差拡大を指摘する意見が多かった。国から配分される運営費交付金の削減が、教育内容にも影響するようになっているという。 アンケートは、全国の86大学に送り、84大学から回答があった。

 法人化は、国立大を国の組織から切り離し、自立性を高めることが目的。アンケートでは、主に法人化後、4年間の変化について質問した。

 「法人化により、国立大間の格差は広がったと思うか」という問いには、92%の77大学が「広がった」と回答。同じ国立大でも、東大、京大などの旧帝国大、理工系、教員養成系(教育)大学などの違いで、法人化当初から、「体力差」への懸念があった。室蘭工業大の松岡健一学長は「過去の資産のある大規模大に資金が集中している」と指摘。岩手大の藤井克己学長は「旧帝大は余裕があるため、新たな展開を可能にしている。格差拡大は『地力の差』にあると思う」との意見を寄せた。

 法人化後の問題点では、73大学が「運営費交付金など国からの予算配分の仕組み」を挙げた。国立大の主要財源となる交付金は08年度予算で1兆1813億円。法人化した04年度より600億円余り減った。各大学とも毎年1%を目安に教育研究経費の効率化を求められ、交付金もそれに応じて減らされている。広島大の浅原利正学長は「一律削減により、もともと財政基盤の異なる旧帝大と地方大(特に教育系単科大)の格差が広がった」とした。

 交付金の削減分は、外部の研究資金や寄付金などで補うことが期待されるが、鹿屋体育大の福永哲夫学長は「外部資金獲得は大規模有名大学あるいは医理工系分野に有利に働く」と指摘した。

 教育そのものへの影響も出始めている。交付金削減で、37大学が「資金が足りなくなり、教育研究や学生サービスに悪影響が出た」と回答。愛知教育大学のように、「教職員の定年退職後不補充により、特に卒業研究指導など教育への悪影響(が出ている)」などの状況がみられる。一方で、旧帝大の7大学でこの回答を選んだところはなかった。

 格差拡大や交付金の在り方について、文部科学省次官だった山形大の結城章夫学長は「大学の改革努力を前提に、交付金の削減をやめ、増大に転じること」、熊本大の崎元達郎学長は「高等教育の公財政投資を欧米並みに、現在の国内総生産(GDP)比0.5%から1%に増加させること」を提案している。

「よのなか科」授業 大阪でも導入

 身近な題材用い思考力鍛える

 リクルート出身の民間人として東京都杉並区立和田中学校で校長を務めた藤原和博さん(52)が提唱する「よのなか科」の授業が、大阪府内の中学・高校で本格的に導入されることになった。

 身近なテーマを題材に社会の仕組みについて考える取り組みで、橋下徹・府知事が教育改革の一環として府内全域での実施に意欲を見せている。府教委は教員研修を始めるなど準備を進めており、モデルケースとして注目を集めそうだ。

 府立西成高校(大阪市西成区)で先月、「ホームレス問題」を学習テーマに行われた公開授業には、生徒約50人とボランティアの大学生ら約20人が参加した。「ホームレスでイメージする言葉は」「どうしてホームレスになるんだろう」。府教委の特別顧問を務める藤原さんは約1時間の授業中、生徒らに間断なく問いかけた。

 当初は戸惑っていた生徒たちも、次第にリラックスして自らの意見を発表。「ホームレスを道路や公園から追い出すべきか」をテーマとしたグループ別の討論では、大学生らが司会役を務め、制限時間を超えて論議を続けるグループもあった。最後には、近くの公園で暮らすホームレスの男性が「ゲスト」として参加し、自らの体験を語った。

 藤原さんが和田中の校長時代に始めた「よのなか科」は、生徒らが自ら考えて意見を持つことに力点を置く。学習テーマは「どこにハンバーガー店を出せば、利益が出るか」「なぜ自殺はいけないか」など様々。毎回、テーマに関連した地域の人を「ゲスト」として招くのが特徴で、大学生や保護者にも授業に参加してもらう。生徒だけでは視野が狭くなりがちだが、大人が加わることで、議論の深まりが期待できるという。

 府教委が「よのなか科」に注目したのは、全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)を分析したところ、論理的な思考を苦手とする子供が多かったからだ。府教委は今後、藤原さんを講師に公開授業や研修を重ね、実践する学校を増やしていくことにしており、「社会に出て役に立つ能力を育てたい」と成果を期待する。

 和田中に関する著書もある上越教育大の藤田武志准教授(教育社会学)は「準備に手間がかかる授業なので、教員任せでは難しい。府教委や学校が教員をサポートする環境を整えることが大切だ」と話している。

2008年11月14日 (金)

文科省「ネットいじめ」対応マニュアル作成、年内にも配布

 “ネットいじめ”が深刻化している実態を受けて、子供たちを守ろうとする動きが広まっている。文部科学省は教員向けの対応マニュアルを作成。年内にも全国の国公私立の小中高校や教育委員会に約4万冊を配布する予定だ。

 文科省が平成18年度に行った調査では、全国の小中学校などで約4900件のネットいじめが確認された。「全国webカウンセリング協議会」にも4月以降、約4600件の相談が寄せられているという。

 マニュアルでは、中傷を書き込んだり、個人情報が無断掲載されたりしたケースなどの具体例15例を提示。ネットいじめにつながる書き込みは、画面を印刷するなど保存した上で、被害拡大を防ぐために迅速に削除することなどを求めている。

 東京都教委も来年度から、都内の全公立学校約2200校で裏サイトの監視に乗り出す方針で、委託業者がサイトを監視し、「殺す」「死ね」などの書き込みを見つけた場合、都内の各教委に連絡。各教委がプロバイダーに削除依頼したり、緊急性のあるものは警察に通報するという。

 ネットいじめに詳しい下田博次・群馬大特任教授(情報メディア論)は「学校や自治体もようやく対策に乗り出したが、単純なネット監視では、子供には追いつけない。大人が知恵を絞り、もっと効果的な指導法を考えていかなくてはならない」と警鐘を鳴らしている。

ドイツの中高生10万人デモ 「学校にお金かけて」

 ドイツのギムナジウム(日本の中高に相当)などに通う生徒らが12日、教育改革や設備の充実を訴えてデモを実施した。授業をボイコットするなどして集まった生徒は約30都市で10万人を超えた。

 ベルリンでは約1万人が午前中から市中心部に集結。プラカードを掲げながら行進し、学校設備の充実、教師の人員増、学校への補助増額を訴えた。一部の参加者がフンボルト大学になだれ込み、校舎の一部を占拠、展示物を破壊するなど混乱もあった。

 友人35人や教師とデモに参加した、ベルリンのギムナジウムに通う男子生徒(14)は「学校にかけるお金が少なすぎる」と、充実した教育環境を求めた。

 ここ数年、財政の厳しい州では教育予算を引き締めており、研究費を削られた大学生や賃上げを求める教師のデモが行われていた。

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全国学力テスト「必要ない」7割 小中教員アンケート

 全国学力テストについて、公立小中学校教員の約7割が「必要ない」と考えていることが大学教授や教育関係者でつくる「日本の教育を考える10人委員会」の調査で分かった。

 調査はインターネットで8月に実施、全国の公立小中学校の教員1200人が回答した。小6と中3の全員を対象に実施している全国学力テストを「引き続き行う必要がある」としたのは21%。「必要はなく、調査校を一部抽出して行えばよい」が30%、「必要はなく、各自治体の調査でよい」が44%だった。

 事前にテスト対策をしたと答えた教員は13%。全国テストの結果を授業改善に活用しているのが44%、活用していないのは43%で拮抗(きっこう)した。

 児童生徒の家庭状況について聞いたところ、給食費の未納などで経済的な格差の拡大を感じているのは92%に上った。家計の格差が、児童生徒の学力格差に影響を与えていると考える教員も87%と、高い割合だった。

都立学校:95%が「言論の自由に影響なし」

 職員会議で挙手・採決を禁止した東京都教育委員会の06年の通知を巡り、都教委は13日、都立学校に教職員や校長の言論の自由への影響を聞いたところ、約95%が「ない」と回答、「ある」はゼロだったと発表した。都教委は「言論の自由を奪っている実態はない」とし、今後も06年の通知を維持する方針だ。

 通知に対しては、都立三鷹高校(三鷹市)の土肥信雄校長(59)が「言論の自由を奪う」として撤回を求めるなど各方面から批判が出ている。これを受けて都教委は6〜9月、三鷹高を除く都立学校260校321課程に担当者を派遣し、校長・副校長に聴取した。

 「言論の自由」への影響を認める学校はなかったが、「通知によって教職員が発言しなくなったか」との質問に、5校6課程が「はい」と回答。「職員会議で意見が減った。教員に自分たちでやってく姿勢がなくなった」との意見もあった。

 結果について、土肥校長は「言論の自由が奪われていると感じているのは教職員だ。管理職ではなく教職員を対象に調べてほしい」と話した。

「小学生には携帯持たせない」政府の教育再生懇が提言案

 政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾長)の携帯電話問題ワーキンググループは12日、子どもの有害情報対策として「小学生が携帯電話を持つことがないようにする」ことを盛り込んだ提言案をまとめた。年末に麻生首相に提出する。

 中学3年生の63%、小学6年生の32%が携帯電話を持っているという文科省の調査結果を踏まえ、特に小学生が携帯を持たないようにする取り組みを重視。携帯電話がなくても困らないようにNTTに公衆電話の増設を求める。

 非常連絡のため子どもに携帯電話を持たせたいとの親の声にも配慮。通話機能などに限定された子ども向け機種を無償貸与する案を検討することも盛り込んだ。

米大学進学検査 初の模試…都内で実施

 留学希望の中3〜高3生対象

 ベネッセコーポレーション(本社・岡山市)が、米国の大学進学をめざす高校生を主な対象として、大学進学適性検査(SAT)の対策模試を新たにスタートさせることを決め、16日に第1回を東京都内で実施する。

 SATは米国内で、4年制大学への進学を希望する高校生が受ける共通テスト。ハーバード大学など有名校では、日本などからの留学生の入学審査に際しても、英語の能力試験TOEFLとともに、SATの得点を提出するよう求める所が多いという。

 ベネッセでは今年5月、海外の大学進学を希望する高校生が増えているのを受け、トップクラスの大学を志望する高校生を対象に、進学塾「RouteH」(ルートエイチ)を都内に開設した。定員15人の少人数指導だが、入塾テストは厳しく、現在学ぶのはわずか5人にとどまる。

 その一方で同社では、米国の大学をめざしている現役受験生や、進学希望を持つ中高校生のために、SAT対策模試の導入を決めた。東京・千代田区内にある同社の神保町オフィスを会場に、本番と同じく英語の読解と記述、数学の計3科目を、オリジナル問題で実施する。

 対象は中学3年〜高校3年生で、受験料6000円。第1回の受験申し込みは14日午後5時締め切りで、専用サイト(http://rt-h.jp/test.html)で受け付けている。まだ模試の認知度は低いとみられるが、同社は来年2月に第2回を行う予定で、「年2回、継続的に実施していきたい」としている。

2008年11月13日 (木)

【教育】大学全入時代 中教審、作業部会設置し具体策研究

 ■進むべき改革の道探る

 希望すれば誰でも進学できる「大学全入時代」に入り、大学教育のあり方をめぐる議論が本格化している。「ゆとり教育」世代の学生の質低下が懸念される一方、55%という高い大学進学率で学生のニーズが多様化する中、これからの大学に求められるものは何か。中央教育審議会の大学分科会が作業部会を立ち上げ、具体的な検討に動き出したのだ。“大学再編”さえも視野に入れながら大学の進むべき道を探る過程になりそうだ。

 ≪学位プログラム≫

 「今の大学は、入れ物をみても中身がよく分からない状況。中身をみせるためにも学位プログラムの確立が必要」「学生の力を高めるための制度でなければ、意味がない」

 10月29日に開かれた「学位プログラム検討ワーキンググループ」第1回の会合では、大学の将来を見据えた委員から厳しい意見が相次いだ。

 大学分科会が立ち上げた13のワーキンググループの中でも、大きな柱と位置づけられているのが、この「学位プログラム」に関するグループだ。

 「学部」という組織内で行われていた従来の教育システムに対し、教育目標や研究目的に沿ったカリキュラムで教育するのが「学位プログラム」の考え方。突き詰めれば、学部や学科という枠を取り払って、日本の大学のあり方を根底から変える可能性もあるという。

 ≪再編視野?≫

 今回始まった審議は、これまでの審議と何が違うのか。文科省は「これまでは観念的な議論が中心だったが、これからは『大学は具体的に何をすべきか』を検討していく」と説明する。

 平成20年度における国内の大学数は4年制が752校、短大で385校。しかし、私立4年制の定員割れは今春、47・1%と過去最悪を更新。地方の小規模大学を中心に経営難は深刻化している。

 だめな大学はつぶれてもおかしくない時代で、大学は改革を迫られている。

 こうした現状を踏まえ、鈴木恒夫文部科学相(当時)は9月、「中長期的な大学教育のあり方について」として中教審に諮問。

 社会や学生の多様なニーズにいかに対応していくか▽グローバル化が進む中で大学教育のあり方▽人口減少期における大学像−の3点がポイントとなった。

 「大学のあり方自体を見直すということ。具体的に問題点を洗い出せば、あるべき姿がみえてくる。大学再編につながる可能性もある」(文科省担当者)

 ≪質どう確保≫

 大学全入時代は、ニーズに応えなければ学生を確保できないという“刃”を大学に突きつけた。その一方、大学はさらに高い「質」を問われている。これは、大学の経営全般に影響を及ぼしかねない問題だ。

 ある大学分科会のメンバーは「学生を集めるために入学しやすく、卒業しやすい大学では『質』を維持できない。しかし、高い水準の教育を維持するには、資金が必要。このバランスをどう取るのかが課題」と指摘する。

 「学位プログラム」と並んで、大きな柱となっている「質保証システム検討ワーキンググループ」では、こうした課題にも踏み込んでいくことになりそうだ。

 とはいえ、こちらも手探りのような審議が始まったばかり。座長の広島大高等教育研究開発センター長、山本真一教授は「まだ入り口に着いたばかり。どこから手を付けていけばいいのかと思うほど。のんびりはできないが、長い道のりになるのでは」と話す。

 「人間は本来、好奇心がいっぱい。それに応える教育システムが必要だ」。今年、ノーベル賞物理学賞を受賞した益川敏英京都大名誉教授は、塩谷立文科相にこう苦言を呈した。

 質確保と同時に、未来のノーベル賞学者を育てる世界レベルの教育・研究環境をどう整えるか、全入時代の大学改革は緒に就いたばかりだ。

         ◇

 ■設置されたワーキンググループ

 学位プログラム      国内外の教育課程などの分析 

 通信制と通学制の大学   メディア活用教育のあり方など

 質保証システム      諸外国の設置基準などの分析 

 学生支援         学生の修学支援などのあり方 

 資料調査整理       様々な調査の新規企画と整理 

 大学グローバル化     国際競争力向上への取組分析 

 国際的な大学評価活動   国際的な大学ランキング分析 

 高等教育規模分析第1   大学進学率の国際比較など  

 高等教育規模分析第2   大学設置認可の現状などの分析

 全国共同利用       人的資源などの有効活用を分析

 地域の人材養成需要    地域の人材需要に関する分析 

 OECD教育の成果評価  学習成果の評価の専門的な調査

 専門的人材養成のあり方  医療系人材などの論点整理など

来春から教科書厚く 検定基準を大幅に緩和へ

 文部科学省は12日、小中学生が使う教科書について、検定基準を大幅にゆるめる原案を審議会の作業部会に提出し、了承された。学習指導要領の枠を超える「発展的な学習内容」について、これまでは運用上「義務教育は1割、高校は2割程度」を上限としてきたが、この制限を外す。来年度の検定から適用され、将来は今より分厚い教科書が登場しそうだ。

 了承したのは、教科用図書検定調査審議会(検定審)の作業部会。「記述内容が質・量ともに格段に充実するため」の基準見直しを掲げ、改善点を例示した。

 今の検定基準では、発展的な学習内容は「分量は適切であること」と条件が付けられているが、原案は制限を外し、「例外的だった扱いをより積極的なものに変える」(教科書課)としている。

 「不必要なところはないこと」「程度が低過ぎるところはないこと」といった基準も見直し、例えば小学校の算数の内容を中学校の数学で取り上げられるようにする。「他の教科の内容と不必要に重複しているところはないこと」という基準も変え、抑制的な表現を見直す。審議会本体で年内にまとめる予定だ。

「中」は「じゅう」とも読みます…漢字小委員会

 文化審議会の漢字小委員会は11日、日常的に使う漢字の目安となる「常用漢字表」(1945字)にある「中」の字について、新たに「じゅう」という音読みを追加することを決めた。

 「中」の読みはこれまで、「ちゅう」と「なか」の二つだったが、「世界中」「学校中」など「じゅう」という読み方が定着しているため、新たな読み方として定めることとした。

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【教育】大阪府学力向上へ喝 陰山氏ら「つまずき調査」実施へ

 大阪府の橋下徹知事が教育改革のブレーンと位置づける府教育委員の陰山英男氏(立命館小学校副校長)らが大阪市内で開かれた小中学校長対象の研修会で講演し、「それでも教育のプロですか。子供に申し訳ないと思いませんか」と厳しい“喝”を入れた。

 終了後、陰山氏らは、小中学生がどんな学習項目で理解が不足しているか探る「つまずき調査」を今月中に実施する方針を明らかにした。

 今月6日に行われた研修会は、全国学力テストの成績が2年連続で低迷したことを受け府教育委員会が開催。府教育委員として陰山氏のほか、小河(おごう)勝氏(大阪樟蔭女子大非常勤講師)、府特別顧問の藤原和博氏(東京都杉並区立和田中学校前校長)が参加し、校長、教頭ら約950人が出席した。

 講演で陰山氏は、中学校の地理で教えているヨーロッパの国の数を質問。大半の参加者が間違えると、「だからダメなんです。プロたる教師がそんなことを知らずして世の中がまともに動くはずがない」と語気を強めた。さらに、学校をとりまく現状について「金を出さない政府、しつけの悪い親、無責任なテレビ局…。なぜ教師が怒られないといけないのか」と述べ、「皆さんが学力の数値を落としているから反論できない。目くそは鼻くそを笑えないのです。この悔しさを晴らしましょう」と呼びかけた。

 藤原氏は、和田中時代に考案した塾講師を招く特別授業「夜スペシャル」に対し、「成績上位者を引き上げると下位層が損をする」との批判があったことを明かし、「そんなわけはない。(成績が)上の子が下の子を教えるようになり、底上げにつながる」と主張。「遠慮なく、大胆に上の子を引っ張り上げてほしい」と注文をつけた。小河氏は「子供たちが荒れる理由は基礎学力の崩壊にある」と持論を述べた。

教科書:指導要領外の記述、自由に 「発展的学習」で文科省、上限廃止へ

 文部科学省は12日、学習指導要領の範囲を超えた「発展的な学習」の教科書への記載について、「小中学校は全体の1割程度、高校は2割程度」とする現行の上限規定を廃止することを盛り込んだ制度改定原案を、教科用図書検定調査審議会に示した。審議会の作業部会も同日、承認し、来年度の検定から適用され、厚みを増した新しいスタイルの教科書が登場することになりそうだ。

 審議会は、学ぶ内容が増える新学習指導要領が11年度以降に全面実施されることに合わせ、教科書の改善方法を検討してきた。

 教科書に指導要領の範囲外の内容を記述することは、02年8月の検定基準改定で「本文では記述せず、発展学習であることを明示する」などの条件付きで認められた。記述量は示されていないが、文科省は検定で小中学校1割程度、高校2割程度を上限として運用、教科書会社もその範囲内で申請してきた。

 審議会ではこれまでに「理解力や学習段階などに応じて知識を活用し、探求していけるような教科書が望ましい」などの意見が出た。文科省も「教科書構成上の配慮や工夫が必要」と結論を出しており、政府の教育再生懇談会は7月に「国語、理科、英語でページ数を倍増すべきだ」と提案している。このため教科書に指導要領の範囲を超えた内容が大幅に加えられる見通しだ。

 文科省原案は「補充的な学習」として例えば小学校算数の学習内容を中学校数学の教科書で取り上げることを認めるよう検定基準を見直すことを提案。児童生徒が学習済みの内容を反復したり、家庭で自習しやすいように練習問題を充実させることも示した。漫画などのイラストや写真の多用は子供たちの想像力を阻害するとして、避けることを求める記述も盛り込んだ。

 審議会が年内にもまとめる最終報告を受け、文科省は検定基準を改定する方針。

秋田杉で魅惑のライン 技術専門校生徒が木製自動車製作

 秋田杉を外装に使い、曲げわっぱの技術も駆使した木製自動車を、秋田県北秋田市綴子の県立鷹巣技術専門校の生徒たちが製作した。9日、同校のテクノスクールフェアで披露され、訪れた市民らが次々に校内で試乗、独特の疾走感を楽しんだ。

 木製自動車はオープンカースタイルで全長3.6メートル、横幅1.3メートルと軽乗用車より一回りほど小さい。排気量350ccで4人乗り。ガソリンを燃料に走り、時速は20キロくらいまで出る。

 小松司校長の説明によると学校全体で取り組めて、地元の人たちにも喜んでもらえるような課題を生徒たちと探していたところ、「秋田杉の産地から木製の自動車を発信しよう」という案が出た。

 モデルとなったのは、昭和40年代に生産され、箱形のがっちりしたボディーから「ハコスカ」の愛称で人気を集めた日産スカイラインGT―R。指導する小川充副主幹(46)がハコスカへのあこがれを吐露したところ、生徒たちの関心は、この名車に集中。モデルとすることが決まった。

 三種町のゴルフ場から使われなくなっていたゴルフカートを譲り受け、8月中旬から自動車作りが始まった。自動車整備科の生徒たちはカートを分解し、足回りやブレーキ部分の整備。建設機械運転科の生徒たちは骨組み製作に取り組んだ。建築工芸科の生徒たちは木製ボディーの製作に汗を流した。

 3カ月かけて完成した木製自動車は、まさに秋田杉による名車の「再現」となった。ボンネットなどは細い杉材を並べ、微妙な曲線を無理なく表現。シートの背もたれにも秋田杉を活用した。バンパーなどの曲がった部分では曲げわっぱの技術を使い、滑らかな曲線を浮かび上がらせた。

 9日のテクノスクールフェアには、市民らが次々と来校、木製自動車に乗り込み、秋空の下、学校敷地内での試乗を楽しんだ。木工業を営んでいたという男性(78)は「木の加工ほど難しいものはない。生徒さんたちが木で車を作っちゃったなんて、たいしたもんだ」と驚いた表情で話した。

ネットいじめ対応策…教職員向け

 保護者がブログ閉鎖 生徒に捜査中と告知

 インターネットを通じた「ネットいじめ」を防止しようと、文部科学省は、教職員向けの初の対応マニュアルを作成した。ネットいじめの多くは、被害の実態が把握できても、教育現場では知識不足が原因で対応が難しいのが実情。

 マニュアルでは、解決に至った15の事例を紹介しており、同省は、急増するネットいじめの早期対応につながればと期待している。

 事例集には、小中高校で実際に起きた具体例を紹介。学校裏サイトで「性的に逸脱している」と中傷された女子高生のケースでは、警察の協力で掲示板の管理者を特定したが削除されず、あきらめずに再度警察に相談したところ、別の掲示板の管理者が浮上、ようやく削除できた。また、「4人以上に転送するように」などと促す「チェーンメール」を使ったいじめへの対処法としては、学校が警察に被害届を出し、捜査が進んでいることを全校生徒に知らせた上で独自の調査を行い、発信源の生徒の特定に至ったケースがあった。

 同省によると、長崎県佐世保市で2004年6月、ネット上の書き込みが原因で小6女児(当時11歳)が同級生の女児(同12歳)にナイフで切りつけ、死亡させた事件後、学校の名前で非公式に運営されている「学校裏サイト」などの掲示板を使うものや、メール形式のものなどが急増。06年度の調査では、ネットいじめは全国で約4900件確認されている。

 同省は、「ネットいじめは短期間で深刻化する一方、サイトの削除などで迅速に対応すれば、立ち直りも早い。マニュアルを参考に早期発見、早期対応に努めてほしい」としている。

2008年11月12日 (水)

引率の生徒残し家族旅行 県立高の女性教諭を処分 三重

 三重県立四日市四郷高校の女性教諭(38)が8月、顧問を務める部活動で三重県から群馬県まで生徒を引率した際、帰る途中で生徒を埼玉県内で電車に残したまま、家族と旅行に出掛けていたことが分かり、三重県教育委員会は11日、この教諭を減給10分の1(2カ月)の懲戒処分にした。

 教諭は生徒を四日市まで引率したように虚偽報告を行い、帰りの出張旅費を請求していた。

 県教委によると、教諭は8月7日から9日まで、前橋市で開かれた部活動の全国大会に参加した3年生の女子生徒1人の引率を担当。9日に予定の行事を終えて戻る途中、電車に生徒を残してJR大宮駅で下車。待っていた自分の家族と合流し、車で北海道旅行に向かっていた。

 女子生徒は同じ大会に参加していた別の高校の教諭が三重まで引率した。

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

大分県教委の教員採用汚職:元県教委参事に懲役3年を求刑−−地裁

 大分県教委汚職事件で、採用や昇任試験にからみ計610万円分の商品券などを受け取ったとして収賄罪に問われた元県教委参事、江藤勝由被告(53)の論告求刑公判が11日、大分地裁(宮本孝文裁判長)であった。検察側は「試験の不公正な扱いが常態化し、その重要な一端を担った被告の責任は重大」と指摘し、懲役3年、追徴金610万円を求刑した。判決は12月12日言い渡される。

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「ベビーサイン」知ってる? 赤ちゃんと会話しよう 根気強さ養い、愛情はぐくむ

 言葉を話せない赤ちゃんと、簡単なジェスチャーや手話でコミュニケーションをとる「ベビーサイン」って知っていますか。赤ちゃんが「眠い」「もっと食べたい」といった感情をパパやママに伝え、両親は感情を伝えられず泣く赤ちゃんに狼狽(ろうばい)していた育児ストレスを減らすことができるという。教える親の根気強さや、おおらかさを養い、ふだんから親子の愛情をはぐくむ術(すべ)としても期待されている。

 「げんこつ山のたぬきさん。おっぱい飲んで、ねんねして…」

 講師の女性が手遊び歌に合わせ、身ぶり手ぶりで親子に話しかける。母親たちも、ひざの上に乗せたわが子にほほ笑みかけながら歌に合わせて大きく手を動かす。赤ちゃんの視線はお母さんの手の動きを追いかけ、自分もまねようとする。

 今月2日、東京都内で開かれた、育児中の親を応援するイベント「パパ・ママ育児サミット」のベビーサイン体験教室。50組を超す参加者のほとんどは初心者だった。

 生後8カ月の長男を連れて参加した東京都小金井市の村上雄一さん(27)、淑子さん(25)夫妻は「サインを実践している先輩ママから、育児が楽になったと聞いて、自分たちもやってみようと思いました」と興味津々。サイン教室に通い始めて2カ月になるという横浜市の佐藤春恵さん(30)は、1歳の長女の手を引きながら、「(長女から)まだサインが出なくて、やめたくなるときもありますが、ママ友達と励まし合って教えています」と懸命だ。

 ベビーサインは1990年代半ば、米国の心理学者らの研究によって生まれ、日本では2000年以降、知られるようになった。

 普及活動に努めるNPO法人「日本ベビーサイン協会」(神戸市)によると、サインを始める月齢の目安は生後6〜8カ月。お座りができて視界が広がり、自分の意思に合わせて手先を動かせるようになるからだ。大人の動きをじっくり見て、まねできるようになるので、サインに関心を持ち、覚えられるようになるのでは、と考えられている。

 サイン自体は子供と話すときによく使われるジェスチャーに手話を加えたもので、種類は「無限にある」(同協会)。ただ、1歳くらいまでは、「おっぱい、ミルク」「もっと(ちょうだい)」「ママ、パパ」など日常でよく使う10種類ほどしか使えないという。子供の発育に合わせ、教えるサインも徐々に増えるが、子供が話せるようになる2歳前後になると自然に使わなくなるという。

 同協会理事長の吉中みちるさん(40)は、平成12年に長男(8)が生まれたとき、夫の米国の友人からベビーサインのことを教えてもらい興味を持ったという。

 「赤ちゃんからサインが出るのに2〜3カ月。初めは反応がないので親は焦ったり、あきらめてしまったりしがちですが、『本当に伝わるかな』といった親の懐疑心は子供に伝わっています。大事なのは、ふだんのかかわり方です」と言い切る。「子供の目を見てしっかり話しかけること。親が笑顔で楽しそうに子供に接することで、自然にサインが覚えられるのです」

 数十種類ものサインを自在に操っていたという吉中さんの長男は現在、小学2年。吉中さんは当時を振り返り、ベビーサインの効用をこう実感している。

 「大人に自分の気持ちが通じたことは、赤ちゃんにも大きな自信になるようです。子育てで多少、手こずっても、お互いに信頼感や安心感があるので、良好な親子関係が築けます」

全国学力テスト:大阪の成績開示、全連小などは否定的

 全国学力テストの分析・活用方法を議論する文部科学省の専門家検討会議は10日、全国連合小学校長会(全連小)などからヒアリングを実施した。大阪府などが市町村別の成績を開示したことに対し、「数値が独り歩きしており、調査の趣旨に反する」と否定的な意見が相次いだ。ヒアリングは、全連小のほか▽全日本中学校長会(全日中)▽日本PTA全国協議会▽全国指定都市教育委員・教育長協議会から行った。

女子高生2チーム、メタボ制す 父と自分を「改造」

 鳥取で開かれた全国高校家庭クラブ研究発表大会で、北海道札幌北と福岡県立小倉西の女子生徒2チームが1位と2位に輝いた。いずれもテーマはメタボリック対策。札幌北はメンバーの父親が、小倉西は生徒自らが「実験台」となり、工夫と努力で減量を成功させた。

 札幌北で研究に取り組んだのは、佐藤菜々子さんら3年生と2年生の女子6人。対象として白羽の矢を立てたのが佐藤さんの父で医師の茂さん(52)だ。腹回りが約90センチのうえ高血圧で、定期健診では「メタボ予備軍」と診断されていた。

 メンバーは、食生活や運動量を調べた。9月まで函館で単身暮らしだった茂さんは、食べ過ぎになりがちのうえ、塩分や脂質のとりすぎ。車で通勤し、入会しているスポーツジムはほとんど利用せず、運動不足も明らかになった。

 体質改善には、母親の明美さん(53)の協力も得た。休日に帰宅した茂さんに「好きなものをたくさん食べさせたい」と大皿のおかずを次々と出していたからだ。

 食卓から調味料をなくして塩分の摂取量を減らしたり、肉はゆでて調理し、フッ素樹脂加工の鍋を使って脂質の低下に努めたり……。通勤は徒歩に切り替え、体操やジョギングも採り入れた。1年半で、腹回りは82センチ、体重は71キロから68キロに減り、血圧は正常値になった。

 発表は「大食い父さんメタボ脱出大作戦!」と銘打ち、「お陰様で体形にあったズボンは1本もなくなりました」という茂さんの感想も紹介され、会場の笑いを誘った。佐藤さんは「スライドを作ったり、発表文を考えたりと仲間の協力がなくてはできなかった。父と母にも結構無理を言った。受賞はみんなのお陰です」と話す。

     ◇

 小倉西の3年生、小笠原千夏さんは自ら体を張った。

 演劇や写真の部活動、生徒会などの学校内の活動のほか、地域でのボランティアにも取り組み、忙しい日々を送っている。しかし、高2で身長155センチに対し、体重73.1キロ、ウエスト100センチと明らかに肥満だった。

 「このままでは将来メタボになるな」。自分自身を研究発表のテーマにすることにした。

 忙しい母親に代わり「肉中心で多めに作り、残さず食べていた」という夕食を魚に切り替え、さらに少し残して朝食に回すようにした。ハンバーグやギョーザは豆腐で作った。デザートのプリンは、カロリーが低いものを選んだ。

 自宅はマンションの10階。5階までは階段で上るようにした。通学はバスから自転車に変更。テレビを見ながらバランスボールに乗るなど「ながら運動」も始めた。

 1年間で体重は8.5キロ減。スカートやブラウスのサイズが小さくなり、普通の店でも買えるようになったという。それでも「まだ安心できない。コンビニに行っても、まずカロリーを見ています」。対策はなお継続中だ。

     ◇

 両校が発表した大会は、全国1500に近い高校が加盟する全国高等学校家庭クラブ連盟が主催し、今年で56回目。家庭科を履修する生徒が衣食住や医療、介護など日ごろの活動や成果を披露する。

 審査員長を務めた鳥取県立倉吉総合産業高校の松本清治校長は、札幌北について「家族全員を巻き込み、食事を科学的に分析し、失敗を次につなげる工夫を重ねている」。一方、小倉西は「自分のメタボを取り上げるという意外性のあるテーマで関心を向けさせ、生活改善にも工夫があった」と話す。

大学卒業生に教育力調査

 母校で「人間形成」5割 「就職に役立った」は3割

 大学経営に関心を持つ大学人と企業人などで作るNPO法人21世紀大学経営協会(理事長=宮内義彦オリックス会長)は、大学・短大の卒業生に対する教育力調査の結果をまとめた。

 今春、インターネットで学部卒業後3〜7年の人に限定して行い、830の大学・短大を卒業した7597人から回答を得た。

 まず、母校の教育への総合評価5項目では、「そう思う」と肯定的に答えた人が、「大学教育は卒業後の仕事や生活に役立っている」や「人間形成が図れた」では約半数あった。ただ、「学習意欲がわく授業が多かった」は3人に1人、「就職活動や就職試験に役立った」は3割にとどまった。設置者別では、国立大の評価が全体的に高かった。

 大学教育や大学生活で習得できた能力については、「感性や人間性の豊かさ」「豊かな教養による社会を見る広い視野」が6割を超えた。一方で、「語学など国際化への対応能力」や「地域社会の知識やボランティアなどによる社会参加体験」が2割台。「もっと学んでおけばよかったと思う能力や知識」では、語学が5割、情報技術(IT)の能力が4割と高かった。

 また同協会は今春、全国の4校で個別の調査も実施した。このうち、私立高知工科大学(高知県香美市)では、ウェブから回答する形で、同世代に同様の調査を実施。225人から有効回答を得た。

 総合評価では、5項目とも私大平均を上回り、「人間形成が図れた」「母校への受験を薦めたい」「大学教育が役立っている」の4項目は肯定的な回答が6割を超えた。

 教育内容などの個別項目では、29項目中18項目で私大の平均以上。「教員との交流が多い」(83%)、「少人数指導が受けられる」(79%)、「地域社会との交流が深い」(72%)などが高かった。

 佐久間健人学長(67)は「重点的に取り組んできた少人数教育や教員との密な交流を実感してもらえた。よさを守り続けたい」と話した。

 同協会ではこうした個別調査の委託も受けている。西田一郎常務理事(前国際基督教大副学長)は「調査を授業やカリキュラムの改善に役立ててほしい」としている。

2008年11月11日 (火)

チャイルドライン 全国共通で電話相談

 電話で子供たちの相談を受けているNPO法人(特定非営利活動法人)チャイルドライン支援センターは10日から、全国共通のフリーダイヤルによる無料相談を始めた。

 フリーダイヤルは0120・997777で、携帯電話やPHSでもかけられる。相談は日曜日を除く午後4時〜午後9時で、12月29日から1月3日は休み。対象は18歳以下。

 チャイルドラインは(1)秘密を守る(2)名前は言わなくていい(3)切りたい時に切っていい−を原則とし平成19年度は約13万5000件の相談があった。これまでは都道府県で電話番号や相談時間が異なるなどし、日常的に無料相談が可能な体制づくりが課題だったという。

作文・小論文の対策、正しい日本語の習得に!!

 むかしから学習は読み・書き・そろばん!
 近年見直されている作文添削で正しい日本語表現と基礎学力(読解力)の養成を!

 ココロと言葉の作文教室 も・の・か・き・名・人

※中学受験・AO入試をお考えの保護者様は是非一度ご覧ください。

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

無保険:堺も解消へ 近畿6市が方針転換

 親が国民健康保険(国保)の保険料を滞納して保険給付を差し止められ、子どもが「無保険」状態となっている問題で、近畿で2番目に人数が多い堺市が7日、中学生以下の子がいる世帯を一律、給付停止の除外対象とする方針を決めた。近畿地方の主要市(人口30万人以上)で無保険の子がいる12市のうち、6市が子どもの無保険解消へと転換した。

 厚生労働省調査(9月現在)で、堺市の無保険の子は345世帯の552人を数えた。同省が子どもの養育環境への配慮を通知したため、12月から2カ月間有効の短期保険証を無保険の子育て世帯に交付する。市は「滞納世帯の実態把握に努め、医療が必要なら更新する」としている。

 近畿の主要市には、大津市と西宮市(兵庫県)を除き、無保険の子がいる。都市部に多いが、近畿の主要市で2377人に及ぶ。

 近畿で最多で、全国で4番目に多い大阪市は5日、中学生以下に無条件で短期保険証を交付すると発表。前後して京都市や奈良市、尼崎市(兵庫県)、豊中市(大阪府)にも短期保険証で無保険を解消する動きが広がった。枚方市(大阪府)も解消を図る方向で、今月中にも結論を出す。

 73世帯103人がいる神戸市は、10月から特別調査中だが、「法令に従えば子どもの特別扱いは難しい」(国民年金医療課)。和歌山市も子どものいる無保険の194世帯を調査中だが、方針転換には慎重だ。

「不登校、教諭のいじめが原因」 中3女子が提訴

 小学5年時の担任の女性教諭から差別的な発言などのいじめを受けたのをきっかけに、体を思うように動かせなくなる「解離性障害」を発症して不登校になったとして、福岡県中間市の中学3年の女子生徒(14)と両親が市と女性教諭を相手取り、約1億5565万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁小倉支部に起こした。生徒は中学入学後も入院・通院を続け、現在も不登校が続いているという。

 訴状などによると、女性教諭は生徒の担任になった04年4月以降、「頭の病気で口がゆがんでいる」「トロい」といった発言を繰り返し、授業中に生徒だけが手を挙げ続けるよう仕向けるなどのいじめを繰り返したという。生徒は4年生だった同年2月、てんかんと診断され投薬治療を受けており、両親は病状を女性教諭に伝えていた。

 生徒は同年5月から「学校に行きたくない」と言い始めた。両親は、同級生から「担任にいじめられている」と聞き、学校と女性教諭に抗議したが、その後もいじめは続いたという。生徒は体の震えが止まらなくなったり、目や耳の異常を訴えるようになったりして不登校になった。

 6年生の時、解離性障害と診断された。中学入学後も同級生からいじめを受け、一時入院した。現在も常時援助を必要とする状態で、「治癒は著しく困難」との診断を受けているという。

 解離性障害はストレスなどで起こる神経症の一種で、運動や記憶、意識を正常にコントロールできなくなる。外からの刺激への反応が鈍くなったり、自分のしたことを思い出せないなどの症状がある。

 女性教諭は05年12月、「自分の指導が尾を引き、生徒が現在のような状態になったことに対し申し訳ないと思います」と差別的な発言を認め、両親に謝罪した経緯がある。

 両親は「原因をつくったのは女性教諭だが、小中学校のほかの教職員も解離性障害に適切な対応をせず、症状を悪化させた」と主張。慰謝料3300万円▽労働能力が失われたことによる逸失利益5184万円▽介護費用5665万円などを求めている。

 提訴について、中間市教委学校教育課は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

2008年11月10日 (月)

慶應義塾創立150年、天皇陛下お言葉全文

 慶応義塾創立150年に当たり、海外からの参列者を含む大勢の関係者とともに、この記念式典に臨むことを喜ばしく思います。

 慶応義塾はその創立者、福沢諭吉が、今から150年前の安政5年、1858年に江戸に蘭学塾を開いたことに始まりますが、この蘭学塾が開かれた1858年は、日本にとっても誠に重大な年でありました。それまで日本は、ほぼ200年にわたり鎖国政策を続けていましたが、嘉永6年、1853年に来航した米国艦隊のペリー提督との交渉の結果、もはやその政策を維持することができなくなり、米、英、仏、露、蘭の5カ国と修好通商条約を結び、開国に向かって歩み出しました。1858年は、これらの条約を調印した年でありましたが、開国支持者と、それに反対する勢力が争う中での、厳しい出発でありました。このような困難な状況の中で、世界の情勢と欧州の文物を、オランダ語を通して学んでいた人々が、開国した日本を支える上に、重要な役割を果たしました。申すまでもなく、福沢諭吉はその一人であり、著作を通じ、また慶応義塾の教育を通して、わが国の人々に大きな影響を与えました。そうした中、日本は修好通商条約調印から31年にして、大日本帝国憲法を発布し、翌年には、第1回帝国議会を開くまでに近代国家としての制度を整えるに至っています

 慶応義塾は、今日まで、福沢諭吉の教えである「独立自尊」の精神を基に、わが国の各分野において、国の発展と国民の幸せに貢献する多くの人々を育て、また、文化の向上に寄与するとともに、外国人留学生の受け入れなど国際交流にも意を用いてきました。

 今日、わが国は、幾多の課題に直面しており、また、国際社会において、日本が各国との協力の下に対処していかなければならない問題も少なくありません。このような状況下、教育が果たすべき役割は、誠に重要であり、今後も慶応義塾が、国の内外で活躍する人材を数多く育て、送り出すことを期待しています。

 創立150年という、この喜ぶべき節目の年に当たり、慶應義塾とわが国の歴史を併せて顧み、塾の関係者が、これからの日々の歩みにおいても、教育に、研究に、更なる力を尽くされることを願い、私のお祝いの言葉といたします。

アフラックがん遺児奨学基金:09年度の奨学生募集

 がんで親を亡くした高校生らを支援する「公益信託アフラックがん遺児奨学基金」は09年度の奨学生120人を募集している。基金はアフラック(アメリカンファミリー生命保険会社)と販売代理店組織のアフラック全国アソシエイツ会が共同で設立。奨学生には月2万5000円、年間30万円が高校卒業まで支給され、返還は不要。対象は09年4月時点で、高校、特別支援学校の高等部、専修学校の高等課程に在学中の1年生60人、2、3年生各30人。09年4月に進学予定の中学生も含まれる。募集は09年2月28日まで。問い合わせはアフラック広報部(03・5908・6411)。

「先生のたまご」教壇で奮闘 京都・塔南高に専門コース

 京都市立塔南高校(南区)に、全国でも珍しい教員養成系コース「教育みらい科」が設置されて2年目を迎えた。教員不足が全国的な課題になるなか、教員の本当の姿を知ってもらい、より高い意識で大学の教職課程などに進んでもらおうとの狙いがうまくいくか。生徒が教員から個別指導を受けたり、模擬授業を体験したりして、「先生のたまご」たちの奮闘が続いている。

 10月中旬、同校そばにある市立祥栄小2年の図工の授業。粘土細工を作る学習で、教壇にみらい科2年の生徒10人が立った。小学校側の協力もあり、2年生全員が「模擬授業」を体験した。

 「先生見て!」「上手やん」。高校生の先生は子どもたちに大人気。あっという間に45分間の授業が終わった。先生役を務めた北村有芽香さん(17)は「みんなちゃんと話を聞いてくれた。時間配分がうまくいかなかったけど、今日の授業は90点」と満足そうに振り返った。

 だが、教室後ろで見ていたみらい科の北村光司教諭は「ダメ出ししたくなる瞬間ばかり」と手厳しい。高校生が「作品に名札を付け、机をきれいにして、友だち同士で作品を見せ合ってください」と指示した場面について、「一つずつ順を追って指示しないと混乱する」と指摘した。

 さらに、言葉につまって高校生同士で相談した場面を「授業の空白」と呼び、「子どもを見ることができていない。目線が内向き」と問題点を挙げた。それでも、北村教諭は「授業が簡単にはうまくいかないことを経験するのが目的でもある」と話す。

 みらい科が設置されたのは昨年度。背景にあるのは、教員の大量退職だ。03〜07年度に退職した教員は計1163人。98〜02年度の672人に比べ大幅に増えており、中核を担ってきたベテラン教員の減少が著しい。一方で、指導力不足を指摘される教員も増えている。市教委担当者は「現場からは、ベテランが退職して不安だという声も出ている」と話す。

 教員確保策の一環として発足したみらい科は、体験授業のほか、小中学校の教諭が生徒に個別指導するなどのカリキュラムを組む。教員の仕事をよく理解したうえで教員をめざしてもらうためだ。模擬授業を体験した北村さんも「先生になりたくてみらい科に入ったが、仕事の大変さもよく分かった」と話す。

 みらい科の取り組みが軌道に乗るかについては、市議会などに疑問の声があるのも確かだ。北村教諭は言う。「みらい科設置の是非は、在校生が大学を卒業して教員になった時に分かる。高校時代に教育問題を考えることは、たとえ卒業後に教員にならなくても意味があると思う」

図書館、28万冊不明に 持ち去りか?被害4億円

 07年度主要都市

 2007年度に全国主要都市の公立図書館で行方不明となった本が計約28万4000冊にのぼり、被害額は約4億1000万円と試算されることが読売新聞の調査で分かった。

 大半が無断で持ち出されたとみられ、本の表紙だけ残して中身を抜き取る手口が目立つ。警報装置付きの防犯ゲートを設置した図書館もあるが、多くの自治体が「財政事情が厳しく、有効な対策をとれない」と訴えている。

 道府県庁所在地と政令市、東京都と23区の計74都市区を対象に、公立の図書館(計約570館)で07年度に行方不明となった本の冊数や被害金額などを尋ねた。冊数については69都市区から回答があり、計28万4421冊。都内4区と横浜市や川崎市、名古屋市の計7市区では、それぞれ年間1万冊以上の行方がわからなくなっており、大都市圏の被害が顕著だった。回答のあった都内22区を合計すると計14万1221冊で、全体の半分近くを占めた。

 被害金額については64都市区から回答があり、本を購入した際の価格などから試算した結果、計4億1071万円に達した。年間1000万円以上の被害があった自治体は12市区。

 具体的な事例では、複数の自治体で、カバーや表紙から本の中身が引きはがされて持ち去られる「中抜け被害」が確認された。都内のある図書館では3年ほど前から目立ち始め、多い時で月に2〜3件被害がある。旅行のガイドブックや写真集、写真付きの実用書などが狙われやすいという。

 本の表紙やカバーは書架に残されているため、年に1回行われる蔵書の一斉点検まで気が付かないことも多い。被害にあった図書館の司書は、「防犯対策が遅れがちになる」と話す。

 持ち出された本が捨てられていたケースも多く、例えば、関東の図書館では、近くの商店の前の路上に、約80冊が入った段ボール箱2箱が放置されていた。東北の図書館では周辺のコンビニエンスストアのゴミ箱に、四国の図書館では駅のゴミ箱に、それぞれ蔵書が捨てられているのが清掃員らによって発見された。昨年6月には九州の公園内で半分焼けこげになった図書も見つかっている。

 このほか、九州の図書館の夜間返却箱に昨年末、貸し出し手続きがされていない約400冊が戻されたこともあった。そのうち100冊はほこりまみれで傷みが激しかったという。

 こうした被害を受け、図書館の中には、館内の巡回を強化したり、防犯ゲートを設置したりしたところもあった。ただ、予算や人員に限りがあり、防犯対策をとることができずにいる自治体も多かった。

「警報装置より本買いたい」持ち去り嘆く図書館

手荷物禁止…居心地悪く

 借りた本は返す――。そんな図書館の当たり前のルールが崩れつつある。公立図書館で不明になった本は主要都市だけで28万冊以上。防犯対策を余儀なくされる自治体からは、「警報装置付きのゲートを設置する金があれば、本を買いたい」「警戒を強めるほど、図書館が市民にとって居心地の悪い場所になる」といった声も上がっている。

 関東地方のある図書館。半年ほど前、館内を巡回中の男性職員は、料理雑誌を持ち歩いている中高年の女性が、出て行こうとしているのを見つけた。館外で呼び止めると、女性は「本が勝手に落ちてバッグに入った」。そして、「盗んだという証拠はどこにある」と怒り出し、職員が謝罪すると、ようやく雑誌を返した。この職員は「持ち出しを指摘されても、平気で居直るケースが増えてきた」と困惑を隠さない。

 東京都港区や鳥取市、福岡市などは、貸し出し手続きをしていない本が通過すると警報が鳴る防犯ゲートを導入。宇都宮市の図書館では2004年度に年間6900冊の本が行方不明になったが、05年度に防犯ゲートを設置すると、被害は減り始め、昨年度は1424冊にまで減少した。ただ、同図書館の職員は「市の予算が、新しい本の購入ではなく、防犯費用に回ってしまうのは非常に残念」とつぶやく。

 雑誌の最新号が持ち去りのターゲットにされやすいため、都内のある区立図書館は昨年秋以降、若い女性向けのファッション雑誌の最新号を書架に置かず、カウンターで管理している。

 持参してきたカバンに本を入れて持ち出せないよう、手荷物の持ち込みを禁止した図書館も。しかし、関東の図書館の館長は「手荷物を禁止すると、赤ちゃんのいる利用者はおむつを持ち込めなくなる」とためらいもみせ、「自分さえ良ければという考えが、多くの利用者の自由を奪っている」と指摘している。

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日本通訳協会が閉鎖 検定試験も中止

 通訳者の検定試験やセミナーを実施してきた日本通訳協会(東京都新宿区)が金融支援を受けられなくなったとして、閉鎖していたことが8日、分かった。インターネットのホームページ(HP)で公表した。9日に予定していた検定試験も中止する。

 同協会のHPで「今般の経済不況の中で金融支援も受けられず、やむなく閉鎖せざるを得なくなった」と説明している。

 HPによると、9日のほか、来月14日、来年2月1日に東京、札幌、仙台、名古屋、大阪、那覇の6カ所で実施する予定だった検定試験は中止するが「受験料が無駄にならないよう努力する」とし、今月下旬に連絡先などをHPで知らせるとしている。

 日本通訳協会は昭和48年に設立され、検定はこれまでに約13万人が受験。約3万8000人が合格しているという。

 日本通訳協会のホームページ(HP)によると、試験は通訳技能検定試験(通検)とボランティア通訳検定試験(V通検)に分かれている。受験料は通検の1級が1万7000円、2級が1万2000円。V通検はA級が6500円。B級が4000円。HP上には「一旦納入された受験料は、理由の如何にかかわらず、返却できません」と記載されている。

生活危機:08世界不況 削れない教育費 奨学金制度、活用を

 ◇条件、金額、返済方法さまざま

 金融危機や物価高などで、暮らしへの不安は募るばかり。だが、なかなか削れないのが教育費だ。家計が苦しい時や失業など思いがけない事態になった時、どんな制度が使えるのか。

 大学院、大学、短大などの学生に奨学金を貸与する「日本学生支援機構」(旧日本育英会)。奨学生募集は通常春だが、保護者の失職や会社の倒産、病気や事故などで家計が急変した場合は随時、申し込みができる。

 奨学金は、無利息の第1種と利息付き(上限年利3%、在学中は無利息)の第2種がある。貸与月額は進学先などで違い、1種の私立大・自宅外通学者で6万4000円など。家計急変時から1年以内に学校を通じて申し込む。毎月25日までに学校に必要な書類を提出し、不備がなければ翌月11日に支給される。貸与が終わった6カ月後から返還する。

 06年度の新規奨学生は35万7688人(1種11万5667人、2種24万2021人)で、災害以外の家計急変によるのは、5399人(1種2437人、2種2962人)。

 学力、家計の基準があり、大学・短大の1年で1種に申し込む場合は、高校2〜3年の成績が平均3・5以上(最高5・0)で、4人家族の給与所得世帯なら国公立で951万円程度を上限額としている。

 高校生などの奨学金事業は05年度以降、同機構から都道府県に移管した。東京都の場合、貸与月額は国公立で1万8000円、私立で3万円。保護者の失職や死亡、離別した場合や、病気、事故、経営不振などで世帯の家計支出や収入が年収の1割以上変動した場合などには随時応募を受け付けている。勉学意欲があるが、経済的理由で就学が困難、などの条件がある。学校を通じて申し込み、採否の決定には約1カ月かかるという。

 また、都は都内在住で低所得世帯の中学と高校の3年生に対し、通塾費用を無利子で貸し付ける「チャレンジ支援貸付事業」を始めた。中学生は15万円、高校生は20万円を年間上限額とし、合格すれば返済免除となる。所得基準があり、区市町村が窓口。都は計約2500人に貸し付けを予定するが、利用はまだ少なく、貸し付け決定は10月末で計120人。

 中学生以下の児童・生徒では、生活保護やそれに準じる困窮世帯を対象に、市町村の就学援助制度がある。横浜市では給食費(年間4万700円)や修学旅行費を全額支給するほか、年間1万4780円の学用品費(小学生の場合)などを支給する。高校の奨学金や市町村の就学援助制度は自治体によって基準が異なるため、学校や各教育委員会に相談するとよい。

 日本政策金融公庫が扱う国の教育ローンは、年間収入が一定以内(子ども2人世帯で給与所得者は890万円以内など)の場合、審査によって、高校や大学の生徒・学生1人200万円の融資が受けられる。利息は年2・65%(10月10日現在)で、10年以内に返済する。在学中は元金の返済据え置きもできる。

 病気や災害、自殺で保護者が死亡したり、重い後遺症で経済的に困った場合、あしなが育英会の「あしなが奨学金」がある。大学・短大生(月額・一般4万円、特別5万円)、高校・高専生(月額・国公立2万5000円、私立3万円)が対象で、無利子貸与。3月末の奨学生は5582人に上る。

 文部科学省によると、日本学生支援機構の奨学金は他の奨学金との重複受給ができるが、都道府県の高校生対象の奨学金では20都県が重複受給を不可としている。奨学担当の工藤長彦・同育英会理事は「居住地で対応が異なるのは教育の機会均等という点で大問題。貧困の連鎖を招かないため、奨学金の充実がぜひ必要だ」と話す。

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 ◇「我が家の対策」お寄せください

 米国発の世界不況が暮らしに大きな影を落としています。生活の実態や危機を乗り切る工夫をお寄せください。郵便は〒100−8051(住所不要)毎日新聞くらしナビ「危機」係へ。メールは表題を「危機」としてページ上段のアドレスへ。

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 ■主な奨学金や支援制度

         対象             問い合わせ先・窓口

日本学生支援機構 大学院・大学・短大などの学生 学校

地方自治体    高校生など          学校・都道府県教委

国の教育ローン  高校・大学生など       日本政策金融公庫(0570・008・656)

あしなが奨学金  病気・災害・自殺の遺児など  あしなが育英会(03・3221・0888)

「縄跳び30回・英検合格60%」公立小に広がる公約

 「自治体の学力調査で正答率を95%に」(小学校)、「3年生の60%が英検合格」(中学校)。公立の小中学校で、こんな数値目標を掲げた「マニフェスト」をつくる動きが広がっている。ゆとり教育などで公立不信が広がり、学力向上を求める声が保護者に強まったことが背景にあるが、子どもや現場の教員にプレッシャーがかかり、教育が変質しないか心配する声もある。

 今年度から「学力向上マニフェスト」を導入した東京都荒川区。「学力向上はいまの学校の大きなテーマ。各校の創意工夫も伸ばしたい」という区教委の指示のもと、33の全区立小中学校が各ホームページで内容を公表した。「マニフェスト」に沿った物品購入などに1校当たり80万円が使える。

 峡田(はけた)小学校は、「繰り上がりのある足し算、繰り下がりのある引き算」(1年)▽「九九の習得度」(2年)▽「小数の乗法、除法」(5年)など、算数で学年ごとに「100%の達成」を掲げた。「授業の前に学習用具を机の上に準備(目標90%)」なども挙げる。

 松崎勝校長は「落ち着いて勉強する環境づくりを中心に数値目標を示した。どこまで到達できたか分かれば学校のためにもなる」と話す。南千住第二中学校は、生徒による授業評価を全教員が年3回以上受けることを約束した。

 各校はどの程度達成できたかを年度末に自己評価し、学校評議員や保護者にも評価してもらう。達成できない場合の原因分析も含め結果をホームページで公表する。区教委は「達成度が低くても予算に直結はさせない」という。

 こうした取り組みは5年ほど前から各地で出始めた。東京都教委は03年度、すべての都立高校に学校経営計画を義務づけたところ、「東大合格者20人以上」「早慶上智で計100人以上」といった目標を掲げる高校が現れた。その後、徐々に小中学校でも動きが出てきた。

 福岡県八女市が導入したのは04年度。全市で実施する学年末の学力テストの平均点に共通目標を設けたところ、昨年度、小6は75点の目標に対し84.3点、中3は65点の目標に対し72.8点の平均点があった。市教委は「実績は確実に上がっている。子どもへのプレッシャーにはなっていない」。

 岩手県の小中学校は「まなびフェスト」の名称で、漢字の読み書きや算数の計算のほか「縄跳びで30回以上前跳びができる」といった体育などの目標も盛り込む。

 元教員で教育評論家の尾木直樹さんは「数値目標を掲げた途端、教育は窒息しないか。1人でも『切り捨てられた』という思いを持ったら失敗だ」と批判的だ。一方、政府の教育再生懇談会のメンバーで渋谷教育学園理事長の田村哲夫さんは「学校が一生懸命になること自体は悪いと思わない」。ただし、慎重さは必要と言い「子どもや保護者らの意見を聴くことが大事だ。単なる数字合わせなら現場の先生は意気消沈するだろう」と注文を付ける。

慶応義塾が創立150周年

 慶応義塾の創立150年記念式典が8日、横浜市港北区の日吉キャンパスで開かれ、天皇、皇后両陛下が出席された。

 慶応義塾は福沢諭吉が1858年、江戸に蘭学(らんがく)塾を開いたのが始まり。この日の式典には約8300人が出席し、天皇陛下は「今後も慶応義塾が国の内外で活躍する人材を数多く育て、送り出すことを期待しています」と述べられた。

2008年11月 9日 (日)

大阪の保護者が「公立に期待していない」 橋下知事との意見交換で

 大阪府の橋下徹知事が、府内の公立小学校に通う児童や保護者らと教育問題について意見を交わすイベントが8日、大阪市中央区の府公館で開かれた。保護者から「学力面で公立学校に期待はしていない」など学校側への不満や批判が相次いだ。

 公募で集まった小学5〜6年生の児童や保護者、教員の計22人が参加。冒頭、橋下知事は「大阪の教育は、学力を伸ばすことに真正面から向き合ってこなかった。全国学力テストの結果公表をめぐり、僕が府教育委員会事務局ともめた理由もそこにある」と問題提起し、参加者の意見を求めた。

 ある母親は「学校の通知表を見ても、わが子がどの程度のレベルなのか分からない。もっと競争心をあおったほうがいい」と不満を口にし、父親の一人は「公立学校に学習のことは期待していない」と痛烈に批判した。

 教員からは現場の人手不足を訴える意見が相次いだほか、「(成績上位層への指導よりも)学力面で厳しい子供をすくい上げることに力を入れてしまう」と明かす小学校教諭もいた。

 一方、児童からは「学校の授業は勉強ができない子に合わせ過ぎている」といった意見が出た。

立証技術競い合い「高校生模擬裁判」、京教大付が日本一

 初開催となった「高校生模擬裁判選手権東西対抗決戦」(日本弁護士連合会主催)が8日、東京・霞が関の弁護士会館であり、西日本代表の京都教育大付属高校(京都市伏見区)が東日本代表の湘南白百合学園高校(神奈川県藤沢市)を破り、初の日本一となった。

 両校が検察側と弁護側に分かれて立証の技術を競い合い、現職の裁判官や検事、弁護士ら5人が審査員を務めた。京都教育大付属は主張に情熱がこもり、チームワークが優れていた点などが評価された。裁判員役の東京地検の検事は「(両校とも)すぐにプロとして通用する」と舌をまいた。

北海道教組、小学校英語研修の不参加呼びかけ

 北海道教職員組合(北教組)が、2011年度から小学5、6年で必修化される小学校の外国語活動に反対し、北海道教育委員会主催の教員向け研修に参加しないよう組合員に呼びかけていたことが8日、わかった。

 小学校の外国語活動は年間35コマ(1コマ45分間)実施し、英語の「話す・聞く」を中心に授業を進める。道教委の研修は道内14支庁管内ごとに、今年度から来年度にかけて実施している。すべての小学校から教員1人が参加して指導法を学び、自校の校内研修会で講師となる。

 北教組は外国語活動に対し「英語に特化し、諸外国の文化などを学ぶ内容に乏しい」などとして反対の姿勢をとっている。このため、8月ごろ、組合員に対して「議論が不十分な現状で、研修に参加する必要はない」と文書で通知したという。北教組の小関顕太郎書記長は「日本語の習得でさえ議論がある中で、現場を無視した研修が進められていくのは問題だ」と述べた。

 道教委義務教育課は「通知の影響は今のところ出ていない」とした上で、「授業の適切なイメージや手法を身に着けなければ、児童に影響を及ぼしかねない」と話している。

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【教え育てる】学習院初等科長・中島平三

 ■英語 耳と口が中心の導入学習が必要

 児童たちが、1人で全身を使ったり、2、3人で組になったりして、アルファベットの大文字を描いています。床に寝転がったり、逆立ちして文字を作る子もいます−9月のある日、私が参観した4年生の英語の授業の一コマです。

 学習院初等科では4年生は週1時間、5、6年生は週2時間の英語の授業が、各学年とも1クラス33人を2グループに分けて行われています。

 導入期の4年生では、歌やゲームを通して英語独特の発音や抑揚などを中心に学びます。アルファベットの書かれた教科書を使いますが、単語のつづりを読んだり、書いたりできるようになることが目的ではなく、単語を思いだすための「符丁」として使っています。冒頭の光景も、アルファベットをきちんと子供たちの頭の中に定着させ、楽しみながら英語が好きになるように、という担当の先生の工夫の一つなのです。

 5年生になると、英語母語話者の先生による授業が始まり、教科書に載っている簡単な単語や文を、英語らしく読めるような練習もします。6年生では、英語母語話者の先生と口頭でコミュニケーションができるような練習をし、教科書の音読や暗唱を発表する機会が増えます。

 そして、6年生の学年末に総仕上げとして迎えるのが、初等科生活の思い出などを2人1組で英語でスピーチする発表会。クラス全員と先生方の前で、2人で決めたテーマを3分間ほど話すのですから準備が大変。発表会が近づいてくると、放課後や下校の途中などに英語で話し合うペアがそこここで見られます。

 このような初等科の英語教育を支えている先生方は、専任1人と非常勤4人で、うち非常勤の1人が英語母語話者です。記録によると、学習院初等科の英語の授業は明治15年に始まり、大正11年には4年生週1時間、5、6年生週2時間というほぼ現在の形ができあがっています。

 今、私たちが描いている小学校の英語教育の望ましい姿は、中学、高校、大学での英語教育へとつながる一連の流れの中で、「音声を中心とした導入教育」という役割を担うこと。中学から始まるこれまでの日本の英語教育は「読む」「理解する」という目と頭を中心にした教育ですから、これに自然につながる耳と口を中心にした学習こそが、小学校で行われなければならないと考えています。

検定GO!:ご当地編 萩ものしり博士

 高杉晋作の少年時代のあだ名は何か。

<1>がんもどき

<2>まんじゅう

<3>小豆もち

 (公式テキストより)

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 《萩ものしり博士検定》

 【目的】萩のことをより広く・深く知ってもらう/出題形式・選択式、一部記述式/受検料・修士1000円、博士2000円/問い合わせ・萩博物館0838・25・3166(解答は<3>)

日本通訳協会が閉鎖発表 9日実施の通検試験は中止

 通訳の能力の指針として通訳技能検定試験(通検)などを実施してきた株式会社の日本通訳協会(東京都新宿区)が、自社ホームページで「閉鎖せざるを得なくなった」と発表した。これに伴い、9日に予定していた各種の検定試験を中止するとしている。

 通検は英語と日本語の通訳能力を証明する試験。1973年に設けられ、これまでに延べ約13万人が受験、約3万8千人が合格しているという。

 ホームページの報告は4日付で、向鎌治郎代表名で「今般の経済不況の中で必要な金融支援も受けられなかった」と説明。9日の通検1次試験とボランティア通訳検定試験、12月14日の通検2次試験、09年2月1日の3次試験を中止するとし、「業界の各社と協議中で、皆様方の受験料がむだにならないように努力する」と述べている。

 同社によると、今回の通検は札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、那覇の各会場で予定されていた。受験料は1級が1万7千円、2級が1万2千円。

学校の太陽光発電 促進

 企業負担 CO2削減に算入

 政府は7日、温室効果ガスを削減するため、公立小中学校に太陽光発電の導入を促進する制度を作る方針を明らかにした。

 10月から始まった国内排出量取引制度に基づき、企業が、設備の設置費用の一部を負担、資金の拠出度合いに応じて、温室効果ガスの削減量に算入できるようにする。企業に比べて、学校などの公共施設は温暖化対策が遅れており、年度内にモデル事業を始める見通しだ。

 公立小中学校にとっては、企業に資金を出してもらうことで、太陽光発電の設置費用の負担が軽くなり、省エネ効果で光熱費も安くなる。

 企業にとっては、京都議定書の目標達成に向けて、「国内排出量取引制度」が始まったため、減産などをしなくても、温室効果ガスの削減を加速できる。

 経産省の推計では、全国約3万2000校の公立小中学校の8割が太陽光発電を導入すれば、年間発電量は一般家庭15万世帯が太陽光発電を設置した場合の発電量に相当する5・1億キロ・ワット・アワー程度となる。これによって、二酸化炭素の排出量は、大手鉄鋼メーカーの年平均削減量に相当する年間約23万トンを減らすことができるという。

 政府は太陽光発電の導入を、発電量ベースで2020年に05年の10倍、30年に40倍に増やす方針で、公共施設での普及に弾みをつけたい考えだ。経産省は、文部科学省、国土交通省、環境省、厚生労働省と連携し、道路、鉄道などにも同様の仕組みを作る考えだ。

 排出量取引制度 企業が自主的に設けた温室効果ガスの削減目標を基準にして、目標を超えて削減した分を排出枠として売ったり、不足分を買ったりする制度。日本では10月から試行が始まった。削減目標が達成できなければ、他社から排出枠を買わなければならない。このため、企業の自主的な省エネや効率化を促す効果が見込まれている。

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

2008年11月 8日 (土)

高級和牛ステーキ「食べたい」 子供の憧れの食べ物

 子供が一番憧(あこが)れている食べ物は、ステーキ! 玩具メーカーのバンダイが、小学1〜6年の子供の保護者1800人を対象に行ったアンケート「お子様の憧れの食べ物は何ですか?」(一部複数回答)で、こんな結果が出た。

 男女総合のベスト10は、(1)ステーキ(2)寿司(すし)(3)ケーキ(4)パフェ(5)マグロ(主にトロ)(6)お菓子(お菓子の家を含む)(7)メロン(8)焼肉(9)マンゴー(10)プリン−となった。特にステーキは、5人に1人が挙げている。

 ステーキにまつわるさまざまなエピソードも寄せられ、「神戸牛の分厚いステーキを食べてみたい」「松阪牛のステーキです。たまたまテレビでステーキの特集を見てから、娘は憧れているようです」といったこだわりのコメントが多く、子供たちは高級ブランド和牛を食べることに憧れを抱いているようだ。

 男女別のベスト5は、男の子が(1)ステーキ(2)寿司(3)マグロ(4)メロン(5)焼肉、女の子が(1)ステーキ(2)ケーキ(3)パフェ(4)お菓子(5)寿司−の順だった。

大分県教委の教員採用汚職:口利き体質を非難、元審議監に有罪判決−−地裁

 大分県の小学校教員採用試験で、収賄罪に問われた元県教委教育審議監、二宮政人被告(62)に対し、大分地裁は6日、懲役1年6月、執行猶予4年、追徴金100万円(求刑・懲役1年6月、追徴金100万円)を言い渡した。=一部地域既報

 二宮被告、検察ともに控訴しない方針。

 宮本孝文裁判長は本件の背景に、「県教育界の口利き体質」を指摘し、慣行を非難した。宮本裁判長は「教育長に次ぐ要職にありながら、採用に関して収賄を行った影響は重大だ」などと述べた。

 判決などによると、二宮被告は06年9月と同10月、元県教委参事、矢野哲郎(52)、妻で元小学校教頭のかおる(51)=いずれも贈賄罪で公判中、懲戒免職=両被告の長女の合格に便宜を図った見返りに2度にわたり計100万円分の商品券を受領した。二宮被告は当時の県教委義務教育課長だった教育審議監、富松哲博被告(60)=収賄罪で起訴=らに長女の合格を指示した。

「風の子元気な子」になあれ 園児らがインフル対策

 立冬の7日、大阪市住之江区のアスール幼稚園(藤川珪子園長)では、園児たちが「ガラガラガラ」と大きな音を立ててうがいをした。「寒さに負けないたくましい体を」という園の方針で、全員半袖半ズボン姿。園児たちは「風邪引きさんにはならないもん」などと話していた。

 大阪管区気象台によると、この日の大阪市の最低気温は平年より4.5度ほど高い15.8度。今年の冬は平年並みか高めの気温になりそう。大阪府感染症情報センターによると、府内ではインフルエンザの発生が10月下旬ごろから急増。前年同期の約8倍にのぼり、流行の兆しを見せているという。

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公開シンポジウム「生きるということ」

 15日午後2時から。東京・九段会館大ホールで。靖国神社崇敬奉賛会主催で10回目となる今回は、奉賛会会長の扇千景さんが「これでいいのか、日本」と題して基調講演。2部で明星大教授の高橋史朗さん、ジャーナリストの打越和子さんが加わって「日本と靖国神社の10年後」について討論する。入場無料。参加は当日受け付ける。問い合わせは奉賛会事務局(電)03・3261・8143。

筑波大付属病院:民間病院に研修機関 全国から医師を公募−−水戸

 筑波大付属病院(茨城県つくば市)は来年4月、水戸市の水戸協同病院(401床)内に臨床教育・研修機関を新設する。全国から医師10人近くを公募して教授などの肩書で教員として配置する。研修医の医局離れを食い止めたい大学病院と、教員である医師と研修医を受け入れて医師不足を解消したい地方の病院の思惑が一致した。厚生労働省によると、国立大学法人の病院組織の一部を民間病院内に置くのは珍しいという。名称は「筑波大付属病院水戸地域医療教育センター」。筑波大と、水戸協同病院を運営する茨城県厚生農業協同組合連合会が7日に協定を結び、正式決定する。

 04年に始まった新人医師の臨床研修制度で、専門性の高い症例に偏りがちな大学病院から研修医が離れる傾向が全国で進んでいる。高収入や接する症例が多いことを理由に出身大学ではなく都会の大病院を選ぶ研修医が増加し、筑波大を含む多くの大学医局で定員割れとなっている。

 筑波大は症例が豊富な民間病院での研修により、研修医を呼び込むことができると期待する。一方、水戸協同病院も大幅な増員が見込める。

早大、入試出願前から奨学金予約 金融危機で前倒し

 早稲田大学(東京都新宿区)は6日、来春の入試の出願前に奨学金の予約ができる制度を始めると発表した。学生確保策の一つで、保護者の経済的負担が大きい地方出身者が対象。当初、2年後の10年度入試から始める予定だったが、金融危機の影響を懸念し、前倒しで実施する。同大は「奨学金の予約制度は日本の大学では初めてだと思う」と話している。

 導入の理由について、同大は「経済的負担を理由に受験をあきらめたり、入学を迷ったりする学生がいる」と説明。応募資格は、首都圏以外の高校に通う生徒か1浪までの浪人生であることのほか、保護者の収入が一定額以下であることなど5項目。年額約40万円を4年間支給する。返済義務はない。

 今月10日から申請を受け付け、12月に受領できる人を決定する。今年度は、約500人を選ぶ予定という。ただし、試験を受け、不合格の場合、対象からはずれる。

 また、円高の影響が、留学生の生活苦境や学費納入困難につながっていることから、学費の納入期限を3カ月遅らせるなどの緊急措置も発表した。

大学全入時代を迎え、専門学校 懸命にPR

 連携強化・経営状況公表

 複数の専門学校がスクラムを組んで教育レベルの高さをアピールしたり、経営状態を公表したりする活動に力を入れている。

 大学全入時代を迎え、「専門学校より大学へ」という流れができつつある中、各校では「なんとか進学希望者を増やしたい」と懸命だ。

 介護福祉士などを養成している彰栄保育福祉専門学校(東京都文京区)で9月27日、「お年寄りのヘアメーク特別講座」が開かれた。講師は同校のほか、国際理容美容専門学校(同荒川区)からも招かれた。福祉と理美容の専門家が手を取り合い、進学希望の高校生など約40人を前に授業を行い、「高齢の女性はメークされると、うれしくて会話が弾みます」などと語りかけた。

 両校はともに今年6月、都内の専門学校10校で発足した「専門学校コンソーシアムTokyo」に参加する。加盟校は互いに講師を派遣しあったり、高校の進路指導担当者に専門学校の魅力を理解してもらえるように働きかけたり。「進学希望者が減っている」という昨今の問題に共同で取り組んでいる。

 文部科学省の調査によると、1999年には約30万9000人だった入学者数が、今年は約25万5000人にまで減少した。危機感を感じているのは、「とりあえず大学に行く」という風潮。専門学校の強みは産業界に通じる技術を身につけることだが、関係者は高校の進路指導の教師にもっと理解を深めてほしいと願っている。同団体の多忠貴事務局長は「就職には専門学校が強いことをアピールしていきたい」と訴える。

 生徒や親に安心して進路を選んでもらうため、公認会計士など外部識者に学校の財務内容やカリキュラムの効果などの点検を依頼し、結果を公表する動きも始まった。

 NPO法人・私立専門学校等評価研究機構(東京都渋谷区)は昨年度から専門学校の評価を開始。昨年度は8校、今年度も7校が希望して調査を受けている。同機構の担当者は「外部の評価を受けることで、長年培ってきた教育ノウハウや実績を裏付けることができる」と話す。

 専門学校に詳しい九州大の吉本圭一教授(教育社会学)は「積極的に情報開示することは、各学校の切磋琢磨(せっさたくま)で教育レベルの向上につながるし、高校生が進学先を選ぶ際の参考になる」と評価している。

2008年11月 7日 (金)

安全な利用法、コミカルなドラマで学んで NTTドコモとメディア教育開発センターが教材

 「携帯電話の教材は暗い事例ばかり。もっと明るく学んでほしい」。情報モラル教育に長く取り組んできた石原一彦・岐阜聖徳学園大教授らの思いを込めた映像教材「春野家ケータイ物語」が完成した。小中高校生に携帯電話との付き合い方を考えさせる教材で、NTTドコモと独立行政法人メディア教育開発センターが共同開発。教訓的な内容を含みながらもコミカルな内容を目指した。

 春野家は、両親と高校生の兄、中学生の主人公、小学生の妹、祖父の6人家族。教材は全8話で、主人公が新しい携帯電話を買ってもらうところから始まり、子供たちがそれぞれの日常に応じて、携帯電話との付き合い方を学ぶ。1話ごとに解説があり、ドラマとは別に見ることができる。

 高校生の兄が、好きな女の子へのメールにどのようなメッセージを書くか悩む4話は、小学校高学年〜高校生向け、小学生の妹が「このメールを10人に送ると、難病で苦しむ子供のくすり代になります」というチェーンメールに、善意から応じてしまう3話は小学校低学年〜高校生向けなど、文部科学省「指導実践キックオフガイド」のモデルカリキュラム表に沿って対象年齢を設定。2011年度から実施される新学習指導要領に明記された情報モラル教育の教材として利用できる。

 監修者の一人で、教材のシナリオを担当した石原教授は「これまでは携帯電話がきっかけでトラブルに巻き込まれる『暗転型』の教材が多く、恐怖心を煽るだけのものもある」と指摘し、「携帯電話の利用にブレーキをかけることが目的だが、ブレーキがかかりすぎると(機器の利用に対して)消極的になってしまう。(ネットや携帯電話は)使う人の考えや判断で状況が好転したり、悪化したりするものだと示したい。情報に背を向けるのではなく、向き合って選択できる力を身につけてほしい」と期待する。シナリオは、耳にした事例や実体験をアレンジした。

 今後、全国の小中学校の教員13人が教材を見て、学校で利用しやすいように指導案や補助教材を作り、2月に全国の学校へ無料配布する予定。分かりやすいドラマ仕立てなので、家庭でも使ってほしいとする。

拡大教科書作成まだ3分の1 弱視者向け大きな文字、図表の取り組み

 弱視児童・生徒向けに文字や図表を大きくした「拡大教科書」について、平成21年度に教科書会社が作成を予定している小中学校の拡大教科書は、検定教科書の約3分の1の145点にとどまることが6日、文部科学省の調査で分かった。大半は主要教科の教科書で、音楽や技術家庭などの教科への取り組みは遅れているなど、多くの課題が指摘されている。

 文科省によると、来年度に拡大教科書の作成を表明しているのは、19社ある教科書会社のうち9社。427点ある小中学校用の検定教科書のうち145点について拡大教科書が発行される。今年度の69点からは大幅に増加したものの、十分とはいえない状況となっている。

 145点のうち137点は国語、数学、理科、社会、英語の主要教科で、その他の必修教科では音楽が予定されているにすぎなかった。同省では「今年度と比べて倍増することは評価できるが、主要教科以外は進んでいない上、高校生向けの拡大教科書の作成は取り残されており課題は多い」と話す。

 拡大教科書について、18年度は小中学校の通常学級に在籍する弱視児童・生徒約1700人のうち、634人に約1万1300冊が供給された。しかし、約8割はボランティアの手作りというのが実情。教科書会社の積極的な取り組みが求められており、今年6月には、会社側に拡大教科書を発行する努力義務を課す法律が成立した。

 拡大教科書の普及に向けて協議している文科省の有識者会議は先ごろ、文字の大きさや図表の取り扱いなどの基準を大筋でまとめた。一定の基準を設けることで教科書会社の動きを促す狙いだ。11月には確定版を完成させるという。

 基準では、文字サイズは本来の2倍以上に当たる22ポイント(一辺約8ミリ)、字体はゴシック体を標準としている。レイアウトはできる限り原本通りとし、図や写真は見にくいものは作り直すとしている。ボランティア団体へのデータ提供の方法も盛り込んだ。「この基準で、弱視児童・生徒の約8割はカバーできる」(文科省幹部)としている。

 教科書会社の取り組みが遅れていることについて、有識者会議のメンバーの筑波大付属視覚特別支援学校の宇野和博教諭は10月31日の会議の中で「全体の3分の1しか作成されないのが残念。法律も基準もできたのだから、出版社はもう少し頑張ってほしい」と訴えた。

 《拡大教科書》 検定教科書を拡大・複製し、弱視者でも読みやすくした書籍。見やすい配色にしたり、原本1ページ分を数ページに分けるため、流れを分かりやすくするなどの工夫が必要となる。法律上は一般図書の扱いだが、現在は無償で給与される。普及のため18年度に国会で3回付帯決議されたほか、文科相名で2度、教科書会社に協力要請している。今年6月には、「障害のある児童及び生徒のための教科用特定図書等の普及の促進等に関する法律」が成立し、会社側に拡大教科書を発行する努力義務を課せられている。

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大分県教委の教員採用汚職:二宮元審議監に有罪 合格に便宜図り100万円−−地裁

 大分県の07年度小学校教員採用試験で、採用に便宜を図った見返りに100万円分の商品券を受け取ったとして、収賄罪に問われた元県教委教育審議監、二宮政人被告(62)に対し、大分地裁(宮本孝文裁判長)は6日、懲役1年6月、執行猶予4年、追徴金100万円(求刑・懲役1年6月、追徴金100万円)を言い渡した。

 判決などによると、二宮被告は06年9月と10月、元県教委参事、矢野哲郎(52)、妻で元小学校教頭のかおる(51)=いずれも贈賄罪で公判中、懲戒免職=両被告の長女の合格に便宜を図った見返りに、大分市内の飲食店で2度にわたり計100万円分の商品券を受領した。二宮被告は当時の県教委義務教育課長だった教育審議監、富松哲博被告(60)=収賄罪で起訴=らに長女の合格を指示。長女は点数水増しにより合格、採用されたが、事件発覚後の7月に辞職した。

 二宮被告の公判では、07年度採用試験で二宮被告以外にも当時の県教委教育長、元大分大教育福祉科学部教授(元教育審議監)、富松被告の3ルートの合格依頼があったことが判明。また、二宮被告が教職員1課(現義務教育課)長だった02年ごろから合格依頼は県教委に多数あり、年に100人を超えることもあったことが明らかになった。

 検察側は論告で「教育長に次ぐ地位にあった被告がわいろを受け取って部下に指示するなど、不公正な取り扱いが常態化していたことは教育行政の信頼に深刻な打撃を与えた」と指摘。二宮被告の弁護人は「課長時代から当然となっていたあしき慣例のすべてを被告に負わせるのは酷」などと執行猶予付きの判決を求めていた。

 二宮被告は69年に教員採用され、大分教育事務所長などを経て、05年4月から教育審議監。06年11月に由布市教育長に就任し、起訴後に懲戒免職となった。

炎天下で草むしりや石運び 児童養護施設に改善勧告

 高知県は5日、炎天下に8時間以上の草むしりや石運びなど体罰を加えていた児童養護施設(社会福祉法人)に対して、運営を見直すよう改善勧告した。

 県こども課によると、同施設の指導員らは喫煙や無断外出などを理由に、男子棟に入所している小学6年から高校3年までの14人に対し、8〜9月に1日最高で8時間以上にわたって施設と周辺の草むしりやをさせたり、施設から約220メートル離れた小高い場所に繰り返し石を運ぶ作業などをさせていた。9月初めに県に体罰に関する通報があり、発覚した。

 施設側は「問題行動があったのでそれを直そうと考えて作業をさせた」と説明。県は「職員や施設長らは体罰に対する意識が低く、児童の人権を考えた運営を行うよう指導したい」としている。

試験前に元原稿置き忘れる 福島大、該当部分を満点に

 福島大学(福島市)は6日、10月22日にあった大学院の入学試験と学部への編入試験で出された英語の問題の一部の原本が、試験前に学内で放置されていたとして、受験生計51人に救済措置をとった、と発表した。51人には同日、謝罪文を送った。

 問題となったのは、大学院経済学研究科(一般選抜)の入試と、学部にあたる経済経営学類3年次への編入試験。

 福島大の説明によると、英語の問題を作った同学類の准教授が、入試2週間前の10月8日、大問2問のうち1問の原本を学類棟内にあるコピー室に置き忘れたという。別の教員が試験の2日後にコピー室を使った際、原本を見つけ、判明した。

 コピー室は教員用だが、開放されていることが多く、学生が出入りすることもあるため、同大は「外部に流出した可能性は極めて低いが、ゼロではない」と説明。通常の採点方法による合格者に加え、該当部分を一律満点とした場合に合格圏内となる受験生も合格させる措置をとった。

2008年11月 6日 (木)

【教育】関西の私立中高 有名大ブランドに期待

 ■「早稲田」「立命館」進学枠アピール

 私立中学、高校の来春入試に向けた学校説明会が始まるなか、関西では「早稲田」「立命館」を冠した校名に改称、両大学への内部進学枠を設ける摂陵中学・高校(大阪府茨木市)と初芝堺中学・初芝高校(堺市東区)が注目されている。有名大の「ブランド力」を追い風に、学校関係者は「より多くの受験生に魅力をアピールしたい」と期待を込める。

 来春から早稲田大の系属校に移行し、「早稲田摂陵」と改称される摂陵中高。10月25日の高校の入試説明会には、午前、午後の両部合わせて、前年より3割以上多い約200人が参加を申し込んだ。

 入試部の担当者は「中学の説明会も去年の2倍の参加者数だった」。業者テストでの合格難易度も上昇しており、合格可能性80%以上と判定される偏差値が中学は約50(前年度約40)、高校で60〜65(同50〜60)に達した模擬試験もあるという。

 受験生にとっての魅力は1学年40人の早大推薦枠だ。近畿を中心に学習塾を展開する「第一ゼミナール」では「早稲田の枠は関西の有名私大以上の魅力があるはずだ」とみる。

 初芝堺中学と初芝高校は、立命館大などを運営する学校法人立命館(京都市)との提携協定締結に伴い、来春から中高一貫の初芝立命館中学・高校となる。

 立命館大か立命館アジア太平洋大(大分県別府市)への推薦入学の資格が得られる「立命館コース」の定員は中学が1学年80人、高校は240人。受験業界も注目しており、10月2日にあった塾対象の説明会には前年の1・5倍の約300人が詰めかけた。

 大学と中高の連携は、運営法人が同じ「付属校」「併設校」や、法人は別々の「系属校」などの形態がある。後者の場合、大学から理事を迎えるなどの提携協定にとどめるケースもある。大学は優秀な学生の「囲い込み」が可能になり、中高にとっては進学に有利な制度で受験生にアピールできるというメリットがある。

虚偽報告:修学旅行で飲酒…事実知る校長がウソ報告 教頭ら、巡回中にビール−−埼玉

 ◇埼玉県立高教頭ら4人

 埼玉県立春日部東高校の前教頭(51)と男性教諭3人の計4人が昨年10月、修学旅行先で昼食中に飲酒したのを当時の校長(61)が把握しながら県教育局に虚偽の報告をしていたことが5日分かった。県教委は4人を処分する方針。

 県教育局によると、前教頭らは昨年10月18日、大阪市内のお好み焼き店で昼食をとる際、ビールをジョッキ1杯ずつ飲んだ。4人は巡回指導中だった。

 今年2月に匿名の投書が県教育局にあった。前教頭は前校長に飲酒を認めたが、前校長は教育局に「そういう事実はなかった。学校に対する誹謗(ひぼう)中傷」と説明した。前校長は3月に定年退職した。しかし、7月に新たな情報が寄せられ県教育局が再調査し、4人の飲酒が判明した。

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慶応大講師も大麻所持の疑い 米国人、今年2月

 慶応義塾大学の米国人英語講師(41)が大麻取締法違反(所持)容疑で今年2月、警視庁に現行犯逮捕されていたことが4日、大学関係者らへの取材でわかった。慶応大では先月、商学部などの学生2人が同法違反(譲渡など)の容疑で逮捕されたほか、04年以降で別に5人の学生が逮捕されていたことを、大学が謝罪会見を開いて明らかにしたばかり。大麻汚染が教員側にも拡大していた格好だ。

 逮捕されたのは、サイラス・ロルビン元講師=当時は神奈川県茅ケ崎市幸町。慶大によると、元講師は湘南藤沢キャンパス(神奈川県藤沢市)の環境情報学部で訪問講師として英語を教えていた。大学のホームページには07年度まで英会話などの講義を受け持っている記載があるが、今年度は名前がなくなっている。

 捜査関係者によると、2月7日午前10時15分ごろ、東京・新橋で、大麻数グラムを所持した疑いがあるとして現行犯逮捕、起訴された。出入国管理法違反(不法残留)容疑で強制送還されたという。

科学志す児童ら後押し 埼玉大が講座

 好奇心や思考力を養うことで「未来の科学者」を育てようと、埼玉大は今夏から、小、中、高校生を対象に「科学者の芽」育成プログラムを始めた。

 科学への興味を育てる講座を、年齢に応じて3段階用意。第1弾となった小、中学生を対象にした「1日大学生体験」では、75人が日常では体験できないマイナス200度近い超低温での実験などを行い、歓声を上げていた。

 このプログラムは、科学技術振興機構の「未来の科学者養成講座」の一環で、理科に対する興味を実験やセミナーを通して伸ばして、将来の理系人材を育てるのが狙い。今年度は、同大のほか京都大や筑波大など4大学も実施している。

 大学生体験では、超低温実験や雪の結晶作り、植物の細胞観察など5テーマを設定。小学5、6年生と中学生が、5人前後のグループに分かれ、実験を行った。

 第一線で研究を行う教員や大学院生が実験を指導。キャベツやニンジンの色素を調べる実験では、顕微鏡をのぞいていた子供たちが「見えた」と大喜びして、付き添いの母親に報告していた。また、金属をマイナス約200度の液体窒素で冷やすことで、金属を宙に浮かせる実験では、成功した子供たちから大きな歓声が上がった。

 埼玉大では、小、中学生対象の第1ステップ、高校1、2年生20人を対象にした第2ステップ、高校2、3年生10人を対象にした第3ステップの講義を用意。各ステップは〈1〉理数分野に興味を持たせる〈2〉興味や意欲を伸ばす〈3〉専門領域を学ぶ――を目標にしている。女性科学者を育成する特別コースもある。

 さいたま市中央区の小学校5年生、柴田すみれさん(11)は「実験や観察は大好き。将来は科学者になれたらいいな」と話していた。

 同プログラムを担当した永沢明教授は「小学校では理科が好きなのに、暗記が多くなる中学で理科が嫌いになる生徒が多い。もったいないと感じていた。この取り組みが、小学校のころの好奇心をそのまま伸ばしていける手助けになればうれしい」と話している。

 同大ホームページ(http://www.mirai.saitama-u.ac.jp)で参加者を募集している。

2008年11月 5日 (水)

「非常に不適切」文科相、前空幕長論文を批判

 田母神(たもがみ)俊雄前航空幕僚長(60)=定年退職=が先の大戦に関して政府見解と異なる内容の論文を発表したことについて、塩谷立文部科学相は4日の閣議後会見で、「政府として考え方と反するもので非常に不適切と考えている」と改めて批判した。

 また田母神前空幕長が3日の記者会見で「戦後教育による『侵略国家』という呪縛」などと述べたことに対しては「そういうことはない思う。教育についてはできるだけ正しく、しっかり教えている」と反論した。

大学医学部:来年度の入学定員693人増 文科省

 医師不足への対応を検討してきた文部科学省は4日、来年度の大学医学部の入学定員を過去最大規模の8486人とする計画をまとめた。今年度より693人増やし、過去最大だった81〜84年度の8280人を上回る。

 増員の内訳は▽国立363人(42校)▽公立59人(8校)▽私立271人(27校)。大学設置・学校法人審議会の審議などを経て、年内にも確定する。

 増員は、国の緊急医師確保対策に基づく189人と、「骨太の方針08」に医学部定員を過去最大規模にする方針が盛り込まれたことに伴う504人。

 骨太の方針による増員を希望する73大学すべてが、「入試での地域枠(47大学)」「卒業後の地域医療従事を前提とした奨学金制度(62大学)」のいずれかの地域医療貢献策を取り入れ、全学生に地域の医療機関で実習させる計画を示した。うち34大学は、産科や小児科など特に医師が不足している診療科に関する教育を強化する。各大学の地域貢献策の実施状況は、外部有識者らがチェックする。

 文科省医学教育課は増員規模について「骨太の方針を踏まえた適切な数字だと思う」と説明している。

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医学部定員、最多の8486人 地域医療・産科確保へ

 来年度の大学医学部の定員を今年度より約700人増やし、これまでで最も多い8486人にすると文部科学省が4日発表した。政府の方針を受け、文科省は、医師不足の地方や産科、小児科などで働くことを条件に、特例措置として増員を認める通知を出していた。

 医学部定員は、81〜84年度が8280人と最多だったが、段階的に減らされ、07年度は7625人だった。しかし、医師不足が問題となり、政府は「緊急医師確保対策」を決め、今年度は168人増えた。また今年6月の政府の「骨太の方針08」で、定員を過去最大程度まで増やす方針が決まった。

 文科省は8月、地域医療に貢献することを条件に、79の国公私立大学長に定員増の通知を送ったところ、73大学が計画を提出。有識者で作る計画評価委員会が審査した結果、国立199人、公立49人、私立256人の計504人分が定員増となり、もともとの緊急対策による人数と合わせて693人分が今年度より増えることになった。

 地域医療への貢献策として、47大学が、県内出身者や地元に残る意思を示す学生を募る「地域枠」を設け、62大学が卒業後の一定期間に地域で働くことを前提に奨学金を出す。このほか、すべての学生が地域医療を学び、地域で実習する▽学部段階から産科・小児科の教育を強化する、などの対策にも取り組む。

 具体策として、ホームステイ型研修など地域住民とのふれあいを重視(福島県立医科大)、高校生の地域医療体験で目的意識を持たせて地域枠も設ける(旭川医科大)、4年生に産科、小児科、救急、外科で専修コースを設け大学と地域病院で専門医研修まで一貫した教育をする(山形大)などもあがっている。

 政府は、地域に医学生を定着させる仕組みを前提にした大幅な定員増で「医師不足解消の一歩にしたい」と期待している。

 ただ、医学部の学生が「一人前」になるには、学部の6年、臨床研修の2年と、通常でも8年かかる。産科や小児科などの教育を強化しても、学生が都市圏も含めて、絶対数が足りない診療科に進む保証はなく、どこまで現状が改善されるかは不透明だ。

 さらに定員増の条件の一つになった地域枠にしても、学生が勤務先を選ぶ際、大学が指定する地域にとどまる保証はない。この枠で合格した学生には、さまざまな面で制限がかかるものの、臨床研修や実際に現場で診療を行う際、大学の指定外の地域にある病院を選択することが禁じられていないからだ。

 今回の施策について文科省は「実効性のある取り組みにするために、今後、評価委員会で検証していく」としている。

大学ミニ情報-明治

 国際日本学部が米フロリダ州立大と覚書を締結し、学生がディズニーワールドで半年間、インターンシップ(就業体験)留学できる仕組みを作った。対象は2年生。

 州立大で集中教育を受けた後、ディズニーカレッジで授業を受けながら業務実習をする。実施は2009年夏から。

ネット調査:全国学力テスト 計80%、結果の開示求める

 毎日新聞がNTTレゾナントの協力を得て行ったインターネット調査によると、全国学力テストの正答率などを何らかの形で開示すべきだと考える人が80%に上った。「テストを今後も続けるべきだ」との回答も90%に達した。

 開示する単位を聞いたところ、市町村別、学校別の両方とも開示すべきだという回答が最も多く42%。次いで市町村別だけ31%、学校別だけ7%と続き、「開示すべきでない」は21%だった。

 開示すべきだと考える理由で多かったのは、「学力向上に役立つ」38%と「教師の意欲向上に役立つ」32%。開示すべきでない理由は、「学校間の学力格差が広がる」39%と「自治体間の競争がエスカレートする」33%が多かった。

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 ◇質問と回答◇

 ◆学力テストの市町村、学校別成績を開示すべきだと思いますか。

市町村別、学校別とも開示 42

市町村別は開示      31

学校別は開示        7

開示すべきでない     21

 ◆学力テストを今後も実施することに賛成ですか、反対ですか。

賛成       90

反対       10

 (注)数字は%、小数点以下四捨五入。質問と回答は一部省略。

 <調査の方法>10月17〜18日、gooリサーチのモニターから無作為に選んだ20歳以上を対象にインターネットで調べ、1075人から回答を得た。

慶大とソニー、人材育成で協力 人材交流や共同研究など

 慶応大とソニーは4日、来年度から中長期的な人材育成協働プロジェクトを始めると発表した。慶大の教育・基礎研究力とソニーの先端研究・開発力を活用し、人材交流やインターンシップ、共同研究などを実施。イノベーションの創出や次世代の研究開発をになう人材の育成を目指す。

 慶大の大学院理工学研究科に寄付講座を開講。ソニーから迎える特別研究教授が運営にあたり、第一線エンジニアらが講師役を務めるほか、科学技術戦略のあり方などについて共同研究を行う。また、慶大の院生がソニーで3カ月〜1年にわたるインターンシップを実施。さらに、ソニーが慶大にゲーム機「プレイステーション3(PS3)」150台を提供。その頭脳にあたる高性能半導体を使って、学生がソフト開発などを行う。

「学校改革」で講演会

 「The 学校改革」と題した講演会が28日、東京・目白台の日本女子大百年館低層棟5階で開かれる。常盤木学園高校(仙台市)の長野雅弘校長が「カイカク・カイゼンのツボ〜学生・生徒、教職員の幸せのために」と題し、自らの体験を交えながら、女子教育の現状や改革の課題について話す。

 午後6時半〜8時半で、無料。定員は先着140人。問い合わせは同大学園活動評価・戦略室((電)03・5981・3771)。申し込みはs-kouen@atlas.jwu.ac.jp

2008年11月 4日 (火)

「PTAは解体」を謝罪 橋下知事「表現間違えた」

 大阪府の橋下徹知事は3日、大阪市で開かれた日本PTA近畿ブロック研究大会であいさつし、9月に表明した「PTAは解体する」との発言について「表現の方法を間違えた」と謝罪した。

 橋下知事は「今までのやり方では立ち行かない時代。全部白紙に戻してPTAの在り方を考えてほしいという思いだった」と釈明した。

 一方で「大阪の(教育の)ひどい状況は全部家庭の責任。学校に責任をなすり付けるのではなく、保護者が自覚を持って学校運営に当たらないといけない」とも発言。「PTAは絶対必要。子ども全員の親に参加してもらう組織にするために皆さんと考えたい」と述べた。

 橋下知事は9月に「教育非常事態宣言」を出した後、大阪府枚方市で開かれた会合で「今のPTAが機能していないからこういう状況になった」と批判。「PTAは解体する」と発言し、後に撤回していた。

東北大病院助教、論文引き写し 専門誌に寄稿、厳重注意

 東北大病院の助教が昨年、専門誌に寄稿した論文の大半が、他人の2論文からの引き写しであることが、出版社の指摘などで分かった。東北大も把握しているが、「(助教は)若くこれからもある」として、懲戒に当たらない厳重注意処分にとどめていた。

 問題の論文は胆嚢(たんのう)と膵臓(すいぞう)の専門誌「胆と膵」の昨年7月号に掲載。胆嚢につながる管のがんを解説している。

 発行元の医学図書出版によると、今年7月、助教本人からの連絡で問題を知った。調べたところ、過去に他社の専門誌に掲載された、他の研究者の2論文と内容が酷似していたため、「胆と膵」8月号で、「『盗用』に近い内容」と指摘し、今後、この助教の投稿を受け付けないことを表明した。

 助教の論文を他の2論文と比較すると、助教の論文の序文と、全6章のうち1〜4章が、2論文からほぼそのまま引き写したものだった。表もほぼ同じものが掲載されていた。

 東北大は今年7月に事実を把握。助教が認めたため、助教に口頭で厳重注意した。大学として公表しなかった。

 吉田隆幸・医学系研究科事務長は「軽い処分とは思わない。引用した論文の著者にもわび状を入れた」と話している。

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【主張】身なりチェック 規律ただす指導は当然だ

 神奈川県立神田高校の入学試験で、服装や態度に問題がある生徒を不合格としたことで、校長が更迭処分を受けた。

 学校生活にふさわしい服装、態度を含め規律を守ることは合否基準以前に当然のことだ。同校に限らず生徒への指導は毅然(きぜん)と行うべきもので、その原点を十分に議論することなく処分を先行させたのだとすれば極めて残念だ。

 今回の更迭については、県教育委員会や同校に多数の電話やメールが寄せられ、9割は校長や学校側の判断を擁護する内容だった。生徒の間からも異動撤回の署名を集める動きがあるという。

 神田高校では入学願書受け付け時や試験日に、髪を染める、ズボンをひきずるといった服装や態度で著しい問題がある受験生をチェックし、最終的に「入学後の指導が困難」として合格圏内でも不合格にした生徒が平成17、18、20年度入試で計22人いた。

 同校は約340人の全校生徒のうち年間約100人が退学する問題校とされてきた。関係者によると、更迭された校長は規律刷新に率先して取り組んでいた。自身もまた「教員の生徒指導の負担を軽減し、まじめな生徒をとりたかった」と話している。

 ただ、入試時のチェックの際、問題のある生徒には直接告げるべきだった。入試のときまで、だらしない身なりや問題のある態度には、その場で一喝して正していくのが教師らの役割だろう。

 こうした生徒を許してきた責任は家庭や中学校にもある。連携して教育、指導しなければ問題は解決できない。学校現場では厳しい生徒指導をためらう傾向がある。授業で騒いだ子を廊下に立たせるといった指導は体罰や人権侵害だと批判される。授業中にメールをしていた生徒から携帯電話を取り上げただけで保護者が抗議してくるケースもあるという。

 いじめを行う生徒などへの指導もきちんと行えない現状が批判され、文部科学省は昨年、体罰の基準を明確化した通知を出し、指導が萎縮(いしゅく)しないよう求めた。規則を明確に決め、守らなければ厳しく対処する米国の「ゼロ・トレランス(非寛容)」を参考にした指導の必要性も通知している。

 生徒指導では問題をあいまいに放置せず、粘り強く、ときに厳しく指導することが必要だ。そこから生徒や保護者の信頼も生まれてくるはずだ。

新教育の森:「選ばれる学校」へ 授業改革、負担重く

 ◇課題見えてきた選択制度…評価も分かれ

 学校選択制度のもと、「選ばれる学校」に向け、各校があの手この手で特色ある授業づくりに取り組んでいる。努力が実って新入生が増えた学校もあるが、学校現場への負担は重い。選択制に対する評価も、保護者は高いが、教員は否定的だ。

 ◆横並びでなくても

 東京都江東区立深川第六中の教員は夏休みの夕刻、学校のパンフレットを手に地元の小学校6年生宅を回る。新入生が5人に落ち込んだ4年前から始めた。「六中には行きません」とそっけない反応もあったが、最近は「ご苦労様です」との声も返ってくるという。

 基礎学力向上にも策を練っている。集中力を高められるよう50分授業を45分に縮め、1日7時間体制とした。月1回、土曜日に大学生らを講師に迎え、英検取得を目指す生徒向けに英語教室を開いている。8月末に全校生徒が2泊3日、富士山のふもとで勉強する夏合宿も今年から始めた。

 もともと校区が小さく、運動系のクラブも少ない。小規模ゆえに避けられ、選択制のもと生徒が減った。全校生徒は84人。目立たないタイプの子が集まってくる。

 松本浩二校長は、小さい学校のよい点として「生徒会や学級委員のポストにつく機会が多く、どの生徒にも活躍の場がある」ことを挙げる。駅伝大会は1〜3年混合でチームを作り、夏合宿も宿泊部屋は違う学年を交ぜる。自然と助け合うムードが培われるという。

 「部活や進学で大規模校と競うのは難しいが、小さいならではの特色を伸ばせる。学校は全部横並びでなくてもいい」と松本校長は話す。悩みは教員数が少なく、行事対応や事務処理で教員が忙しいことだ。

  □  □  □

 数年前は新入生が20〜30人台だった江東区立八名川小。年々志願者が多くなり、昨年は初めて抽選を行い今春、70人が入学した。先月の学校説明会は、幼児を連れた母親で会場がすし詰めとなった。

 「小さい学校では切磋琢磨(せっさたくま)の機会が少ない。だからこそ勝ったり負けたり、ドキドキしたりできる場を設けています」。小山正見校長が力をこめた。

 ◆外部人材や施設活用

 八名川小は、外部の人材や施設を積極活用した多彩な授業が特徴だ。プロ野球選手や外務省官僚を講師に招き、区の陸上大会や水泳大会にも子どもの参加を勧める。塾の先生を講師に招き、習熟度別授業や放課後補習で教えてもらう。言葉や自然に親しむため週1回、俳句を詠む時間も設けている。

 学校改革に伴う費用の一部は、独自に捻出(ねんしゅつ)している。卒業生の父母ら地域の人でつくる「八名川ファミリー」150人が、年会費1000円を出し、講師への謝礼などを賄う。

 選択制は八名川小をどう変えたのか。小山校長はいう。「選ばれるためにやっているわけではないが、地域や保護者に開かれた学校づくりが実現できた」。一方で、選択制がずっと必要だとは思わないという。「学校へのカンフル剤として作用したが、『何人入学してくれるのか』に血道をあげるのはどうなのか。教員を競争にさらすことが、教育の質向上に直結するわけではない」

 ◇保護者は満足していても、教員はデメリット指摘

 選択制に対する保護者と教員の受け止め方は対照的だ。

 保護者は賛成派が圧倒的に多い。制度をいち早く導入した品川区では、今春の区民調査で「制度に満足」が45%、「不満」が14%、「どちらともいえない」が31%だった。

 区内各校で開かれる学校説明会に出席した人たちからも、賛成の声が相次ぐ。

 5年生男児の40代の母親は「昔は有無を言わさず近くの学校に行ったけれど、今は時代が違い、選べるものなら選びたい。地元の学校は少人数で不安だった。友達も多い方がいいので大きめの学校にした」という。

 長男の小学校を思案中という父親(44)は「公教育なのでどの学校も大きな差はないと思うが、選べる方がいい。学校公開もあるし、自分の目で確認できる」。私立中受験を念頭に長女の小学校選びをしている母親(43)は「学力を伸ばしてくれる学校に行かせたい。選べるとかえって迷いますが……」とつぶやいた。

 ◆忙しさに追われて

 一方、教員には反対の声が多い。練馬区が今年2月、制度の課題を洗い出そうと、区立中の教員457人、保護者・生徒1945人を対象に行ったアンケートで、否定的な見方が顕著に出た。

 「選択制導入で子どもが充実した学校生活を送っているか」という問いに「そう思う」と答えたのは、保護者・生徒の76%に対し、教員は38%だった。教員は「どちらともいえない」が43%で最多、懐疑的な声が目立つ。

 制度のメリットとデメリットを計9項目挙げて複数回答で選んでもらうと、(1)うわさで学校を選ぶ65%(2)生徒数の増減で施設の過不足が生じる48%(3)地元意識が薄れ愛校心が育たない25%−−の順で、デメリットが上位に並んだ。多くの教育委員会がメリットとしてあげる「学校同士の競い合いで教育の質が向上した」は1・5%しかなかった。

 選択制の問題点に詳しい国際基督教大の藤田英典教授(教育社会学)は「教員が忙しくなり、きめ細かい指導ができなくなったと感じているからではないか」とみる。各校の特色作りについては「基礎学力を培う義務教育の段階では、ナンセンス。私立中への流出が著しい東京で、公立への不信感解消をねらいに学校選択制を導入する教委は多いが、学校評価が独り歩きして、学校の序列化が進んでいる」と危ぶむ。

 ◇非導入自治体、校区と地域の一体感を重視 実施中の各地で見直しの動き

 東京都内と一部の地方都市に広がる選択制だが、一定の信念のもとに導入しないと決めた自治体もある。

 東京23区で最大の人口を抱える世田谷区。区教委は「選択制のもとでは、地域の子は地域ではぐくむ方針を達成しにくくなるので導入しない」という。東京都三鷹市でも、校区を維持して地域一体で子どもを育てる方針から公立小中一貫校化を進め、選択制は取り入れない。

 千葉県佐倉市では「導入すべきだ」と学区審議会が04年に答申したものの、教員やPTAのアンケートで反対が賛成を上回り、市教委が見送る異例の経過をたどった。

 大都市ではどうか。名古屋市は「地域とのつながりが薄れ、登下校の安全確保が難しい」ため、横浜市は「地域に根ざした学校づくりが必要」として導入の予定はない。

 実施中の自治体では見直す動きが生じつつある。東京都江東区は地域との関係が希薄化したため、来春入学から小学校での選択校を歩ける範囲に限定する。区監査委員は昨年「小規模校で友人関係やクラブ活動が停滞し、希望者が減少している」と指摘し、抜本的な議論を求めている。

 練馬区では、保護者や小中学校長らで作る「区立中学校選択制度検証委員会」が今年7月、「生徒数の格差が広がり、減少校では活気の低下や教科や部活動指導への影響が出ている」との報告書を出した。区教委は来年度に改善策を打ち出す予定だ。墨田区と東京都多摩市も関係者にアンケートを行い、見直し策を検討する。

「国旗・国歌意識すべき」橋下知事、高校生に訴え

 大阪府の橋下徹知事は2日、大阪市住之江区で開かれた「全国産業教育フェア大阪大会」(主催・文部科学省など)で工業高校生ら約900人を前にあいさつし、「社会を意識しようと思えば、国旗とか国歌も意識せねばならない」と述べた。

 君が代斉唱の後、あいさつに立った橋下知事は「日の丸、君が代、まったく教えられなかった」と自身が受けた戦後教育を批判。そのうえで「残念だったのは(この日の)国歌斉唱の時。やっぱり皆、君が代を元気に、まあ、君が代のメロディーは元気に歌うものではないが」「いろいろ意見もあるが、大人になってから議論すればいい」と語った。

 大会後も報道陣に「国旗、国歌を意識してもらわないと。教育の本質的な部分だと思う。教育委員会にきちんと議論してもらうべきだ」と話した。

大阪で高校化学コンテストを開催

 第5回「高校化学グランドコンテスト」(大阪市立大、大阪府立大、読売新聞大阪本社主催)の最終選考会が2日、大阪市立大で開かれた。

 新たに文部科学大臣賞など3賞が加わった今回は、全国から過去最多の40チームが参加。最優秀の同大臣賞に大阪府立千里高の「フルカラーおよび紫外線発光ダイオードを用いた簡易比色計の製作」、大阪市立大学長賞には東京都立科学技術高の「シキミ酸の全合成」が選ばれた。銀賞に千葉県立柏中央高が入賞した。

2008年11月 3日 (月)

関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

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関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

「愚か者の誓い」生徒に書かせる 東京の区立中の女性教諭

 東京都足立区の区立中で、女性教諭(52)が宿題や提出物を忘れた生徒に対し、「愚か者の誓い」と題した紙を渡して「私が愚かでした。もう忘れません」などと繰り返し書かせていたことが1日、分かった。

 区教委によると、教諭は「『ばか者』という言葉は使いたくなかった。『愚か者』の方がソフトだと思った。生徒に反省させ、もう忘れないという約束のためにやっていたが、配慮に欠けていた」と話しているという。

 教諭は2年生の学年主任。4年ほど前から、担当教科の授業の際に、忘れ物をした生徒に「私が愚かでした。もう○○を忘れません」と7回書かせていた。それでも忘れた場合は「未提出の愚か者」として名前を張り出していたという。

 区教委は「生徒の自尊心を傷付ける不適切な指導」として詳細を調査する。

ロボット五輪:日本勢は栃木県立宇都宮工業高チームが4位 横浜で初の国際大会

 世界23カ国・地域の小中高生によるロボット競技会「ワールド・ロボット・オリンピアード(WRO)2008」が11月1、2日の2日間、横浜市で開かれた。日本勢は、栃木県立宇都宮工業高チームの4位(競技・高校生部門)、富山県の中学生チーム(夏野健さん、林京介さん)が5位(展示発表・中学生部門)、奈良県の小学生チーム(松田洋輔さん、北川雅之さん、江藤亮介さん)が8位(競技・小学生部門)が、それぞれの部門で最高だった。

 大会は5回目で、日本では初めて開催された。競技部門の金メダルは、小中学生とも韓国、高校生は初参加のスウェーデンが獲得。閉会式には、三菱重工業のロボット「ワカマル」がプレゼンターを務めたほか、本田技研工業の「ASIMO」が走るパフォーマンスなどを披露し、会場から大きな歓声があがった。

 玩具のレゴブロックを利用した教育用ロボット製作キットとソフトウエアでロボットを作り、赤外線センサーやタイマーを使った走行プログラムを組む競技部門と「地球環境保護」をテーマにした展示を競う展示発表部門からなる。競技部門は障害物を乗り越えたりトンネルをくぐるなど、課題をクリアするとポイントが加点され、走行タイムと合わせた総合得点形式で競う。2ラウンド制で高い方の得点が採用される。

 小学生の競技部門で8位に食い込んだ松田さん(奈良市立東登美ケ丘小6年)、北川さん(同青和小5年)、江藤さん(奈良教育大付属小6年)の3人は、奈良教育大付属中が中心になって今年5月に開催した子供向けロボットセミナーに参加して競技を始め、奈良教育大4年の松原正之さんと同付属中科学部の指導で世界大会に出場する実力をつけた。大会では、1ラウンド目ですべての障害物をクリア。初出場での好成績に「うれしい」と声をそろえた。

 大会では、規定時間内に会場でロボットを組み立てる。コースの読み取りに光センサーを使うため、会場の照明に応じた調整も鍵になるという。2ラウンドとも完走できず涙をのんだWROの常連校、奈良教育大付属中・科学部チームは「学校の練習用コースと摩擦の具合などが違い、会場で調整したが、うまくいかなかった」と敗因を分析した。顧問の福田哲也教諭は「障害物に応じて四輪駆動と2輪駆動を切り替える最高のロボットを作った。それでもうまくいかないことがあると学んだと思う」と生徒の健闘をたたえた。

 WRO横浜大会組織委員会副委員長の山本利一・埼玉大教授は「練習通りの力を出せたチームが勝った。どのような条件下でも同じ結果を出せる安定性がポイントだ。国のサポートも重要で、特に子供の創造性を伸ばそうとするマレーシアの支援はすばらしい」と話した。

 スウェーデン、ロシア、イラン、インド、韓国などから、小中高生約170チームが参加。日本からは競技部門に高校生8チーム、中学生8チーム、小学生8チーム、展示発表部門に、高校生1チーム、中学生2チームが出場した。WRO世界大会は来年、韓国で開催される。

2008年11月 2日 (日)

【教え育てる】慶応義塾幼稚舎長・加藤三明

 ■英語教育 「慣れさせる」主眼に1年生から

 幼稚舎の英語の授業は1年生から始まります。

 1〜2年生は1クラス36人を2グループに分けて、「英語」と「情報」の授業を隔週で1回ずつ。ゲームなどで英語に「親しむ」ことから始めます。3年生になると、週1回の授業をネーティブ・スピーカーの先生と日本人の先生の2人で担当。4〜6年生は1クラスを3分割し、週2回になります。

 これらのカリキュラムを支える英語科の陣容は、専任の先生が2人、招聘(しようへい)講師と呼ぶネーティブの先生1人、非常勤講師4人(うち1人がネーティブ)の計7人。この態勢で音楽や体育などと並ぶ専科の授業として、幼稚舎独自の英語教育を行っています。

 慶応義塾幼稚舎は、明治7年に福沢諭吉門下の和田義郎が、年少の塾生の教育のために開いた「和田塾」に端を発しますが、英語教育はそのころからすでに行われていました。明治30年に学制に基づく小学校になったころには、1年生から週3回の英語の授業が、外国人教師によって行われていたそうです。

 以来、先の大戦中の一時期を除いて、幼稚舎の英語教育は連綿と続いてきました。しかしその間、開始の時期は2年生あるいは3年生からだったり、ある時期は4年生からと揺れ動き、さまざまな議論が行われてきました。

 今、私たちが1年生からのスタートを選んでいる基本的な理由は、「この子たちが将来、社会に巣立つころには、英語は日常生活に欠かせないツールになっているだろう」ということです。そのためにはできるだけ早い時期から、英語に慣れさせる方がよいだろうという結論に、とりあえず達したからだといえます。

 ですから英語は正規の成績評価の対象としていません。代わりに英語科の先生たちが、個々の児童の勉強ぶりを評したコメントを渡しています。英語にアレルギーを起こさせない工夫の一つです。

 幼稚舎では、高学年になるとアメリカやイギリスでの国際交流プログラムが用意されています。現地でホームステイしながら学校に通ったり、向こうの子供たちに交じっていろんな活動に参加したりしますが、帰国後の感想文に「自分の英語が通じた」と書く児童が少なくありません。

 そんな作文を読むと、私たちは思わず顔をほころばせながら、自分たちの英語教育にある手応えを感じるのです。

不適切指導:「私が愚か」記入させ掲示 東京・足立の中学教諭、忘れ物生徒に

 東京都足立区立第九中学校で、数学を担当する2年生の学年主任の女性教諭(52)が授業中、宿題などを忘れた生徒に、「愚か者の誓い」というプリントを渡し、「私が愚か者でした」などと何度も記入させていたことが分かった。

 区教委によると、教諭は4年ほど前から、忘れ物をした生徒に「私は、愚かにも(○○○)を忘れました」と書かれたプリントの空欄を埋めさせたうえで、「私が愚かでした。もう○○○を忘れません」と7回書かせていた。さらに繰り返し忘れる生徒の名前を「○○○未提出の愚か者」として教室内に張り出していた。

 10月30日、区教委に匿名の手紙が届き、発覚した。教諭は「忘れ物をしてほしくないと思って指導した。『ばか者』より『愚か者』という言葉の方がソフトだと思ってしまったが、配慮に欠けていた。反省している」と話しているという。

 鈴木啓一校長は「熱心な教え方ではあるが、まずい方法だ。反省している」と話している。区教委も「教育の仕方として適切ではなかった」と、保護者への説明を検討している。

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給食用ソーセージから基準超す亜硝酸ナトリウム

 冷凍食品会社「日東ベスト」(山形県寒河江市)が、主に給食用に全国に向けて出荷したソーセージ2品に基準を超える亜硝酸ナトリウム(発色剤)が含まれていたとして、商品回収を進めていることが31日、分かった。業務用で一般への販売はないが、すでにほとんど食べられているという。

 同社によると、対象商品は03年から約415万枚分を出荷した「クックドソーセージステーキ」と、06年から約4万袋を出荷した「JGソーセージミックス」。製造過程で、亜硝酸ナトリウムが均一に混ざっておらず、残存量の基準値を約10%上回った食品もあった。同社は「基準値から考えると健康への影響はない」としており、被害報告もないとしている。

服装チェック、神田高に意見1150件超 「擁護論」続々

 神奈川県平塚市の県立神田高校が、入学者選抜で髪形や服装など非公表の選考基準で合格ラインを超えていた受験者を不合格とした問題で、県教委や同校に31日までに計約1150件の意見が電話やメールで寄せられている。問題発覚で渕野辰雄前校長の更迭が決まったが、意見の約9割は前校長や選考基準を擁護するものだった。

 擁護する意見は、「服装や態度で選考して何が悪いのか。選考基準になくても当然」「高校は義務教育ではない。(不合格にした)校長の判断は正しい」「風紀の乱れを事前に守ろうとした校長がなぜ解任されるのか」など。「不合格は行き過ぎ」「選抜方法を見直すべき」といった非難する意見は少数だった。

 同校は平成17、18、20年度入学者選抜で、願書受け付け時や受験日に髪形や服装などを独自にチェック、「入学後の生活指導が困難」と判断した計22人を不合格としていた。

 同校は「不適正だった」と謝罪し、県教委は渕野前校長を11月1日付で異動させる事実上の更迭を決定。更迭が報道された30日にメールや電話が急増した。

 生徒の間でも生徒会を中心に、更迭を撤回するよう嘆願書を出す動きが起こり、31日午前には生徒らが署名を集めた。1年の男子生徒(16)は「試験を受けるのだから、(服装などがきちんとしているのは)当たり前」。一方、「(学校の)やり方はいいとは思わない」と話す生徒もいた。

 31日夜には保護者らに対する説明会が同校で行われたが、渕野前校長を擁護する声が多く、同席した県教委の職員に異動を撤回するよう求める場面が見られたという。出席した3年男子生徒の母親(50)は「校長先生には残ってもらいたい。あの先生だからここまでいい学校になった」と語った。

筑波大:新学長に山田氏

 筑波大(岩崎洋一学長)は31日、次期学長に理事の山田信博付属病院長(56)を選出した。任期は09年4月から4年間。内分泌学専攻。76年、東京大医学部卒。99年に筑波大臨床医学系内科教授、07年4月から現職。

「知人のブラジル人からもらった」大麻所持の同志社大生

 大麻草を自宅に隠し持っていたとして、同志社大4年の女子学生(22)=神戸市東灘区=が大麻取締法違反(所持)の罪で起訴された事件で、女子学生が兵庫県警の調べに「大麻は知人のブラジル人から譲り受けた」と供述していたことがわかった。捜査関係者が朝日新聞の取材に明らかにした。

 県警などによると、女子学生の部屋で母親が8月19日に大麻草のようなものを見つけた。その後、女子学生の様子がおかしいと感じ、9月17日に県警に通報。県警は同日中に女子学生を大麻草約2.7グラムの所持容疑で逮捕し、翌18日の自宅の捜索で別の大麻草約0.3グラムを見つけた。

 捜査関係者によると、女子学生が入手先と供述したブラジル人は別の麻薬特例法違反容疑で大阪府警に逮捕されているという。県警は、女子学生が夏休みに入った後に学外で初めて大麻草を入手したとみている。

 同志社大広報課は「学生や家族と連絡がとれておらず、事実を把握できていない。事実なら遺憾だ」としている。

2008年11月 1日 (土)

明大、学生に米ディズニーで就業体験

 明治大は31日、学生が米フロリダ州のテーマパーク、ディズニーワールドで約半年間、スタッフとして働きながら講義を受けるインターンシップ(就業体験)留学制度を国際日本学部で導入すると発表した。

 渡米後は週30−45時間、観光客の案内や清掃などの業務を担当。休日はディズニー職員らが組織の人事管理などについて講義、授業は卒業単位に認定される。

 費用は渡航費を除き30−40万円程度で就業体験による給料もある。初回は平成21年8月から22年1月までの予定で、2年生を対象に定員25人を募集する。

 会見した蟹瀬誠一学部長は、「国際的な場で学生の英語能力が飛躍的に向上できる」と説明した。

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特集:ソフトウエアの甲子園「プログラミングコンテスト」 豊かな独創性を競う

 ◇全国60高専・450人が参加

 コンピューターソフトの独創性や表現力を競う「全国高等専門学校第19回プログラミングコンテスト」(高等専門学校連合会主催、文部科学省など後援、東芝ソリューションなど特別協賛)が10月11、12の両日、福島県いわき市のいわき明星大学を会場に開かれた。同コンテスト(通称プロコン)は、全国の高専生にとって「ソフトウエアの甲子園」とも言える存在。テレビでおなじみの「ロボコン」(全国高等専門学校ロボットコンテスト)と並ぶ、ひのき舞台だ。全国60の高専から約450人が参加し、2日間にわたって熱く盛り上がった「プロコン」本選の模様を紹介する。

 ◆課題部門 ゆとりを生み出すコンピューター

 ◇文部科学大臣賞・米子高専

 課題部門は、与えられたテーマに沿った独創的なソフトウエアを構築し、作品として展示、発表する。今回のテーマは「ゆとりを生み出すコンピューター」。参加チームは、暮らしの中で真の「ゆとり」を実現するシステム開発に挑んだ。

 本選には、予選を勝ち抜いた20チームと海外からの3チームを加えた計23チームが参加した。

 10代の若者たちが連想した「ゆとり」は、バラエティーに富んでいる。

 八戸高専(青森)の「食品天国」は、買った食材を余らせてしまう母親を見た学生が発案した。家庭にある食材の情報を携帯電話のバーコード機能を利用してチェック、データベースに蓄積することで、賞味期限を確認し二重購入を防止する。食品の輸送に必要な二酸化炭素(CO2)量を算出し、環境にやさしい買い物への意識向上も図ることができる。本選前に、使い勝手を主婦に試してもらい「各食品の『底値』を記録したい」というアドバイスを得て、システムを改良したという。

 弓削商船高専(愛媛)の「Heartful Alarm(ハートフルアラーム)」は、24時間計測できる心電計と携帯電話機能を持つPDA端末を無線通信で接続、リアルタイムで解析して、異常を検知すると関係者に自動通報する。心疾患を抱える患者と家族、双方に精神的、時間的「ゆとり」を与えるためのシステムだ。学生の身近に、心臓病を患う人がいたことが開発のきっかけだった。

 ほかにも▽服を着たままお風呂に入った気分を味わえるよう、疑似浴槽で水圧や温泉の香りなどの感覚を再現(木更津高専=千葉)▽四国八十八カ所の風景や境内の映像が楽しめる専用のウェブページとUSBの歩数計とを連動させ、散歩した歩数に応じて巡礼を体験(詫間電波高専=香川)など、遊び心のある「ゆとり」は、見ているだけで楽しい。キーワードからアイデアを膨らませ、暮らしの役に立つシステムを構築しようとする意欲と熱意が、各展示ブースから伝わってきた。

     ◇

 最優秀賞にあたる文部科学大臣賞を受賞したのは、米子高専(鳥取)の作品「BOOK・ON(ブックオン)」。キーボードやマウスを使わず、本を読むような動作でパソコンを操作するシステムだ。

 独自に開発した円形バーコード「サークルコード」を、本の形をした入力装置に印刷。パソコンのディスプレーに取り付けたUSBカメラで読み取り、アプリケーションを動かす。パソコン初心者が精神的、肉体的、時間的な「ゆとり」を得ることが目的だ。

 5年生の卒業研究に3年生の有志が加わってチームを編成、夏休み返上で開発に取り組んだ。「自信はなかったのでうれしい」と、受賞の発表に声をそろえる。メンバーの笠見康敏さん(3年)は「自分たちにとってプロコンは『可能性の追求』。賞を取っていないつもりで、来年も一から挑戦する」と意欲を語った。

 ◆自由部門

 ◇文部科学大臣賞・詫間電波高専

 自由部門は、参加チームの自由な発想から開発されたソフトウエアを発表する。既存の枠にとらわれない独創的な作品が期待されている。今回は応募47作品のうち、20チームが本選へ進んだ。

 石川高専の「コエラリ!」は、声とラリーゲームを組み合わせた遊び。プレーヤー2人が赤外線LEDのついた帽子とヘッドセットを装着、大声のデータをスクリーン上のゲーム画面に送る。画面をはさんで2人が立ち、声の方向や大きさを加減して画面上のボールを動かすことで、ラリーゲームが楽しめる。メンバーが所属する電子情報研究部でバドミントンが流行していたことが開発のきっかけで「行き詰まったときも、大声を出して遊べばストレス解消になる」という。

 USBカメラでキーボードと演奏者の指を撮影し、パソコンにその映像と楽譜を同時に表示できるピアノ練習ソフト(広島商船高専)▽パソコン上でチャットをするように、複数の人が同時に参加して絵を描けるネットワーク通信型お絵描きソフト(福島高専)▽狭いスペースでリアルなたたき心地と音が楽しめる「エアドラム」システム(大阪府立高専)−−など、学生らしい発想の作品はほかにも目立った。

     ◇

 最優秀賞の文部科学大臣賞を受賞したのは、詫間電波高専(香川)の作品「写動(シャドウ)」。両手を組み合わせてキツネや犬を作る「影絵遊び」をベースにした、2台のプロジェクターによる投影と画像認識を組み合わせたシステムだ。影に色や模様をつけたり、手の影の形を認識させて犬などのアニメーションをスクリーンに映したり、映っている紙風船を自分の手で打ち上げて遊んだりできる。

 チームは3年生と4年生の混成。メンバーの森長夕貴さん(3年)は「プログラムの良さが伝わるよう、プレゼンの練習には力を入れた。結構頑張ったので手ごたえはあったけど、受賞は信じられない」と振り返り、感激していた。

     ◇

 審査委員長の神沼靖子・情報処理学会フェローは閉会式で「アイデアは少しずつ豊富になり完成度も上がってきたが、まだもの足りない。第三者が明確に分かる発表を心がけ、来年また新しい挑戦をしてほしい」と学生を激励、第19回プロコンを締めくくった。

 ◇今年で19回目、国際化も進む

 今年で19回目となったプロコンは、高専に学ぶ学生の情報処理技術の向上を目的に1990年、京都市で初開催された。全国の学生たちが切磋琢磨(せっさたくま)しながら交流することで、学習意欲の向上につながっている。同時に、高専生が持つ若いエネルギーと発想の柔軟さを、広く一般にアピールするという狙いもある。

 コンテストは課題、自由、競技の3部門で行われ、6月に行われる予選(書類審査)を通過したチーム(1チームは5人まで)のみが、10月の本選に出場できる。今回は146チームが予選にエントリーした。本選では、応募資料のほかプレゼンテーションとデモンストレーションが審査対象に加わり、表現力が試される。

 審査ではチームワークも重視されている。「一人の天才がいるだけではダメ。皆で一つのものを作り上げることができるコミュニケーション力は、社会に出てからも求められる」(大会役員)からだ。

 産業界も優秀な人材の育成、また発掘のチャンスとしてプロコンに注目している。大会運営には、IT関連企業を中心に30社以上が協賛。本選会場には多くの企業の担当者が訪れ、学生の発表に熱視線を送る。

 協賛企業の一つ、東芝ソリューションの永田友久・取締役経営企画部長は「ITは、オリジナリティーのあるアイデアが大切。将来を担う人材育成を支援することは、ITビジネスの進歩につながる」と話す。

 国際化も進んでいる。第15回大会に初めてハノイ工科大学(ベトナム)が参加。今回は▽ハノイ国家大学(同)▽大連東軟情報学院(中国)▽モンゴル国立大学(モンゴル)の3カ国5チームがオープン参加した。

 初来日した大連東軟情報学院の4年生、李超さんと裴智松さんは「日本の学生たちは、アイデアをきちんと形にしていて感心した。交流できて見聞が広がった」と話し、笑顔を見せた。

 来年は第20回という節目の年に当たる。プロコンの「生みの親」で、同コンテスト専門委員の堀内征治・長野高専副校長は「現在はオープン参加の形で海外の学生を受け入れているが、次回は海外の代表チームが予選から競い、順位を付けられる本当の国際大会を目指したい」と今後の展望を語った。

通信制高校に異業種参入 IT系、英会話学校など次々と

 不登校の中学生が全国で10万人を超すなか、勉強を続けたい生徒たちの受け皿になっている通信制高校。その経営に、ソフトウエア会社、英会話学校、予備校……と様々な業種からの参入が続いている。構造改革特区で株式会社立の学校が認められたことなどが契機で、「逆境にある子を支援したい」「新たなビジネスチャンスに」と思いを巡らす。

 今年4月、兵庫県西部の相生市に開校した「相生学院高校」は、ソフトウエア開発会社の富士コンピュータ販売(同県加古川市)がつくった。現在92人の生徒が通う。

 同社はIT技術者の養成施設を99年から運営するが、手に職をつけようと集まってくる若者に、不登校やいじめで悩んだ経験をもつ人が多く含まれていた。森和明社長(57)は「失った自信を取り戻す本格的な教育がしたいと思った」という。

 02年に特区制度ができ、チャンスが生まれた。相生市で廃校の中学校を見つけ、校舎を再利用して株式会社立で開校することを市に提案。谷口芳紀市長も「熱意に打たれた」と認可した。

 同校は、母体の社員が最新の知識を教えるITコースも置く。将来的には育てた生徒を会社に受け入れたいという思いもあるという。

 授業料は1単位7千円、3年間で74単位分の51万8千円。初期投資は廃校利用で約5千万円で済んだが、全校で540人の定員を超えなければ利益は出ないという。森社長は「学校でもうけるというより、会社が社会貢献をしているというPRの意味合いがある」と話す。

 同じく今春、滋賀県高島市に開校した「ECC学園高校」は英会話学校のECC(本社・大阪市)が母体。入学者は150人。英会話や予備校などグループ企業の講師が教えるクラスも選択できる。

 もともとは98年、通信制高校の生徒の勉強を支援する「サポート校」を始めたのがきっかけだった。「独自に高校をつくり、自分たちの生徒として卒業させたい」「高校生をしっかり把握していれば、内部進学のように系列の専門学校へつなげていける」。こんな考えがあったという。

 教育関連出版大手「中央出版」(名古屋市)は従来の業務では先行きが不透明と考え、新しい事業展開で05年、鹿児島県の屋久島に「屋久島おおぞら高校」をつくった。「今の学校教育に欠けたものを満たしたい」という思いもある。木の香りが漂い、鳥が羽を広げた形の校舎の建設費は約6億円。現在、全国に約3900人の生徒をもつまでになった。5千人強にまで生徒を増やせれば、経営のバランスが取れるという。

 千葉県多古町の「わせがく高校」は、早大受験で知られる早稲田予備校を運営する学校法人がつくった。守谷たつみ理事長は「浪人生激減の時代を迎え、次の経営戦略として考えた」。学校に通った後で早稲田予備校の授業を無料で受けられる特典もある。

 文部科学省によると、現在、通信制高校は全国で197校ある。全日制などに併設されているのが118、通信制だけの単立校が79。新規開校が続いているのは単立校で、5年前の2倍、10年前の4倍強に増えている。

 中学の不登校も高い数字で推移し、07年度は約10万5千人。01年度の11万2千人よりは少ないが、生徒の数自体が減っており、全生徒中の不登校の割合は2.91%と過去最高を更新した。少子化の中、教育関連では数少ない「ビジネスチャンス」ともいえる。

 ただし、通信制高校の専門誌「学びリンク」発行会社の山口教雄社長によると、全日制との併設型の私立の通信制ではこの4年で4校が募集停止になっているという。「生徒たちは、色々な『付加価値』は実際はあまり重視していない。傷ついた体験をした一人ひとりに寄り添う面倒見の良さ。この点を大切にする学校が結局は生き残っていくのではないか」という。

「必ずしも適切ではない」と文科相 神田高校服装チェック問題で

 神奈川県平塚市の県立神田高校で合格ラインを上回っていた受験生を服装や態度から不合格としていた問題で、塩谷立文部科学相は31日の閣議後会見で「あらかじめ公表していた合否判定方法と異なっており、公平性や透明性の点から必ずしも適切ではない」との見解を示した。

 しかし、「一般論としては、(服装など)そういった態度も一つの基準になってもいいだろう。ただし、資料などで明確に記すことが求められる」と一定の理解もみせた。

大分県教委の教員採用汚職:教員汚職、組織ぐるみ 贈賄元校長に有罪−−大分地裁判決

 大分県の08年度小学校教員採用試験で、長男(26)と長女(23)の合格に便宜を図ってもらった見返りに現金など400万円を贈ったとして贈賄罪に問われた元佐伯市立小学校長、浅利幾美被告(53)=懲戒免職=に対し、大分地裁は30日、懲役1年2月、執行猶予3年(求刑・懲役1年2月)を言い渡した。宮本孝文裁判長は「かねてより口利きによる不正が行われていた」と長年にわたる組織ぐるみの不正を認定した。8人が起訴された一連の事件で、判決は初めて。浅利被告、検察ともに控訴しない方針。

 宮本裁判長は、執行猶予の理由について「組織の不正に対する社会的非難を被告一人に負わせるのも相当ではない」などと述べた。動機について「不正のうわさもあるなか、子供たちを何としても合格させたい親心も理解し得ないではない」としながらも、「県教育界に対する不信感をぬぐいがたいものにした」と指摘した。

大学生の就職内定取り消し相次ぐ 「業績悪化」理由に

 来春、就職予定の大学4年生が、内定を取り消されるケースが相次いでいる。業績悪化や業務縮小、倒産などが理由で、景気悪化の影響が新卒の就職にまで及んできた。大学では「企業の業績悪化が今後、深刻化して、内定取り消しがさらに増えるのでは」と不安の声が上がっている。

 首都圏の大学では7月以降、内定を取り消された学生からの相談が寄せられている。取り消した企業の業種は、不動産をはじめ、生保、ホテル、IT、専門商社など多岐にわたる。

 明治大では8〜10月に、4人が内定を取り消された。就職担当職員は「就職活動を支援しているが、3人は就職が決まっていない」と話す。

 駒沢大では9〜10月に、学生2人が不動産関連2社から内定を取り消された。帝京大にも9月下旬、不動産会社1社から、1人の内定取り消しを通知する文書が届いた。企業から「初任給1カ月分程度の金額を学生に支払う」と説明を受けたという。

 東京都内の女子大では7〜8月、地方の専門商社2社から学生2人が内定を取り消された。うち1社は4月上旬に内定を通知、学生は誓約書も提出していたが、7月に「内定取り消しの説明会を開くので来てほしい」と文書が届いた。大学側が問い合わせると「中国との事業を無期延期することになり、業務を縮小する」と答えたという。

 「内定辞退」を促す企業もある。東日本の国立大の女子学生4人には10月、家具販売会社から勤務地の変更を告げる文書が届いた。4人は地元勤務の条件で、一般職として入社を決めたが「出店計画が中止になり、勤務地は他県になる」との通告だった。文書には「内定辞退されても、弊社は一切、不服申し立てしません」と書かれていた。

 日本労働弁護団の小川英郎弁護士は、「労働契約は、内定を通知した段階で成立する。内定の取り消しは、客観的に見てやむを得ない事情がある場合に許され、内定後に会社の業績が悪化したからといって、簡単に取り消せるわけではない」と指摘する。

里山整備 自然と親しむ

 都市部の中学生 伐や植樹

 自然の山で泥まみれになって遊んだ経験がない子供が増えている。都市部で生まれ育った児童・生徒にどのように自然を教えるのか。

 そんな課題に向き合うため、神戸市西部の住宅街にある市立多聞東中は、総合学習の授業で里山の整備に取り組んでいる。

 「あそこにミカンがなっている」。急斜面に間伐材を埋め込んで作った階段状の山道を、中学生が駆け上がっていく。隣接するゴルフ場と学校に挟まれた斜面約6000平方メートルは昨春まで、草木がうっそうと茂る雑木林だった。誰も近づかなかったこの場所を生徒らは今、「ハッピー・マウンテン(幸せの山)」と呼ぶ。

 里山整備は昨年、1年生の授業で始めた。自然との触れ合いを体験させるのが狙いだった。

 最初の授業はごみ拾い。山の中には古タイヤやぼろぼろの自転車が転がり、悪臭が漂っていた。木々をかき分けて進むことができなかった。肌がかぶれる生徒もおり、保護者からは「うちの子を林に入れないで」と抗議の電話もあった。

 「雨が降ればドロドロになるし、暑いし、虫も多い。最初は嫌で仕方なかった」。2年の東奏美さん(13)もそう振り返る。

 それでも授業は続いた。生徒が登り下りしていた場所はいつしか小道になった。ノコギリを使って間伐をし、光が差し込んだ場所に果樹を植えた。秋、生徒らはアケビをもぎ取り食べるようになった。

 角谷ゆりえ教諭(42)は「虫に近づいたり、土で汚れたりするのを嫌がっていた生徒らが、自然に触れるうちにたくましくなった」と成果を語る。

 ベンチを置きたい、子供たちにもっと鬼ごっこや隠れんぼをしてほしい――。生まれ変わった斜面に生徒らの夢が膨らむ。「10年後、ここで同窓会をして、果物やシイタケを食べよう」

 独立行政法人・国立オリンピック記念青少年総合センターの調査によると、昆虫をつかまえた経験がある小中高校生は1998年に81%いたが、2005年は65%になった。ロープウエーなどを使わず登山したことがある児童・生徒は47%から32%に減ったという。

 信州大教育学部の平野吉直教授(野外教育)は「今の子供たちは、自然の中で我慢や工夫、他人との協力を学ぶ経験が少ない。学校や地域が自然に触れる機会を与えてあげなければならない時代になっている」と指摘する。

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