【こども】証券業界 経済・金融の教育を支援
■理解深めて自立した消費者に
証券業界が、子供を対象にした「経済・金融教育」に力を入れている。金融危機の今こそ、経済、金融に対する正確な知識を身に付け、将来の生活設計の役に立ててほしいという考えだ。経済事件が増え、金融商品が複雑化する中、自立心をはぐくむ取り組みとして注目される。
◆親子教室
「会社」の役割を割り当てられた男の子が、「家」の役割を演じる女の子にカードでつくった「お金」を手渡した。「働いてくれたおかげで会社がもうかったから、給料をあげる」と男の子。女の子はもらったお金を使って、カードに描かれたジーンズやジャンパーを買った。
親子で経済の仕組みを疑似体験する教室が、3、4月に東京証券取引所で開かれ、延べ331人が参加した。小学4年生の女児(9)は「会社が身近に感じられて、お父さんといっぱい話ができそう」と笑顔。30代の母親は「お金の大事さが分かってくれたみたい」と満足そうだった。
東証OBで講師の大崎正行さんは「先行き不透明感が強まっている今こそ、経済が日常生活と結び付いていることを理解してほしい」。
証券最大手の野村ホールディングスは、小学校での教育を積極的に支援。学習研究社と組んでつくった「街のけいざい教室」という教材を1200校の小学校に配布した。
東京都品川区立・清水台小学校では、教室で児童が会社や銀行の役に分かれて経済活動を実感。子供たちは、銀行から借りたお金で、材料を仕入れ、商品を生産。販売して手に入れたお金で借金を返すという、経済の典型的な仕組みなどを勉強する。
野上裕高教諭は「子供たちが人生を賢く生きるために役立つ授業がしたい」と意欲的だ。
◆疑似株券も
より実践的な手法で、授業を支援するのは大和証券グループ本社。立命館高(京都市)では、学生たちが、疑似的な会社を設立し、エコバッグなどを商店街で販売。1株100円の疑似株券を親らに買ってもらい、1万円の元手を調達。商品の企画、材料購入、製造までを自分たちで手掛ける。
大和の社員が、この会社の社外取締役として助言。プログラム終了時には、活動報告や「株主総会」も開催。
盛んになってきた金融教育だが、手法によっては「マネーゲームに奔走する大人を育てることになりかねない」といった慎重な声もある。ファイナンシャルプランナーの木戸一郎氏は「自立した消費者になってもらうことが重要で、短期の利益追求などを強調してはいけない。トラブルに巻き込まれたときにも慌てない冷静な判断力も養ってほしい」と話す。
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■子供の教育費への貯金、半数が「考えず」
20代の男女の約半数が、子供の教育費を目的とした預貯金などは特に考えていない−。NPO法人「日本ファイナンシャル・プランナーズ協会」が全国の20〜29歳の男女1万5000人(有効回答者3756人)を対象に行ったライフプランニング意識調査で、こんな結果が出た。
調査結果によると、46.8%が「子供の教育費に使うことを特定した預貯金などを特に考えていない」と回答。「預貯金などをしている(する予定である)」は39.4%、「していない(する予定はない)」は13.8%だった。


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