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2009年2月

2009年2月28日 (土)

神戸大、前期日程入試「化学」で出題ミス

 神戸大は前期日程入試の「化学」で出題ミスがあったと26日、発表した。

 25日実施の理学部や医学部などの入試で、問題文中の化学物質の質量を誤記したため、正解が存在しないという。

 この問題について受験生約2700人全員を正解扱いにする。

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不登校支援:民間施設に通学、高校も出席扱い−−文科省

 文部科学省は、不登校の高校生がフリースクールなど学校外の施設に通った日数を、在籍校の校長の判断で出席日数に加えることができるようにすることを決めた。27日の中央教育審議会初等中等教育分科会に報告した。09年度から適用する。

 同省によると、不登校の高校生は07年度で約5万3000人。うち約1000人が教育委員会の設置する教育支援センター(適応指導教室)や、フリースクールなどの民間団体・施設で相談や指導を受けている。「若者の社会的自立のためにも不登校対策の充実が必要」として、支援措置を決めた。同様の措置は、既に小中学校で92年から適用されている。

傘の合間、こぼれる笑顔 都立高校合格発表

 東京都立高校の一般入試の合格発表が27日あった。杉並区の西高校では午前9時、合格者の受験番号が掲げられ、傘の合間から自分の番号を見つけた受験生の笑顔がこぼれた。

 今年の入試はJR中央線の信号トラブルで試験開始が直前になって2時間繰り下げられ、混乱を招いた。試験当日体調が悪かったという杉並区の村上美月さん(15)は無事合格。「待たされている間はいらいらしたけど、受かって良かった。高校では勉強も部活もすべてがんばりたい」と話していた。

 全日制173校では4万184人が試験に挑み、受験倍率は1.41倍で前年より0.06ポイント高かった。単独選抜制度になった94年度以降で最も狭き門になっていた。

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フリースクールの登校、高校通学日数に加算…文科省方針

 文部科学省は27日、不登校の高校生がフリースクールなど学校外の施設に通った場合、その日数を通学日数に加えることができるようにする方針を決めた。

 高校を卒業できずに若年無業者ニートなどになるのを防ぐことが狙い。3月にも各都道府県に通知し、新年度から適用する。

 同様の措置は、これまで義務教育の小中学校だけが対象だったが、高校進学率がほぼ100%に達し事実上の「義務教育化」している実態を踏まえた。フリースクールと高校が連絡を取り合うことで、不登校の生徒でも学校と接点を持ちながら高校を卒業し、自立につながることを期待している。同省によると、不登校の高校生は2007年度、約5万3000人。このうち約600人がフリースクールなどに通っている。

大阪教育大で入試ミス 教育学部前期日程

 大阪教育大は、25日に実施した教育学部前期日程の試験で物理の問題にミスがあったと26日発表した。問題Iの問3と問4で、問題文中の記号に誤植があり、解答が導き出せなくなっていた。物理の選択者123人について、この問題を全員正解とする。

検定GO!:ご当地編 札幌シティガイド

 次のうち、札幌市内に銅像のある人物は。

ア 木田金次郎

イ 吉井勇

ウ 島木健作

エ 石川啄木

オ 有島武郎

 (第10回検定問題より)

==============

 《札幌シティガイド検定》

 【目的】札幌の魅力を自信を持って案内できる人材育成/出題形式・選択式/受検料・4200円/問い合わせ・札幌商工会議所観光担当011・231・1369(解答はエ)

英検解答、事前に指南…郁文館の前校長ら問題開封

 東京都文京区の私立郁文館中学・高校の英語教諭3人が2002年まで複数回、同校を会場に行われた「実用英語技能検定」(英検)の問題を試験実施前に開封したうえ、対策講座の名目で中学生に模範解答を指南していたことがわかった。

 堀切一徳前校長(48)=26日付で辞任=も当時、英語教諭として不正に関与しており、27日午前の全校集会で生徒に謝罪した。

 英検を運営する「日本英語検定協会」(東京都新宿区)によると、英検2〜5級の試験は10人以上が受験する場合は学校や塾単位で試験会場の指定が受けられるが、これまでに学校からの漏えいは確認されていないという。

 同協会では「信用を裏切られて残念。会場指定取り消しなどの処分を検討したい」としている。合格の取り消しなどの対応は今後検討するという。私立学校を監督する都私学部も「早急に学校関係者を呼んで事情を聞き、事実を確認する」としている。

 英検の問題は、同協会から会場あてに2日前までに送付され、試験開始まで会場側で管理するルールになっている。同校によると、堀切前校長らは送付された問題を事前に開封。解答となる単語などを書かせる学習プリントを作成して、受験する生徒を指導していた。堀切前校長は「生徒たちに達成感を得させたかった」と話しているという。

 同校を経営する学校法人「郁文館夢学園」は、居酒屋チェーン「ワタミ」社長で教育再生会議委員なども務めた渡辺美樹氏(49)が03年3月から理事長に就任している。渡辺氏は26日に報道機関の指摘で不正を知り、同日の理事会で堀切校長の辞任と自らの校長就任を決めた。

 同校では28日午後、緊急の保護者会を開いて、渡辺氏が事情を説明する予定。

授業料未納なら「卒業証書渡しません」 島根の県立高校

 島根県安来市の県立安来高校が1月、3年生約150人すべての保護者に、授業料などが未納の場合は「卒業証書をお渡しできません」と告げる文書を出した。これを知った県教委が県立44高校を調べたところ、ほかに7校が同様の対応をとっていることが判明。県教委は26日、「未納を理由に卒業証書の授与を拒むことはできない」と全県立高校に通知した。

 安来高校は1月20日に保護者に配った「県立高校授業料(2月分、3月分)及びPTA等諸会費の口座振替について」と題する文書で、2カ月分の計3万8300円を2月16日に口座振替することや、残高不足で振替できなかった場合は2月末までに納めることを求めた。そのうえで「期限までに全額納入がない場合は、卒業証書をお渡しできませんのでご承知ください」との一文を入れた。

 同校によると、全校で毎月10人前後の滞納があり、事務長の発案で昨年から一文を入れ始めた。期限内に全員が納入したため、実際に卒業証書を渡さなかった生徒はいないという。栂瀬(とがせ)久男校長は「卒業証書の授与と授業料などの滞納を結びつけたのは配慮を欠いていた。生徒と保護者に申し訳ない」と話している。

 2月初めに外部からの指摘でこれを把握した県教委は、全県立高校を対象に過去5年間について調査。その結果、ほかに7校が04年度から、未納分があった計65人の保護者に個別に口頭や文書で、納付しなければ卒業証書の授与を延期すると伝えていたことがわかった。うち県西部の1校で06年度、1人に卒業式で証書を渡さず、その後渡していた。他校では実際に渡さなかった例はなかったという。

 県教委高校教育課の河原一朗課長は取材に対し「卒業証書を人質にとった形で不適切だった。指導を徹底したい」と話した。

子供の肥満 食事は1人分ずつ盛りつけを

 小中学生の10人に1人が肥満傾向にあり、肥満の子供はこの30年で3倍に増加したといわれています。肥満の子供はそうでない子供に比べ、骨折などの外傷を受けやすかったり、学校での生活に支障をきたしやすかったりすることが指摘されています。

 肥満が増えた最も大きな原因は、生活環境や生活習慣の変化です。都市でも地方でもテレビゲームやパソコンなど室内遊びが増えた一方で、野球や駆けっこなど体を動かす遊びは減っています。また、塾通いなどで食事の時間が毎日異なる子供も多く、食のリズムの乱れが肥満の要因にもなっています。

 肥満を防ぐには、運動不足を解消するとともに、食生活を見直すことが大事です。例えば、料理は大皿に盛るのではなく、毎食1人分ずつをお皿に盛りつければ、食べ過ぎを防げます。また、食品のだいたいのカロリーを目分量で知っておくと、毎食のカロリーの把握も簡単にできるようになり便利です。さらに、毎日何をどれだけ食べたか知っておくことも大切です。なかなか肥満が解消されないときは、毎日食べた内容を書き出し、どれくらいカロリーオーバーしているか知ることも必要でしょう。

 気をつけたいのは、大人の肥満解消には体重を減らすことが必要ですが、子供は成長に合わせて身長も伸びるので、必ずしも体重を減らす必要はありません。まずは成長に合わせた必要なカロリーを知り、健康な食生活を心がけたいですね。

2009年2月27日 (金)

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中2の2割「メール1日50通」 文科省、携帯利用調査

 携帯電話を持つ中2の2割は1日のメール利用が50件以上。高2では2割前後が食事や入浴、授業の最中に携帯電話を使っている――。文部科学省は25日、携帯電話利用について初めての総合的な全国調査の結果を公表した。メールが多いほど就寝時間は遅くなっており、文科省は「携帯依存が強くなると生活リズムが乱れる」と指摘している。

 調査は昨年11〜12月、無作為抽出した学校経由で実施。小6、中2、高2の約1万500人から回答を得た。回答率は62%だった。

 携帯電話の所有率は、小6が25%、中2が46%。高2では96%に及ぶ。

 携帯をもっている子どもの使い方をみると、通話についてはどの学年も「ほとんど使わない」「使っても1日10分未満」が8割以上だったが、メールは頻繁に使われていた。1日の送受信は、小6は「10件未満」(43%)、「ほとんど使わない」(32%)が目立つが、中2になると10件以上の子が61%。うち50件以上は20%、100件以上も7%いた。「1日50件以上」という生徒は高2でも14%いる。

 平日の午後11時以降の深夜使用も多く、中2では22%が「よく使う」、25%が「時々使う」。高2では「よく使う」(39%)、「時々使う」(32%)とさらに増える。

 メールの件数が多いほど寝る時間が遅くなる傾向ははっきりしており、中2では、1日30件以上メールする生徒の4人に1人は「午前0時以降」と答えた。

 携帯電話を使う場面を「よく使う」「時々使う」の合計でみると、「自分の部屋などで1人でいるとき」が最も多く、小6で51%、中2で85%、高2で89%。

 携帯利用はあらゆる場面に及んでおり、「食事中」という答えは小6が12%、中2が25%、高2は22%。「入浴中」は小6で3%、中2で10%、高2では17%いた。

 学校で使うという回答は小中ではほとんどなかったが、高2では「授業中」が18%、「授業以外の学校にいる時間」は59%あった。

 携帯を使ったネット利用時間を全員に聞いたところ、中2では「1〜3時間」が9%、「3時間以上」は5%だが、高2になると女子を中心に増え、「1〜3時間」が27%(男子22%、女子31%)、「3時間以上」が12%(男子6%、女子15%)あった。

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深刻な10代ケータイ依存症…文科省調査

 中2の2割 メール1日50通

 高2の4割 プロフ開設経験

 文部科学省は25日、小中高生の携帯電話に関する初の利用実態調査結果を発表した。

 中学2年の約2割が1日に50通以上のメール送受信を行っており、100通以上やりとりする小学生もいた。入浴中や食事中も携帯電話を手放せない子供もおり、子供の「ケータイ依存」が進んでいることが改めて浮き彫りになった。一方、児童買春に悪用されているプロフ(自己紹介サイト)について約7割の保護者がよく理解していないなど、親が子供を守るための基本的な知識を持ち合わせていないことも分かった。

 調査は昨年11〜12月、無作為抽出した公立の5000校で小6、中2、高2計1万6893人とその保護者を対象に実施。約6割の親子から回答があった。

 それによると、携帯電話所有率は小6が25%、中2が46%、高2が96%。通話時間は大半が1日10分未満だったが、メールの利用は多く、1日30通以上やりとりする小6が7%、中2が33%、高2が28%だった。

 携帯サイトを1時間以上利用しているのは、小6が2%、中2が14%、高2が39%。特に高2女子の15%は3時間以上使っていた。

 また、食事中に携帯電話を利用する児童生徒も12〜25%、入浴中の利用も3〜17%に上った。高2の場合、授業中に携帯電話を使っている生徒が18%いた。

 メール回数が増えると就寝時間が遅くなる傾向も顕著だった。小6の場合、携帯電話を持っていない児童の41%は午後10時前に就寝し、午前0時以降に寝る子は2%だった。これに対し、メールのやり取りの多い児童で午後10時前に就寝する子は9%で、午前0時以降に寝る子は21%もいた。

 トラブルに遭う例もあり、高2の5%が「個人情報や写真などを流された」、9%が「掲示板などで悪口を書かれた」と答えた。

 保護者の知識不足も目立ち、プロフについては67〜70%の保護者が「知らない」「詳しく知らない」と回答。高2の44%はプロフを開設したことがあるが、我が子が開設していると思っている高2の保護者は17%にとどまった。悪質サイトの閲覧を制限するフィルタリング機能も、保護者の半数以上が理解していなかった。

 プロフ 「プロフィルサイト」の略。氏名、住所、顔写真、趣味を載せて友達作りなどに使われる。他人も書き込みができ、いじめに使われることも。出会い系サイトに代わる児童買春の舞台にもなっている。

ケータイ「禁止」通知で本当に重要なこと

 情報化の進展は、子どもたちにもさまざまな問題を投げ掛けています。携帯電話の普及も、その一つでしょう。文部科学省は、学校における子どもの携帯電話の所持を制限することを通知しました。もはや手放せない道具となりつつある携帯電話と、子どもたちとの関係は、どうあるべきなのでしょうか。

 子どもの携帯電話所持を原則禁止するという方針は、大阪府の橋下徹知事が打ち出して、全国的な注目を集めました。政府の教育再生懇談会も、所持の制限を求める報告をまとめています。

 文科省通知は、▽小・中学校では子どもの携帯電話持ち込みは原則禁止、やむを得ない事情がある場合は保護者の申請により認めるが、校内の使用を禁止、または下校まで学校が預かる▽高校では校内での使用を一律禁止、または教育活動に支障を及ぼさない範囲で制限する……としています。これにより今後、携帯電話の制限に乗り出す都道府県が、急速に増えることになるでしょう。

 ただ、通知と同時に文科省が公表した実態調査の結果を見ると、現在、公立学校で携帯電話の持ち込みを禁止しているのは、小学校が94%、中学校が99%に上っています。高校でも持ち込み禁止が20%、校内での使用制限が75%です。つまり、ほとんどの学校が既に禁止したり使用制限したりしているわけで、文科省通知は現状を追認しただけともいえます。大きな注目を集めたわりには、拍子抜けという感じもしないではありません。

 しかし、考えていただきたいのは、なぜ大半の学校が禁止したり、使用を制限したりしているにもかかわらず、子どもの間で問題が起こるのか、ということです。

 文科省通知は、上記のほかに、情報モラル教育の充実や「ネットいじめ」対策の徹底、そして、家庭における保護者の取り組みなども求めています。実は通知の中で、この部分こそが最も重要な部分であるとさえ言えます。

 現在、若者や子どもたちの多くは、携帯電話を「メール」や「ネット接続」のための道具として利用しています。つまり、「電話」ではなく「情報端末機器」なのです。社会問題となっているネットいじめや「出会い系サイト」などのトラブルも、情報端末機器の扱い方の問題だと言えるでしょう。

 情報端末機器でどんなことをしているのかは、外から見ても、なかなかわかりません。学校や保護者の前でおかしな通話をしていないからといって、子どもたちが正しく使っているとは限らないのです。子どもと携帯電話の問題を考える時には、マスコミ、学校、そして保護者が、携帯電話は電話ではなく「ケータイ」という名前の情報端末機器なのだということをよくよく認識しておくことが、必要なのではないでしょうか。

高校入試:07年、08年度に選考ミス 都立高合格の2人、不合格に

 東京都教育委員会は26日、都立小平南高校(小平市)の07、08年度入試で、合格ラインにいた男子受験生2人を不合格にするミスがあったと発表した。本来は男女別の選考を一緒に行ったのが原因で、田中政美校長は「2人の人生に大きな影響を与え、おわびし切れない」と謝罪した。

 都教委によると、小平南高の入試は、男女別募集人員(男子100人、女子91人)のそれぞれ8割をまず学力検査と調査書の総合成績で合格判定し、残りの2割を学力検査のみの得点順で決める「特別選考」を採用。しかし、2割の部分を男女合わせて選考してしまい、入学辞退見込みを入れて男子は100人以上の合格者を出さなければならなかったのに、両年度とも99人しか合格させなかった。

 不合格にされた男子受験生はともに小平南が第1志望だったが、現在私立高(2年)と別の都立高(1年)に通っている。田中校長の謝罪に対し、保護者は「小平南に入りたくて受験したのに大変残念」と話したという。

 ミスは、今月17日に都民から問い合わせがあり、都教委の調査で発覚した。

 都立高入試を巡っては昨年11月、日本橋高校(中央区)が06年度入試で合否判定資料を改ざんし、退学後に再受験した元生徒の男子2人を不合格にした問題が明らかになり、当時の校長が懲戒免職になっている。

国公立大2次試験初日、22万人が受験

 文部科学省は25日、同日から始まった国公立大入試の2次試験前期日程の受験状況を発表した。初日の1時限目の受験者は149大学504学部で計22万1331人。出願しながら受験しなかった人は1万2171人で、欠席率は5.2%だった。同省に午後7時までに寄せられた報告によると、大阪府立大が交通機関の乱れで1時限目の開始時刻を1時間遅らせるなど、9大学で開始時刻が遅れた。

国公立大入試の2次試験スタート

 国公立大入試の2次試験(前期日程)が25日、全国で一斉に始まり、受験シーズンが大詰めを迎えた。

 前期日程で入試を行うのは国公立計152大学、522学部。不況の影響により今年は国公立大人気が高まるとみられていたが、大学入試センター試験の平均点数が低かったことなどから最終的に回避した受験生が多かったとみられ、前期日程の志願者数は6年連続で減少して24万9861人。志願倍率は昨年より0・1ポイント低い3・2倍となっている。

2009年2月26日 (木)

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関西私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   灘中学校

偏差値 : 65  
   東大寺学園中学校

   甲陽学院中学校

偏差値 : 63
   洛南高等学校附属中学校

偏差値 : 62
   大阪星光学院中学校

偏差値 : 61
   西大和学園中学校

   神戸女学院中学部

偏差値 : 60
   洛星中学校

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

2009年2月25日 (水)

進まぬ「はしか」予防接種 中1・高3の公費負担も…

 近年の麻疹(ましん)(はしか)流行を受け、平成20年4月から、中学1年生と、高校3年生に相当する子供に対し、はしか・風疹(ふうしん)混合ワクチンの予防接種の公費負担制度が5年間の時限措置として始まった。95%の接種率を目指すが、同年12月末で7割に達していない。今月28日からの「子ども予防接種週間」(3月8日まで)を前に、厚生労働省は公費負担のうちに接種を受けてほしいと呼びかけている。

 「はしかは本当に怖い病気で、予防法はワクチン接種だけ。自費なら一万数千円かかるので公費負担のうちに必ず受けてほしい」。こう話すのは国立感染症研究所感染症情報センター第三室長の多屋馨子さんだ。

 1人のインフルエンザ患者の持つ感染能力が2、3人であるのに対し、はしかは12〜18人と強い。「はしかは空気感染するので、免疫のない人が知らぬ間に感染した事例は多い」

 はしかは、10日ほどの潜伏期を経て、発症後は39度以上の高熱や、全身発疹(はっしん)が10日ほど続く。対症療法しかなく、思春期の年齢層なら7割が入院治療が必要になる。

 多屋さんは「1000人に1人は重症の脳炎をおこす。脳炎患者の致死率は15%、2〜4割で重度後遺症が出る。はしかから脳炎になって復学ができない後遺症が出た高校生や、子供を連れて行った小児科で感染して亡くなった親もいる」と注意を呼びかける。

 定期予防接種制度は昭和53年度から、幼児を対象に1回接種で始まった。平成18年度以降は、1歳児と小学校入学前1年間の2回接種となった。20年度に中1と高3も対象となったきっかけは、19年春の大学生の大流行だった。

 しかし、接種率は上がっていない。厚労省のまとめによると、20年12月末で、小学校入学前1年間は66・4%、中1は66・1%、高3も58・1%と目標の95%には遠く及ばない。小学校入学前1年間の接種率が高くても、高3は40%台に止まる自治体もある。接種が進まない理由について、厚労省結核感染症課は「小さい子供ならワクチン接種は親の責務と考えても、子供が成長し中高生になるとその意識が薄れるのでは」と推察する。

 一方、政令指定都市の中で接種率1位の浜松市では12月末の接種率は、中1が80・4%、高3に相当する子供も79・7%に達する。保健所独自の啓発活動や、学校との連携が奏功したケースで、市保健所保健予防課は20年度当初、対象者世帯へ接種を促す個別通知を配布。また、養護教員への情報提供や、未接種生徒の追跡調査を各学校から提出してもらった。

 「予防接種で保健所が子供と直接に接する機会はない。学校では文部科学省のガイドラインに基づいて接種率調査や接種勧奨を行うと知り、協力をお願いした」(同課)という。今後は、「高3相当の就労者にいかに接種してもらうかが課題」とする。

 今年は、確認される患者数が全国で毎週十数人ほどと、20年に比べて落ち着いているが、流行期は3〜6月とこれからが本番。多屋さんは「(接種の)記憶ではなく、母子手帳で記録を確認し、中高生なら自分で医療機関に行きワクチンを打つよう、親が指導してほしい」と呼びかけている。

 ■大学は指導強める

 平成19年春にはしかが大流行した大学では、学生に対する予防接種の指導を強めている。

 京都小児科医会と京都市学校医会などのアンケートでは、2000人以上の在籍、医学部を有する大学のほとんどで接種指導を行っていることが分かった。20年12月〜今年2月に109校から回答を得た(回答率97.3%)。

 講義や学外実習、クラブ活動などへの参加条件に、はしかの免疫力があることを挙げたのは60校に上り、このうち「授業の参加条件」としたのは24校で、抗体検査を求める大学もある。

文科省:教員1000人追跡調査へ 更新制にらみ

 文部科学省は来年度から、教員養成課程に在籍する大学4年生や10年目前後の教員1000人程度を対象に、3年間継続して教員としての指導力などを追跡調査する方針を決めた。大学の教育カリキュラムや教員向け研修などの効果を検証し、来年度から導入される教員免許更新制などの改善に生かす狙い。

 調査は、教員養成大学と大学所在地の都道府県教委という組み合わせの計10組程度に委託する形で実施し、1組あたり50〜100人を想定している。幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校ごとに調べる方向で検討している。

 例えば、大学4年生の場合、大学のカリキュラムの内容や教員採用試験の成績、教員になってから受けた研修が、その後の指導力や資質にどのように反映されているかを、本人へのアンケートや校長らからのヒアリングで調べる。

 文科省は今回の調査結果を基に、教員向け研修などの改善策を検討する。

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佐賀大、内定取り消し学生の来年度授業料免除 国立初か

 佐賀大は24日、内定取り消しで卒業せずに大学に残ることを選択した学生の授業料を全額免除すると発表した。文部科学省によると「把握している範囲では、国立大学法人としては初めて」という。

 4年生の男女各1人が該当する見込み。女子学生は不動産業界から内定を取り消されて留年。男子学生はコンピューター関係の企業から、内定後に低賃金など劣悪な労働条件を示されて暗に内定辞退を促されたため、研究生として大学に残るという。

仕送り減 おかず減らす大学生

 食費、30年前の水準に

 親元を離れて暮らす大学生の食費が30年前の水準まで減少していることが23日、全国大学生活協同組合連合会(東京)の調査でわかった。

 仕送り減で支出を切り詰めているためとみられ、同連合会では「健康への影響も心配」と話している。

 調査は全国35大学の学生を対象に昨年10〜11月に行い、9999人が回答した。

 アパートや寮など自宅外から通う学生の仕送り月額は前年比2350円減の7万7580円で、1986年の水準。仕送り5万円未満の学生は20・7%で、初めて2割を超えた。仕送りゼロの学生も8・3%(前年比0・4ポイント増)いた。

 支出のうち、前年比で増加したのは「貯金・繰り越し」のみで、他の項目はすべて減少。特に食費は2万4430円(前年比680円減)で、1977年並みの低さだった。

 大学の生協食堂でも、おかずを1品減らすなどの傾向がみられるという。同連合会では「親の厳しい経済状況を受け、手っ取り早く切り詰められる食費を減らしているようだ」と話している。

2009年2月24日 (火)

学力テスト公表を批判 日教組集会の特別分科会

 広島市で行われている日教組の教研集会で、全国学力テストなどを取り上げた特別分科会が22日、開かれた。吹田市教育委員の内田慶市関西大教授が講演し、「全国学力テスト」の結果公表について「競争が悪いのではなく、結果ばかりを重視することが悪い。市町村教委の判断に委ねるべきだ」と、結果公表を促す橋下徹大阪府知事らの動きを批判した。

 内田教授は全国学力テストについて意義を認めたが、結果公表には「平均正答率だけを公表しても単に優劣がつくだけで、学力低下の解決にはならない」と批判した。会場からは「『頑張ればできる』という強者の論理が競争をもたらしている」などの批判が上がった。

 吹田市教委は、結果公表を要請した大阪府教委に対し、平均正答率などを非公表と回答している。

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「やればやるほど英語嫌い」 小学校英語活動に異論続々

 「先行実施した小学校ではどんどん英語嫌いが増えている」「面白いものをやろうとすれば1時間の授業に準備が4日かかる」。学習指導要領の改訂に伴い、今春から多くの小学校で始まる高学年の英語活動をめぐり、広島市で開催中の日教組の教育研究全国集会(教研集会)で、そんな報告が学校現場から出た。

 案が出た当初から「そこまで必要?」と異論が根強い「小学生の英語」。必要な人員も配置されない現状では、実のある内容にするのは無理だ――。参加した教員からは、そんな声が相次いだ。

 22日にあった外国語教育の分科会。神奈川県南足柄市立南足柄小の中村有佐(ゆうすけ)教諭はロープを取り出し、5年生向けの授業を再現した。片方を参加者に持ってもらって延ばし「何メートルあると思いますか?」と英語で質問。走り幅跳びの世界記録であることを説明すると、会場から「なるほど……」と声が漏れた。

 北京五輪に引っかけて「奥林匹克(オリンピック)」「排球(バレーボール)」といった中国語のカードを示し、「何だと思う?」と英語で質問も。中村さんは「単純に会話を繰り返させる『リピート・アフター・ミー』では、小学校高学年は興味が持てずついてこない」という。ただし、準備には相当な手間がかかり「担任を持っている教員がやるのは無理です」と語った。

 東京都の中学教諭は、新入生に英語への意気込みを尋ねた結果を報告。勤務する区の小学校は数年前から英語の授業を実施しているが、「英語は好きじゃない」という子が年を追って増えているという。小学校で内容が理解できないまま終わっているケースが少なくないといい「そんな意識を中学の3年間で一掃する英語教育を目指している」と話した。

 意見交換でも、「報告があった取り組みは成功例。全国で同様にできるとは思えない」「予算が少ない中では、(充実した授業ができるかは)教員の『善意頼り』だ」と否定的な意見が続いた。

 小学校の英語活動は、11年春から5、6年生で必修となる。今春から前倒しすることも可能とされ、実際に多くの小学校が始める予定だ。

日教組教研集会:「小学校英語」に否定的 授業受けた中学生多数「役に立たず」

 広島市で開かれている日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会で22日、小学校での英語授業について「楽しくなかった」「役に立っていない」などと否定的に考えている中学生が多数を占めるというアンケート結果が報告された。

 小学5、6年生の外国語活動が必修になる新学習指導要領は11年度から全面実施だが、09年度から多くの小学校で英語授業が実質的にスタートする。

 この日は、ほとんどの生徒が小学1年から英語授業を受けている東京都目黒区立中学校の女性教諭(60)が昨秋、1〜3年生計168人(全生徒の約8割)に実施したアンケート結果を報告した。

 「あまり楽しくなかった」「楽しくなかった」との回答は87人で半数を超え「とても楽しかった」「楽しかった」の81人を上回った。楽しくなかった理由は「意味も分からず発音していた」「生徒が盛り上がらず先生だけハイテンションだった」などだった。また「(中学で)あまり役に立っていない」という回答は70人で全体の4割を上回った。「全く役に立っていない」が38人。「少し役に立っている」が51人だった。

 神奈川県内のある市立小学校の男性教諭(48)は競技名など五輪にちなんだ言葉を中国語で書いたカードを示し、英語で答えさせる実践例などを報告。市内から抽出した児童約150人のアンケートで96%が英語授業を「楽しい」と答えていると発表した。

 出席した教諭からは「なぜ嫌いになるのか、教え方のどこが悪かったのかなどを検証する必要がある」などの意見が出た。

都立高入試混乱、都教委「申し訳ない」 連絡体制に不備

 東京都立高入試の開始時間がJR線の信号故障で2時間繰り下げられ、連絡が届かなかった一部の高校が試験を予定通り始めてしまった問題で、都教育委員会は23日夜、得点操作が必要なケースは全日制1校だけだったと発表し、「同じ条件で試験ができなかったのは申し訳ない」と受験生に謝罪した。

 都教委によると、23日に試験があった全日制173校、定時制55校のうち、連絡の不備で、予定通り午前9時に試験を始めたのは全日制24校、定時制7校だった。うち全日制の北園高校は国語の試験開始直後に繰り下げ対応をとったため、受験生の一部が漢字の読み書きの解答を記入してしまい、漢字の読み書きの点数20点分を受験生374人全員に与えることにした。

 また、午前9時に試験を始めた全日制のうち、科学技術高校と東村山西高校の受験生各1人が遅れて到着したため、別室で試験を受けた。

 都教委が試験時間を2時間繰り下げることを決めたのは、午前8時15分。同23分から各校へファクスと電話で連絡を始めた。ファクスは全校に一斉送信する仕組みで、1月15日のテストではファクス2台で45分間で全校が受信し終えた。しかし、23日は6台を使い、記録上は午前8時48分に送信を終えたが、受信までに1時間以上かかった学校もあった。再発防止のため、都教委が原因を調べている。

PTA共済 法整備へ

 廃業対策 自治体などの監督下に

 保護者の掛け金で子供の事故に備えるPTA共済団体の存続を巡る問題で、自民党は新たな根拠法の検討に着手する。

 行政の監督を受けない無認可共済を禁じた改正保険業法の施行(2006年4月)に伴い、多くのPTA共済が廃業、縮小を余儀なくされる事態となっているが、活動の維持を求める声が強いことに応えるものだ。公明党のほか、野党にも共同提案を呼び掛け、今国会で議員立法による成立を図る方針だ。

 具体的には、無認可のPTA共済を都道府県などの自治体や教育委員会の監督下に置くための立法措置を取る案が有力だ。

 PTA共済は年額100円〜数千円の掛け金で運営され、文部科学省によると、主として都道府県ごとに少なくとも60団体ある。加入者は約700万人、積立金の総額は100億円超とされる。公益法人の形態をとらない無認可運営の団体が多く、改正保険業法で掛け金を集めることが禁じられた。

 保険会社に委託するか、保険業者として登録すれば存続可能だが、PTA側は「掛け金が高騰し、審査に時間がかかる」などと消極的で、少なくとも20団体が廃業に向けて積立金の取り崩しを続けている。公益法人のPTA共済の場合も、13年には行政改革の一環として行政の監督が外れるため、無認可状態となる見通しだ。

 しかし、PTA共済には、授業や学校行事中の事故で独立行政法人「日本スポーツ振興センター」の災害共済給付制度に基づく見舞金に上乗せ支給したり、学校外や保護者の事故にも柔軟に適用するなどの実績から、存続を求める声が強い。

 政府は保険会社委託か、保険業者登録による対応が望ましいとする立場のため、自民党は議員立法での救済に乗り出すことにした。

2009年2月23日 (月)

【主張】子供の権利 わがまま許す条例は疑問

 家庭のしつけや学校の指導を難しくするような条例づくりが全国に広がっている。広島市でも子供の権利条例の制定作業を進めている。こうした条例は権利をはき違えたり、わがままを許す風潮を助長している。慎重に検討すべきである。

 子供の権利条例をつくる自治体が出始めたのは、日本が平成6年に国連の「児童の権利条約」を批准してからだ。

 条約の目的は18歳未満の子供たちを飢えや病気などから保護することである。だが問題は、こうした本来の目的を外れて特定の政治的狙いのために子供の「意見表明権」といった権利ばかりを強調するケースが多いことだ。

 例えば、京都の高校生らが国連児童の権利委員会で「制服導入は意見表明権を定めた条約に違反する」と訴え、海外委員から「制服もない国の子供に比べて格段に幸せ」などとたしなめられた。

 また「思想・良心の自由」などの規定を盾に卒業・入学式の国旗・国歌の指導を「強制」と反対する例も各地でみられ、埼玉県所沢高校で生徒会や教職員が校長主催の卒業式をボイコットする問題も起きた。「プライバシー尊重」は家庭のしつけを妨げかねない。

 条例を制定した自治体でも審議過程では反対が強く、高知県の条例では「休む・遊ぶ権利」に対して「甘やかすな」などの批判が出て削除された。昨年条例を可決した札幌市では、「一部教職員が子供の意見や権利を利用して学校現場を混乱させるおそれがある」などの反対意見が噴出した。

 広島市は昨年、条例の骨子試案を公表し、市民から意見募集している。骨子には「学び、遊び、休息すること」などの権利のほか、意見表明権などもある。これに保護者や学校関係者から指導しづらくなるなど懸念の声が強く、反対の署名活動も行われている。

 広島市は「子供が健やかに育つための取り組み」などと説明している。だが、目的や条文が曲解され、教育に弊害が大きいことは過去の例にある。懸念は当然だ。

 最近の条例制定の動きは子供が被害に遭う事件や、いじめ、児童虐待などが背景にあるようだ。

 だが、いじめや虐待防止には、親子の愛情や思いやりの心を育てることこそ重要で、時には厳しくしかる、毅然(きぜん)とした教育が今ほど必要なときはない。それを妨げ、縛る条例は極めて疑問だ。

日教組教研集会:裁判員制度、ワーキングプア… 今日的テーマ相次ぐ

 広島市で21日、日本教職員組合(日教組)の教育研究全国集会が始まり、教育現場が抱える課題について議論を交わした。社会科教育の分科会では今年5月から始まる裁判員制度や死刑制度の是非、「ワーキングプア」問題を通じた「生存権」学習など、今日的なテーマを取り入れた実践報告が相次いだ。

 大阪府摂津市立第五中学校の相可文代教諭は、ワーキングプアや格差社会の問題について、新聞記事やテレビ番組を使って生徒に考えさせた事例を発表。生活保護を受けられずに餓死した北九州市の男性や、大阪府であったホームレス襲撃事件などを知った生徒から「『ワーキングプア』は努力の足りない人ではなく、努力してもお金を稼ぐことのできない人のことだと分かった」「自分も『ワーキングプア』になってしまうんじゃないかと不安になる」などの感想が出たという。

 相可教諭は「本来は社会構造に問題がある貧困についても『自己責任』に転嫁してしまう風潮がある。生徒たちにそのおかしさに気づいてほしかった」と話した。

中国人16歳少女、市立中へ 福岡市教委一転、編入許可

 福岡市教育委員会が、3月に16歳になる中国人少女に対し、市立中学への編入を許可していたことが分かった。15歳までの学齢を超えることを理由にいったん拒んだが「実情を考慮すれば、義務教育に受け入れるのが適当」と判断を改めた。支援団体は「来日外国人は増加傾向にあり、年齢で一律に判断する自治体が多い中で貴重な事例となる」としている。

 少女は中国・遼寧省生まれ。父親が日本に住む中国人女性と再婚したため、昨年10月に来日した。同省では小学校入学が日本より1年遅い7歳で新学期は9月から始まるため、中学2年の課程を終えたところだった。

 市教委は当初、編入の申し出を拒否。外国人子弟を支援する市民団体などは「各国で教育事情が異なるのに、年齢で一律に認めないのはおかしい」と訴えた。

 市教委学事課によると、その後、中国で義務教育課程を修了していないことが分かり、本人の就学意欲も強いことから決定を再考。中学3年の課程を新年度に最初から学べるよう、今年1月に中学2年に編入させた。今後同様のケースがあれば、原則として編入を認めるという。

 学齢を超えた外国籍の子どもの編入についての判断は各自治体に任されている。横浜市や愛知県豊橋市は「学年は日本人と同様に年齢別が原則」として、学齢を超えた中学編入は認めていない。

留学奨励金や出前授業

 国交樹立80周年のカナダ大使館

 日本とカナダの国交樹立から80周年となるのにちなみ、カナダ大使館はカナダで学ぶことを希望する80人への留学奨励金給付など、「80」にちなんだ教育関連プログラムを実施する。

 日本がカナダ・オタワに公使館を開いたのは1928年。翌29年には、カナダが東京に公使館を置き、両国の交流が始まった。同プログラムは、80年の節目に、両国の交流を担う人材を育てようと企画された。

 留学奨励金は、2週間以上のカナダ留学を予定している日本国籍の国内在住者が対象で、一人あたり8万円を支給する。受給希望者には、両国の交流に将来どのように貢献できるかをつづったエッセーの提出(4月30日必着)が求められており、大使館がエッセーを基に80人を選考する。

 さらに、大使館員がカナダの歴史や文化について講義する出前授業を準備しており、受け入れを希望する80校を募集している。また修学旅行で東京に来る80校の児童、生徒に大使館内の施設を案内するツアーや、両国間で姉妹提携を結ぶ学校を、現在の45から80に増やすことを目標に置いた、姉妹校紹介事業も計画している。駐日カナダ大使のジョナサン・T・フリードさんは「両国の関係の基礎を築くのは人と人との交流です。多くの方々の参加をお待ちしています」と話している。プログラムの詳細はカナダ大使館公式サイト(http://www.canadanet.or.jp/)に掲載している。

【教え育てる】青山学院初等部長・飛田浩昭

 ■神様とお話しする体験から学ぶこと

 青山学院初等部の学校行事は保護者会を含めてすべて礼拝で始まります。児童には礼拝堂は「神様の家」、そこで「神様とお話をしましょう」という言い方をしています。

 毎年11月の入学試験休みを利用して、初等部の4、5、6年生から参加を希望した児童30人ほどが、滋賀県東近江市にある、主として知能に重度の障害をもつ人たちの福祉施設「止揚学園」を訪れ、数日間を一緒に過ごします。

 「止揚」とは哲学用語で、二つの異なったものがぶつかり合って、新しい統合体が生まれるという意味。そこから知能に重い障害をもつ子供たちと健常者の「私たち」がぶつかり合い、新しい生き方が生まれる場にしたいという願いを込めて、創立者でリーダーの福井達雨先生が名づけられたのだそうです。

 キリスト教の香りに包まれたこの学園を、初等部の児童が訪れるようになったのは30年以上前。学園の創立は1962年ですから、当時は幼い子供だった入園者も今では50歳を超えています。そうした人たちと児童は毎年、心温まる出会いと感動的な別れを繰り返してきました。

 学園で児童たちは、障害をもつ人たちと一緒に生活し、お祈りをし、讃美歌を歌います。福井先生や保母さんの話を聞き、学園の作業に加わります。保母さんから「あの人たち(障害者)の後ろにはイエス様が立っているのよ」と言われ、本当にそう感じたと打ち明けた児童もいました。「もう一度、あの人たちと会いたい」と、翌年も参加する児童もいます。
 《「愛情」は人間がつくり出すもので、自分が得をするときは燃えるが、損をするときはしぼむ。しかし「愛」は自分の一番大切なものを人に分け与えるもので、自分が損をするとき大きな花が咲く》−止揚学園のホームページにこんな言葉があります。

 青山学院は「キリスト教信仰に基づく教育」を建学の精神としています。初等部では日々礼拝を欠かしませんし、聖書の授業もありますが、信者になることを目指している学校ではありません。ただ、私たちは聖書に基づいた価値観・人間観を大切にし、キリスト教への理解を深めてほしいと願っています。

 止揚学園での体験が参加児童に“ある変化”を与えることは、保護者の方も認めています。同学園も児童が神様とお話をする「家」なのです。

2009年2月22日 (日)

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はしか:ワクチンの年度内接種を教委に要請−−文科省

 文部科学省は20日、はしかワクチン予防接種の対象者が年度内に接種を済ませるよう、都道府県と政令指定都市の教育委員会に協力を要請した。

 同日開かれた厚生労働省の麻しん対策推進会議では、今年度の接種率(昨年末現在)が小学校入学前、中学1年、高校3年とも目標(95%)を大きく下回る6割前後にとどまったことが報告された。

講師2百人採用、全小中で無料補習へ 東京・大田区

 東京都大田区教育委員会は新年度から、放課後や土曜日に全小中学校で希望者を対象にした補習を無償で実施することを決めた。正規の教員とは別に、教員免許をもつ約200人を「学習指導講師」として採用して指導にあてる考えだ。

 公立校が学習塾と連携して補習を実施する事例は各地で出始めているが、正規の教員と別に「自前」で大規模に指導者をそろえて展開する例は珍しい。学力向上を求める保護者の要請に応えつつ、教員の過重負担を避けるねらいがあるという。

 大田区教委によると、補習の対象は小学3〜6年生(60校)と中学生の全学年(28校)で、小学生は算数、中学生は数学と英語について実施する。

 算数・数学では、教科書に準拠した共通の小テストをまず正規の授業で年間20〜30回実施。一定レベルに達しなかった児童・生徒のうち希望者に、補習専用に作ったドリルを使って無料で指導する。英語については、希望者に英検4、5級の受検テキストを無料で配り、補習で指導する。

 放課後補習は、各校で週4〜12時間程度になる見通し。土曜補習は年6回、全校で共通日を設定し、午前中に2時間実施したいとしている。

 子どもたちを教える「学習指導講師」は教員免許を持っていることが原則。既卒の教員志望者や退職教員を想定しており、非常勤職員の身分で各校に2〜3人配置する。基礎学力の底上げとともに雇用の確保にもつなげたい考えで、区教委は事業費として新年度予算案に約5400万円を計上した。

 公立校の補習をめぐっては、私学の人気が高い大都市圏で塾と連携した取り組みが目立つ。東京都杉並区立和田中学校で昨年1月から実施されている「夜スペ」は学力の高い生徒を伸ばすためのもので、平日夜と土曜に進学塾・サピックスの講師が教える。大阪府教委も、小中学校の放課後学習に塾講師を活用することを決めている。

中1・高3、はしかワクチン接種6割

 中学1年、高校3年生を対象に昨春から実施している、はしかワクチンの接種率が、昨年12月末時点でわずか6割前後と低迷していることが20日、厚生労働省の調査でわかった。

 福井県など接種率が80%を超す自治体がある一方、東京や大阪は40〜50%台と低迷。流行を防ぐ目安として目標に掲げる95%以上を大きく下回っている。

 中1の接種率は、昨年9月末より9.7ポイント多い66.1%。都道府県別にみると、福井県が87.7%、茨城県85.2%の順で高く、最下位は大阪の55.2%、東京が56.1%だった。

 高3の接種率は昨年9月末より10.5ポイント増えたが、58.1%と低迷した。福井県(81.4%)など接種率が高い県もあったが、東京や大阪、神奈川の3都府県は50%を下回った。

国公立大入試、過去最低の4・8倍

 文部科学省は、今春の国公立大入試の確定志願者数が前年比1万2757人減の47万5020人だったと発表した。募集人員に対する倍率は0・1ポイント減の4・8倍で、過去最低だった一昨年と並んだ。

 国立大志願者は35万3443人で倍率は0・1ポイント減の4・4倍、公立大は12万1577人で前年と同じ6・4倍。センター試験の成績で門前払いする「2段階選抜」による不合格者数は、前期日程分で2630人、中・後期日程分で1271人だった。

大学入試:法政など3大学、出題ミス

 法政大(東京都千代田区)は19日、12日に実施した経済学部、社会学部、スポーツ健康学部の入試(A方式)で、共通問題の「政治・経済」と「日本史」に出題ミスがあったと発表した。各学部とも合格発表は20日。法大によると、「政治・経済」は公正取引委員会に関する問題で正答を想定していた選択肢の内容が間違っていた。日本史は問題文の中で「皇道派」を「行動派」と誤記していた。両問とも受験者全員を正解とした。

     ◇

 創価大(東京都八王子市)は19日、経営学部と文学部の入試(14日)で、選択科目の日本史と世界史に出題ミスがあったと発表した。受験者は1048人で、22日の合格発表に影響はないとしている。大学によると、日本史では、農業関連の著作と著者の組み合わせを選ぶ問題で選択肢に正答がなく、全員を正解とした。世界史の米国の独立宣言について尋ねる問題では、二つの正答があり、いずれも正解とした。

     ◇

 青山学院大(東京都渋谷区)は19日、文学部と教育人間科学部(いずれも13日)、経営学部(15日)の入試で出題ミスがあったと発表した。大学はいずれも受験者全員を正解にした。合格発表は20日と21日。大学によると、文学部フランス文学科A・B方式、日本文学科B方式、史学科A方式と、教育人間科学部教育学科B方式、心理学科A方式の「英語」で、選択肢から適切な語句を一つ選ぶ問題で正解が複数あった。また、経営学部の「世界史」では「坤輿(こんよ)万国全図」の作製者を問う問題で「輿」の字を「與」と誤って出題した。

2009年2月21日 (土)

児童ポルノ・虐待被害、過去最多 警察庁08年まとめ

 警察庁は19日、08年中の児童ポルノや児童虐待の被害状況などをまとめた「少年非行等の概要」を公表した。児童ポルノ事件で被害を受けた18歳未満の少年少女は351人と前年より3割近く増加し過去最悪。虐待による被害も319人と最多となった。

 児童ポルノの被害者は高校生151人、中学生134人、小学生34人、未就学の幼児6人、有職・無職の少年少女26人だった。被害者数は04年に82人だったが、翌年には246人に急増。今回初めて300人を超え、統計を取り始めた00年以降で最多となった。

 一方、児童虐待の被害を受けたのは男児135人、女児184人。被害内容は、身体的虐待217人、性的虐待82人、食事を満足に与えなかったり、長時間放置したりする育児の怠慢・拒否20人だった。死亡したのは前年比8人増の45人に上り、00年の児童虐待防止法成立後では4番目に多かった。

児童虐待 先生向けマニュアル…文科省作成

 児童虐待を早期に発見し、被害児童へのサポートをすみやかに進めようと、文部科学省が初めて教職員向けの教材を作成した。

 児童虐待は福祉の問題と考えられがちだが、教職員は学校で子供たちの異変に気づきやすい立場にあり、正確な知識を身につけることで適切な対応を取れるようにする狙いがある。

 教材は、児童虐待に関する基礎知識を紹介する「基礎編」と、虐待がありそうだと思った場合にどんな行動を取るべきかを示す「実践編」から成る。

 基礎編では、虐待を受けた子供が学校でとる行動の特徴として、〈1〉教職員らに極端に甘え、ささいなことで攻撃的になる〈2〉暴行や暴言など家庭で親に受けたのと同じ行為を同級生に行う〈3〉落ち着いて物事を考えられず学習内容が定着しない〈4〉万引きや火遊びを何度も繰り返す――などを例示。教職員がこうした行為を見かけて「不自然だ」などと感じた場合には、そのままにせず継続的に観察するようアドバイスしている。

 実践編では、学校に虐待を疑われる子供がいた場合、たとえ確証がなくても、疑いがあれば児童相談所へ相談するよう求めている。子供に事情を聞く際には、「お母さんがたたいたんでしょ」といった誘導的な質問や、「答えてくれるまで教室に帰さない」といったきつい言葉を使わないよう例示した。

 また、1人の教師が問題を抱え込んでしまうと判断ミスや思い込みにつながりやすいので、養護教諭やスクールカウンセラーもまじえて学校全体で対応することの重要性を強調。実際に虐待が判明した児童に対しては、「学校が安全な場所と感じられるように接する」とした。

 厚生労働省の調査では、全国の児童相談所が受理した児童虐待の相談件数は1999年度に1万件を突破。その後も年々増加し2007年度は約4万件に上った。教育関係者の間では、いじめや校内暴力、不登校の背景にも児童虐待があるとの指摘がある。文科省は負の連鎖を断ち切るには教職員の役割が大きいとして、内容を収録したCD―ROMを3月までに都道府県教委を通して配布する予定だ。

 教材作りにかかわった宮城教育大の関口博久教授(児童精神医学)は「教職員が一から学習できる内容になっている。学校側が自覚を持って、虐待の早期把握に取り組めば多くの子供たちが救われる」と期待している。

2009年2月20日 (金)

氾濫する合格グッズ

 佳境を迎えつつある入試シーズン。近年、この時期に合わせるように多種多様な「合格グッズ」が販売され、商魂たくましいメーカー側の思惑と、わらにもすがりたい受験生の心理が一致するのか、売れ行きが好調なものが少なくない。

 合格グッズの先駆けとなったのが、ネスレ・ジャパンのチョコレート菓子「キットカット」。「きっと勝つ」と語感が似ていることから、受験生の間で5年余り前から口コミで人気を集めるようになった。

 その後、明治製菓がスナック菓子「カール」の限定版「ウカール」を販売。亀田製菓も「柿の種」をもじった「勝ちの種」を売り出すなど、同様の商品の発売が相次いでいる。

 食品のほかにも、五角形をした「合格えんぴつ」など受験に不可欠な文房具も、合格グッズの定番。明石淡路フェリーは地元・兵庫県明石市の名物にちなみ、「タコ(オクトパス)」と「置くとパス(合格)」という語呂合わせでタコの携帯ストラップなど関連グッズを販売している。

小学校英語:「不安」学校5割、教委2割 現場と大きなズレ

 11年度から小学5、6年生で必修となる英語について旺文社が全国の公立小の担当教員にアンケートしたところ、約5割が「導入に不安が残る」と答えた。教育委員会に尋ねると不安を感じているのは約2割にとどまり、学校現場との間に大きな認識の差があることがうかがえた。

 調査は08年8〜9月、無作為抽出した公立小5000校の英語担当教員と全国のすべての教育委員会の小学校英語指導主事に対して調査票を配布し、それぞれ約1割から回答を得た。

 英語の授業について「不安が残る」と回答したのは担当教員で52・5%、担当主事では22・0%で約30ポイントの開きがあった。教員が課題と感じていることを複数回答してもらうと最も多かったのは「指導内容・方法」で、約8割の教員が挙げた。指導計画、教材に関してもそれぞれ約6割が課題とみていた。

 英語を教える環境について教員に尋ねたところ、整備が進んでいない割合が高かったのは「中学校との情報交換」「同一中学に進学する近隣小学校との情報交換」で、いずれも「十分に整っている」「ある程度整っている」と答えたのは合わせて2割程度しかない。

 小学校英語に詳しい鳴門教育大・兼重昇准教授は「小学校での指導を踏まえ中学校の授業をしないと、小学英語導入の成果は乏しい。少なくとも学校区、行政区レベルで教員同士の情報交換が必要だ」と話している。

日本の教師、長〜い勤務、持てない自信 比較調査

 日本の教師は労働時間が長く、休暇は短く、自信がない――。日本教職員組合(日教組)が委託した四つの国や地域対象の比較調査で16日、そんな結果が出た。生徒や保護者とのやりとりで疲れ、職場の人間関係に悩む傾向も表れていた。

 イングランド、スコットランド、フィンランドと日本の小中学校の先生に昨年1〜5月にアンケートし、現地調査もした。平均年齢は40歳前後。委託を受けた国民教育文化総合研究所が、日本は岩手、茨城など6県教組の約430人、他は約290〜410人のデータを分析した。

 1日の労働時間は、日本が11時間6分、イングランド8時間30分、スコットランド7時間36分、フィンランド6時間16分で、最長の日本は最短のフィンランドより5時間近く長かった。休憩時間は最短の日本が約20分、最長のスコットランドが約50分。睡眠時間は日本が6時間23分、他は1時間20分以上長かった。

 忙しさや仕事の自信、職場の不満などを聞いたところ、日本は「生徒や保護者とのやりとりで疲れる」が3.7%、「これまでの知識では対応できない」が3.3%でいずれも他国の1.6〜1.7倍、「働き続けるには仕事量が多すぎる」は約2倍の4%だった。

 夏の連続休暇の平均は、日本が約6日、イングランド30日、スコットランド36日。夏休みが2カ月半あるフィンランドは63日で、有料のセミナーや語学学校、レジャーや旅行に使うという。また、学校での授業以外の活動で、日本は他国に比べて「授業準備」が少なく、報告書などの「関連文書作成」が多かった。

科学教育、異なる視点で

 博物館員ら地域連携呼びかけ

 地域が連携して子供たちに科学の面白さを伝える方策を話し合う討論会が昨年12月、筑波大で開かれた。博物館や科学館の職員らで作る「21世紀の科学教育を創造する会」が呼びかけた。

 学校や公共施設、企業、住民が普段から話し合える仕組み作りの重要性が指摘された。

 討論会では、学校の地域連携の現状について13人が意見をぶつけた。博物館の職員が「学校の先生は体験教室の進行を博物館に任せきりにする。子供たちの習熟レベルを探りながら解説しなければならず、十分に内容を伝えきれない」と明かすと、高校の教員は「校内は受験という価値観で染まっている」と嘆いた。

 一つの問いに対し、学校は一つの答えを導こうとするのに対して、博物館は複数の選択肢があることを示すなど、指導方法が異なる実情も紹介された。葛飾区郷土と天文の博物館(東京)の板倉礼奈さんは「立場によって視点が異なることが分かり勉強になった」と語る。

 異なる視点を上手に教育に生かすために大切なのが、博物館や企業、NPOなどが、学校と緊密に連絡をとりあう仕組みだ。まとめ役の存在も欠かせない。

 こうした連携のモデルとして、討論会でも紹介されたのは千葉県のケース。県総合教育センターが中心になり、環境教育を主なテーマに、学校と企業や博物館とを橋渡しするネットワーク組織を7年前に結成した。

 同センターの高安礼士部長は「教育に携わる人たちが普段から顔を合わせていれば、互いを理解し合え、新たな指導法のアイデアも生まれる。まとめ役には、学校や施設が共同で行う授業の趣旨設定や段取りを助言する役割が求められる」と力説する。実際に、小学校に電力会社社員を講師として派遣して風力や太陽光による発電の仕組みを教えたり、中学生が大学に行って模型を使った建物の耐震性実験を体験したりする取り組みも行われている。

 創造する会メンバーの国立科学博物館の小川義和さんは「住民たちが科学を気軽に語り合う文化を全国に根付かせたい。農作物には地産地消という言葉があるが、科学教育でも、地元で知力を育て引き継いでいく『知産知承』のような循環を広げていきたい」と話す。

2009年2月17日 (火)

【教え育てる】学習院初等科長・中島平三

 ■給食は黙って「食べる」ことに集中

 「学習院初等科の給食は、全員が黙って食べます」というと、大抵の人が驚きます。「食事ぐらい楽しく食べさせてやったらどうですか」という人もいますが、これは初等科の伝統の一つといってもいいでしょう。

 もちろん、「黙って食べよう」という指導には、きちんとした理由があります。

 まず、もっとも現実的なのが時間の制約。給食は12時半から1時半の昼休みに取りますが、実際に児童が食事を食べる時間はこのうち30分ほどです。おしゃべりしながら、ゆっくり食べていたのでは、とても食べ切れません。

 ただ、私は子供たちの発達段階に照らしても、この指導は理にかなっていると考えています。

 児童を見ていて感じるのは、「子供たちの関心は一点に集中する」ということ。大人なら見落としてしまうようなことを、子供たちはよく見つけて疑問をぶつけてきます。大人のように同時に複数のものに関心を向けられないのです。その集中力を分散させないためにも、給食の時間は「食べる」ことに集中させることが大事だと思います。

 初等科の会議室には「乃木院長訓示要項」が張ってあります。明治末期に第10代院長として学習院の精神的土台を築いた方ですが、その訓示の第一項に「口ヲ結べ。口ヲ開イテ居ルヤウナ人間ハ心ニモ締リガナイ」とあります。これが黙って食べる給食指導に結びついたわけではないでしょうが、「集中力の維持」という点では、通じるものがあるような気もします。

 そうして児童を集中させる料理には、専任職員の方々が長年かかって築き上げてきた「初等科の味」というべき味付け−基本的には薄味−がされています。調理のモットーは、食材の持ち味や食感を大切にし、温かいものは温かく供すること。ときに校地の一角にある自然がいっぱいの近光園で、児童が理科の授業で栽培した野菜が料理に加わることもあります。これが野菜=植物に対する児童の関心と理解を一層促すのです。

 学校給食の目的は、食を通して人としての健全な意識を育む−つまり「食育」にあると思いますが、それに加えて私は、この例のように理科や家庭科など各教科で習った知識が、給食の場で関係づけられ、結びついて新たな知識として発展する。そんな効果もあると考えています。

検定GO!:ご当地編 沖縄大好き

 夏の沖縄の「正装」ともいわれるウエアの名称はどれですか。

<1>うるまウエア

<2>おきなわウエア

<3>かりゆしウエア

<4>琉球ウエア

 (3級問題より)

==============

 《沖縄大好き検定》

 【目的】観光や食文化だけではない沖縄の歴史や文化を知ってもらう/出題形式・選択式/受検料・3級4000円、2級5000円/問い合わせ・沖縄大好き検定運営事務局03・3233・4808(解答は<3>)

麻生首相、小学生に「3分の2」を解説

 麻生首相は14日、東京都品川区の区立品川小学校で「授業参観」した。6年生の授業テーマは「なぜ衆議院と参議院があるのか」。首相は教師に発言を求められると、ねじれ国会が気になるのか「3分の2ルール」を丁寧に説明した。

 首相は「衆参で意見が分かれたときはどうするか」と自らテーマを設定。「衆院でマル、参院でバツとなったらもう一回、衆院で480人の3分の2がマルすれば(参院の意見は)バツというルールになってます」と語った。児童が「すごーい」「分かりやすい」と叫び拍手すると、首相は「臨時教師に雇ってもらおうか」と上機嫌だった。

「金融リスク」中高生学ぶ

 題材にリーマン、ライブドア

 世界的な金融危機を見据え、今だからこそ教えられる――。金融商品や株式投資について、危険性を含めて中学・高校生に伝える取り組みが広がっている。

 講師を務める大学教授や教師らは「金融から目をそらせば、生きた経済を学ぶことはできない」と訴えている。

 「ライブドアのこと、知ってる?」。阪南大(大阪府松原市)が先月開催した中学・高校生向け講座「株式投資から学ぶ戦略的思考」で、中條良美准教授(経済学)が問いかけた。

 株価が暴落する危険が潜むことを伝え、「低金利の今、タンス預金や銀行預金でお金は増えない」と語りかけたところで、生徒から「株価の動きは予測できないのですか」と質問が出た。

 中條准教授は「予想は不可能」と言い切り、「リスクの正体は株価の振れ幅」と本題に。インターネットで調べた株価をグラフにして振れ幅を分析する方法を紹介し、「銘柄を分散して長期保有すれば、リスクは小さくなる」と説明した。

 近年関心の高まる金融教育は、専門知識をもつ大学や金融機関が教材開発や出前講座を行うケースが多い。阪南大では「研究成果を地域に還元できる」と企画し、ホームページや周辺の学校にチラシを配るなどして生徒を募集。兵庫、滋賀などからの参加者もいた。

 講義を受けた高校3年の生徒は「ニュースの意味が分かった」と納得した様子。中條准教授は「年金を自己責任で運用する時代。株価の動きを理論的に見る目を養ってほしい」と話す。

 昨年11月に初めて本格的な金融教育を導入した京都府の京田辺市立大住中でも、「今の時代だからこそ、金融を教えることに意味がある」と力説する。

 利用しているのは、日本証券業協会と東京証券取引所グループが中学生以上を対象に提供する模擬投資ゲーム。架空の1000万円を元手に実際の株価に基づいて売買する仕組みだ。

 銘柄を選ぼうと半年前の株価と見比べた生徒は「リーマンショック」を実感。企画した半田和弘教諭(47)は「株価が生活に直結していると感じてもらえた」と手応えを語る。

 家森信善・名古屋大教授(金融論)は「今後、金融教育はさらに重要性を増す。株から見える経済の動きや、金融商品以外の資産管理もバランスよく指導してほしい」としている。

2009年2月14日 (土)

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2009年2月13日 (金)

大阪の小中生2万9000人が無料で漢検

 日本漢字能力検定協会(京都市)が学力向上策の一環として大阪府内の小中学生を対象に無料で漢字検定を実施することが決まり、府教育委員会が12日発表した。13日に実施され、小4〜中2の約2万8700人が受検する。

 橋下徹知事は定例会見で「無償でやっていただけるのは非常にありがたい」と歓迎。一方、巨額利益問題で同協会を立ち入り検査したばかりの文部科学省は「大阪に限って無料とすることが公益にかなうのか、協会から経緯を聴くなどして調査する」としている。

 府教委によると、大阪の全国学力テストの結果が2年連続で低迷していることから、協会側が「検定を通じて学力向上に協力したい」と打診。府内の公立小中学校1480校のうち、呼びかけに応じた142校が参加する。受検するランクは4級〜7級で、本来の受検料はいずれも2000円。来年の同時期にも無料で試験を行う。

教員採用試験:採用基準の全面公表も 51教委が改善措置−−文科省調査

 文部科学省は11日、09年実施する10年度公立学校教員採用試験について、各教育委員会が09年度試験と比べてどのような改善を図っているかの調査結果を公表した。大分県の採用汚職事件を受け、09年度試験でも改善が図られたが、64都道府県・政令市教委のうち51教委が、10年度はさらに試験を透明化するなどの措置を行うことを決めていた。他の教委も改善に向けた検討をしているという。

 1月30日現在の状況をまとめた。採用基準公表に関して「部分公表から全面公表に改める」「ホームページ上でも公表する」など、09年度より改善することを決めたのは35教委。試験問題や解答、配点の公表については29教委が「問題の持ち帰りを認める」などの改善をする。本人への成績開示では、22教委が開示範囲の拡大などを行う。

 答案などの元データと確定データの照合については「教育委員会事務局以外の第三者を加えて実施する」(さいたま市)など、改善を決めたのは11教委だった。

芦屋大生ら6人、大麻取締法違反容疑で逮捕

 芦屋大学(兵庫県芦屋市)の男子学生ら6人が、大麻取締法違反の疑いで兵庫県警に逮捕されていたことが県警への取材でわかった。このうち5人は同大学の在校生や卒業生、院生で互いに面識があった。いずれも容疑を認めているという。

 県警によると、学生らが大麻を所持しているとの情報を得て、薬物銃器対策課と甲子園署などが1月21日と22日、大学内にある学生の個人ロッカーや自宅を捜索。少量の大麻を隠し持っていたとして、22歳から23歳の3人を現行犯逮捕した。その後、逮捕した学生らの供述などから、院生と卒業生の計2人も大麻を譲り受けていた疑いがあるとして、今月上旬に逮捕した。

 県警は、現行犯逮捕された4年生の男子学生(22)=大阪府箕面市=がフリーターの男(22)=同=から大麻を買って同級生らに売っていたとみて12日、新たにこのフリーターを逮捕し、自宅など関係先を捜索した。

 芦屋大学の藤尾直樹事務長は「去年の春に大学生の大麻事件が相次いだことを受け、学生への注意や指導を続けていたが、このような事件が起き、誠に遺憾」と話した。

 大学生の大麻汚染は全国的に拡大している。昨年5月、関西大の学生が大麻を営利目的で所持していたとして逮捕されたほか、早稲田大、慶応大、法政大、同志社大などでも学生が所持や栽培などの容疑で逮捕されている。

早稲田大学スポーツ科学部入試は課題文読解に

 8日から早稲田大学の入学試験がはじまった。スポーツ科学部(センター利用)入試では小論文が行われ、スポーツにおける勝利至上主義の問題点について論じさせる問題が出題された。

 出題形式が前年度の図表読解型から課題文の読解型に変わったのが今年度の特長。試験時間は90分、約1000文字の解答文字数で答えさせている。大手予備校・河合塾の分析によると、課題文の指摘する論点を焦点化し、抽象的にならないよう気をつけることが大切。いかに説得力のある内容にまとめられるかがポイント、と指摘している。

 なお、2010年度スポーツ科学部センター利用入試では、小論文が課されない。

2009年2月12日 (木)

「大人はあるべき日本人の姿を」建国記念の日 奉祝式典に1500人

 「建国記念の日」の11日、東京都内で祝賀行事や反対集会が開かれた。「大人はあるべき日本人の姿を見せるべきだ」「平和憲法を守れ」など、それぞれの立場から発言が相次いだ。

 神社本庁などがつくる「日本の建国を祝う会」は、明治神宮会館(渋谷区)で奉祝式典を開催。約1500人の参加者を前に講演した安倍晋三元首相は、新しい学習指導要領の小学校音楽で「君が代が歌えるよう指導する」と規定されたことなどを強調。「子供は大人を見ている。教育を学校まかせにせず、地域、社会ぐるみで取り組むことが大切だ」と話した。

 歴史科学協議会など6団体が中央区で開いた「建国記念の日反対2・11集会」には約200人が集まった。愛知大の小林武教授(憲法)は講演で「11日を良い機会として平和憲法の確保と新生を誓い合いたい」と訴えた。

教員採用基準の公表、全教委で 09年度

 09年度中に実施される教員採用で、64ある都道府県・指定市教育委員会のすべてが選考基準を公表する予定であることが11日、文部科学省の調査結果で分かった。大分県教委での不正を受けて改善の動きが広がっており、08年度に非公表だった9教委も公表する。採点時に受験者を匿名にしたり、採用過程に外部の目を入れたりといった取り組みも目立つ。

 大分の事件が昨年夏に発覚した後、文科省が各教委の取り組みを公表するのは4回目。今回は4月以降に始まる採用過程の改善状況について1月末時点の状況を調べた。

 筆記や面接、実技、論文といった採用の選考基準の公表について、「何らかの改善策を決めた」「改善策を検討中」としたのは計56教委。「すべてを公表」とする教委が08年度の26から42へと大幅に増えた。08年度は「一部を除き公表」としていた29教委のうち、09年度は8教委がすべてを公表することとし、「非公表」だった9教委も何らかの形で公表することを決めた。

 特定の受験者に手心を加えられなくするため、採点時などに受験者の名前が分からないようにする取り組みは、08年度でも63教委が何らかの方法で実施していたが、10教委が「整理番号に置き換える」「マークシートにして外部に委託」などさらに改善がみられた。唯一対応をとっていなかった長野県教委も、09年度は実施することにした。

 判定結果の元データと選考確定後のデータの照合をしていなかった7教委のうち、1教委が行うことを決め、2教委が検討中。教委の採用担当以外の人や教委以外の人を照合にかかわらせるところは、08年度の6教委から13教委に増えた。

 文科省の担当者は「かなり進展しているが、教委によってまだばらつきがある。さらに公正さを上げるよう促したい」と話した。

プロジェクト型教育でシンポ

 「学びの原点―プロジェクト型教育の挑戦」と題したシンポジウムが21日、京都市の同志社大今出川キャンパスで開かれる。

 千葉大教育学部の鈴木敏恵・特命教授による講演や、山田和人・同志社大教授との対談、食育や着物などをテーマにした同大生のプロジェクト学習の発表、法政大、広島大、京都文教大の教員も交えた討論などがある。

 午後1時〜5時15分で無料。事前申し込みが必要。問い合わせは同志社大教務課((電)075・251・4630)。

漢検協会問題で文科相が「今の状況は問題」

 財団法人「日本漢字能力検定協会」が公益事業では認められていない巨額の利益を得るなどしていた問題で、塩谷立文部科学相は10日の閣議後会見で、「事業自体は多くの人に支持され公益性があるが、協会の今の状況は公益性がみられず問題」との認識を示した。

 塩谷文科相は、9日の立ち入り検査について「事実関係を精査しており、(理事長関連の)企業との取引など改善すべき点は早急に指導していきたい」とした。長年にわたり協会の経営実態を見抜けなかった点については「報告で知らされなかった部分もあったとは思うが、甘かった点もあった」と述べた。

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中教審:三村新会長「全力投球」

 1日付で任命された第5期中央教育審議会委員が10日の総会で初めて顔をそろえ、委員の互選で新日本製鉄会長の三村明夫氏(68)が新会長に決まった。経済界からの会長就任は2人目。第5期中教審では、キャリア教育・職業教育や中長期的な大学教育の在り方などを中心に審議を行う。

 三村新会長は「1000人いれば1000人の教育(への見解)があり、ややもすれば共通認識のないところから議論が起こる。共通データの不足を補うことに文科省は力を入れてほしい」と注文を付け、「会長として全力投球したい」と抱負を語った。

大阪・橋下知事公約の校庭芝生化 部内要求の5倍の予算

 大阪府は、橋下徹知事が選挙で公約に掲げた公立小学校の校庭芝生化について、約2億7千万円を新年度予算案に盛り込むことを決めた。担当部局の要求は約5700万円だったが、知事の指示で5倍に増やした。年間50校を対象に、芝生の苗の購入や散水装置の設置、土壌改良などの費用として1校530万円を上限に助成する。

 同じく公約だった公立中学校への給食導入でも、計50校分として1億2500万円を計上。スクールランチ(選択制弁当)を始める高槻市や茨木市などに対し、温蔵庫や大型冷蔵庫、ランチルームの設置などの費用を1校250万円を限度に補助する。

授業料滞納2万4500人…私立高

 昨春比3倍増 減免措置、周知へ

 経済的な理由で授業料を滞納している私立高の生徒が、昨年12月末現在、全国で2万4490人に上ることが10日、日本私立中学高等学校連合会の初の調査で分かった。

 昨年3月末現在の状況も調べて比較したところ、9か月間で約3倍に増えていた。学校が授業料減免などをした場合、行政が穴埋めする制度があるが、周知不足で中退に追い込まれるケースもあるといい、塩谷文部科学相は同日の定例記者会見で「滞納者への対応をしっかりやりたい」と述べた。

 調査は文科省の要請を受けて実施。同連合会に加盟していない3校を除く全日制と定時制の私立高1321校を対象に行われ、1218校(92%)から回答があった。

 昨年末に授業料を滞納していたとみなされたのは、調査対象の生徒約91万人の2・7%にあたる2万4490人で、昨年3月末の7827人の約3倍に増えていた。同省では「不況の影響」とみている。

 地域別で滞納者の割合が高かったのは、九州の5・7%。北海道は4・5%、中国・四国3・3%、近畿2・5%、中部2・0%、関東1・6%で、最も低い東京が1・3%だった。

 文科省によると、経済的事情による滞納を救済するため、学校が減免措置を講じた場合、国や都道府県が学校に減免分を補助する仕組みがあるほか、奨学金で救済する制度もある。こうした仕組みが現場の教職員に知れ渡っておらず、生徒が中退に追い込まれるケースもあったという。

2009年2月11日 (水)

子供への暴力防止教育 CAP30年 意義を再確認

 ■教職員や保護者…大人向けの必要性強調

 虐待やいじめなど、子供への暴力防止教育プログラムとして日本でも各地の学校で導入が進む「CAP」。1978年に米国で開発され、世界11カ国に広がる。米国ニュージャージー州のICAP(国際暴行防止センター)本部から2人のディレクターが1月中旬に来日。30年の歩みを兵庫県西宮市内で講演し、複雑化する社会情勢の中で、子供への暴力防止教育としてのCAPの意義を改めて印象づけた。

 CAPは約30年前、米国オハイオ州コロンバス市で、小学2年生の女児が登校途中にレイプされた事件を教訓に対応するために開発された教育プログラムだ。

 ICAPが指定する各国のトレーニングセンターで講座を受けたCAPスペシャリストが「安心、自信、自由」をキーワードに子供たちに人権の概念を分かりやすく説明。いじめや痴漢、誘拐、虐待、性暴力などあらゆる暴力に対し、自分で自分を守るための知識、情報、技術を年齢に応じたワークショップで伝えるとともに、子供の内なる力を引き出す。

 こうした「子どもワークショップ」と同様の重みをもって、ICAPが3本柱に位置づけるのが、教職員や保護者らに対する「おとなワークショップ」だ。

 ワークショップは子供向けの前に大人向けを行うことが決められており、参加した子供の話をどう聴くのか▽信頼できる大人として子供に出会うとはどういうことなのか▽家庭でできるフォローアップにどんな方法があるのか−といったことを伝える。

 ICAPオペレーションディレクターのシェル・マタさんは「おとなワークショップをしなければ、家庭と学校と地域の三者が一体となって暴力のない社会を作る、というCAPの目的は果たせません。米国でも近年、保護者に参加してもらうのは難しくなっていますが、必ず実施し、参加してもらえるよう知恵を絞ってほしい」と話した。

 また、CAPの意義や成果は数字では測りにくいものだが、教育現場から効果をデータとして求められることが増えていると指摘。日本でも学術的な調査を進めてほしいと訴えた。

 一方、子供向けのワークショップにある「トークタイム(振り返りの時間)」に言及したのは、同カリキュラムディレクターのジュネット・コリンズさん。

 「ワークショップを受けた後、親にも教師にも言えなかった暴力体験を話し出す子供にとって、スペシャリストはその話を真剣に聴いてくれた初めての大人である可能性が高い。この時間を通して命を救われた子供はたくさんいると思う。CAPが社会を変えられる意味はここにある」という言葉に、全国から参加したスペシャリストら約30人は大きくうなずいていた。

 世界で毎年500万人以上の子供が同じプログラムを受けているというCAP。日本では、160グループ、2000人以上のスペシャリストが活動する。

 ICAPでは、この30年間に「障害のある子どもへのプログラム」や「いじめ防止のプログラム」などを新たに開発しているが「子供への暴力の仕組みは、民族や文化、貧富の差にかかわらず同じ。だからこそ、CAPプログラムは普遍性を持ち得た」と2人は口をそろえた。

教育再生懇談会:大学交付金増額を 3次報告で提案

 政府の教育再生懇談会(座長・安西祐一郎慶応義塾塾長)は9日、第3次報告案をまとめ、麻生太郎首相に提出した。大学の実績に応じて補助金の配分に差をつけることを前提に、国立大学法人への運営費交付金や私学助成金を増額するよう提案している。

 教育委員会については、大分県で教員採用汚職事件が起きたことなどを踏まえ、教育長や教員人事担当者に、教員出身者だけでなく民間などからも積極的に登用するよう求めた。

 子供の携帯電話利用に関しては、昨年12月にまとめた素案通り、小中学校への持ち込みの原則禁止を促した。

英語必修化、小学校の現場「不安」53% 500校調査

 今春から多くの小学校で英語の授業が始まるのを前に、旺文社が全国500の小学校から集まったアンケート結果をまとめたところ、半分以上が「英語必修化」に不安を抱いているという結果が出た。一方、教育委員会で「不安」というところは2割ほど。現場と行政で認識の隔たりが目立つ。

 学習指導要領の改訂により、小学校5、6年生の英語(外国語)活動の授業は11年春から必修となるが、今春から取り組むこともできる。旺文社は昨年8〜9月、無作為抽出した5千の小学校と全都道府県・市町村教委に調査票を配り、505校、173教委から回答を得た。

 「11年の必修化に向けて導入がスムーズに進むと思うか」との問いに、「課題があり、導入には不安が残る」と回答した小学校は53%、「課題はあるが導入の見通しは立っている」は36%。「スムーズに導入できる」は9%にとどまった。

 一方、教委のうち「不安が残る」は22%、「見通しは立っている」は57%、「スムーズにできる」は17%。全体的に学校より楽観している傾向が出た。

 アンケートでは、英語教育の環境についても項目を挙げて尋ねた。小学校で「あまり整っていない」「まったく整っていない」という回答の合計が多かったのは「進学先の中学校との情報交換体制」(80%)、「同一中学に進学する近隣小学校との情報交換体制」(76%)、「教師が研修に参加する費用」(71%)、「学校外での研修会参加などのサポート」(74%)などだった。

 逆に「整っている」「ある程度整っている」との回答が多かったのは、「ALT(外国語指導助手)の来校頻度」「年間指導計画や指導案」「英語の教材」「市町村教委からの情報や研修」など。

 「現在問題になっていること」で多かった項目は、「指導内容・方法」(79%)、「評価内容・方法」(64%)、「指導計画」(63%)、「教材・教具」(58%)など。「何をどうやって教えるのか」に不安を感じていることがわかった。

漢検272万人 ブランド化

 490大学・短大 入試評価基準に

 文部科学省から9日、立ち入り検査を受ける財団法人「日本漢字能力検定協会」(京都市下京区)。34年前、大久保昇理事長(73)が設立と同時に始めた漢字検定(漢検)の受検者数は、当初の670人から2007年度には272万人まで増加、その資格は進学や就職でも優遇されるなど社会に広く浸透した。

 全国ブランドになる一方で、理事・評議員会は名目的となり、理事長と息子の浩副理事長に決定権が集中するなど、閉ざされた面が目立つようになっている。

 大久保理事長は大手電機メーカーを退職し、1971年に京都市内で学習塾やパン販売店などの経営を始めた。4年後に任意団体として同協会を設立。塾講師らと「英語検定(英検)があるなら漢検があっても」と話し合ったのが、きっかけとされる。

 当初は受検者が少なく、給料の遅配も度々だったというが、理事長ら約10人のスタッフが各地でPRに努め、京都だけだった検定会場は全国に広がった。

 転機は92年。旧文部省から財団法人として設立を許可され、受検者も増え続けた。協会ホームページによると、490の大学・短大が漢検の資格を入試の評価基準に用いている。理事や評議員には著名な文化人や学者らを集めた。95年から始めた「今年の漢字」では、揮毫(きごう)の舞台に知名度の高い清水寺(京都市東山区)を選んだ。協会関係者は「世間の信用を得るための理事長のアイデアだった」と言う。

 急成長する一方で、03年度以降、公益法人では認められない多額の利益をあげるようになった。1級から10級までの検定料は5000〜1500円。級によっては経費の3倍近くに設定しており、文科省から再三、改善指導を受けていた。

 協会関係者によると、発足時からの職員らが定年などで去った00年頃から、理事長と副理事長で運営方針を決めることが多くなった。複数の理事や評議員は「年数回の理事・評議員会は欠席や代理出席が多く、決算報告書が読み上げられるだけだった」と話す。具体的な支出について、ほとんど説明はなかったという。

 今回の問題発覚後、初めてとなる6日の理事・評議員会は京都市内のホテルで開かれた。理事長の関連会社への業務委託の承認を求める議案が提案された。出席者の一人は「06年度以降の委託金額が並んでいたが、初めて見る内容だった」と言う。関連会社の実態についての質問が出たが、理事長は「追って公表する」と説明を避け、承認は保留されたという。

 内申点加算都内の高校、漢検資格 除外も検討

 同協会が文科省の立ち入り検査を受ける事態となる中、漢検の成績を推薦入試の試験点数に加算している高校では、入試方法の見直しを検討する動きが出ている。

 日本大学第一高校(東京都墨田区)では、漢検や英検などで準2級以上の資格を持つ受験生について、推薦入試の内申点を2点加算している。今年行われた入試では、この加算制度を用いたが、次年度以降の推薦入試では、漢検を加算対象から外すことも検討するという。

 同高の滝田昌彦・入試委員長は、「団体にこれほど問題があると、検定自体の権威が失われてしまうし、イメージの問題もある。生徒自身が(取得した資格を)胸を張って言えなくなるような検定を入試に採用し続けていいのか疑問だ」と厳しい口調で話す。

 推薦入試で3級以上は2点、4級以上は1点を内申点に加算している東京学園高校(目黒区)でも、漢検を巡る問題が担当者の間で度々話題になった。同高の入試担当者は「漢字の能力を測るという検定自体には今も問題がないと思っているが、バックボーンの団体はまずい。今年の入試の反省点となるかもしれない」と話している。

2009年2月10日 (火)

関東私立中学(偏差値60以上)

偏差値 : 71
   筑波大学附属駒場中学校

偏差値 : 69
   開成中学校

偏差値 : 67
   麻布中学校

   慶應義塾中等部

   桜蔭中学校

偏差値 : 66
   栄光学園中学校

   駒場東邦中学校

偏差値 : 65
   聖光学院中学校

   女子学院中学校

   筑波大学附属中学校

偏差値 : 64
   慶應義塾普通部

   雙葉中学校

偏差値 : 63
   浦和明の星女子中学校

   慶應義塾湘南藤沢中等部

   渋谷教育学園幕張中学校

   豊島岡女子学園中学校

   武蔵中学校

   桐朋中学校

偏差値 : 62
   フェリス女学院中学校

   白百合学園中学校

   暁星中学校

偏差値 : 61
   浅野中学校

   早稲田中学校

   東京学芸大学附属世田谷中学校

   早稲田実業学校中等部

偏差値 : 60
   明治大学付属明治中学校

   学習院中等科

   東京学芸大学附属小金井中学校

転機迎えた里親制度 「養育」の普及へ研修を義務付け

 ■国は支援拡大も…親権など課題残る

 さまざまな事情を抱える子供を親元から個人宅に引き取り、家庭の温かさを味わえるよう一緒に生活する里親制度が転機を迎えている。養子縁組はしない「養育里親」を普及させようと国は新年度から、里親側に研修を義務付け、支援の拡充に乗り出す。一方、親権を主張する実の親や、子供自身の問題で施設から養育里親への受け入れが円滑に進まないといった課題が残されたままだ。

 「ほら、宿題やってから遊びに行くんだよ」

 学校から帰宅したとたん、ランドセルをほうり投げて遊びに出る3人の「息子」の背中に、里親が厳しい中に愛情のこもった声をかける。

 東京都小平市の主婦、桐ケ窪久美子さん(67)は6年前、小学生になったばかりの双子の兄と、年子の弟の3人兄弟を引き取った。「幼い子供には何より大人の愛情と家族の温かさが不可欠」と久美子さんは、4人のわが子が成人した60歳を過ぎてから3人を迎え入れた。

 ひらがなさえ満足に読み書きできない子供たち。実の親から基本的な生活習慣や社会での決まりごとを教えられずに育ったせいか、自分勝手に振る舞うわんぱく盛りの3人に手を焼きながらも、夫の進さん(74)や同じ里親仲間、学校や近所の人たちとも協力しながら養育。双子の兄は来春、早くも小学校を卒業する。

 子供たちは久美子さんの孫ら親族ともうち解け、家庭の良さを十分に味わっている様子だという。

 久美子さんは「子供たちからもらう膨大なエネルギーは元気の源。自分の子供を育てるより100倍労力を使いましたが、彼らが自分の人生に自信を持って前向きに生きてくれるのが最高の恩返しになるはず」と、目を細める。

 東京都によると、桐ケ窪さんのように養子縁組をせずに子供を養育する「養育里親」に登録している家庭は現在430余だが、実際に子供を預かっているのは6割余にとどまる。約4000人の子供が都内の児童養護施設や乳児院で暮らしている半面、里親の元で育てられている子供は400人に満たない。

 実の親の子供への虐待や養育放棄の増加を受け、国も里親制度の拡充に乗り出した。厚生労働省は4月から里親側に養育里親としての専門性を身に付けてもらう研修を義務付けるほか、里親への養育手当を倍増する。さらに里親の相談に乗るなどの支援充実を図る。

 だが、実の親が親権を振りかざして子供を里親に預けるのを拒んだり、虐待で心身に大きな傷を負っている子供をいきなり個人に預けるのはふさわしくないと施設側が判断したりする事例が少なくない。せっかく養育里親を希望しても、施設から受け入れ家庭に円滑に預けられる子供は決して多くないのが実情だ。

 児童養護施設で働きながら、姉と弟の里子を育てた女性(52)は「施設の子供たちは、家庭に強いあこがれがある。親の身勝手さで不幸になる子供をこれ以上増やさないためにも、親権や制度を見直すべきではないか」と訴える。

 里親問題に詳しい青山学院大学文学部の庄司順一教授は「子供にとっては施設ではなく、家庭で育つことがもっとも望ましいという事実を実の親に重ねて説明するなど、児童相談所がもっと積極的にかかわるべきだ」と指摘。そのうえで「里親だけを増やそうとするのは無理。まずは地域で子供を育てる意識を高めれば、里親への理解も進むのではないか」と話している。

小学校に「学級委員長」不在の鳥取県、20年ぶり復活へ

 小学校でずっと学級委員長を置いてこなかった鳥取県。「リーダーを選ぶのではなく平等を重視すべきだ」との考えが教員にあり、徒競走でも順位を決めないほどだったが、この春、鳥取市の1校で約20年ぶりに学級委員長が生まれることになった。「横並びでは子どもの主体性が無くなる」という鳥取市教委は、各校に「委員長復活」を推奨している。学級委員長を置かない学校は全国的にも少なくないが、今回の動きはどんな影響を与えるか――。

 鳥取県内の19市町村の教育委員会によると、いずれの自治体も全校調査はしていないものの、クラスを代表する学級委員長はいないという。その代わり、図書委員、保健委員といった係と同格で、学級会などでクラスの意見をまとめる「運営委員」を置いている学校が多い。

 鳥取市教委学校教育課によると、同市内の小学校で学級委員長が姿を消したのは20年ほど前。当時、「他の児童を差別することにつながる」という意識が全市に広がったようだという。

 鳥取県では、広い範囲で教員が集まって指導方法を検討する「研究会」が盛んに開かれている。その中で学級委員長を置かない取り組みが「先進事例」として紹介され、広がった可能性があるという。

 県内の学校現場の「平等主義」は他にも例があった。運動会の徒競走で、児童の能力にあわせてコース内に「近道」を作ってゴール付近で接戦になるように調整する。学芸会で、一つの劇の主役を複数の児童が途中で交代して演じる――。「うまくできない児童の気持ちを最優先に考えるような時期があった」(同市教委)という。

 同市教委は昨年度、児童・生徒と保護者に「学級集団と人権教育」をテーマにした調査を実施。その結果、鳥取大学の一盛真(いちもりまこと)准教授(人権教育)は「身近な人間関係に立ち向かえず、仲間と問題を解決する経験が欠如している」と結論づけた。

 市教委は「集団を率先してまとめる存在がクラスにいないことが影響している」と判断。中川俊隆教育長は「社会性を身につける場を逃している」として、昨夏、教職員を集めた研修会で「子どもの成長に効果がある」と学級委員長の復活を求めた。

 「素直でまじめだが、自主的な行動が少なく物静かな傾向がある」。昨年4月、県内で初めての小中一貫校になった鳥取市立湖南学園は、児童の特徴をこうとらえている。その対応策として、同校は、新年度から小学5、6年生のクラスに「室長」という名称で学級委員長役を新設することを決めた。児童による学級、学校活動の活性化を目指すという。

 金田吉治郎校長は「リーダーがクラスをまとめ、みんなで支え合うことでチームワークを学べる。社会で求められるスキルだ」と意義を強調する。保護者からも「これまでのクラスは機会均等というより人任せだった」といった声が上がっているという。

 同校の動きに対し、市内の別の校長は「クラス運営の一つの方策だ。参考に見ていきたい」という。「委員長なし」の現状を肯定する教員もいるが、一盛准教授は「リーダーを含めてクラス内に多様な役割を置き、個性を生かして支え合う関係づくりを経験すべきだ」と学級委員長を設ける意義を強調する。

 文部科学省によると、学級委員長を置くかどうかの公的な決まりはなく、各学校の判断にゆだねられているという。

 ■学級委員長、他の役職と同格の場合も 福岡・東京

 クラスの代表として学級会の司会をしたり、全校の児童会の会議に出たりする「学級委員長」。学校によって名称は色々あり、同じ立場でも、「長」と付けず「学級委員」などと呼ぶところもある。

 岐阜大学の有村久春教授(教育学)によると、昭和40年代ごろまでは勉強ができる子などを先生が指名して決める形が全国的に多かった。それが、「民主的な教育」が唱えられた昭和50年代以降、クラスのみんなに役割を経験させようという考え方が広まったという。

 立候補を募ったり、輪番制で回したりといったやり方が進む中で「学級内のヒエラルキーが薄まり、新聞係、生き物係といったその他の担当と『同格』になる学校が増えた」と有村教授は指摘する。子どもの側も個人主義が強まり、リーダーシップを取りたがらないことも影響したようだという。

 それが「近年になって学級崩壊やいじめの問題が深刻化し、『民主的なリーダーシップ』を育てる必要性が指摘され始めた」。有村教授は、鳥取のケースもその一つではないかとみる。

 各地の例はどうか。福岡市ではかつて「学級委員」という名称のリーダーの役職があったが、最近は「代表委員」と呼ぶことが多く、「保健委員や体育委員と同じく、みんながなる役割の一つ」(市教委)になっているという。市内の小学校教諭は「個人主義が広がり、もしいま『学級委員』が復活したとしても、その子を中心に一つになるとは考えにくい」と話す。

 東京都教委は「役職を置いている学校は多いが、クラスの代表と位置づけたり、他の係の委員と同じ格だったりと、学校によってそれぞれ違う」。都教職員組合も「地域性や先生の考え方による。どの子にもリーダーシップの機会を与える学校が多いようです」という。

 一方、札幌市ではずっと「学級委員」などの名称で、クラスのリーダーを各学級に男女1人ずつ置いてきたところが多いという。市教委は「勉強だけでなく、自治的活動も含めて社会的な様々なことを学ぶのだから、クラスの代表は必要です」と話す。

2009年2月 9日 (月)

全国12か所で不登校フォーラム開催

 日本教育相談研究所は21日から、全国12か所で不登校の子供にかかわる研修会を開く。不登校生に対応している地元の教員やフリースクール関係者らが討論、個別相談もある。無料。要予約((電)03・3390・3951)。日程は次の通り。

 【2月】21日=北九州市▽22日=東京・渋谷区▽同=長崎市▽28日=東京・八王子市【3月】7日=同・江戸川区▽14日=同・台東区▽15日=同・渋谷区▽20日=名古屋市▽21日=神戸市▽22日=岡山市▽28日=福島県郡山市▽29日=仙台市

広がる「大麻汚染」保護者も危機意識を

 有名大学を含めた大学生に、大麻汚染が広がっています。政府のまとめによると、2007(平成19)年でも94人が逮捕されたり、任意の調べを受けたりしていたといいます。インターネットなどをとおして入手が容易になっていることや、キャンパス内の友達や先輩から誘われることなどが広がりの直接的な誘因となっているようですが、それ以前に、薬物への抵抗感が薄れていることも背景にあるようで、小・中・高校生にとっても決して無縁ではありません。今一度、薬物乱用の怖さを啓発していく必要があるのではないでしょうか。

 大学生の事件の続発を受けて、独立行政法人日本学生支援機構はホームページで、薬物乱用に関する情報提供を始めました。関係資料のほか、大学の事例なども紹介し、取り組みを促しています。各大学でも事件を受けて、危険性を訴える掲示を行ったり、希望者やサークルの代表などを対象に講座を開設したりするなどの取り組みが始まっています。

 もちろん、こうした大学での取り組みも急務です。しかし、それ以前に、入学前から薬物乱用の危険性を認識し、誘われても断れるような態度を身に付けておくことが、何より大事でしょう。

 現行の学習指導要領では、小学校5・6年生から、保健や学級活動で、薬物乱用について扱うことになっています。文部科学省が行った調査では、2004(平成16)年度に薬物乱用防止の指導を行った小学校は83%と、指導要領の改訂前である1999(同11)年度の調査と比べて20ポイント以上も増えました。中学校や高校でも90%を超えています。児童・生徒に聞いても(2006<平成18>年2月実施)、小学5年生で7割、6年生以上で9 割が、薬物について学んだ経験が「ある」と答え、そのうち学校の授業で学んだとした児童・生徒も、小学6年生で7割、高校1年生で9割に達しています。

 ただ、気になる数値もあります。多くの児童・生徒は薬物に対して「心や体に害がある」「1回でも使うと止められなくなる」など否定的な印象を持っているのですが、「かっこいい」などという回答も依然として1割近くあります。女子には「ダイエットに効果がある」とする回答も、少数ながらありました。ほとんどは積極的に薬物乱用に興味を示す心配はないものの、抵抗感が少ない一部の子どもが手を出し、そこから芋づる式に広がっていく危険性があることは、相次ぐ事件が示すとおりです。

 調査では、酒を飲みたいとか、たばこを吸いたいと思ったことがない児童・生徒ほど、薬物に対しても否定的な回答をする者が多くなることが明らかになっています。自らの健康に関心を持ち、自分の体は自分で守る態度を身に付けさせることが、何より重要です。文科省の外郭団体である日本学校保健会では啓発用のホームページを開設しており、子どもでもゲーム感覚で学べるような工夫もしていますから、親子でのぞいてみてはいかがでしょうか。

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大学入試:センター試験 英語の平均点低下

 大学入試センターは5日、今年のセンター試験の平均点や受験者数を発表した。本試験(1月17、18日)の平均点のうち、最も受験生が多かった英語(筆記、200点満点)は115・02点で、昨年より10・24点低い。英語リスニング(50点満点)も昨年より5・42点低い24・03点。追試験・再試験を含む受験者数は、昨年より3234人多い50万7621人で、2年ぶりに増えた。志願者のうち実際に受験した割合(受験率)は昨年より0・5ポイント高い93・32%だった。

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 ◇本試験の科目別受験者数と平均点◇

教科・科目     受験者数     平均点

<国語>

国語      484871  115.46

<地理歴史>

世界史A      2187   44.18

世界史B     94106   62.70

日本史A      4365   46.51

日本史B    144327   57.94

地理A       5501   54.70

地理B     109616   64.45

<公民>

現代社会    169711   60.19

倫理       53116   71.51

政治・経済    82804   69.31

<数学(1)>

数学1       9209   49.34

数学1・数学A 354609   63.96

<数学(2)>

数学2       7503   28.39

数学2・数学B 319045   50.86

工業数理基礎      67   33.51

簿記・会計     1348   50.07

情報関係基礎     660   60.98

<理科(1)>

理科総合B    17175   58.35

生物1     176043   55.85

<理科(2)>

理科総合A    30427   56.59

化学1     200411   69.54

<理科(3)>

物理1     143646   63.55

地学1      25921   51.85

<外国語>

英語      500297  115.02

ドイツ語       106  153.54

フランス語      149  138.97

中国語        409  137.57

韓国語        136  167.76

英語リスニング 494342   24.03

 ※国語と外国語は200点満点。リスニングは50点満点。その他は100点満点。

学力確保へ高校でテスト 大学と連携して検討

 高校段階の学力を測り、大学入試などに活用するための「高大接続テスト(仮称)」を、高校や大学の関係者が集まって研究し始めた。実施方法などを含め、10年秋の試案取りまとめを目指す。接続テストは学力低下が指摘される大学生の質確保につなげる狙いもある。ただ、導入には、さまざまな課題があり、大学入試センター試験の存続も含めた議論になりそうだ。

 接続テストは、大学で学ぶ基礎学力が備わっているかなどを客観的に測るため、高校在学中の実施が考えられている。今後、対象学年や実施回数、科目数、試験範囲、難易度などが検討されるという。

 接続テストを検討する背景の一つに、面接や書類審査を中心にするAO入試や、推薦入試で入学する学生が増えたことがある。文部科学省の調査では、一般入試での入学者の割合は97年度の72%から08年度は56%まで低下した。

 一方で、AO入試を実施した大学などから「学力低下が著しい」と指摘され、06年度は6割の大学が高校教育の補習授業などを行っていた。

 また、「大学全入時代」が迫る中、定員割れの大学も増え、一般入試ですら、質の確保を期待できなくなっていることもあり、入学者の学力担保を求める声が出ていた。

 大学入試センター試験への「問題提起」の意味も含まれている。1月に実施されるセンター試験は、選抜時期が早いAO・推薦入試では活用が難しい。少数の教科しか課さない大学もあることから、「高校の学習の到達度を測る役割を果たせていない」との指摘もある。

 接続テストをめぐっては、中央教育審議会(文科相の諮問機関)の作業部会が昨年1月、「AO・推薦入試や高校の指導改善に活用できる新しい学力検査(高大接続テスト)の実施も有効」と報告している。

 今回、議論に参加しているのは国立大学協会や私立大学の関連団体、全国高等学校長協会、大学入試センター関係者ら22人の委員。昨年11月、初会合を開いた。文科省も「高校段階の学力を客観的に把握・活用できる新たな仕組みに関する調査研究」という事業名で委託事業に採択し、経費を支援する。

 調査研究という位置づけだが、大学、高校の主要団体が参加しており、今後の接続テストの方向性に与える影響は大きい。研究代表者の佐々木隆生・北海道大公共政策大学院院長は「今後、実際の制度を構築していくための準備作業と考えている」と話す。

塾講師、検定でランク付け

 昨年スタート、塾選びの参考に

 学習塾業界で、検定によって講師の能力を評価しようという動きが進んでいる。“ランク付け”によって講師自身に切磋琢磨(せっさたくま)を促すとともに、保護者が塾を選ぶ際の参考にするのが目的だ。

 検定制度をつくったのは、経済産業省所管の社団法人「全国学習塾協会」(東京都豊島区)。「教室全体のやる気や理解度に応じて適切な指導ができる」レベルが2級。「塾生一人ひとりの反応に目を配りながら、成績向上のポイントを確実に押さえた指導ができる」と評価されると、1級が与えられる。2級試験は昨年6月に初めて実施され、受験した講師160人のうち138人が合格した。今年からは2級合格者が1級に挑む試験も始まる。2級試験は筆記と実技から成る。「塾生や保護者への適切な振るまい」や「個人情報保護の扱い方」などの基本事項を事前にテキストで学習するなどして、8割以上得点すると実技試験に進める。

 実技は模擬授業。15〜30分程度ビデオで撮影し、同協会が選んだ3人のベテラン講師が審査員として映像をチェック、36点以上(90点満点)取れば合格という。評価のポイントは「話し方にメリハリがあるか」「塾生の好奇心を刺激しているか」など13項目。

 塾業界でこうした動きが始まった背景には、公立学校での補習に塾が参加するなど社会的な役割が増していることがある。その反面、塾講師には教員免許取得など資格条件がなく、講師の資質を見極める公的な基準はない。

 同協会が2005年2月に塾経営会社380社にアンケートしたところ、全講師のうち、大学生や主婦などアルバイトの割合が57%にも上っていた。入れ替わりも激しく、そうしたアルバイト講師の質を高め、安定的にレベルの高い教育サービスを提供するには、講師個々の能力を担保する目安が必要との機運が高まった。

 同協会の稲葉秀雄専務理事は「検定をつくれば、塾側は1級や2級を持っている講師を優先的に採用し、講師側は指導力向上に励むようになるはず」と話す。昨年の2級試験に講師80人を受験させたある大手進学塾では「将来的には研修の一つに取り入れたい」としている。玉川大の山口栄一教授(教育方法論)は「検定によって講師のレベルが分かれば、子供を通わせる保護者が塾を選びやすくなる。制度がうまく機能するかどうかは、今後の普及活動にかかっている」と指摘する。

2009年2月 7日 (土)

「地球温暖化」米国で発表、大阪の小学校教諭

 大阪発の人工衛星「まいど1号」の実験に参加したことをきっかけに宇宙教育に関心を持った大阪府枚方市の小学校教諭、竹内絵理さん(24)がアメリカ・ヒューストンで5日(日本時間6日)開かれる「宇宙を教育に利用するためのワークショップ(研究集会)」で、自身の考案した指導方法を発表する。ワークショップでは世界各国の教育者がさまざまな教育アイデアを披露。竹内さんは“日本代表”として「二酸化炭素が地球温暖化にもたらす影響についての実験」を紹介する。

 ワークショップはNASA(米航空宇宙局)の全面支援で1995年から毎年開催されている。子供たちの宇宙への関心を高めることが狙いで、今年は欧米を中心に約600人の教育関係者が出席する予定。日本からは竹内さんら3人が発表者に選ばれた。

 竹内さんが発表する地球温暖化の実験では、地球儀の入った密閉した2つの容器の片方に二酸化炭素を注入して温めることで、二酸化炭素が多い方が、温度が上昇しやすく冷えにくい様子を検証するという。

 竹内さんは、教師を目指していた学生のときに「まいど1号」の実験に参加したこともある。「(まいど1号の)スタッフが『この取り組みを子供たちへの教育に生かしたい』と話していたことに刺激を受け、自分も宇宙を取り入れた授業をしてみたいと思うようになった」。

 19年から枚方市立殿山第1小に勤務し、現在は1年2組の担任。1月23日のまいど1号打ち上げの際は、児童たちとともに中継映像を見守り、打ち上げ成功を喜んだ。竹内さんは「ワークショップではほかの国の教育法も学び、帰国してから子供たちにしっかりと伝えたい」と話す。

 宇宙教育を府立住吉高校で実践している物理教師で「宇宙授業」の著作もある中川人司さん(45)は「教科書に書いてある話を読むだけでなく、実際に起きていることを学ぶことが大事。特に宇宙は子供たちにもインパクトがある。竹内先生のような取り組みは本当に意義があると思う」と話していた。

2009年2月 6日 (金)

大学入試:国公立2次出願 倍率、前年並み4.6倍

 文部科学省は4日、国公立大2次試験の出願状況を公表した。出願期間最終日の同日午後3時現在、志願者は45万5943人で、推薦入試などを除く入学定員に対する志願倍率は前年同時点と同じ4・6倍だった。志願者の内訳は、国立大が34万2235人(志願倍率4・2倍)で、公立大が11万3708人(同6・0倍)。

 国立大は82校368学部、公立大は72校163学部の計154校531学部を集計した。志願倍率を前年同時点と比べると、国立大が0・1ポイント減で、公立大は同じだった。志願者数は前年同時点(46万3877人)よりも7934人少なくなっている。確定志願倍率は前年度(4・9倍)並みとなりそうだ。2段階選抜を予定している55校164学部のうち、実施予定倍率を超えた大学・学部は42校99学部。2次試験は前期日程が25日から、後期日程は3月12日から。一部公立大の中期日程は3月8日から行われる。

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 ◇国立大の倍率上位5学部◇

 ■前期日程

(1)岐阜   医       9.5倍

(2)室蘭工業 工(夜)    8.8倍

(3)群馬   工(夜)    8.0倍

(4)電気通信 電気通信(夜) 7.6倍

(5)千葉   薬       7.1倍

(5)島根   医       7.1倍

 ■後期日程

(1)岐阜   医      47.7倍

(2)一橋   社会     36.9倍

(3)東京   全科類    31.3倍

(4)島根   医      29.1倍

(5)千葉   薬      24.1倍

 ※東大は理科3類を除く

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 ◇公立大の倍率上位5学部◇

 ■前期日程

(1)福島県立医科   医         8.5倍

(2)愛知県立芸術   美術        7.9倍

(3)高知女子     社会福祉      6.8倍

(4)島根県立     総合政策      6.7倍

(4)福岡県立     人間社会      6.7倍

 ■後期日程

(1)岩手県立     ソフトウェア情報 57.7倍

(2)愛媛県立医療技術 保健科      52.4倍

(3)高知女子     社会福祉     35.7倍

(4)大阪市立     法(一)     32.5倍

(5)大阪府立     理        27.4倍

「ポストドクター」、有給で就業体験 経産省が支援策

 経済産業省は、博士号を取得しながら任期付きの研究職に就いているポストドクター(ポスドク)の就職支援に乗り出す。産業技術総合研究所が1年間雇用し、有給で企業や大学などの研究機関で仕事を体験してもらう。希望が合えば、そのまま正規雇用につなげたいという。

 90年代に国が進めた大学院重点化で博士号取得者は増えたが、研究職ポストは十分に増えなかった。そのため、定職に就けない博士号取得者は、90年の25%から05年には45%に増加。ポスドクは理系を中心に全国で1万5千人以上いるという。

 今回の支援策の対象は、理系の博士号取得後7年以内の人で、募集定員は約60人。16日まで産総研(029・862・6084)で公募する。書類審査や面接で採用を決める。給与は年間450万〜500万円。産総研はこれとは別に、研究を支援する技術者約130人も採用する。

大学、実績で公費に差…教育再生懇

 3次報告案で改革提言

 政府の教育再生懇談会(安西祐一郎座長)が今月上旬にも麻生首相に提出する第3次報告案が明らかになった。

 小中学校への携帯電話持ち込みの原則禁止、大学改革、教育委員会改革を柱とし、大学改革では、各校の実績に応じて配分する公費に差をつけることで質の向上を図る方針を盛り込んだ。教委改革では、教育長や教員人事担当者への民間人登用などを求めた。

 報告案では、授業料などの私費が大学財政に占める割合が、日本は66・3%と経済協力開発機構の加盟国平均(26・9%)より高いと指摘。「経営安定のため学生確保を優先し、学生や教育の質の低下を招いている」などの問題点を挙げ、国立大学法人運営費交付金や私学助成金などの公費の増額を提案した。その際、主に学生数や学部数で配分が決まる現行制度を見直し、大学の教育・研究に対する第三者評価の基準を確立した上で実績に応じた配分に改めるよう求めた。「努力しない大学は淘汰(とうた)もやむを得ず、公費を投入しない」とする厳しい姿勢も打ち出した。

 このほか、〈1〉大学入試の厳格化〈2〉高校生の基礎学力を測る「高大接続テスト」の導入〈3〉トップクラスの人材育成のための大学院生への支援拡充――なども提案した。

 一方、子供の携帯電話利用では、昨年12月にまとめた素案に沿って、小中学校への持ち込みを原則禁止とした。家庭には利用のルール作りを求め、電話会社にも通話や全地球測位システム(GPS)機能などに限定した機種の販売促進や公衆電話の確保を要請した。

橋下知事「教育バウチャー制導入を」 府教委に検討提案

 大阪府の橋下徹知事は4日、子供の数に応じて学校の運営費に差をつける「教育バウチャー(利用券)制」の府内の高校での導入を検討するよう、府教育委員会などに提案したことを明らかにした。

 教育バウチャー制は、行政が保護者に利用券を配布したうえで、より多くの児童生徒が入学、利用券を集めた学校に対し、公私立を問わず予算を配分する制度。欧米を中心に導入されている。文部科学省は平成17年に研究会を発足させたが、学校間の過度な競争を招くという指摘もあり本格導入には至っていない。

 橋下知事は、府教委が進める“公立エリート高校構想”に反発する府立高校長が約7割を占めたとする報道機関のアンケート結果を引き合いに出し、「スポーツ、勉強を伸ばす気がないからあんなことを言う。府民を冒涜(ぼうとく)する校長がはびこる公立高校は抜本的な改革が必要」とバウチャー制の意義を強調した。

2009年2月 5日 (木)

新教育の森:全国体力テスト…生活習慣との関連も 総運動時間短いと実技の合計点低く

 小学5年と中学2年を対象に文部科学省が初めて実施した「08年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査」(全国体力テスト)。文科省は「体力向上のための目安となる数字が分かった」と胸を張るが、データから何が読み取れるのだろうか。

 国はこれまで、抽出形式の体力テストを続けてきた。だが「子供の体力が低下しており、現状をきめ細かく把握、分析して改善に生かす必要がある」として昨年、全員が対象のテスト導入を決定。今回は約155万人分のデータを集計し、運動習慣や生活習慣と実技8種目の合計点(80点満点)の関連なども調べた。

 ◆「週1時間未満」も多く

 明確に表れたのは「運動しない子は全くしない」という現状だ。1週間の総運動時間(体育の授業を除く)が1時間に満たない子供の割合は、中2女子で30・7%、小5女子で22・8%に達した。男子も小5で11・0%、中2でも9・3%を占めている。

 「授業以外で運動を週3日以上、かつ1日2時間以上する」と回答した集団と、それ以外の集団の合計点の平均には、小5男女で6・7点の差があった。中2は女子が8・7点差、男子が5・5点差だった。そう答えた児童生徒が全体の5割以上の学校は、5割未満の学校より顕著に合計点が高くなる傾向があった。また、運動部やスポーツクラブに加入している割合が男子では8割、女子では7割以上になると、合計点の学校平均が顕著に高くなった。

 ゲームをする時間を含めた「テレビ視聴時間」や「朝食の摂取状況」「睡眠時間」は合計点との関連が見られた。「毎日朝食を食べて睡眠は8時間以上、テレビ視聴は1時間未満」の子供が全校の15%以上になると、合計点の平均が特に高かった。

 ◆学力上位県とも重なり

 都道府県別の合計点平均も、運動部などへの加入率や、朝食や睡眠などの生活習慣との関連が見られた。福井県や秋田県など、全国学力テストの上位県と体力テストの上位県が一部重なっていたことについて、文科省の銭谷真美事務次官は「(両テストの結果に)ある程度の関係がうかがえる。体力にしても学力にしても、基本的な生活習慣の確立が非常に大事だと思う」と話した。

 ◇体動かす機会を増やそう−−中村和彦・山梨大准教授に聞く

 結果をどう見るか。中村和彦・山梨大准教授(発育発達学)に聞いた。

 ◇「遊び」通じて地域も交え 複数のスポーツ体験できるように

 朝食と体力が関連していることや、運動している子は体力があることをデータで示しただけではダメだ。現場の教員たちは「それで、どうしたらいいの?」と思う。文科省の報告書には、全国の小中24校における体力向上のための取り組みの事例が掲載されており、むしろそちらの方が大事。各学校や教育委員会は参考にしてほしい。

 予想通りだが、運動をしていない子たちがたくさんいて体力も低いことがわかった。どうやったら運動を好きになるのか。体を動かす機会を持てるのか。そのための「器」を作ることが必要になる。

 約30年前にも子供の体力を上げることが国の課題となった。当時、多くの学校がマラソン大会を始めたり、朝のランニングや乾布摩擦を導入したりしたが、そういう手法を繰り返してはならない。トレーニング的なことを子供はおもしろいと思わない。

 キーワードは「遊び」。遊びの中で体を動かすことを目指した仕組み作りは、諸外国では進んでいる。例えば、オーストラリアでは放課後に地域の住民が学校を訪れ、運動嫌いの子に遊びを教えるプログラムがある。

 かつては日本の子供たちも放課後に野球やサッカーをやったり、鬼ごっこをしたり、多様な体の動かし方を経験した。それができなくなったのが体力低下の大きな要因だ。スポーツ少年団はその種目が好きな子が入る所で、経験するのは1種目。例えば、これからは同じ学校の違うスポーツの指導者が協力し、「複合少年団」みたいなものを作ってはどうか。小学校中学年ごろまでは複数のスポーツを経験して、その中から続けていくものを選んでいくような仕組みがあるといい。

 学校の対応だけでは限界があり、地域住民や保護者の理解も大切になる。学校が積極的に機会を設け、子供の体力づくりに必要なことなどを地域や家庭に伝えていく努力をしてほしい。

 質問項目を変えずにテストを継続しても意味がない。今回は運動習慣についての質問が主だが、今後は食や生活習慣に重点を置くなどの工夫が必要。さらに、コミュニケーション能力や創造性などの知的能力、不登校など「心の問題」との関連なども調べるべきだろう。体を動かすことは、実はさまざまな基盤的能力とリンクしており、総合的に見ていくことが求められる。

ショックかチャンスか 東京、神奈川で私立中入試

 東京都と神奈川県の私立中学入試が1日、解禁日を迎えた。「女子御三家」に数えられる人気校の桜蔭学園(東京都文京区)には学習塾関係者も詰めかけ、横断幕やのぼりを掲げて受験生を励ました。

 東京、神奈川の解禁日は例年、入試が集中する。しかし、今年は礼拝の日曜に当たるため、東洋英和女学院(東京都港区)、立教女学院(同杉並区)、フェリス女学院(横浜市中区)といった女子校に多いプロテスタント系の中学が試験日をずらした。「女子御三家」の一つ、女子学院(東京都千代田区)も入試を2日にしたため、雙葉(同)も合わせた「御三家」間で併願が可能になり、各校で志願者が増加。桜蔭学園では797人と前年より4割近く増えた。

 受験関係者は、解禁日が日曜に当たる年を「サンデーショック」と呼ぶ。いつもの併願パターンが崩れ、志願者がどう増減するか、合格枠をどれぐらいに設定したらいいか、難易度がどう変化するか……と悩ましいことが多いためだ。大手進学塾・日能研の担当者は「でも、子どもにとっては、いつもは併願できない学校に挑戦できる。前向きに『サンデーチャンス』と言うことが増えています」。

 大手進学塾・四谷大塚は、今年は首都圏で過去最多の5万3千人が私立や国立の中学を受験すると予測している。

「先生の卵たち」に講習会

 理科に興味持たせるコツ

 国立科学博物館(東京)は昨年12月、新年度から小学校の先生になる大学生を対象に、講習会「明日の先生へおくる 理科のコツ」を開いた。

 理科への苦手意識を解消して、自信を持って教えられるようにするのが狙い。今回が初めての試みで、首都圏の大学の文系学部に通う15人が参加。8日間かけて、天体観測の楽しみ方から、水溶液の酸性度を調べる実験、授業計画の立て方まで、子供たちの科学への興味を引き出すコツを学んだ。

 実験方法を学ぶ3日目。テーマは、「身近な材料を利用して水溶液の性質を調べる」だった。

 小学校で教えた経験もある講師の亀井修・ボランティア活動・人材育成推進室長(49)がまず教えたのは、アルコールランプが倒れて火がついた時の対処法。よくあるトラブルで、パニックにもなりやすいが、ぬれたぞうきんをかぶせると、火は簡単に消せる。亀井さんは「ぬれぞうきんをいつも用意し、落ち着いて行動させることが大切」と助言した。さらに、家庭や学校にある液体を調べる場合、混ぜると、塩素などの有害な気体が発生する恐れもあるため、「身近なものにも危険がある」と注意した。

 実験では、ムラサキキャベツやナス、紅茶から色素を取り出して、水溶液の酸性度によって色が変化するのを確認した。小学校の先生になるために、大学で必修なのは理科の指導法の2単位だけで、受講した学生のほとんどは本格的な実験を行うのが中学生以来。それでも、3日目とあって、慣れた手つきで試験管を振り、水溶液が黄色や緑、赤に変化するのを楽しんでいた。

 東京家政大の多田祥子さん(22)は「理科は苦手で、中学生の時も友達に実験をやってもらっていた。色々教えてもらったので、何とか教えていけそうな気がする」と、自信になった様子。国士舘大の丹野智治さん(22)は「教育実習で理科の実験も経験したが、教科書のうわべしか伝えられなかった。身近な材料を色々と使えば、もっと子供たちの興味を引き出せる」と意欲的だった。

 亀井さんは「子供たちが科学を好きになるのに、先生の役割は大きい。苦手意識をなくし、面白さを伝えるコツを教えていきたい」と話していた。

2009年2月 2日 (月)

携帯原則禁止に保護者、戸惑い 「親子に必需品」「学力に影響」

 「学力向上に貢献」「親子をつなぐ必需品」…。文部科学省が30日、小中学校への携帯電話持ち込みを原則禁止に踏み切った。子供たちの日常生活と密接なかかわりを持っている携帯電話。学校で使えないとなったらどうなるか−。保護者や教育関係者からは賛同や戸惑いなど、さまざまな声があがっている。

■学力との関係

 興味深いデータがある。兵庫県尼崎市教委が今年度実施した「学力・生活実態調査」。携帯電話を持っている子供ほど学力が低下するという傾向が浮かんだ。

 尼崎市教委では、18〜20年度の3年間、中学生約3000人の学力テストの成績を追跡調査し、学力の推移と携帯電話の所持との関係を分析した。

 その結果、3年間携帯電話を持たなかった生徒の平均偏差値は男子が52・9、女子が53。一方、所持している生徒では男子48・9、女子49・1と歴然とした差が出た。

 3年生から携帯電話を持った生徒は、2年生まで成績がアップしていたにもかかわらず、所持後は1・7ポイントも下がった。特に女子で落ち込みが目立つという。

■防犯

 警察庁によると、携帯電話の出会い系サイトを通じて児童買春などの犯罪被害に遭った18歳未満の児童生徒は、平成20年上半期で350人に上った。子供たちが携帯電話でトラブルに巻き込まれていることを示すデータだ。

 携帯電話を持たせないことで、非行件数を激減させた自治体もある。石川県野々市町だ。町では15年から、「小中学生に携帯電話は不必要」として、原則として子供に携帯電話を持たせていない。

 その結果、小中学生の非行行為での補導件数は、活動が始まった15年は年間184件だったが、20年には11件まで激減した。

 運動の中心である市民団体「ののいちっ子を育てる町民会議」の山本邦継事務局長は「持たせないと声高に言うのではなく、社会全体の問題として考え、地域と連携することが必要」と話す。

■学童保育

 持たないことのデメリットを心配する声もある。

 全国学童保育連絡協議会の関係者は「子供と連絡を取れないと不安に感じる保護者も少なくないはず」と話す。放課後の教室を利用する学童保育だからこその悩みだ。

 全国で約79万人の児童が利用している学童保育。その半数が空き教室で行われている。保護者が迎えに来られない児童は夕方遅くに少人数で下校する場合もあり、低学年でも保護者が携帯電話を持たせるケースが少なくないという。

 夫婦共働きで小学2年の息子を学童保育に通わせる東京都豊島区の女性(39)は「帰りが遅くなり外での待ち合わせするときなど、携帯電話は親子をつなぐ必需品なのに…」と困惑。「インターネット機能のない子供向けもあるのに、持ち込みを禁止するのはおかしい」とも話す。

中学受験塾:4年生から4教科3年間 月謝、テスト、教材、講習…200万円超

 ◇不況でも保護者の熱冷めず

 千葉県、埼玉県などでは私立中学受験のまっただ中。東京都、神奈川県も本番を迎えた。今月から、学校より一足早く中学受験塾の「新学期」が始まる。多くの塾は新4年生からの3年間でカリキュラムを組んでいる。通塾費用はどのくらい見込んでおけばいいのだろうか。

 今年の首都圏の中学受験生は6万2000〜6万3000人と見込まれている。受験率は22%で、小学6年生の5人に1人が受験する計算になる。塾通いは3年間が主流となっており、3年生になると塾の品定めを始める保護者が多い。進学実績やカリキュラムも大きな要素だが、全体の費用(4教科=月謝、テスト、教材、講習など含む)が先々どのくらいかかるのかも大いに気になるところだ。

 日能研では、入会金2万1000円のほか、4年生ではクラスにもよるが年間35万〜40万円ほどかかる。テストの回数や授業時間が増えれば費用も増え、6年生では94万〜107万円に跳ね上がる。3年間通い続けると最高約223万円だ。

 四谷大塚は入会金2万1000円で、3年間通塾すると約195万円。サピックスは入会金3万1500円で、4年生では約54万円だが6年生では約120万円と倍以上になる。3年間では総額約240万円になる。

 他の塾もほぼ同水準で、3年間200万〜300万円は必要になる。交通費や夜食代、連絡用に持たせる携帯電話代なども侮れない。

 個別指導や家庭教師をつければ、より高額な出費を覚悟しなければならない。ベテランのプロ家庭教師をつければ、1教科で月10万〜20万円は必要だ。受験料もばかにならない。受験生1人当たりの平均出願数は5〜6校、1校の受験料は2万〜3万円なので10万〜20万円は用意しておきたい。

 晴れて合格した後には、入学金や授業料の支払いが待っている。東京都によると、都内私立中の09年度の初年度納付金(入学金、授業料、施設費など)は平均で約92万円。初年度納付金に寄付、学校債、制服や通学かばん、体操服などの学用品を加えると100万円以上は用意しておかなければならない。

 経済危機が生活を直撃しているが、公立中高一貫校も含め中学受験熱は冷めそうにもない。塾関係者は「不況だからこそ、我が子には良い環境で学問を身につけさせたいと考える保護者は減らない」と口をそろえる。

 ◇優秀者に費用免除する塾も

 成績優秀者に特典を用意する塾もある。

 日能研は09年度の新4年生から通塾費用のすべてを支援する「ユースリーダーズ・スカラシップ」を始める。同塾の方針に賛同する家庭で、高い学力と学習意欲を持っている子どもが対象だという。

 これまで3回開催した無料テストの成績上位者の中から、保護者と本人と面談し約100人を認定した。認定は1年ごとに見直すため、継続して支援を受けられるかどうかは入塾後の成績次第だ。

 四谷大塚は年2回、受験料無料の全国統一小学生テストを実施。昨年夏には受験した9万人の中から、上位30人を米国アイビーリーグ視察ツアーに招待した。また、秋には3〜5年の各学年上位20人にパソコンを贈っている。

「淫」が常用漢字に仲間入りした理由

 萎淫鬱怨苛牙潰傲挫塞斬恣嫉呪凄嘲妬貪罵蔑冥闇拉慄。

 呪文のような漢字群を見ていると、荒涼とした心象風景が広がってくる。まるで、今の世相が映し出されるかのように。どれも、常用漢字表に追加される予定の191字の中に入っている。逆に明るいイメージの漢字は、「錦」や「爽」「鶴」「瞳」「虹」くらいしか見あたらない。

 81年に当用漢字表から常用漢字表へ移行した時、こんなことはなかった。追加された95字の中に暗いイメージの漢字は少なく、むしろ「蛍」や「猫」「朴」「癒」「悠」など心なごむ字が目につく。

 作家の出久根達郎さんは文化審議会国語分科会の漢字小委員会で委員を務めている。「審議の最中は気づきませんでしたが、本当に暗い漢字が多い。拉致の『拉』もあり、現代を象徴しています。私たちが日常よく目にする字が常用漢字になるのでしょう」

 小委員会で「鯨」が「鯉(こい)」と「鯛(たい)」を逆転した話が出たことがある。戦時中の標準漢字表では「鯉」と「鯛」が常用漢字で、「鯨」はその下の準常用漢字。戦後、食生活の変化などを反映したのか、「鯨」は当用漢字、常用漢字になり、「鯉」と「鯛」は消えてしまう。漢字は、人の世を映し出す鏡なのだろう。

 新常用漢字表(仮称)の試案では「一般社会においてよく使われている漢字」が字種選びの基準になった。小委員会は5回の漢字出現頻度数調査で3506字を選び出し、1字ずつ検討した。書籍などから拾い上げられた漢字は全部で約14億5千万字。

 朝日新聞と読売新聞の紙面も調査の対象になった。論調は違っていても、表外漢字で出現頻度が高いのは、1位の「藤」から7位の「狙」まで全く同じだった。

 191字の中で、採否が最も話題になったのが「俺(おれ)」。「公の場では使わないから入れなくてよい」という意見と「日常生活ではよく使うから入れるべきだ」という意見がぶつかった。採用の決め手の一つになったのがウェブサイトの調査だ。全表外漢字の中で「俺」の出現頻度は、書籍では5位だが、インターネットの世界では1位だった。

 国立情報学研究所副所長の東倉洋一さんが小委員会で指摘したように、現実の社会生活とかなり異なる言葉の使われ方がネット社会にはあることを、如実に示す数字だ。

 中心となった書籍調査の場合、凸版印刷が04〜06年に作った本860点分の組み版データを分析した。単行本を中心に「文芸春秋」や「週刊ポスト」などが含まれる。

 もっと軟派の本もある。昨年6月の小委員会で話題になったのが官能小説。前月に公表された追加字種の第1次候補案に、「濡(ぬ)」れる、「覗(のぞ)」く、「撫(な)」でる、「淫(みだ)」らといった漢字が入っていた。それが官能小説の影響ではないか、というのだ。

 日本新聞協会用語専門委員の金武伸弥さんは協会内で出た意見として、調査で使われた単行本の分野や作家にかなり偏りがあると指摘した。たしかに、540点の単行本の中に『柔肌ざかり』『インモラルマンション』といった題名の小説が26点ある。

 調査を担当した文化庁国語課は「現在の文字生活の実態を考えれば、官能小説がこのくらい入っていてもいいのでは。調べた漢字の数が非常に多いので、ノイズのようなものはほとんど落ちてしまう」と影響を否定した。

 司馬遼太郎の作品が約50点あるのは多すぎるという指摘もあった。国語課はやはり「特定作家の文字遣いの影響は残らない」としていた。

 官能的な4字の中からは結局、「淫」が常用漢字に仲間入りする。世相を表す年末恒例の「今年の漢字」に選ばれなければよいが。

大学に入るなら、はしかの予防接種を

 主要校8割感染対策求める

 大学生のはしか流行が問題になっているが、全国の主な大学の8割が、来年度の入学予定者に対し、入学前の感染予防対策を求めることが日本小児科医会などの調査でわかった。

 予防接種済み証明書などの提出を義務づける大学もある。国は今年度から高校3年生全員に、はしかワクチンの追加接種を始めたが、接種率は5割未満と低迷。受験シーズンを迎え、同医会では「接種率の向上につながるのでは」と期待している。

 調査は昨年末、同医会、京都小児科医会、京都市学校医会が、一学年の定員が2000人以上の総合大学と医学部のある全国の大学計112校に行い、93校から回答を得た(回答率83%)。「入学前にはしか対策を行う」と答えた大学は72校(77%)にのぼった。うち、「予防接種を受けるよう指導する」大学は51校(55%)、「感染や予防接種歴の調査を行う」大学は41校(44%)だった。

 接種指導など「入学後に行う」とした20校(22%)を合わせると、ほとんどの大学が対策を予定。はしかの免疫があることを教育実習や病院・介護実習などの参加条件にする大学も48校(52%)あった。

 はしかの予防接種は従来、1回接種だったが、予防効果が不十分なことから、2006年度から1歳と小学校入学前の2回接種に変更された。“1回接種世代”の若者に対し、国は今年度から5年間に限り、高校3年生と中学1年生での追加接種を実施している。厚生労働省によると、昨年9月末時点で、高3のはしかワクチンの接種率は48%と低迷。特に、東京、大阪、神奈川、埼玉、京都など都市部で低い傾向がある。

 神戸大、全員に証明義務

 20歳前後の若者へのはしかの流行は2007年に、関東や近畿を中心に約80大学が1週間〜2週間程度の休講を余儀なくされるなど、近年、問題になっている。

 一昨年、昨年と2年連続で、はしか流行のため休講措置を取った神戸大では、来年度の入学者全員に対し、予防接種済み証明書か、抗体検査で免疫があることを証明する書類などの提出を義務づけることを決めた。

 「予防接種を受けてから免疫ができるには2週間程度かかる」として、北海道大は、現役合格者には入学式の2週間前までに接種を受けるよう通知。「浪人生には大学の費用負担で検査や予防接種をすることなどを検討中」という。東大は募集要項に「予防接種自己申告書」を入れ、発病歴がない場合は入学までに追加接種を「極力完了しておくこと」と、太字で注意喚起した。

 また九州大は昨年から、入学前に予防接種歴などを調べる調査票と、注意喚起を行う文書を配布。入学後に回収しているが「かなり効果が上がった」と話している。

 はしかの予防接種 日本では、はしかの予防接種は努力義務との位置づけで、接種率は06年度の1歳児で約80%。流行を抑えるのに必要とされる接種率95%に達していない。昨年の患者数は約1万1000人に上り、国際的には「はしか大国」との汚名も着せられている。一方、米国では、ほとんどの小学校で入学前にはしかの2回接種を義務づけられており、2006年の患者数はわずか66人だった。

【教え育てる】早稲田実業学校初等部校長 多宇邦雄

 自分の頭で考える力を育てる授業

 私たちは、初等教育ではとりわけ日本語と算数を大切な基礎学習だと考えています。昔風にいうなら読み、書き、そろばんですが、要は自分の頭で考える力を育てることが何よりも大切で、考える基礎となる知識や概念を、児童にしっかりと身につけさせようと、基本的な事項をおさえた授業を展開しています。

 そのためには、「考えることは楽しい」と児童たちの知的好奇心をかきたてる、充足感のある授業を工夫しなくてはなりません。

 例えば3年生の算数で「10000」という数字を勉強するとき、児童に家庭からお米を持参させ、各自に1粒ずつ並べさせます。これで児童はまず、1万粒のお米が1人ではとても並べきれる量でないことを理解します。

 次にクラスをグループ分けし、数人が協力し合って1万粒並べに挑戦します。しかし時間に制限があると、やはり並べ切れません。

 「それでは全員で並べてみよう」という先生の提案で、机を下げて広くした教室や、ときには体育館を使って床に一粒一粒並べていきます。そうして並べきった米粒の広がりの大きなこと。このとき児童たちは、初めて「10000」という数字がどれほどの量と大きさなのかを、頭と身体の両方で理解するのです。

 また、4年生の面積の勉強では、1アールという広さを実感させるために、36人の児童が9人ずつに分かれて手をつなぎます。9人が1辺になって正方形をつくると、大体10メートル×10メートルで1アールになるのです。「みんなで手をつないだ広さだね」と言うと、児童たちは絶対に忘れません。

 昨年の全国学力テストの結果の中で、日本の小学生は、面積について具体的に把握することが得意ではないという評価があったと記憶しますが、このような授業の工夫があれば、児童の理解は大きく深まると私たちは考えます。

 そして、数量の概念をこのように理解した児童たちは、他の教科でも数字に対して、教師も驚くような敏感な反応を示すようになります。

 6年生の道徳の時間に、米国の南北戦争とリンカーンの話をした授業では、奴隷解放を実現したこの戦争で、死者が60万人余に上ったという説明に、児童たちは「えっ、そんなに死んだの!」と反応します。こうした経験から、数量に関する確かな基礎力が育っていきます。

検定GO!:ご当地編 鹿児島観光・文化

 戦後、1946年に沖縄県とともに、米軍政府の占領統治下に置かれ、53年に日本に復帰したのはどこか。

1・熊毛地域

2・奄美群島

3・十島村下七島

 (第1回マスター試験より)

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 《鹿児島観光・文化検定》

 【目的】多くの人に鹿児島への関心を持ち、その素晴らしさを実感してもらう/出題形式・選択式、記述式/受検料・マスター、シニアマスター3150円、グランドマスター4200円/問い合わせ・鹿児島商工会議所099・225・9511(解答は2)

中学受験「身の丈志向」 首都圏、最多5万3千人予測

 2月1日は東京都と神奈川県の私立中学入試の解禁日。大手進学塾の四谷大塚は、今年は首都圏(1都3県)で過去最多の5万3千人が中学受験すると推計する。その数、10年前の1.4倍。押し上げるのは、偏差値50前後の「真ん中クラス」への進学を念頭に置く層だ。無理せず身の丈に合ったところ、でも公立には漠然とした抵抗感がある……。そんな保護者が増えているという。

 東京都杉並区の母親(41)は「どうしても行かせたい私立中学があるわけじゃないけれど……」。娘の進学を控え、自分なりに地域の公立中の評判を聞いて回った。「担任の先生がいじめにあまり対応してくれなかったそうだ」「公立中に行けば嫌でも高校受験がある。内申書も気にしなくちゃいけない」。大変そうな話ばかり耳に入る。消去法で私立が残った、という。「でも、ガツガツ勉強をやらせたくはない。中くらいの学校に入って、後から伸ばしてもらえたら」

 板橋区の母親(50)は私大の付属小に娘を通わせるが、エスカレーターで行ける系列の中学ではなく、別の私大の付属中を受験させる。といってもその中学の偏差値は40台で、いま通っている小学校の系列中学との違いは数ポイントしかない。

 なぜあえて受験させるのかというと、「新たに受ける学校の方の大学は色んな学部があって、将来の選択肢が増えそうだから」。他の親も同じようなことを考えていて、クラスの9割は別の私立中を受験するという。

 そこまで子どもの進路を熱心に考えていても、名門大学を狙える難関中学を目指そうという気持ちは起きない。「余裕を持って過ごさせたい」

 栄光ゼミナールの横田保美広報部長も、保護者の「ほどほど志向」の増加を指摘する。成績が良くて難関中学を勧めても、「落ちる体験をさせたくない」「ギリギリの成績で合格しても入ってから苦労する」と親が挑戦させようとしないという。

 四谷大塚は、これまでの模擬試験の受験状況などから、今年は首都圏の小6の2割近くが国立や私立の中学の受験をすると推計する。もはや限られた家庭の話ではなくなっているが、1人当たり6校程度かけ持ちするといい、受験料だけで優に10万円を超える計算だ。合格した後も、中高の6年間で500万円程度の学費が必要とされる。世間は不況が深刻さを増しているが、受験家庭は他を削ってやりくりし、教育費だけは最優先で確保しているケースが多いという。

携帯持ち込み、小中は原則禁止…文科省通知

 文部科学省は30日、全国の教育委員会などに小中学校への携帯電話の持ち込みを原則禁止する通知を出した。

 通知は「携帯電話は学校での教育活動に直接必要がない」として持ち込みを禁止するとした。ただ、緊急の連絡手段として子供に携帯電話を持たせざるを得ない場合は、保護者に許可申請させて例外的に持ち込みを認め、〈1〉校内は使用禁止とする〈2〉登校時に預かり下校時に返却する――などの対応策を示した。

 高校については、「授業中や学校内での使用を一律に禁止するなどの制限をすべきだ」として、持ち込み自体は明確に禁止しなかった。文科省児童生徒課は「高校生は活動範囲が広く、携帯電話の所持率が高いため」と説明している。

 文科省は今回の通知を出すにあたり、昨年12月1日現在で全国の公立小中高校の携帯電話の取り扱いの現状を調査した。その結果、小学校では94%、中学校で99%が持ち込みを原則禁止していた。高校では持ち込み禁止が20%、授業中の使用禁止が57%、校内の使用禁止が18%だった。

2009年2月 1日 (日)

体罰把握も福岡市教委に報告せず  中1自殺で校長を指導

 福岡市西区のマンションから飛び降り自殺した市立内浜中1年の男子生徒(13)が昨年6月に男性担任教諭(37)から体罰を受けた問題で、学校側が当時事実関係を把握しながら市教育委員会に報告していなかったことが29日、分かった。市教委が明らかにした。

 内浜中の薄公治校長は「学校内で解決すべきトラブルで、市教委に報告する必要はないと判断した」と説明。市教委は「学校側の対応に問題があった」として口頭で薄校長を指導した。

 市教委によると、福岡市学校管理規則で、体罰やいじめなどがあった場合、市教委に「事故報告書」を提出することが義務付けられている。担任教諭は昨年6月、男子生徒のいじめを疑って事情を聴いた際、ひざを4回けるなどした。学校側は母親からの相談で直後に事実を把握したが、報告書は提出していなかった。

文科省:教員負担減へ多くの知恵を 全国に調査委託拡大−−来年度

 教員の多忙さを解消し子どもと向き合う時間を確保しようと、文部科学省は09年度、全64都道府県・政令市教委に対し、教員の負担軽減策を探る調査研究を委託する方針を決めた。

 複数校による事務共同化や会議削減などに取り組む自治体もあり、多くのアイデアや成果を集め、効果的な対策につなげていきたい考えだ。

 文科省が06年、40年ぶりに実施した教員の勤務実態調査によると、公立小中学校の教員の平均残業時間は月約34時間で、40年前の約4倍。授業や生徒指導以外にも、教委などへの報告書や会議が多く、小中とも約6割の教員が「仕事が多過ぎる」と答えた。

 そこで文科省は08年度、11の府県市教委に対し負担軽減策の調査研究を委託。成果は年度内にまとめるが、09年度は対象を広げることにした。研究内容は▽事務共同化▽弁護士や医師らで構成するサポートチーム設置など保護者への対応策▽教員のメンタルヘルス対策−−などの中から選んでもらう。

中1に「夏休み補習」 京都府、2千人対象に今夏から

 京都府は、学力が足りない公立中学校の1年生に小学校の学習内容を夏休みに学ばせる補習を今年から始める。29日に発表した。学力不足の子が学習意欲をなくしたり、不登校になったりするのを防ぐのが狙いで、振り返って勉強(スタディー)することから「ふりスタ」と命名。中1の1割にあたる約2千人が対象となる見込みだ。

 「ふりスタ」は、夏休みに1日3〜4時間、10日間ほどを想定。退職教員らを府内の全176中学校に平均2人ずつ採用し、現職教諭とともに指導にあたらせる。小学校で学ぶ分数の計算や比例、国語の文法などができない中学生が目立っており、これらを中心に教えるという。

 府は人件費などとして3千万円を09年度予算に計上。市町村教委を通じ、各中学校から補習計画案を出してもらう。山田啓二知事は記者会見で「中1でのつまずきを解消する場にしたい」と話した。

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